2008年08月01日

GKのトレーニングをどうしてますか?

新チームに合流して1週間が過ぎました。
先週の日曜日からは朝と夕方の2部練習が始まりこのブログもなかなか更新できずにいました。
このシーズン前の準備期は1年を戦っていく上で非常に重要な時期であり、イタリア流の準備期のトレーニングに携わって学ばせてもらえていることを非常にうれしく思っています。
(ちなみにアマチュアチームですが準備期というのは非常に重要視されており2部練習を行ったりもしています)


さて、我がSEMONTE CALCIOには監督とアシスタントコーチ兼フィジカルコ-チの私と、あともう一人GKコーチの3人体制で指導しています。
イタリアの指導体制は基本的にそれぞれの分野を専門して行う分担制のような形のチームがほとんどです。
そしてイタリアでは監督の次に重要視されているのがGKコーチの存在ではないかと私は感じています。(フィジカルコーチももちろん重要視されていますが、お金のないチームなどでは監督がフィジカルトレーニングを見ているチームも多々あります)

GKというポジションはサッカーで唯一手の使える特別なポジションであり、そのトレーニングの仕方も他のフィールドプレーヤーとは別のトレーニングが必要となってきます。

日本でもプロクラブやJの下部組織、または強豪高校などにはGKコーチが就いているところも増えてきましたが、まだまだGKコーチのいないチームが多いと思います。

ここイタリアではGKは専門的なトレーニングが必要なためにGKコーチという専門家がとても重要視され、どのクラブにもGKコーチが必ずと言っていいほどいます。(中にはトップチームと育成のGKコーチを兼任しているとこもあります)
イタリアサッカーに代表される堅実な守備はDFだけでなく、GKを含めたものから成り立っていると言っても過言ではないでしょう。
実際に個人的な感想としてもイタリア人GKの実力はアマチュアチームであっても、そのポテンシャルはかなり高い方だと感じています。

それでは少し質問形式のような文章になりますが、日本のGKコーチのいないチームはそのトレーニングをいったいどうしているのでしょうか?
また、どういったものを参照にしてトレーニングを行っているのでしょうか?
私が所属していた中学・高校のチームにもGKコーチはおらず、それぞれのGKが先輩から教えてもらったことを代々下の世代に伝えていっているといった感じでした。

SEMONTE CALCIOのチームのGKコーチは自作でトレーニングDVDを作成し彼自身の指導法を他のチームやGKコーチに広めたりもしています。
海外での指導にも興味があるようで、こういったコーチを日本に連れて行ってGK用の講習会なんかがあっても面白いかなと個人的には感じています。

日本でもJクラブや代表コーチがそういった指導法をまとめた参考となる物があったりすればGKコーチのいないチームのためにもなるでしょう。(おそらく協会なんかがGK用トレーニング教材を作っているでしょうが)

GKもまた、日本から世界に誇れる選手が出てくれば日本のサッカーの発展に大きなプラスとなると感じています。

posted by idalia_calcio |05:15 | 指導者 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年07月26日

現場には教科書にないことが詰まっている

トレーニングも3日目に入り、少しずつチームの雰囲気にも慣れてきました。
しかし現場に立つと教科書上になかった様々なことがわかってきます。
しかも去年までの自分のように「トレーニング補助」という立場でなく、「コーチ」として現場に立つのとでは選手との関係もまた全く違ったものとなってきます。

計画通りいくこともあれば、思ってたことと違う反応が出ることもあります。
まだ選手の能力や特徴を掴んでないこともありますが、予定してたよりも高い負荷がかかっていたり、選手が着いてこれなかったりするといったようなことも、実際に現場で指導してみないことにはわかりません。

それに日本人とイタリア人とではトレーニングの取り組み方なんかもまた違ってきます。
例えば日本人は反吐がでるまで頑張る選手が多いのに対し、イタリア人はダメだと思ったら自分で立ち止まります。
単に根性がないんじゃないの?と思うかもしれませんが、おそらく彼らの中では「怪我したりぶっ倒れたりしても意味ないし」といった考えがあるのかもしれません。
イタリア人は痛みなんかにとても敏感です。正直「大袈裟だな」と思うこともしばしばありますが、裏を返せばそれだけ自分の身体に敏感に反応しているとも言えるかもしれません。
そこを日本のように「根性」の一言で片付けてしまうことはできません。
もちろん甘やかすことはあってはいけないでしょうが、指導の仕方の工夫が必要であり、日本人と同じようなやり方ではいけないとここでも感じました。

