2008年09月08日

セリエE開幕

cannara
9月6日土曜日、私のチームのリーグ(SerieE)の開幕戦が行われ、我がSEMONTE CALCIOはホームにCANNARAというチームを迎えました。
7月23日から今シーズンの練習が開始され、その時から監督は常に「9月6日のCANNARA戦に標準を合わして心と身体を準備していく」と言っていました。

SEMONTEという人口800人程度の小さな町にあるクラブ。
他の大都市のチームと比べると、資金力にも環境にも決して恵まれたチームではありません。
ほぼプロ選手といっても過言でない選手を集め、優勝を狙っているチームもありますが、私のチームは常に毎試合1試合1試合が勝負であり、最低降格しないことが第一の目標であります。

「リーグの初戦は特別な気持ちが入る」と監督は言っていましたが、今週1週間は特にその試合に賭ける思いと緊張感が監督の隣にいてひしひしと感じられました。

そして迎えた開幕戦。
まだ夏の暑さが残り、この日は珍しく湿度が高く蒸し暑い日でした。
アップ最中の選手の顔つきもいつもとは違い、闘いに望む顔になっていたのが非常に印象的でした。
イタリア人はこのONとOFFの切り替えが非常にうまいと個人的には感じています。

そして試合は3-2で見事初戦を勝利で飾りました。
しかし後半最後の20分は完全に押し込まれ、あと5分あったらおそらく追いつかれ下手をすれば逆転を許してたであろう内容に、試合後の監督は珍しく興奮して怒り狂っていました。
残り30分のとこまでは3-0でほぼ試合を決めてたのですが、クリアミスでのオウンゴールにより1点を失ってから完全に流れが相手ペースに。

3-0で出た気持ちの緩みと、試合の流れを読んだプレーができずに、若くて走る選手の多かった相手チームの最後まで走りきるプレーに完全に呑まれていました。
いくらリードしていてもいつ流れが変わり試合がひっくり返るかわからない、本当にサッカーのそういった部分が見れた試合だったと思います。
監督は「技術や戦術の差もあるけれど、最終的には頭(メンタル)の差が試合を決める」と言っていました。
如何にメンタル的な部分を90分間高い状態で保てるか、ユーロ2008でもそうですし、W杯にしても最近はいろいろなサッカーの試合を見ていてそれがすごい重要だと感じています。

勝利というものが一番認められるイタリアですが、指導者としてはそれだけで満足していては成長はないと思います。

今回出た課題をどう修正していくのか、来週からの練習がまた楽しみです。


posted by idalia_calcio |02:18 | イタリアサッカー | コメント(1) | トラックバック(0)
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2008年09月03日

経験の差

週末にいよいよセリエA2008-09シーズンが開始しました。
私の所属するチームのリーグは1週間遅れで今週末に開幕します。

先週はリーグ戦に先立ってカップ戦の予選が行われ、3チームによるトライアングル方式の試合が行われ2戦2勝で予選を突破し、リーグ戦の初戦に向けていい公式戦のスタートを切りました。

この2戦にて、前回の記事に書いた育成枠で出場している2選手を見て少し感じることがあったので今回はそのことについて書きたいと思います。

この2選手は両方とも右のサイドハーフとサイドバックとして出場しました。
ハーフの選手は去年からこのチームでプレーしており、このカテゴリー(セリエE)の経験を1年間している選手です。(昨年も育成枠で試合に出場していた)
一方バックの選手は去年までセリエC2のプロクラブの下部組織にてプレーしており、練習はトップチームと一緒に練習していた選手であり、個別では肉体的にも技術的にもハーフの選手に比べ上手くて強い選手であると思います。

