2009年05月27日

【失点数】サンフレッチェのサッカー・守備編【改善してきました】

ああ~、久々に普通の時間に帰れたので更新。
しかし・・・こんなペースで、このシリーズ完結出来るんだろうか?
なんとか中断期間までには終わらせたいところですが。


■失点の内容


一時は失点数と得点数共にJリーグ1位という素敵な状態だった我らがサンフレッチェ。現在の順位としては大分落ち着いたものの、まあ、守備に関してはお世辞にも「固い」とは言い難い状態である。


だが、広島の守備が「弱い」とは、僕は余り思っていない。


実際にこれはデータにも出ていると思う。サッカーダイジェストに載っている被決定機数は、現在6位。これより上のクラブは、鹿島、浦和、川崎、G大阪といった強豪クラブと、守備に定評のある山形のみ。

当然、高いポゼッションの結果という要因でもあるわけだが、同じくポゼッション率の高いレッズやガンバの被シュート決定率を比較すると


10位 広島  12.1

12位 浦和  13.1

17位 G大阪 17.0


と、広島のほうが成績は良く、ほぼ中位である。これは、カウンターから少ないチャンスを決められているチームほどこの数値は低くなってしまうのだが、広島はそこまででもない、ということになる。


ここで、リーグ戦での失点の内容を改めて振り返ってみたい。


(ロビング対応)横浜FM         ルーズボールの競り合いに負け、こぼれを決められる。
(セットプレイ)横浜FM	        コーナーキックから競り負け。
(PK)    大宮		サイドバックのドリブルの仕掛けを倒してしまいPK。
(カウンター) 大宮		自陣での横パスをカットされカウンター。
(セットプレイ)大宮		コーナーキックで相手をフリーにしてしまい、失点。
(ミドル)   鹿島		波状攻撃を受けてミドル。
(セットプレイ)鹿島		ロスタイムにCKのこぼれを蹴りこまれる。
(ミドル)   G大阪		振り返りざまにロングシュート。
(OK)    G大阪		滑って転んでなぜかPK。
(クロス)   柏		クロスからヘッド。
(ミス)    新潟		GKの飛び出しミス。
(ミス)    新潟		負傷交代で出てきたGKのキャッチミス。
(クロス)   新潟		サイドからのクロスをボレー。
(ミス)    川崎		GKのスローをバックパスしたところをかっさらわれてゴール。
(カウンター) 千葉		中盤でカットされ、カウンターからゴール
(セットプレイ)千葉		コーナーキックで相手をフリーにしてしまい、失点。
(クロス)   山形		クロスからヘッド。


他のチームと細かい比較をしているわけではないのでアレだが、実際にモロにカウンターから失点しているシーンというのは2度しかない。むしろ目立っているのはセットプレイからの失点とミスがらみの失点である。

傾向からすれば、パスを繋いで攻撃に人数をかけてくる広島のサッカーは、相手にカウンターを食らって沈む、というのが黄金パターンなわけだが、実際にはそういうことは起こっていない。サインプレー系のセットプレイの対応に難があるのが問題だが、それなりにカウンターへの対処は出来ている、ということが数字からは読み取れる。

広島の守備が決して弱くない、という論拠はなんとなく分かっていただけたかと思う。



■決して組織的とは言えない広島のサッカー


では、広島が「いい守備」をしているか、と問われると、返答が難しいところである。

広島の試合のスタッツとして典型なのは、オフサイドを取られる回数が多く、オフサイドを取っている数が極端に少ない、というものである。

別段、これに関していいとか悪いとか言う類のものでもないのだが、とにかく広島の守備に関しては「背後のスペースを消す」ことは徹底されている。守備をするエリアがとにかく自陣に近いのだ。なので、自然と相手のオフサイドは少なくなる。

普通、こういう守り方をするのはカウンター型のチームである。ポゼッションしたいチーム、攻撃的なサッカーがしたいチームは、大体ラインを上げて守備面でもイニシアチブを取るような守備をしてくるものだ。引いたところで守った場合、大体はボールを運ぶのに苦労してしまう。広島は攻撃的なサッカーを目指しながらしかもリトリートしたディフェンスをする、というすごくいびつなチームである。


守備も「組織立っている」とは言い難い。3-6-1のシステムでリトリートするため、5バック気味に守ることもかなり多い。3バックの時には、どうしてもウィングバックの裏のスペースを付かれたり、サイドバックの動きをケアしなければならないのだが、そこを「上手く守っているな」という印象は全くない。「組織立っている」というよりも「人数をかけて守っている」という印象のほうが強い。


「引いて守る」「人数をかけて守る」というチームの場合、高い位置でボールを奪えないため、どうしても守備面で後手を踏んでしまい、攻撃的なサッカーが出来ない。というのが普通である。実際降格した年はそうだったと思う。