また選手の中にも様々なタイプがいて、例えば昨年までセリエC2(プロチーム)の下部組織にいてトップチームの選手と一緒にトレーニングを積んでいたような選手は、おそらく前のチームにもフィジコが就いていて科学的な知識を多少持っているからだろうか、走った後に「心拍数はこんくらいなんだけど付加的にはどう?」と自ら聞いてくる選手もいれば、おそらく数字を言ってもわからないだろう選手もいるし、選手によっても様々な対応があることを感じました。

選手皆に同じ形で接するのでなく、その選手の特徴を捉えそれにあった接し方をし、その中で必要だと思われることは皆同じように指導していく必要があると思いました。。(自分からそうやって聞いてくるからいい選手とかそういう意味でなく、選手の興味、取り組み方にあった接し方が必要なのだろうなということです)

こういったことは教科書には書いてないことであり、またそれぞれのチーム、選手によってそれは異なるものであり、場数を踏んでいろいろなタイプの選手に接していくことで身に着いていくものだと感じました。

posted by イダリア |18:59 | 指導者 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年05月16日

指導者の仕事は選手を作るのでなく、能力を引き出すことだ

前回・前々回と少しまとまりのない文章を書いてしまい、自分の頭の中でもいろいろなことが混沌としてましたが、今回経験したことと今まで得た経験や知識を合わせて再確認したことがあります。
それが「指導者の仕事は選手をつくるのでなく、能力を引き出すこと」ということです。
特に育成年代の指導者・フィジカルコーチやトレーナーなどにそれは当てはまるものだと思います。

以前プロチームで活動されている指導者やトレーナーの方とお話をさせて頂いた際に「プロ選手でもある程度の素質がなければ能力は伸びない」、「カカーのような選手は作ろうと思っても作れない。その才能を見つけ出してよい環境でプレーさせることが必要」といったことを言っていました。

厳しいことを言えば生まれた時点でその人にサッカーの素質があるかどうかは決まっているのかもしれません。
その中でも、よい指導者に出会い、よいトレーニングを積んで、よい環境でプレーした限られた選手だけが大成していくのだと思います。

いくら素質のある人でも良い指導者に巡り合わなければ自分の能力を開花させることができないかもしれません。(よい指導者とは選手の素質を見極め能力を引き出すことのできる人なのだと思います)
間違ったトレーニングをしていては(本来持っているはずの能力を妨げるようなトレーニング)せっかくの素質も開花しません。
悪い環境でプレーしていればその能力はなかなか伸びません。
日本人でもかつて「天才」と呼ばれていた選手がいつのまにか消えていったということは少なくないでしょう。
そこには「運」というものも大きく関わっているのだと思います。
またサッカー以外の時間での巡り合わせも大いに関係するでしょう。
その可能性を広げることが指導者の手にかかっているのです。

チームスポーツであれば個々の能力以外にもチームの団結力・チームでの戦術によって勝利を掴める可能性はあります(個々の能力に優れた選手の揃うブラジルが常に勝てるわけではないのはそういったことからだと思います)

トップチームの監督はある意味出来上がった選手達をまとめ、チームとして完成させることが仕事なのだと思います。
そしてそれ以下のカテゴリーの指導者達はそのトップチームにより能力の高い選手を送り込むことが最大の仕事です。
クラブチームであればお金があればいい選手を買ってきてあとはチームとして仕上げるだけということができますが、国単位で考えるとそんなことはできません(帰化させるといった手はありますが・・・)
なのでその国のサッカーのレベルを上げることは育成年代の指導者の力にかかっているといっても過言ではありません。(もちろん最終的な仕上げをするトップ年代の指導者の力も必要ですが)

