2008年05月16日
前回・前々回と少しまとまりのない文章を書いてしまい、自分の頭の中でもいろいろなことが混沌としてましたが、今回経験したことと今まで得た経験や知識を合わせて再確認したことがあります。
それが「指導者の仕事は選手をつくるのでなく、能力を引き出すこと」ということです。
特に育成年代の指導者・フィジカルコーチやトレーナーなどにそれは当てはまるものだと思います。
以前プロチームで活動されている指導者やトレーナーの方とお話をさせて頂いた際に「プロ選手でもある程度の素質がなければ能力は伸びない」、「カカーのような選手は作ろうと思っても作れない。その才能を見つけ出してよい環境でプレーさせることが必要」といったことを言っていました。
厳しいことを言えば生まれた時点でその人にサッカーの素質があるかどうかは決まっているのかもしれません。
その中でも、よい指導者に出会い、よいトレーニングを積んで、よい環境でプレーした限られた選手だけが大成していくのだと思います。
いくら素質のある人でも良い指導者に巡り合わなければ自分の能力を開花させることができないかもしれません。(よい指導者とは選手の素質を見極め能力を引き出すことのできる人なのだと思います)
間違ったトレーニングをしていては(本来持っているはずの能力を妨げるようなトレーニング)せっかくの素質も開花しません。
悪い環境でプレーしていればその能力はなかなか伸びません。
日本人でもかつて「天才」と呼ばれていた選手がいつのまにか消えていったということは少なくないでしょう。
そこには「運」というものも大きく関わっているのだと思います。
またサッカー以外の時間での巡り合わせも大いに関係するでしょう。
その可能性を広げることが指導者の手にかかっているのです。
チームスポーツであれば個々の能力以外にもチームの団結力・チームでの戦術によって勝利を掴める可能性はあります(個々の能力に優れた選手の揃うブラジルが常に勝てるわけではないのはそういったことからだと思います)
トップチームの監督はある意味出来上がった選手達をまとめ、チームとして完成させることが仕事なのだと思います。
そしてそれ以下のカテゴリーの指導者達はそのトップチームにより能力の高い選手を送り込むことが最大の仕事です。
クラブチームであればお金があればいい選手を買ってきてあとはチームとして仕上げるだけということができますが、国単位で考えるとそんなことはできません(帰化させるといった手はありますが・・・)
なのでその国のサッカーのレベルを上げることは育成年代の指導者の力にかかっているといっても過言ではありません。(もちろん最終的な仕上げをするトップ年代の指導者の力も必要ですが)
自分が専門であるフィジカルの面から言うと、選手にガンガン筋トレをさせて、ガンガン走らせてと選手を作ろうとするのでなく、その選手の持っている資質を開花させる、そんなトレーニングが必要なんだと思います。
前回紹介した「ピラティス」のようなエクササイズは、選手の本来持ってる力を引き出すために選手の身体を整える、そういったものなのではないかと思うのです。
単に筋肉をつけたりパワーをつけるだけでは逆にその選手の能力を妨げている可能性もあります。
それをする前に、まずは選手が一番能力を発揮できるような身体づくりをし、その後で必要なもの(筋肉やパワー等)をつけていけばいいのではないでしょうか。
そのためには選手の資質・能力を見極める指導者としての目を養うこと、そしてその選手に対して適切な指導を行い選手の能力引き出す力が必要です。
そういった指導者が増えることが、選手にとっても成功する可能性を大きく広げ、それがその国のサッカーのレベルを上げる重要なポイントとなると思います。
posted by イダリア |
21:10
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2008年05月16日
さて、前回書いたことはサッカー選手の肉体・コンディショニング管理について普段私が考えていることと、今回の日本での滞在中に出会った「ピラティス」というエクササイズについてでした。
正直前回書いてからまた自分の頭で整理してみましたが思った以上にまとめ切れませんでした・・・。
なんとなく自分の中では少しずつ掴んだものがあったのですが、それを文章で説明しようとするとうまくできなくて、自分のアウトプットの能力のなさに嫌気がさします。
わかりにくい部分もあるでしょうが書き始めたことなので一応最後まで書いていきます。