一般的に見てアマチュアクラブの育成の選手と、プロクラブの育成でプロ選手と共に練習してきた選手では後者の方が経験的に勝っていると見えるかもしれません。

しかし先週の2試合の中で高いパフォーマンスを発揮したのはハーフの選手の方でした。
何が良かったかと言うと、一番の要因はこのカテゴリーの試合のスピードへの慣れだと感じました。
アマチュアリーグといえどもこのカテゴリーは結構レベルの高い選手やチームが揃っており、少しでも判断が遅ければあっという間にプレッシャーをかけられてボールを奪われてしまいます。

このディフェンスの選手のようにプロクラブでの練習経験があり個人能力的には優れている選手でも、公式戦でのゲームのスピード感がまだ乏しく、判断の遅さや技術を発揮できない場面が多々みられました。

今日の練習前に週末のゲームについて監督がミーティングで振り返った際にも同じようなことを言ってました。

ここで感じたのは、やはり公式戦の経験の差というものはとても大きなことであり、確かに良い環境で練習することも大事なことではあるけれども、選手の成長にとってやはり大事なのは試合で経験を積むことだと思いました。

posted by idalia_calcio |04:39 | イタリアサッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年08月26日

どういった子がよい選手になる?

昔A.Cミランで監督を務めていたある人(名前と国籍をど忘れしてしまいました・・・イタリア人ではないです)がイタリア人に対して「この国でどういった子がよい選手になるか、それは孤児の子だ」と言ったそうです。

どういう意味だかわかりますか?

これは選手の親に対する皮肉を込めた言葉のようです。
つまり試合時なんかに親が選手起用や采配に口出しをしたり文句を言ったりする人が多く、選手自身よりも前に前に出てくる親が多いことを指しています。

純粋に楽しむために始めたサッカーが、いつのまにか親の手によって楽しむためだけのものではなく、プロになるため、または勝つためだけのものに成りつつあることからそういったことを言ったそうです。

逆に孤児にはそういった口出しをする親がいないから、純粋にすくすく育つと。

こっちのクラブに入るときにクラブの規則として、「親は全権をクラブの指導者に委ね、口出しをしないこと」といったものを入会時に約束するクラブもあります(前にいたペルージャのチームの規則にも書いてました)

これってイタリアだけでなく、日本にも同じことが起こっていると思いませんか?
もちろん全ての親がそうだとは言いません。
でも子どもの成長を黙って見守ることも親の愛情の一種であると私は思います。

posted by idalia_calcio |18:08 | イタリアサッカー | コメント(7) | トラックバック(0)
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2008年08月20日

イタリアサッカーの若手育成制度

amichevole
シーズン開幕を2週間前に控え(アマチュアリーグは9月の1週目からリーグ戦開始)私の所属するSEMONTEの練習も準備期の後半戦に突入しています。

さて今回は、イタリアサッカーリーグの中にある若手育成のための制度を少し紹介します。
イタリアサッカーにはセリエAを筆頭にアマチュアリーグを含めて10部まで存在します(その内プロリーグは4部まで)
各カテゴリーによって外国人登録人数制限だとかいろいろと決まりがあり(毎年ころころ変わっているため全てを把握しきれていませんが)
その中で私のチームが所属すセリエE(6部)では若手選手育成のためにフオーリ・クヲーター制度(若手選手枠)のようなものが存在します。
この制度は試合時に各チームフィールド上に2人以上の若手選手(19歳・18歳以下の選手)をプレーさせなければいけないという規則です。
(他のカテゴリーにも存在し、カテゴリーごとに選手枠の数が異なります)

アマチュアリーグと言えども上の方のカテゴリーではほぼセミプロで、選手たちはお金を貰いながらプレーをし、元セリエAやBでプレーしていた選手もプレーしており、リーグ戦も真剣勝負で行われております。そのため若手選手にとってはなかなかプレーする機会が少なくなってしまいがちです。
しかしこの制度によってどのチームも若手選手を起用しなければいけなくなり、逆に若手選手にとってはプレーをする絶好の機会を得るわけです。
プロクラブの育成上がりの選手がレンタルで下のリーグのこの制度を利用してプレー機会を与えることも頻繁にあります。

