2009年08月08日
測定の進歩~測り分析することからその一歩先へ~
サッカーのプレシーズンになると、どのチームもトレーニング初期段階で体力測定をすることは皆さんもご存知だと思います。 この体力測定の目的は、「選手の現段階の体力・能力の把握」「トレーニングのグループ分け」、他にもシーズン中に再度測定をすることで「シーズン前との変化」などを知るために行われています。 測定内容や測定方法はチームによって多少違いはありますが、基本的に測っている能力は同じです。 また測定に使用する器具などもチームによって異なりますがそれもまた基本的には内容は同じようなものだと思います。 7月末にイタリアのある会社が日本サッカー協会、某体育系大学、またその他フィジカルコーチに向けてある測定装置のプレゼンテーションを行いました。 その装置の名は「V.A Factor(http://www.athletesystem.com/)」と言って、大きな特徴としては「様々な種類の能力(ジャンプ・スピード・パワー、etc)を測定可能」、「ポーダブルで持ち運び可能」、「複数人同時に測定可能」、「データ結果をすぐにモニターで見られる」、「単にパワーやスピードなどの数値だけでなく、左右差のバランスや運動連鎖の機能異常も測定できる」といったことがあげられています。 私はその装置を開発したDrに連絡しその装置がどのようなものか質問したところ、フィレンツェにある彼の研究所で直接会う機会を設けていただきました。 話を聞く前までは、おそらく今までの測定器具のように単に数値を計るためだけのものだと想像していたのですが、この装置はそれだけではありませんでした。 Dr曰く「今や数量を計るだけの測定はもはや古い。これからは数量プラス質までこだわっていく必要がある」ということでした。 「質」とはどういうことか? この装置の特徴として大きく上げられるのが「下半身の筋・関節の運動連鎖の機能異常」を測定できるということです。 両足にベルト(中にタバコの箱の半分くらいの大きさの機器が設置してある)を着け、その場で腿上げを数秒間行います。 それにより出されたデータが左右の下半身の筋・関節の運動連鎖のバランスをデータで表示されます。 そこで左右に機能異常が見られた場合、それが今後の障害に繋がるかどうかを判断し、修正が必要と判断した場合徒手療法やバランストレーニングを用いてその機能異常の修正を試みるというものです。 つまり測定し数字を出すことだけが目的ではなく、一番の目的はその選手の能力・特徴、つまり「質」の部分を測定し、さらにその修正のためのメソッドも持ち合わせていると言っていました。 もちろん、単にデータの結果で機能異常が見られるから全ての選手を修正する必要があるというわけではありません。 その選手の既往歴、現在の状態、そのデータの異常が示す怪我への関連度、それらを統合して修正するかどうかを決める必要があります。 私自身その判断が一番難しいところだと思いますが、それができるようになることによって、単に選手の能力を測るだけでなく、障害の予防にまで繋がる測定ができるようになるということです。 機会はどんどん進化し、単に「測る」「分析する」だけからその一歩先に進んで行っています。 しかし大事なのは先ほども書いたように「その出たデータをどう活かすか」というところにあると思います(これは今までの測定においてもそうでしょう)。 機会の進歩に負けないように、データを扱う人間もまた進歩していかなければなりません。
posted by idalia_calcio |07:12 |
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7月末にトスカーナ州フォルテ・デイ・マルミというリゾート地で行われたMilan junior camp(以下ミランキャンプ)に通訳兼アシスタントコーチとして参加してきました。
このミランキャンプは世界各地で行われており、6歳~16歳までを対象としたトレーニングキャンプ。
日本でも数年前から行われているみたいですが、今回イタリアのフォルテ・デイ・マルミで行われたキャンプに日本人の少年2名が参加するということで、私はその通訳兼アシスタントコーチという形で仕事をさせて頂きました。
参加者約70名を超える今回のキャンプは毎日午前・午後の2回のトレーニングと、昼と夜にはグループレクリエーションとして参加者の交流を図ったりと休む暇がほとんどないかなりハードなスケジュールでした。
暑い日ざしが照りつける中、子どもたちは疲れた表情をほとんど見せずに最後まで楽しんでいました。
トレーニングは2歳ごとの年齢別に分かれており、各グループに担当のコーチがついています。
私は日本人の少年2人(11歳と12歳)のいるグループにて、練習時の通訳を務めながら、そのグループのトレーニングの半分を自分でも指導させて頂きました。
もちろんミランキャンプである以上練習内容や注意点は先に説明してもらい、ミラン側のオーガナイズしたトレーニングをこなしました。
短い期間でのトレーニングのために、内容としては攻撃に関しての個人技術と個人戦術の内容を重点的に行いました。
1vs1、2vs1を中心に特に2vs1ではサポートの動きとボールの受け方、またボール保持者は味方を使うのか自分で仕掛けるのかの判断の部分を特に言っていました。
参加者の中でもレベルの差があり、思ったようにうまく進まない部分もあったり、またイタリア語と日本語を交えながらの指導はどうしてもこんがらがってしまう部分はありましたが、短いトレーニングなために気になった全ての部分に指導するのでなく、大事なポイントを絞って指導しできるだけ多くプレーさせることに努めました。
日本人2人はこのグループの中では上手い方でしたが、慣れない外国人の中での緊張感や、言葉が通じないことなどから最初は多少緊張した様子で、また日本では滅多に体験してないだろう激しいあたりや、身体的な差などもあってか消極的なプレーが目立っていました。
しかし徐々に慣れていくことによってプレーも積極的になり必死にボールを要求する姿も見えてきて、得点にも絡むプレーをすることで周りからも認められるようになってきました。
言葉が通じなくてもサッカーのプレーを通じ認められることで言葉などなくても仲間になれる、そんなことを肌を通して感じたのではないでしょうか。
多少恥ずかしがりの2人でしたが、日がたつにつれてボールを挟んで外国人たちと楽しくプレーする様子が伺えたことは非常によかったと思います。
日本で外国人コーチの指導を受けることも非常にいい経験となるでしょうが、こうやって外国人選手に混じってトレーニングをするということもまたとても貴重な経験だと思います。
彼らが今回のキャンプで何を得て、それを今後にどうやって活かしていくのか、彼らの成長を見守っていきたいと思います。
私自身も久々に指導現場に立ち、またイタリアでは初めてこの年代の指導をさせてもらいとても貴重な経験となりました。
最終日の閉会式の後に同じグループだったイタリア人の子どもに「一緒に写真とってください」と言われ、その後に「いい指導ありがとう」と言われたことは非常にうれしかったです。
今後もっと成長できるようにまた経験を積んでいきたいと思います。