今回の日本滞在中、日本での大学時代に知り合った、元ホワイトソックスルーキーリーグヘッドアスレティックトレーナー(現メディカルフィットネスクラブKフィット中之島ウェスト)の桑原匠司さんが日本人で初めてピラティスの国際指導者ライセンスを取得され、それを用いて一般人からアスリートまでの運動指導、コンディショニング管理を行っていると聞き、ピラティスを用いてどういったトレーニング指導をされているのか興味を持ち、桑原さんの指導現場を見学させて頂きました。
ピラティスというものに対して全く無知であった私ですが実際にそれを見て体験したところ、特別なトレーニングというよりはむしろ普段行っているストレッチや体幹の補強運動を正しい姿勢・呼吸方法を意識して行うとても身近なエクササイズだといった印象を受けました。
桑原さんは指導を行う前に相手の姿勢・歩き方などの特徴を見て筋肉のどの部分が弱いか、アライメントに異常がないかをチェックしそれに関わる部位にアプローチしたエクササイズを指導します。
つまり特別変わったエクササイズというよりは、本当に一般的なストレッチのようなもので、ただきちん狙った部位を刺激するための姿勢を意識したものでありました。
これを体験するといかに普段自分が行っているストレッチや補強運動が曖昧なものだったかを痛感させられます。
例えば一般的な「シットアップ」にしても単に座って身体を上げ下げするのでなく、どういった角度で体を起こすか、骨盤の位置はどうしなければいけないのか、それを正しい姿勢で行うことによって狙い通りの部位を刺激する。
また、ストレッチにしても単に間接を曲げるのでなく、どういった姿勢からどの方向に曲げていき筋肉を伸ばしていくのか、それによって刺激される部分がまったく変わってきます。
身体の表面にあり大きな筋肉であれば比較的簡単に行えますが、身体の内側の方の筋肉や小さな筋肉へのアプローチは本当に細かいとこまで気をつけないと効果がありません。
なので普段行っているような運動でもその姿勢とやりかたに注意して正しく行うことでかなりしんどい運動でした。(それだけ普段使われていないということ)
今回の体験、また桑原さんとした話の中から感じたのは、まず人間は日常生活のあらゆる原因から身体のあちこちに負担がかかりアンバランスな状態となっていて、その状態でさらにスポーツ選手は日常生活以上の大きな負荷をかける、それによって引き起こされる障害に苦しむ選手が多く、そういった障害を未然に防ぐための人間本来の姿勢を取り戻すことが重要なのでは?となりそのための手段としてピラティス等のエクササイズが有効であるといったことです。
姿勢が悪くても競技レベルの高い選手は多くいます。私もそのことから「姿勢を正すことが必ずしもいいことではないのでは?姿勢の悪いトッププレーヤーはたくさんいるじゃないか」といった考えを持っていました。
しかしおそらくそういった選手たちは姿勢やバランスが悪いなりにも技術(ここでは身体を動かす技術を指します)や筋力でそれを補っているのではと思うようになりました。
つまりセンスのある選手はバランスの悪い状態から強引にバランスを保つ状態にはもっていけるのですが、その分身体に負担がかかり故障しやすい。
そのために怪我で早期に引退する選手や、長年怪我に苦しむ選手が多いのではと。
逆に姿勢が悪くても寿命の長い選手は元々そういった強靭な身体に生まれたのか、もしくはその姿勢の悪さからくる身体への負担の管理が徹底できてるのではないかと思うのです(自分のどこが弱いか自分で把握しそれを管理できている)。
「よい姿勢」といってもスポーツによっても競技によってどういった姿勢が一番「よい姿勢」か一概には言えません。それぞれ異なると思います。
ならばゆがんだ状態からその種のスポーツに適した姿勢にもっていくのでなく、一度ニュートラルな状態に戻すことによって余計な負担を軽減しスポーツ障害の予防になると思うのです。
今まで述べてきたことはパフォーマンスの向上のためというより、「障害の予防」のための部分が大きいです。
このことによって各競技のパフォーマンスが向上するかどうかはわかりませんが、「怪我をして競技を続けられなかったら意味がない」というのが僕と桑原さんが最後に一致した意見でした。
そのための手段の一つとして、ピラティス等のエクササイズが存在しており(別にピラティスでなくても他の手段があるのならそれでもいい)、それを有効活用することでスポーツ選手のコンディショニング管理をうまく進めていけるのではと今回の経験から感じました。