自分が専門であるフィジカルの面から言うと、選手にガンガン筋トレをさせて、ガンガン走らせてと選手を作ろうとするのでなく、その選手の持っている資質を開花させる、そんなトレーニングが必要なんだと思います。

前回紹介した「ピラティス」のようなエクササイズは、選手の本来持ってる力を引き出すために選手の身体を整える、そういったものなのではないかと思うのです。

単に筋肉をつけたりパワーをつけるだけでは逆にその選手の能力を妨げている可能性もあります。
それをする前に、まずは選手が一番能力を発揮できるような身体づくりをし、その後で必要なもの(筋肉やパワー等)をつけていけばいいのではないでしょうか。

そのためには選手の資質・能力を見極める指導者としての目を養うこと、そしてその選手に対して適切な指導を行い選手の能力引き出す力が必要です。
そういった指導者が増えることが、選手にとっても成功する可能性を大きく広げ、それがその国のサッカーのレベルを上げる重要なポイントとなると思います。

posted by イダリア |21:10 | 指導者 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年05月01日

来シーズンの契約について

リーグ戦も終了し、ペルージャのクラブ自体も来シーズンに向けてのチーム作りに取り掛かり始めています。
5月に行われる各種トーナメントへの参加は新チーム体制での参加です。

欧州各国のリーグ戦も架橋を向かえ、スポーツ紙では選手の移籍情報が毎日のように飛び交っている中、私たち指導者もまた来年度はどのチームのどのカテゴリーを指導するか考える時期でもあります。

ペルージャの育成部では、今もトップチームがプレーオフ進出を争ってリーグ戦を戦っているためにまだ来シーズンの話は全くされていないようです(水面下では話は出ているのでしょうが)

私に至っては今年はクラブと正式に契約した状態ではないため、来年度このクラブで登録してもらえるのか、もしくはどこか他のチームを探さなければいけないのか非常に不安な時期でもあります。

噂によればペルージャ側は私のトレーナーの活動の方には結構買ってくれているようで(人数が不足しているのとある程度の技術を認めてもらえていること)、トレーナーとして登録しようという話をしてくれているようです。
そうなると練習前や試合時にはトレーナーとして帯同し、練習中は今年のようにどこかのカテゴリーで学ぶといった選択肢がうまれてきます。

もしくはどうしても専門のフィジカルコーチとしての指導経験に固執するのであれば他のクラブを探すかです。

そんな中、予想外にも知り合いから来年度のオファーの話が舞い込んできました。
まだ正式決定ではないので詳しくは書けませんが、もし採用されれば今までのような見習いとしてでなくお金を貰いながらの正式なスタッフとしての採用となるようであり、かなりの責任感を持った仕事となります。

お金を貰いながら指導をするということはある意味プロとしての仕事であり、それに対する責任感、気持ちの持ちようは無償で行うものとは訳が違います(無償ならいい加減にしてもいいと言った意味でなく)
自分もそういった環境で経験を積みたいと思ってはいましたが、如何せんイタリアからすればサッカー後進国から来た、資格も何もない日本人を雇うということはほとんどありません。

しかし今回、普段同じ草サッカーチームでプレーしている選手が、私の日本人としての「真面目さ」を買ってくれてこのような話を振ってもらえました。

正式決定するまではどうなるか本当にわからないのですが(1日で話が右から左に流れる国ですので)、この機会を掴むことができたら、また指導者として新たな一歩を踏み出せると思います。

今はうまく話が進むことを祈るのみです。

posted by イダリア |17:01 | 指導者 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月14日

フィジカルトレーニングの方法(ボールあり?ボール無し?)