どのチームもリーグ戦を勝ち抜くためにはこの制度をどううまく利用するかが一つの鍵になってきます。
どのチームも若手のプレーするポジションを突いてきますし、逆に若手のいい選手を持つチームは安定したチームを作り上げることが可能です。
そのためにアマチュアリーグでもこの年代のスカウト活動が活発に行われています。

こういったことで上のリーグで試合に出れない若手よりも下部リーグで下積みをして成長し、上のリーグに帰ってくる選手も沢山います。
その中からセリエAで活躍する選手や、代表入りまでする選手達も出てくることがあるのです。

よい選手が出てくる国には、そのためにいろいろな工夫がされていて、この制度もその一つだと思います。


posted by idalia_calcio |06:30 | イタリアサッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年08月09日

イタリアの守備戦術について②

さて、前回の内容からしてイタリアサッカーの堅実な守備は文化や伝統、またはイタリア人の性格などからくると思われたかもしれませんが、それだけでできるのであればサッカーの歴史の短い日本には到底できないということになりますよね。
もちろん日本サッカーがイタリアサッカーの真似をする必要もありませんし、選手の体格や質もまったく異なりますので真似しようとしてもできないでしょう。

今回は私が現場にて感じ始めたイタリアの守備戦術の作り方を少し紹介できればと思います。

現在私が所属しているチームに来て初めてイタリアサッカーの大人のカテゴリーのトレーニングを見ることができています。(今まで何チームかの練習を見に行ったことはありますが、こうして続けて見るのは初めてです)

現在はシーズン前の準備期で主に体力強化と戦術練習を交互に行っています。
この戦術練習で初めて私はイタリアの守備戦術の練習を目にしたのです。

7月に日本に帰ったときにあるJチームのコーチと話をさせて頂いた時に、そのチームに所属するある代表選手がフランスのツーロン国際大会でイタリア代表と対戦した時の感想を「守備の戦術がすごく徹底されていた」と言っていたと聞きました。

私のチームの監督が守備戦術のトレーニングをする際に言っていたのが「イタリアのサッカーチームならどこのチームでもこのトレーニングをする。それはセリエAでもウチのようなアマチュアチームでも。ただ違うのは選手の質だけだ。」ということでした。

つまりイタリアサッカーの指導者はある意味、共通の守備戦術を持っておりそれを指導しているということになります。
もちろん指導者によって多少の違いはあるでしょうが、大まかな部分や基礎となる部分はイタリアサッカーとして共通している部分のようです。
ある意味「イタリアサッカーの基礎」と言えるのかもしれません。
ですので代表などのいろいろなチームから集まった選手達でも普段自分たちのチームでやっていることであり共通した戦術のために代表戦でもそれを徹底できているのかもしれません。

さてみなさんが気になるのは、「では何をやっているのか?」ということでしょう。
こう言っては残念に思われる方もいるかもしれませんが、これもまた特別なことをやっている訳でもないようです。

基本的にイタリアサッカーのフォーメーションは4-4-2です。
今私のチームでやっていることは、まず4バックのラインの統率で、ラインの左右の動き、そして1人がボールにアタックしたときのカバーリングです。
またチーム全体としては、ボールのある場所によって全体のポジショニングの修正、どこを切ってどこに追い込んでボールを奪う、その動きの確認をひたすら行っています。
最初はボールも使わずに動きだけ、そしてボールをつけて、そして今度は敵をつけて、そして最後にはゲームの中でそれを確認していきます。
これを2日に1回は行っています。そしてこのトレーニングはシーズン中も1年中ずっと行うらしく、それこそまさにある意味機械的にこの動きを「徹底」して覚えこむといったものだと思います。