ところが、広島の場合はそうでもない。試合を見ていれば、それなりに高い位置でボールを奪うシーンも良く見られるし、複数人でボールホルダを囲んでしまうケースも結構見受けられる。「組織的」「コンパクト」という言葉からはやや遠い広島の守備が「組織的に守っている」っぽくボールを奪えるのはなぜだろうか。


■広島の守備を支えるツーシャドー


そんな広島の守備面を支えているのは「攻守の切り替え」の早さである。これは抜群に早い。試合を見ていると、結構危ない奪われ方をしているシーンもあるのだが、前述したとおり、そこからカウンターをモロに受けてフィニッシュまで行かれているシーンはさほど多くない。奪われた後のボールホルダへのチェック、帰陣が早いことがカウンターを受けにくくしている要因である。


中でも陽介、洋次郎のツーシャドーの切り替えの速さは非常に効いている。大体、ボールを奪われた後にはボールホルダに向かって誰かがダッシュしてボールを奪いに行っている。相手は安易に前に運べないので、苦しいパスを出すか、バックパスせざるを得なくなり、攻めに時間が掛かるのだ。

反面、この2人が前を向いて守備できない状態では、カウンターをモロに食らってしまったりする。前を向いて守備が出来ないということは、「いいポゼッションが出来ていない」「ボールを運べていない」ということにほぼ等しい。

千葉戦などはモロにそうで、この2人にクサビが入ったところでボールを失ってしまうため、相手にプレスをかけることも出来ず、長いパスを出されてしまうシーンが目に付いた。いい攻撃も出来ないので、いい守備も出来ない。まさに攻守は一体のものということを表している典型だと言えるだろう。

4バックのチームと戦う際に避けて通れない課題である「サイドバックがフリーになる」という現象に関しても、彼ら2人がサポートを早くすることである程度の対応を可能にしている。ツーシャドーがどれぐらい走れるかということで、広島の守備は大きく変ってくる。


ここまで、寿人を含めた3人の守備への貢献は本当に高い。久保や平繁に出番が少ないのもある程度は仕方があるまい。この3枚の誰かに走れない選手を使った場合には、守備面が一気に崩れてしまう可能性がある。久保ファンとしては残念なことではあるのだが、優先されるのはチームの勝利である以上、涙を呑んで受け入れている次第である。


まだ続く。


posted by Lee |01:50 | サンフレッチェ | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2009年05月12日

【15分間の】サンフレッチェのサッカー・攻撃編【バルセロナ】

J1も開幕してから、連戦を乗り越えてとりあえず一月。
どうも、サッカー関係者からもサンフレッチェのサッカーは広く注目を集めているようだ。

先日の千葉戦も、著名なサッカーライターが広島のサッカーを見るために多数フクアリに終結していたようだが、そこで結果が出せなかったのはまったくもって残念。挙句に「気持ちが違ったのでは?」という質問まで浴びせられているのはやるせない限りである。(これに関しては言いたいことがあるが・・・話がずれそうなのでここではやめておく。)


さて。


ここからのエントリーでは、今期の広島について、思うことをちょっとずつUPして行きたい。そのためのまずは序章ということで、まずは始めのエントリーで「広島のサッカー」とはなにか、ということをもう一度整理してみようと思う。

昨年同じようなサッカーを40試合以上も見たサンフサポの方には「なにをいまさら」という記述が多いかもしれないが、そこはご容赦いただきたい。


まずは、広島の特徴である「攻撃面」について。



■緩急・長短が組み合わさるパスワーク


今年はミキッチがドリブルを仕掛けるため、スタッツ的にそうは見えないかもしれないが、J2の去年は、チームスタッツに異常な歪が見られた。ぶっちぎりに多いパス総数に加え、ドリブル数、クロス数ともJ2ではほぼ最下位である。

得点に直結しやすいこの2つの数値が少ないにもかかわらずダントツの得点数をたたき出している所以は、その徹底したパスサッカーにあることは明らかだ。


まず、組み立ては最後尾から始まる。GKがパントキックをする機会はほとんどない。必ずスローする。これをフィールドプレイヤーも予感していて、GKがボールをキャッチした瞬間に、絞っていたポジションをワイドに取り直す。大体ここでチャンスと呼んでプレスをかけてくる。ここで引っ掛けられて大ピンチを招くことも少なくないのだが、そこを繋いでハーフウェイまで一旦越えてしまえば、あとは広島の時間となる。


まずDFラインでゆったりと回す。ストヤノフと森崎カズがパス交換をし、縦パスを入れる機会をうかがう。一旦敵陣深くまでボールを運んでも、無理なプレーはせず、DFラインまでボール戻し、ゆったりとボール回しをする。

そこからこの展開からツーシャドーやワントップの佐藤寿人にクサビが入ると、一気にプレーが加速する。フォローするプレイヤーとダイレクトでパス交換をして一気にボランチのラインを突破してバイタルエリアに入る。あとはギャップを見つけるだけである。見つけたスペースには複数の人間が連動して走りこんでいる。