今日は私が一番専門的に学びたいと思っているサッカー選手のためのフィジカルトレーニングについて書きたいと思います。

そもそもフィジカルコーチ・フィジカルトレーニングの在り方ついては現在も様々な議論がされています。
フィジカルに特化したトレーニングなんて必要ない、ましてやフィジカルコーチ自体が必要ないと言っている指導者なんかもいるということを聞いたこともあります。

フィジカルコーチの有無のことまで書き出すと話が広がりすぎるので、今日はフィジカルトレーニングでも、「ボールを使ったトレーニング」と「ボールを使わないトレーニング」について書こうと思います。
ちなみにこれは、ある友人(同じく海外でサッカーの指導を学んでいる友人)から頂いた、「FCバルセロナのフィジカルコーチによるフィジカルトレーニングに関する対談」の日本語訳に書かれた彼らの意見、そして私が今まで経験したり実際にフィジカルコーチとして活動されている方の話を聞いたことを元に自分の意見を加えて書いていきます。

まず始めに私の率直な意見(まだ経験も知識も浅い私ですが)を言わせてもらうと「どちらも必要。チームの状態や状況、目的に応じて変ってくる」ということです(ある意味当たり前の意見かもしれませんが、「ボールを使わないトレーニング」は必要ないだろうと言っている指導者もいるので)

サッカー選手に必要な体力は、マラソン選手に必要な体力や野球選手に必要な体力とは違い、サッカー選手のための体力が必要とされます。
つまり、競技特性に応じた体力ということです。

サッカーはボールを使い、敵がいて、判断力を伴うスポーツであり、それを無視した技術も相手も判断もないトレーニングははたして有効なのか?といった意見をよく耳にします。
また、サッカーのゲームの中にはサッカーに必要な要素が全て詰まっており、ゲームをすることが一番のトレーニングになるということは全くその通りだと思います。

しかし、だからといって毎日ゲーム(公式戦なみに本気での)を行うことは不可能です。
また、ゲームのように相手を伴うものは、相手との体力差やコンディショニングの差から怪我に繋がる危険性があります。
またポジションによって、もしくはゲーム展開によって選手にかかってくる負荷も違い、チームの中での負荷のかかり方、コンディショニングの差がうまれてきます(目的をチーム全体の体力向上という点で見たとき)。

それではゲーム以外でのボールを使ったトレーニングの中にダッシュやジャンプする場面を入れればいいのではないかと思いますが、果たして毎日の練習の中で試合のように100%のダッシュ、100%の力で思いっきりジャンプをする場面が何回あるでしょうか?
普段の練習において試合時にかかる負荷と同じ位の負荷をかけることは非常に難しいことだと私は思います。

一方で、サッカーの試合において1試合中1人の選手がボールに触れている時間は2~3分程度と言われています。
それ以外の88分はボール無しでの運動です。
「ボールを使わないトレーニング」も必要だと言われているのはこういったことからもあると思います。
スペースに走りこむダッシュ・ストップ、相手をマークする動き、こういったボールが無い場面での動作もゲーム中にはたくさんあります。
そして、こうした動きのベース・またそれを行うために必要な筋力を作るためには「ボールを使わないトレーニング」で行う必要があると私は考えます。

こうして文章に書き出していくと自分の中での意見もまとまってきたり、また変ってきたりするもので、現時点で思うのは、

普段のサッカーのトレーニング(ボールあり)
     ↓
    公式戦

この2つにかかる負荷の差を埋めるために必要なのが「ボールを使わないトレーニング」ではないかと考えるようになりました。

先にも書きましたが、普段の練習で公式戦時ほどの負荷をかけることはとても難しい、むしろほぼ不可能だと思います。(精神的なものも公式戦となると普段の練習と違うため)
そのギャップを埋めるために、「ボールを使ったトレーニング」ではかけきれない負荷をかけるのが「ボールを使わないトレーニング」なのかなと思うようになりました。

また、動きや筋力のベースになるものをボール無しのトレーニングで行うとも書きましたが、そこで習得したベースを実戦で活用できるようにするためのトレーニングが「ボールを使ったトレーニング」であり、その両方をうまく使い分けることが必要なのかなと思います。

ただ問題点とも言えることは、海外(特に欧州)では1週間に練習をするのは週3~4回程度です(特にアマチュアや育成クラブは)。
その中でフィジカルだけに特化したトレーニングを行うと他のトレーニングをする時間を削らなければならないため、どうしても技術や戦術の要素を少しでも含ませた練習がしたいと指導者は思うでしょう。

