2008年03月14日
フィジカルトレーニングの方法(ボールあり?ボール無し?)
今日は私が一番専門的に学びたいと思っているサッカー選手のためのフィジカルトレーニングについて書きたいと思います。 そもそもフィジカルコーチ・フィジカルトレーニングの在り方ついては現在も様々な議論がされています。 フィジカルに特化したトレーニングなんて必要ない、ましてやフィジカルコーチ自体が必要ないと言っている指導者なんかもいるということを聞いたこともあります。 フィジカルコーチの有無のことまで書き出すと話が広がりすぎるので、今日はフィジカルトレーニングでも、「ボールを使ったトレーニング」と「ボールを使わないトレーニング」について書こうと思います。 ちなみにこれは、ある友人(同じく海外でサッカーの指導を学んでいる友人)から頂いた、「FCバルセロナのフィジカルコーチによるフィジカルトレーニングに関する対談」の日本語訳に書かれた彼らの意見、そして私が今まで経験したり実際にフィジカルコーチとして活動されている方の話を聞いたことを元に自分の意見を加えて書いていきます。 まず始めに私の率直な意見(まだ経験も知識も浅い私ですが)を言わせてもらうと「どちらも必要。チームの状態や状況、目的に応じて変ってくる」ということです(ある意味当たり前の意見かもしれませんが、「ボールを使わないトレーニング」は必要ないだろうと言っている指導者もいるので) サッカー選手に必要な体力は、マラソン選手に必要な体力や野球選手に必要な体力とは違い、サッカー選手のための体力が必要とされます。 つまり、競技特性に応じた体力ということです。 サッカーはボールを使い、敵がいて、判断力を伴うスポーツであり、それを無視した技術も相手も判断もないトレーニングははたして有効なのか?といった意見をよく耳にします。 また、サッカーのゲームの中にはサッカーに必要な要素が全て詰まっており、ゲームをすることが一番のトレーニングになるということは全くその通りだと思います。 しかし、だからといって毎日ゲーム(公式戦なみに本気での)を行うことは不可能です。 また、ゲームのように相手を伴うものは、相手との体力差やコンディショニングの差から怪我に繋がる危険性があります。 またポジションによって、もしくはゲーム展開によって選手にかかってくる負荷も違い、チームの中での負荷のかかり方、コンディショニングの差がうまれてきます(目的をチーム全体の体力向上という点で見たとき)。 それではゲーム以外でのボールを使ったトレーニングの中にダッシュやジャンプする場面を入れればいいのではないかと思いますが、果たして毎日の練習の中で試合のように100%のダッシュ、100%の力で思いっきりジャンプをする場面が何回あるでしょうか? 普段の練習において試合時にかかる負荷と同じ位の負荷をかけることは非常に難しいことだと私は思います。 一方で、サッカーの試合において1試合中1人の選手がボールに触れている時間は2~3分程度と言われています。 それ以外の88分はボール無しでの運動です。 「ボールを使わないトレーニング」も必要だと言われているのはこういったことからもあると思います。 スペースに走りこむダッシュ・ストップ、相手をマークする動き、こういったボールが無い場面での動作もゲーム中にはたくさんあります。 そして、こうした動きのベース・またそれを行うために必要な筋力を作るためには「ボールを使わないトレーニング」で行う必要があると私は考えます。 こうして文章に書き出していくと自分の中での意見もまとまってきたり、また変ってきたりするもので、現時点で思うのは、 普段のサッカーのトレーニング(ボールあり) ↓ 公式戦 この2つにかかる負荷の差を埋めるために必要なのが「ボールを使わないトレーニング」ではないかと考えるようになりました。 先にも書きましたが、普段の練習で公式戦時ほどの負荷をかけることはとても難しい、むしろほぼ不可能だと思います。(精神的なものも公式戦となると普段の練習と違うため) そのギャップを埋めるために、「ボールを使ったトレーニング」ではかけきれない負荷をかけるのが「ボールを使わないトレーニング」なのかなと思うようになりました。 また、動きや筋力のベースになるものをボール無しのトレーニングで行うとも書きましたが、そこで習得したベースを実戦で活用できるようにするためのトレーニングが「ボールを使ったトレーニング」であり、その両方をうまく使い分けることが必要なのかなと思います。 ただ問題点とも言えることは、海外(特に欧州)では1週間に練習をするのは週3~4回程度です(特にアマチュアや育成クラブは)。 その中でフィジカルだけに特化したトレーニングを行うと他のトレーニングをする時間を削らなければならないため、どうしても技術や戦術の要素を少しでも含ませた練習がしたいと指導者は思うでしょう。 それであれば「ボールを使ったトレーニング」に関して重要なことはその「トレーニングの第一の目的は何なのか?」それをはっきりさせることが必要だと思います。 ボールを使って技術や判断の要素を含ませても、そのトレーニングの目的が体力の向上なのなら、指導の仕方もその部分を重点的に行うべきだと思いますし、それを無視して技術のミスでフリーズばかりしていては練習が止まってしまい、一番の目的である「体力の向上」という部分の効果が薄れてしまいます。 目的を複数練習の中に含ませることもいいですが、あれもこれもと詰め込みすぎるとどの部分に関しても効果は薄れると思います。 含ませた目的の中でも優先順位はどれなのかはっきりし、それに沿った指導が必要だと思います。 最後にまとめとして、「ボールを使ったトレーニング」と「ボールを使わないトレーニング」それぞれがいい部分、足りない部分を持ち合わせています。 どちらかにしなければいけないとか、どっちもやらなければいけないではなく、これらはそれぞれ一手段であり、指導するチームの選手の能力やチーム状況、またシーズンのどの時点で行うかによってその手段を変えていけばいいものであり、指導者としてはその状況に対応していけるような知識と指導力が必要なんだと思います。(最初にどっちも必要だなんて書いておきながら、文章を書いているうちにそう考えるようになりました。あえて最初に書いたことも残しておきます) あとは指導していく経験からどういったものがより適しているかが見えてくるでしょう。(答えは出なくても傾向は見えてくるでしょう) そのためには私はもっと経験を積まなくてはいけません。
posted by イダリア |18:34 |
指導者 |
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