しかしそのためにはもっと身体の構造(解剖の知識、筋・骨格・神経の働き等)について知らなければ正しい指導はできないというある意味当たり前のことを痛感させられました。
うまくまとめ切れずに自己満足のような形になってしまいましたが、自分の中では「姿勢改善」ということに関して今まで自分が考えてきたことに+αの考えがつきました。
最後にこの場をお借りしまして、お忙しい中お時間を作って頂きました桑原匠司さん、また突然の訪問にも関わらず見学させて頂いた「Kフィット中之島ウェスト」のスタッフの方にお礼を言わせて頂きます。
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2008年05月14日
私は以前から「姿勢改善」・「動作改善」のサッカー(広く言えばスポーツの)に対する有効性について考えてきました。
球技でも野球のようにフォームの重視するスポーツならまだしも、サッカーのように必ずしも決まったフォームが重要だと思われていない(姿勢や走り方がきれいではないが世界のトッププレーヤーと呼ばれる選手が多くいる)競技に対して、果たして「姿勢改善」や「動作改善」を指導することが良いことなのか?それがパフォーマンスの向上に役立つものなのか?むしろ今まで養ってきた技術や感覚を失う可能性があるのではないかと思っていました。
巷では日本古来の武道の動作や二軸動作など様々な情報が飛び交っており、実際に経験したことのない私はその具体的な効果を知ることができなかったり、説明をみてもかなり高度な技術を要したり、また感覚的に行うものが多く誰もが気軽に取り入れられるものではないという印象を持っていました。
日本でトレーナー活動をしていた(現在もその類の仕事をさせてもらっていますが)私は大学時代から「スポーツ障害の予防」ということについて興味を持っていました。
サッカーのような接触のある競技ではコンタクトの際による外傷はいた仕方ない部分があるのですが、肉離れや腰痛等の障害の予防がなんとかできないものか、それを予防するためのトレーニングはどういったものが有効なのか考えていました。
「障害予防」という観点からの「姿勢改善」や「動作改善」は良いのではないかと考えることもあったのですが、具体的にどういった方法がより効果的でサッカーにも取り入れやすいかということで悩んでいました。
この「取り入れやすい」ということ、私の中ではかなり重要な要素であります。
団体競技で練習も基本的にチーム単位で行うことがほとんどであるサッカーにおいて、もちろん個人個人でのセルフケアの部分でそれぞれが独自の体調管理を行うことは大事なことですが、現実問題自分の自己管理を徹底しているプロ選手でもない限り特別に練習以外の時間にセルフケアのための特別な運動等を行っている人は少ないと思います。
それは自己意識が低いからだという指摘も受けるかもしれませんが、実際プロ選手ですらそれができてる選手は少ないだろうと私は思っています。(やっているとしても一般的なストレッチ程度でしょう)
特別な器具を使ったり個別指導の下でそういった管理ができる人もお金のある一部の人だけでしょうから
ならばチーム全体でまとまって練習する際に少しでもそういった効果のある運動を行えれば良いのではないかと考えてました。
実際に現場でやられていることは、全体でストレッチや体幹の補強として腹筋や背筋のトレーニング程度でしょう。
そういった一般的なストレッチや体幹の補強運動が悪いとは言いませんが、障害を引き起こす根本的な問題の解決にはならないことが多いと思います。
ならばより効果的且つできるだけシンプルで必要以上の道具を使わずに、コスト面でもあまりかからないものでチーム全体的に行えるものはないものかと思っていました。
良いとこどりのような気もしますが、それが理想だと思っています。
前置きが長くなりましたが、今回短期の日本への一時帰国の際にそのヒントとなるあるエクササイズと出会いました。
それが「ピラティス」です。
大学時代に友人の紹介で知り合った「桑原匠司」さんが大阪にあるメディカルフィットネスジム「K-FIT」(http://www.m-kfit.com/atc/index.html#personal)にて指導されている「ピラティス」の指導現場を見学させて頂き、また自分にも簡単なエクササイズを体験して、その内容、即効性を目の辺りにして、「これをうまくサッカーの現場でも取り入れられればコンディショニング管理の面で役立つかも」という実感を得ました。