それであれば「ボールを使ったトレーニング」に関して重要なことはその「トレーニングの第一の目的は何なのか?」それをはっきりさせることが必要だと思います。
ボールを使って技術や判断の要素を含ませても、そのトレーニングの目的が体力の向上なのなら、指導の仕方もその部分を重点的に行うべきだと思いますし、それを無視して技術のミスでフリーズばかりしていては練習が止まってしまい、一番の目的である「体力の向上」という部分の効果が薄れてしまいます。

目的を複数練習の中に含ませることもいいですが、あれもこれもと詰め込みすぎるとどの部分に関しても効果は薄れると思います。
含ませた目的の中でも優先順位はどれなのかはっきりし、それに沿った指導が必要だと思います。

最後にまとめとして、「ボールを使ったトレーニング」と「ボールを使わないトレーニング」それぞれがいい部分、足りない部分を持ち合わせています。
どちらかにしなければいけないとか、どっちもやらなければいけないではなく、これらはそれぞれ一手段であり、指導するチームの選手の能力やチーム状況、またシーズンのどの時点で行うかによってその手段を変えていけばいいものであり、指導者としてはその状況に対応していけるような知識と指導力が必要なんだと思います。(最初にどっちも必要だなんて書いておきながら、文章を書いているうちにそう考えるようになりました。あえて最初に書いたことも残しておきます)

あとは指導していく経験からどういったものがより適しているかが見えてくるでしょう。(答えは出なくても傾向は見えてくるでしょう)
そのためには私はもっと経験を積まなくてはいけません。

posted by イダリア |18:34 | 指導者 | コメント(12) | トラックバック(0)
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2008年02月25日

指導者冥利に尽きる時

指導者冥利に尽きる時ってどういった時でしょうか?
大会で優勝した時?強敵相手に勝った時?自分たちの目指すサッカーが出来た時?

今日の試合で私はその一片を感じました。
それは自分の指導している選手の成長が見られた時でした。

いつも試合でベンチスタートのフランコという少年。
技術的に優れているわけでもなく身体的能力的にも他の選手に比べて劣っている、むしろ体型は太っていて走れないし動きも鈍い。
この年代になってくるとやはりゲームのスピードが速くなってくるために動けないと指導者としては非常に使いづらいものです。

イタリアには無数のサッカークラブがあるので試合に出れないと他のチームに移る選手が多いのですが、彼はずっとペルージャに残り続けています。
それは彼なりの理由があるのでしょうが、毎回ベンチスタートで出られない日もあるのに彼はずっとペルージャで練習を続けてます。

その体型を冗談交じりにバカにされたりもする彼ですが(イジメといった感じではなく)やはりある程度以上のレベルでプレイするにはそれなりの身体の管理が必要です。

そんな彼が今日の試合で後半途中(既に3-0でリードしている時)から出場しました。
ベンチでマネージャなんかと「フランコ最近痩せたな」なんて話していたところ、中盤からのフィードに走りボールをキープ、そしてディフェンス相手に数回フェイント入れてシュートが見事に決まりました。

マネージャーは「信じられない」なんて笑ってましたが、数ヶ月前の彼ではありえない走りにありえない動き。
その瞬間自分のことでないのにすごいうれしい気持ちになりました。

まだ自分が指導してるとか自分が育てたなんて言えるような立場ではないですが、一緒に練習している選手の、しかもどちらかと言えば上手くない選手がこうして少しずつでも成長していく姿を見られた時、それは指導者冥利につきる一時でした。
franco


posted by イダリア |05:18 | 指導者 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年02月20日

他の種目にも目を向けてみよう

以前にも書いたことがありますが、イタリア研修プロジェクトに1人バスケットボールの指導者の方が参加されていました。
鈴木良和さんという方で、バスケットボールの家庭教師を行う「ERUTLUC」という会社を昨年の4月に設立しバスケットボールの指導者の普及、選手の育成、そしてバスケットボールの普及のために活動されている方です。(http://homepage3.nifty.com/Basketball-tutor/)

鈴木さんは今回のこのイタリア研修プロジェクトに参加された理由を「同じスポーツ(球技スポーツ・チームスポーツ)であるサッカーの指導者の人達とその現場を見て周ることで、バスケットボールに活かせるものを見つけれるのではと思ったから」と仰っていました。