イタリアでも育成の時点ではそこまで戦術のトレーニングを行っているとこは少ないと思います。それはイタリアでも小さいころから戦術ばかりに走っていては技術が身につかないといった考えがあるからのようです。(ただスペインなんかでは戦術を学びながら技術のトレーニングもできるのでは?といった考えも広まっているみたいです。ここではどちらがいいということではなく、あくまでイタリアではこうやっているという紹介です。)
でもそれではこういった高い守備戦術能力を学びだすのが大人のカテゴリーになってからということになりますよね。それには私も驚きです。(子どもはテレビなどで大人のサッカーを見て学んでいる部分も多いとは思いますが。)

ただセリエAの下部組織などの強豪チームでは育成段階でも選手の技術力は高く(そういった選手を集めているということでもある)、高校生年代くらいからでも戦術トレーニングを行っているとこもあるみたいです。
つまりその選手たちはこの守備戦術をある程度身につけて、下の年代で代表として披露しているのがそのサッカーなのだと思われます。

このことからひとつ言えることは、イタリアはイタリアのサッカーの色を持っており、それがこの共通された守備戦術であるのではないかと言うことです。
強豪国と言われる国はどの国もその国の特色のあるサッカーを持っています。ある意味その国のサッカーの「文化」ですね。
日本サッカーが学べることはどこどこのサッカーを真似ることではなく、これらの国のように自分の国のサッカーを行えるようになることなのだと思います。
そういった意味では「走るサッカー」というのが、今見えてきている日本のサッカーの色なのかもしれませんね。

posted by idalia_calcio |16:42 | イタリアサッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年08月06日

イタリアサッカーの守備戦術(1)

イタリアサッカーと聞いて一番に思いつくのは「堅実な守備」ということだと思います。
おそらくみなさんがイタリアサッカーで一番興味があるのがこのことだと思います。
日本人の指導者の方とお話をさせていただく際にいつも聞かれることは「イタリアの守備の堅さはどういったことからきてるの?」ということです。

しかし私は今までイタリアでの3年間、主に育成のチームを中心に見てきましたが、その今まで見てきたチームのほとんどが守備の練習をしているところを見たことがありませんでした。
育成年代ということもあって戦術的な練習を行っているチームも少なかったですし、かと言って1vs1などの個人の守備のトレーニングを行っているチームも見たことがありませんでした。
むしろ攻撃の練習をしているチームがほとんどであり、イタリア人指導者に「イタリアの守備の堅さはどこからきてるの?」って質問したことがありますが、「伝統的に守備を大事にする文化がある」といった答えでした。

「伝統的にそういった文化があることで守備を大切にする考えが、ある意味遺伝子に組み込まれている、それがサッカーが根付いた文化の差なのか」と思う一方で、「単に伝統や文化だけであれだけ組織的な守備が行えるのか?」という疑問を持ち続けていました。

今までイタリア人を見たり接してきたりする中で個人的に感じていたのが彼らの「負けず嫌い」な性格と「勝利」に対する執着心で、「1-0で勝利すること」が最大の美学とよく聞いたりしますが、「勝つ」または「負けない」ことへの執拗なほどの気持ちが、「負けないために点を取られないようにする」だとか「点を入れられるくらいならファールを犯してでも止める(相手を怪我させるという意味でなく)」といった行動に現れていんだろうと考えていました。

また子ども達は大人がそういったサッカーをしているのを毎週テレビで見てそこから自然とそういったサッカーを学び、自分がプレーをする際にそういったサッカーをするようになっているのかもしれません。

それだけイタリアという国の「カルチョ」という文化がイタリア人に与える影響が大きいなものなのだと思います。
もちろんイタリアでも最近では他の国のリーグ戦やカップ戦の中継も見ることができ(有料放送ですが)イタリアのカルチョより他の国のサッカーのほうが興味があると言った人達もいます。