以前まで「ピラティス」というものに対しての印象は「女性の美を追求するためのエクササイズ」といった浅はかな印象しか持っていなかったのですが、元々ピラティスは「リハビリテーション」を目的としたエクササイズであることを教えて頂きました。
長くなりましたのでひとまずここで一回切ります。
次回は「ピラティス」を実際に体験して感じたことをもう少し具体的に説明していきます。
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19:00
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2008年05月08日
イタリアにはイタリアサッカー協会のリーグ戦がセリエAを頂点として10のカテゴリーが存在します。
その中でプロリーグとしてあるのはセリエA・B・C1・C2の4カテゴリーで、それ以下のリーグはアマチュアリーグとなります。
トップリーグのチームなんかはご存知のようにオーナー企業がチームを所有し経営していっているのですが、アマチュアチームはもちろんチームを所有する会長がいるもののチームを支えているのは各々の町の人々だったりします。
町のパン屋さん、お肉屋さん、不動産屋さん、それぞれの町の人々が少しずつお金を出し合いチームの運営を金銭的に支えたり、レストラン経営者なんかは選手の試合時の食事の提供、八百屋さんなんかは選手へ練習後にフルーツを差し入れしたりといろんな形で自分達の町のチームを支援しています。
正に「おらが町のチーム」がイタリアにはたくさん存在するのです。
これはイタリアにカルチョという文化が根付いており、カルチョにお金を投資する人がということを表しています。
また、自分達の町をこよなく愛するイタリア人の性格も関係していることでしょう。
最近は日本でもJチームだけでなく、各地域でJクラブを作ろうとするところが増えてきていると聞きます。
私の地元である岡山もそのひとつです。
実は今日本に一時帰国していて地元に帰って来ているために、地元のチームである「ファジアーノ岡山」の練習を見学に行きました。
4年前にJクラブを目指して作られたこのチームは昨年地域社会人リーグを勝ちぬき今年からJFLに参入、今年JFLで4位以内に入ればJ2への昇格が認められることになっています。
そして現在10節を終えて首位に立つという高調を維持しています。
正直私は岡山というお国柄、スポーツで成功する事は難しいとずっと思っていました。(こんな事言ったら怒られるかもしれませんが・・・)
昔から目立って盛んなスポーツもなく、野球でもサッカーでも身近にある広島や神戸などに比べて盛り上がる事もありませんでした。
しかしそんな岡山からこうしてJを目指し盛り上がっているクラブがあるということは地元の人間としてうれしく感じています。
偶然にも大学時代の後輩がこのファジアーノ岡山でプレーしている事もあり、彼と食事をしながらチームのことを聞いてみましたが、選手の10人以上はプロ契約選手(金銭的には恵まれたチームではないものの)、スポンサーは全て岡山県内の企業のみとしているらしく、また以前からJFLに所属している三菱水島よりも今や知名度も人気もあるそうです。(三菱水島は企業チームということもあるでしょうが)
自分の生まれ育った町、住んでいる町にこういった「おらが町のチーム」ができ地域を活性化させ、様々な地域にこういったクラブができていけば日本にもサッカーの文化がもっと根付くきっかけのひとつだと思います。
私は正直郷土愛というものがほとんどない人間だったのですが(苦笑)、少し地元のことを意識した今回の帰国でした。
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01:50
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2008年05月01日
リーグ戦も終了し、ペルージャのクラブ自体も来シーズンに向けてのチーム作りに取り掛かり始めています。
5月に行われる各種トーナメントへの参加は新チーム体制での参加です。
欧州各国のリーグ戦も架橋を向かえ、スポーツ紙では選手の移籍情報が毎日のように飛び交っている中、私たち指導者もまた来年度はどのチームのどのカテゴリーを指導するか考える時期でもあります。