研修中に鈴木さんを含め参加者みんなで話し合いをよくしていたのですが、サッカー以外の種目の人がいるだけでいつもとは違う視点からの意見が出たりととても新鮮で興味深いな話し合いが行われていました。

鈴木さんの話の中で一つ面白いと思った話を紹介させていただきます。(鈴木さん、間違って説明してたら訂正してくださいね・・・。)
鈴木さんがアメリカのバスケットボールの視察に行った時の話で、ある日本人の少年がストリートバスケのコートで1人でバスケをしていたところ、アメリカ人(外国人)が数人やってきたそうです。
彼らはその少年をバスケのゲームに誘い、一緒にプレーしたそうです。

それとは違う時、その少年がまた1人で練習していると今度は日本人がそのコートに現れたそうです。
その日本人は彼にシュートやドリブルなどの技術を教えてあげはじめたそうです。

このアメリカ人と日本人の違いがみなさんにはわかるでしょうか?
人がいれば子どもでも大人でも一緒にゲームをはじめるアメリカ人と、子どもや年少者に対して技術を教えようとする(逆側は教わろうとする)日本人。
日本人の中にはどこか、「物事は教えるものであり教わるもの(人から与えられるもの?)」という概念が植えついてるのかもしれません。
一方でアメリカ人(外国人)は日本人に比べると、「やってるうちに学んでいく(自分で学ぶ姿勢が強い?)」といった感じに思います。
単なる偶然からそうなったのかもしれませんが、この話を聞いて私も妙に共感しました。

ただ「自分で学ぶ」という姿勢はどういったことに対しても重要な事です。
それがなければ成長には限界があると思います。

あくまでひとつ話でありますが、サッカー以外のスポーツ(スポーツ以外の事でも)の中にもサッカーと共通すること、活かせることっていっぱいあると思います。
時間や機会があればそういった他の種目にも目を向けたり、他の種目をしている選手指導者なんかと話をしてみると、いろいろな新たな発見があって面白いかもしれません。

posted by イダリア |07:03 | 指導者 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年02月07日

イタリア研修プロジェクト

明日、日本から「イタリア研修プロジェクト」と題して、9人の指導者がイタリアにやってきます。
このプロジェクトのオーガナイズをしているのが私の大学の同期の友人ということもあり、私もできる限りのお手伝いをさせてもらうことになっています。

この9人のほとんどはこれまた私の同期や後輩にあたる者がほとんどで、私にとっても懐かしい顔ぶれとの再会となります。
彼らは日本の様々なチームや学校で指導をしていて、今回イタリアのチームの練習を見学し、今後の指導に活かそうとしています。

明日からはヴェローナという街にあるキエーボというチームの育成組織の練習の見学、週末はセリエA・Bの試合を観戦した後に、来週には私のいるペルージャにもやってきます。

ペルージャの育成責任者が私に「お前はもうこのクラブの家族だから好きなように案内していいよ」と言ってくださった時は最高にうれしかったです。
そして彼らのためにペルージャの子ども達を使って普段やっている練習の中から特別に選んだ「応用的技術練習」のトレーニングのデモンストレーションとそれに対する質疑応答もしてくれることになりました。

他にもペルージャではアマチュアクラブの練習見学なども計画しており、参加者の人達にイタリアサッカーをしっかりと見てもらえるようにしました。

彼らにとって充実した1週間になってくれればと思います。

帰ってきたらどのようなプロジェクトになったか報告したいと思います。
それでは行ってきます。

posted by イダリア |04:56 | 指導者 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年02月04日

引き出しの出し方

指導者に大事なものの一つに、引き出しの多さということがあると思います。
練習メニューの引き出し、指導の仕方の引き出し、声のかけ方の引き出し、選手との接し方の引き出し。

私にも今までの選手経験、大学時代に学んだこと、イタリアに来て学んだことなど少ないながらも引き出しをもっているつもりです。

しかしその引き出しも、引き出しの引き方を間違えるとその効果は薄れます。
今日はそれを身をもって感じました。

今日行われたリーグ戦。
試合の時はチームのフィジコは他のチームでもフィジコをしていることもあって私達の試合には来ません。
ということで試合前のウォーミング・アップの指示を私がすることになりました。