しかしイタリアでサッカーを学びプレーしていくとなると自然とイタリアの「カルチョ」が身についていきます。

少し長くなったので今回はここで一度切り、次回は本題の「イタリアサッカーの守備戦術」に関する具体的な部分について書こうと思います。

posted by idalia_calcio |18:25 | イタリアサッカー | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年07月24日

イタリアサッカーでの指導キャリアスタート!!

semonte
2008-09シーズンに向けて、多くのチームが続々とPreparazione(準備)を始めています。
プロクラブはシーズン開幕が早いため既に先週からトレーニングを開始していたのですが、アマクラブのひとつである私の所属するSEMONTE CALCIOも23日からスタートしました。

新チームで自分にとって初めての指導ということで、練習前はかなりの緊張がありました。
選手のほとんどが私がこのチームに入ることを知らなかったため、練習場に着くと「なんだこいつ?」といった目で見られました。
これから徐々に彼らとの信頼関係を築いていかなければなりません。

初日のトレーニングは軽めのランニングのみ。
イタリア中がインテルのモウリーニョ監督のトレーニングに注目していますが、実際の現場では今までどおりのイタリア流のトレーニングが行われているのは私のチームも同じなようです(それが良い悪いということでなく)

練習の合間にストレッチの指導を監督から任されたのですが、イタリア人が普段やらないようなストレッチを指示した時は「何なんだこれ?」といった声が多く聞こえてきて、真似すらしない選手もいました。
個人的にイタリア人の印象としては、知らないもの、新しいものを中々取り入れようとしない保守的なイメージがあります。
まあ彼らはそれで何度も世界一を取ってきたのでそれを大事にしてるとも言えるのかもしれませんが、私個人的には自分の色を出していくのには多少時間とやり方の工夫が必要だなと感じています。

まだコーチとしての実績や彼らの信用もない自分としては、「郷に入れば郷に従う」ことも必要になってきますが、その中で少しずつ自分の知識や情報の色を出していければと思っています。


posted by イダリア |17:38 | イタリアサッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年06月24日

コンディショニング調整の難しさ

ユーロ2008もいよいよ佳境に入ってきました。
4強の内の2チームがトルコとロシアになるとはどのくらいの人達が予想したでしょうか。
前評判や過去の実績だけで勝ち残れるほど甘くないのがこういった世界レベルの大会であり、特に短期決戦ではいかにその大会を通してよいコンディショニングを保てるかが重要になってくると思います。

先日、同じくスポーツナビの記事で面白い記事を発見しました。
スペインを除いて(この記事はイタリア-スペイン戦の前に書かれたもの)ベスト8で敗れたチームは予選リーグの最終戦をBチームで戦ったチームであり、予選の最終戦で主力を温存して戦うことはコンディショニング調整としてどうか?というものでありました。

現にポルトガル・クロアチア・そしてオランダは予選の2戦目終了時点でリーグ突破が確定しており、最終戦をいわゆるBチームで望み、連戦で疲れている主力を休ませています。
そして決勝トーナメントでは予選とは明らかに劣るパフォーマンスにより敗退していきました。

一般的に中3日~4日で試合が行われるこの短期決戦の大会では、これらのチームのような立場になれば少しでも温存して体力の回復に努めることを考えると思います。
しかし結果を見てみると、どのチームもそれが裏目に出たような結果となっています。

感覚を空けることによって選手の集中力・緊張のバランスが崩れてしまった可能性があり、逆に連戦を続けているチームの方がほどよい集中力と緊張感維持し良いパフォーマンスを維持し続けてるのではという見方もできます。

イタリア-スペイン戦でもその点に注目して試合を見ていましたが、スペインの数人の選手は予選リーグの時と比べてパフォーマンスが落ちていたようにも見えました。

メディアではロシアのヒディング監督のメンタルコントロールの手腕が注目されており、フィジカル的なコンディショニング調整も重要であるものの、選手の気持ちを如何にうまくコントロールするか、そういったことがこういった短期決戦の大会には非常に重要だということが明らかになった大会だと思います。