この基本的なパスワークにパターンに加わるのがストヤノフと青山による大きな展開である。

ストヤノフはゆっくりとボールキープしながら、人の動き出しを確認して両足から長いボールを蹴ってくる。DFラインと上手く駆け引きしている服部とミキッチとの相性は抜群で、そのロングパスから何本もビッグチャンスを生んでいる。

青山の場合は、ボールを持ってからの判断の早さとパススピードに妙味がある。とにかく持ってから縦パスを出すのが早いため、佐藤寿人との相性は抜群である。それに加えて、ワンステップでスピードがあるボールを蹴ってくるため、サイドの選手がちょっとでもアウトサイドをフリーにしていると、一気にサイドチェンジのボールが飛んでくる。

この二人の存在によって、DFラインはかなりデリケートなラインコントロールを強いられるため、広島のDFラインが余裕を持ってボールを保持したときには、うまく押し上げてプレスにはめることが出来ないのだ。

一発で裏を狙う、大きい展開からのサイドアタック、サイドを基点にしたコンビネーション、クサビのパスからの3人目の動きでの崩し。豊富な広島の攻撃パターンは、長短・緩急取り混ぜた、自在なパスワークが支えている。



■変則フォーメーションが生み出す「ギャップ」


数字で書いてしまうと、広島のフォーメーションは3-6-1。4バック全盛のこのご時勢にはあまりメジャーではないシステムである。

前線はワントップ・ツーシャドー。ツーシャドーは常に中途半端なポジションを常に取っている。サイドバックとセンターバックの間、ボランチと最終ラインの間など、マークが付きづらいところに人が居るというのが、このツーシャドーの妙味であるのだが、広島の場合には同じシステムを使うマリノスやセレッソと違う点があり、それが「ギャップ」を生み出す大きな要因となっている。それはアウトサイドの位置取りである。


これはスタジアムで見れば分かるのだが、広島の両アウトサイドは、DFラインがプレッシャーを受けていない状態では、ものすごく高い位置に張り出している。シャドーの位置を追い越して、ほとんどFWと同じラインに居ることも多い。彼らをどう見るのか、ということは、1つ広島と戦う上でのカギになる。

4バックの場合、大体ボールサイドと逆サイドのサイドバックは中に絞っているものである。ここで、スルスルと上がってきたWBが張り出し、ここにストヤノフや青山から高精度のサイドチェンジパスが飛んで来て、高い位置で基点を作られてしまう。

これを嫌がってサイドバックが外をケアしようとすると、中途半端な位置にいるツーシャドーへのマークが曖昧になってしまう。ワントップの寿人を1人がケアしているが、ツーシャドーが高いエリアに入り込んでしまった場合にはDFラインが数的同数になってしまうので厄介だ。

これを意識すると、中盤のラインを保てなくなる。良く広島の試合を見ていると、相手のボランチのラインがDFラインに近くなりすぎてしまうケースが良く見受けられるが、これはまさにサイドバックがアウトサイドに引っ張られてしまい、ツーシャドーの動きをボランチがケアしようとして、6バック化してしまうという現象である。

こうなるとやりたい放題である。生まれた広大な中盤のスペースに、槙野・森脇・ストヤノフがオーバーラップしてきてフィニッシュに絡んでくる。

良く、「森崎カズがDFラインに入ってくる変則4バック」が広島のシステム面の特徴として挙げられているが、確かに変則4バックは相手のフォアプレスを簡単にいなし、血気盛んな両ストッパーのオーバーラップを生み出すシステムとして優れているものの、直接的な崩しに関わるものではない。安定したポゼッションには寄与しているが、より直接的な崩しに繋がっているのは、中途半端なポジションを取り続けるウィングバックとツーシャドーの動きにある、と個人的には思っている。



続く。


っていうか寝よ・・・。

posted by Lee |04:55 | サンフレッチェ | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2009年05月11日

【サンフ】連戦を終えて

徹夜続きの会社から久々にエントリー。
ちくしょー、フクアリいけなかったっす。

試合は見ました。
立ち上がりだけ見ればほぼパーフェクトにやってたんですけどね。

やっぱり疲れがでちゃいましたね。
特にFC東京戦から怪しかった陽介と洋次郎が最悪。
彼らがあんなにボールロストしまくらなければ、普通に勝てたでしょう。

悪いときには悪いなりにプレーできないのが、まだ彼らの若いところです。


さて。

そろそろ本業の作業的には一段落しそうなんで、明日ぐらいにはJ1復帰後のサンフを振り返るエントリーをちゃんと書いてみようかなと思います。

(まあ、作業的に一段落するっつってもここから追い込みだったりするんですが・・・。)

間が空いてしまってレス出来てない皆さんはすいません。
8月ぐらいまではこんな感じかもしれませんが、頑張りますので。

posted by Lee |03:25 | サンフレッチェ | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加