今までは試合の時は子ども達は自分達でアップを行っていました。
しかしそれは私から見て不十分なものでした。(今までそれを注意できなかった自分にも問題がありますが・・・)
なので私は自分の中にある引き出しをさぐり、その中からもっとアップとしてふさわしいと思われるメニューを指示しました。

ただここで私が見落としていた点は、この日の天気は小雨で気温も低め。
それにも関わらず、ごく一般的と思われるアップをしてしまっていたのです。
もちろん寒いからしっかり動いて身体を温めることが必要だということは意識していました。
しかしアップの途中で監督に「ショウ、今日みたいな寒い日や雨の日はストレッチは最初と最後に一気にやってしまって、動く時は動き続けないとせっかく温めたものが冷えてしまうぞ」と注意されました。

指導慣れしてないから?緊張しているから?言葉の問題から?
それらもあるかもしれませんが今回は、自分は引き出しの出し方をまだわかってないなということを気づかされました。

オシム監督なんかは練習の当日にその日の気温、グラウンド状況、選手の状態を見て練習メニューを決めるということを聞いたことがあります。
彼の場合、本当に多くの引き出しを持っているだけでなく、その時の状況などによって引き出しを使い分け最良だと思うものを引き出している指導者なんだと思います。

私もこの経験を今後に活かし、引き出しの数を増やすことだけでなく、その出し方も学んでいくようにしたいと思います。

posted by イダリア |07:28 | 指導者 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年02月02日

指導者としての風格

新しい監督とフィジコがやってきて2週間が経ちました。
彼らの協力もあって練習の補助だけでなく、ウォーミング・アップの指導をちょくちょくさせてもらえることになりました。
といってもいつが私が担当の日というものではなく突然振られるのですが。

しかしそれは待ち望んでいたチャンスなので、自分が今まで学んできたこと、経験してきたことを基に指導させてもらってます。

ただいつもと全く違うようなものにすると選手達も戸惑うので、普段やっているものをベースにして自分のオリジナルな部分を加えるようにしていっています。(実際にはほとんどイタリアでやっているもの中心ですが)

それでもいままでと違うようなものをやると「何だこれ?」といった声がちらほら聞こえてきます。
そういったときは、何のための運動かを説明しながらするようにしてますが、はたして子ども達がどこまで理解しているかはわかりません(私の語学の問題だけでなく、その運動がどう身体に影響するか理解するのができてるかどうかということでも)

そしてこの役割をするようになって一番難しいと思っていることが、選手との関係です。
今までは練習の補助、時にはみんなに混じって選手のように一緒に練習してきました。

私の見た目からもあるでしょうし(歳も近い方ですし)、今までの接し方もあるでしょうが子ども達は私のことを仲間や友達のような感覚で接していました。

それが一転指導する立場になった時に、やはり子ども達はコーチという目でなく今までどおりの私を見る目で見てくるのです。
中には「ショウ、こんなんじゃなくてこれやろうぜ」とか言って自分達がやりたいものだけやろうとする子どもや、「ショウ、走るのやめようぜ」とかいってくる子どももいます。
説明する時も監督なんかの話は黙って聞いてても、私の指導の時はお喋りやふざけあうこともしばしばです。

イタリア人は日本人と比べて本当にサボりたがりです。
特にこの年代の子どもだと余計にそうだと思います。
そして隙があればサボったり怠けようとします。

それが、日本人であり今まで同レベル(この言い方が正しい言い方かわかりませんが)で接してきた私の指導であればどんどんサボってやるという気持ちの子が多いんだと思います。

それはまだまだ自分にない指導者としての風格、そしてそんな子ども達をまとめる指導力が不足してることが原因でもあります。

時間はかかると思いますが、今シーズンが終わるまでにはしっかりと子ども達を指導できるようになっていきたいと思います。

posted by イダリア |05:40 | 指導者 | コメント(3) | トラックバック(0)
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