毎年各国で行われている長期に渡るリーグ戦とは違い、W杯も含め2年に一度しか行われないこういった大会のコンディショニング調整の方法はまた全く別物であり、単にリーグ戦での経験が豊かだからといって一筋縄でいかないのは選手もスタッフも同じなようです。
その点代表監督を長年続けているヒディング監督はその辺のコントロールをうまく行っており、さすが名将と呼ばれるだけあるなと思います。

posted by イダリア |19:14 | イタリアサッカー | コメント(6) | トラックバック(0)
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2008年06月18日

契約交渉

人生で初めて契約交渉というものを体験しました。
アマチュアクラブでも契約の際に給料の話をし、契約書にサインするのですが、来シーズンはイタリアに来て初めてお金を貰って指導を行うことになりました。

ただこの契約交渉、想像していた以上の緊張感の中で行われました。
いや、実際にはそんなかしこまった契約ではないのですが、自分の中での緊張感が半端ないものでした。

今まで日本でも仕事といってもアルバイトの経験しかなく、基本的に給料は前提示がありそれを知った上で面接に向かうことが一般的でした。

ただこういった契約の場合はその場で条件が提示されます。
その提示額と自分の考えを合わせてサインするかどうか決めるのです。

私も監督にある程度の提示額は聞いていたのですがそこで提示されたものは言われていたよりも低いものでした。

ここでイタリア人なら納得がいかなければサインをせず保留するでしょう。
そして自分の希望額を伝えるのが普通です。

ただ恥ずかしながら今の私はそれを交渉する勇気?がありませんでした。というか正直言ってビビッてました。
「全く無名で実績もない外国人を雇うと言ってくれている以上提示額を受け入れるべきじゃないのか?」「それ以上を提示して、じゃあいらないって言われるんじゃないか」そんな思いが自分の中によぎってました。

もちろんこうなること(提示額が思っていたより低いこと)は予想してましたし、友人から「そこは譲ったら足元見られるだけだよ」と聞かされていたのですが、その場を実際に体験してそれができませんでした。
特に海外ではそういったことを主張していかないといけないと知ってながらも・・・。

今の自分に実績も自信もないことがそうさせたんだと思います。
そしてどこかで監督が既に話をして金額も決まっているものと思って期待していた自分もいました。
帰りの車で監督に「クラブがお前にお金をいくら提示したかは聞かないけど、契約に満足したか?」と聞かれました。監督は最初からそれは自分で交渉するものだという気だったようです。
これは完全に自分の甘えであって、今の自分の弱さだと思います。

お金をもらって経験を積めるならいいではないかという考えもありますが、こういった交渉にズバッと自分の意見を言える強さと自信をつけていけなければいけない必要性を感じました。

とにかくサインをしたのでそれは変わりません。
ならば己を弱さを知ったことをバネにして、チーム関係者に「こいつにはもっとお金払ってもいい」と思わせるような仕事をするしかありません。

2008-2009年度シーズンはセリエE(アマチュア2部)のSEMONTEというクラブのトップチームのアシスタントコーチとして働きます。
日本時代を通してもトップチームの指導をするのは初めてのことです。
7月半ばから始まるシーズン始動まで日本でしっかりとその準備をしたいと思います。

posted by イダリア |03:40 | イタリアサッカー | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年06月14日

A.C Milanジュニアキャンプ@Perugia

Milan camp
ユーロ2008も第2戦目が始まりどんどん盛り上がってきています。
イタリアは2戦を終えて1分1敗とかなり苦しい状況ですが最後の3戦目まで見逃せません。

さてユーロについては日本でも放送されており知ってる方が多いと思うので私はあくまでイタリアにいるからこそ見れるサッカーについて発信していきたいと思います。

今週月曜日から金曜日までの5日間に渡って、A.C Milan主催のジュニアキャンプがここペルージャで行われ、責任者の方のご好意によって特別グラウンド内での見学を許可して頂き、この1週間時間のある時を利用して練習を見学させてもらいました。