ペルージャの育成部では、今もトップチームがプレーオフ進出を争ってリーグ戦を戦っているためにまだ来シーズンの話は全くされていないようです(水面下では話は出ているのでしょうが)
私に至っては今年はクラブと正式に契約した状態ではないため、来年度このクラブで登録してもらえるのか、もしくはどこか他のチームを探さなければいけないのか非常に不安な時期でもあります。
噂によればペルージャ側は私のトレーナーの活動の方には結構買ってくれているようで(人数が不足しているのとある程度の技術を認めてもらえていること)、トレーナーとして登録しようという話をしてくれているようです。
そうなると練習前や試合時にはトレーナーとして帯同し、練習中は今年のようにどこかのカテゴリーで学ぶといった選択肢がうまれてきます。
もしくはどうしても専門のフィジカルコーチとしての指導経験に固執するのであれば他のクラブを探すかです。
そんな中、予想外にも知り合いから来年度のオファーの話が舞い込んできました。
まだ正式決定ではないので詳しくは書けませんが、もし採用されれば今までのような見習いとしてでなくお金を貰いながらの正式なスタッフとしての採用となるようであり、かなりの責任感を持った仕事となります。
お金を貰いながら指導をするということはある意味プロとしての仕事であり、それに対する責任感、気持ちの持ちようは無償で行うものとは訳が違います(無償ならいい加減にしてもいいと言った意味でなく)
自分もそういった環境で経験を積みたいと思ってはいましたが、如何せんイタリアからすればサッカー後進国から来た、資格も何もない日本人を雇うということはほとんどありません。
しかし今回、普段同じ草サッカーチームでプレーしている選手が、私の日本人としての「真面目さ」を買ってくれてこのような話を振ってもらえました。
正式決定するまではどうなるか本当にわからないのですが(1日で話が右から左に流れる国ですので)、この機会を掴むことができたら、また指導者として新たな一歩を踏み出せると思います。
今はうまく話が進むことを祈るのみです。
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17:01
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2008年04月24日
昨日の試合をもちまして、今シーズンのリーグ戦(ウンブリア州・U-16)のリーグ戦の全日程を終えました。
最終節は2位のチームとの直接対決でしたが3-0で勝利し、リーグ無敗(30戦26勝4分)という素晴らしい結果で終了することができました。
リーグ唯一のプロ下部組織であり優勝がある意味義務付けられたようなチームではありましたが、基本的に周りのチームとは一つ下の世代のメンバー中心で、練習環境もプロの下部組織にも関わらずかなり厳しい環境ではあったのですが、選手達はその中でも最後まで戦い抜いてくれました。
負けから学ぶこともたくさんあります。
選手達を見ていてむしろ「このままじゃいけないのでは?」と思うこともありました。
でも彼らが成し遂げたことはとても素晴らし結果であり、簡単にできるものでもありません。
この経験を今後の彼らの人生に(サッカー人生においても、生活としての人生においても)何かしらプラスになってくれればと思います。
ただこの1年PERUGIA CALCIOというクラブを見てきていろいろと感じるものがありました。
それはいい部分悪い部分の両方であり、イタリアだから、プロクラブの下部組織だから必ずしもいい環境ではないということもすごく感じました。
今後1ヶ月はトーナメントに参加したりともう少しシーズンは続くようなのですが、そこではもう来シーズンのチームを想定してのトーナメントであるためこのチームでの活動もこれにて終了しました。
選手達も来シーズンに向けての準備が始まるのですが、私自身にとっても来シーズンどうするか考えないといけない時期でもあります。
この時期はいつも不安であり悩む時期でもはありますが、自分を少しでも高められる環境を探して行きたいと思います。
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18:37
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2008年04月22日
先日、ボローニャという都市にあるトレーニング・リハビリ施設「ISOKINETIC」という場所にて行われた「Nuovo Calcio」という指導者向けのサッカー雑誌(日本で言う「サッカークリニック」のような雑誌)が主催した指導者講習会に参加してきました。
ちなみにこの「ISOKINETIC」という施設、イタリアでも屈指のリハビリ施設で、過去にはロベルト・バッジョが膝の怪我を負った際にここでリハビリを行い驚異的な回復をして、復帰戦出場後2分でゴールを決めたことは有名な話です。
中村俊輔選手もレッジーナ時代に怪我のリハビリをこの施設で行ったこともあるそうです。
中にはリハビリ用のジムが3つ、プール、天然芝サッカーグラウンド、屋根付き人工芝ミニグラウンドと、とても充実した施設です。
さて、今回の講習会では医者、プロチームの指導者(シエナの監督とフィジカルコーチ)、育成クラブの指導者(ボローニャの育成部監督とフィジカルコーチ)による講義と実技のデモンストレーションが行われました。
その中で何回も耳にした言葉が「コーディネーション」という言葉でした。
PERUGIAでの練習でも多くの指導者が口にする言葉で、ある意味イタリアでは一種のブームなのかなという印象も受けました。
具体的には「自分の身体をコントロールする」ためのトレーニングの必要性を言っていました。
動きのある中での技術練習、道具(バランスボール・バランスディスク等)を使っての技術練習、ステップワーク、これらをセリエAのトップチームでもウォーミングアップの中に取り入れたり、育成年代においては毎日の練習の中にそういった要素を取り入れて行われている(ボローニャの育成では毎回の練習前に30分行うそうです)と言っていました。
実は私は日本での学生時代にこういった類の講習会に何回か参加したことがあるのですがそこで見たもの、あとは実際に大学時代に選手をつかまえてやっていた自主トレーニングで行っていたものとさほど違いはありませんでした。(むしろコンセプトは同じ)
そう考えてみると、イタリアだから最先端のトレーニング方法があるだとか、何か特別なものがあるといったことはないのかなとも最近感じています。
日本の方がもっと前から情報を得て取り組んでいるとも思えます。(それがどれだけ広まっているかは知りませんが)
ただ講義の中でもみんな言ってましたが、「有名なチームがやってるから」とか「誰かがやっているから」という理由だけでそれを真似して行うことはしてはいけないということです。
自分のチームの選手に「何が足りないか?」「何を伸ばしてくのか?」を考え、それにあったトレーニングを行うことが大事だと。
最新の器具を買って使う必要もない、あるものを活かしてどうトレーニングするかが大事だと講師の方は言っていました。
正にその通りだと思います。
そういったことを再認識できた今回の参加は有意義なものでありました。

posted by イダリア |
17:22
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イタリアサッカー |
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2008年04月16日
先日、このブログの10万アクセスを突破しました。
1月から書き始めて3ヶ月、自分なりにイタリアで感じたことを書いてきましたが、予想以上に多くの方に読んで頂いてコメントも頂き、書いている自分としても学ばせていただいてることが多々あります。
今後も読んで下さるみなさんの興味をそそるような内容を提供していければと思います。
今後とも「カルチョイダリアーノ」をよろしくお願いします。
井田征次郎
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01:03
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2008年04月14日
私が帯同しているPerugia Calcio-Allievi Regionali-チームのリーグ戦も終盤戦。
現在のところ16チーム中唯一の無敗チームで首位を走ってます。
今日の試合も内容は良くなかったものの勝利することができ、残す試合は2試合のみ。
おそらく優勝はほぼ確実なものとなったのですが、このチームはリーグ戦無敗という記録も狙っています。