日本でもバルサやアーセナル、またミランなどのクラブが子どもを対象としたクリニックを開催していることを聞いたことがありますがこれはそのイタリア版です。
対象は6歳~15歳の少年少女約100人。
これを年代ごとに6グループに分けて計5日間午前・午後と行われました。

こういったキャンプでは主に実践的技術と基本的な個人戦術の指導を行っていると指導者の方は言っていました。
ただもちろん年代の幅があるためにその年代にあったメニューを行っています。

行われているメニュー自体はおそらく日本の指導現場でも見られるような基本的なことが多く、例えばエリア内でのドリブルやパス交換、1対1のフェイントの練習などです。
ただこのキャンプでは毎日各担当コーチが自分のグループのその日の練習で課題として出たことを次の日の練習で行うといったあくまで決められたメニューをこなすものでなく毎日選手達に合わせたメニューを行っていることが特徴のようです。

そこで今回私は指導者の人達の指導方法や声のかけ方に注目してみました。

もちろんイタリア人の指導者でもその指導方法は様々です。
日本人以上にやんちゃで騒がしいイタリア人の子どもを指導するために厳しく怒鳴る(悪い意味でなく)コーチもいればイタリア人らしくジョークを言いながら面白おかしく指導するコーチもいました。
その中でも私が目を引いたコーチが一番下のカテゴリーの指導をしていたコーチの指導方法でした。
ちなみに責任者の方はこのコーチが今回の中で一番優れていると思うと言っていたコーチでした。

このコーチが指導していたのは2000年以降に生まれた子ども達、つまり6、7歳の子ども達です。
想像できると思いますがこの年代の子ども達は正に宇宙人です(笑)
じっとしていることなんてできるはずもなければ、こっちでは泣いてる子がいるはこっちではトイレに行きたいという子がいるは、こっちでは好き勝手にボールで遊んでいる子がいるはとまるで保育園状態です。

このグループを見ながら「コーチはストレス溜まるだろうな」と思いながら見ていたのですが、コーチはいつも優しい目で子ども達の行動を見守っていました。
もちろん時には厳しい言い方をすることもありましたが、辛抱強く子ども達全員を見ながら指導していました。
グリッドの作り方もなるべく目の行き渡るように広げすぎずに、それでも子ども達がみんなプレーできる大きさを考えていました。

そしてまだサッカーというものをほとんど知らないこの年代の子ども達に対しても、「これをこうして」と教え込むのでなく、「こういった場合~するのと・・・するのどっちがいいと思う?」といった質問形式にして、小さな彼らにも常に考えさせるような質問を投げかけていました。
こういったやりかたは日本でも推奨されているやり方ですよね。
ただ何もない状態から「はい考えて」といっても特にこの年代の子どもでは難しすぎます。
そうでなく「~と・・・ではどっちがいいと思う?」といったように選択肢やヒントを与えることで彼らの考え方をスムーズに導いていました。

他の年代のコーチを見ていてもそういったような指導をしているコーチもいればそうでないコーチもいました。
私はイタリア人のコーチだから日本人コーチより優れているとは全く思いません。
日本人にだっていろんな指導者がいてもっと優れた指導を行う人もいると思います。

ただイタリア人コーチにはどの人にも強い信念を感じることが多いです。
もちろん指導者といえども常に学ぶ姿勢は必要だと思いますが、これだと思ったことをまっすぐぶつけ実行する強さも必要だなと感じました。自分の指導に自信を持つというかそういったことも必要なんだと思います(過信することは危険ですが)

こうやっていろいろな指導者や指導現場を見ることは本当に勉強になります。
そしてその経験が自分の自信に繋がっていけばと思いこれからも勉強していこうと思います。


posted by イダリア |06:34 | イタリアサッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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