我がチームはAllieviという年代(1991,92年生まれ)の92年の子ども達を中心としたチームで、91年の子どもを中心としたチームは全国リーグを戦っており、私が帯同しているチームが参加しているリーグはペルージャのあるUmbria州のなかで行われる州リーグであって、来年全国リーグを戦うであろうチームの選手で構成されています(92年生まれでもうまい子は上のリーグでプレーしています)
このリーグ唯一のプロクラブの下部組織であるために、他のチームからは「勝って当たり前だ」とか「他に負けてもPerugiaだけには勝ちたい」と言われています。
確かに選手の個々の能力を見ても他のチームの選手よりレベルの高い子が多いですが、他のチームと比べると一つ下の年代のメンバーが中心のチームであること、そしてこれはまた改めて書きますがプロの下部チームといっても他の町クラブと比べても決して恵まれた環境ではないことも考えると、この「無敗」という記録は決して簡単なことではありません。どんなに強いと言われるチームでも負けることがあるのがサッカーですから。
残念ながら毎試合いい試合ができてるわけではありません(今日なんか内容的には決していい試合をしたとは言えません)
もちろん負けることによって課題がより見えてそれを修正して成長していくという見方もできます。
ただ、ここまで「無敗」というすばらしい結果を残してきている彼らには是非最後までそれを達成して、この「一度も負けなかった」ということがひとつの大きな「自信」になってくれればなと思います。
残り2節、最終節は2位のチームとの直接対決が控えてます。
その前に優勝が決まっている可能性が大ですが、例え消化試合となっても最後までこの記録に挑んで戦い抜いて欲しいと思います。

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2008年04月09日
イタリア人が日本人の子どもの試合を見て言うことにいくつか共通点があります。
「技術がすばらしい」ということもその一つではあります。
しかし足りないものとして挙げられるのが「ファンタジー性がない」「プレーがきれいすぎる(もっとずる賢くプレイしないと)」といったことです。
その中でも「ずる賢いプレー」ということについて、先日まで通訳として帯同させて頂いていた日本のジュニアユース世代のチームの子ども達にも口をすっぱくして言っていました。
日本でも「マリーシア」というポルトガル語がお馴染みだと思いますが、この「ずる賢いプレー」とはいったいどういったものを指して言ってるのかご存知ですか?
・ファールを受けたら痛くなくても痛いフリをする。
・時間稼ぎをする。
などといったことが思い浮かぶのではないかと思います。
それらも間違いではないでしょうが、イタリア人がもっと言いたいことは「ファール」についてです。
「ファールをするということはルールに反していて良くないことだ。ましてや育成年代でそんな指導をするなんてもってのほかだ」と思う方もいるかもしれません。
また、日本には「きれいに勝つ」といった美学が存在しているからかもしれません。
しかし彼らが言っているのは「戦術的ファール」であり、人を痛めつけたりするようなファールでなく、失点を逃れるため、そしてそれは負けないために行われる言わば「戦術」の一つなのです。
日本人の子供たちの練習中に、相手に抜かれそうになって諦めてそのまま抜かれる場面を目にして「なんでそんなにあっさり抜かせるんだ?そんなんじゃどうぞ行って下さいって言ってるようなもんだぞ!!」とイタリア人コーチは繰り返してました。
「多少引っ張ったりして相手を食い止めるファールは必要。それでファールを取られたりカードをもらっても点をみすみす与えるよりはましだ。それがサッカーだ。」と強く言っていました。
イタリア人と言えども小学生の頃からファールの仕方を教えたりするような指導はしません。
けれども、むしろ選手達はそんな指導を受けなくても自らそういったプレーをしていく選手が多いです。それは何故か?負けたくないから、勝つためには有効であり必要な戦術だと知っているからです。
日本人にはそういった考えが薄いために、どこかでそういったことも教えなければいけないと思います。
どのタイミングでどう教えるかは指導者の手にかかってますが、重要なのは「サッカーは戦いだ」ということも教える必要があるということです。

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03:43
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