2007年09月13日

スイス戦・前後半で違ったものは?そして遠藤保仁について。

カタール戦とエントリーは前後しましたが、スイス戦を見直しました。

前後半で全く別のゲームだったのは、会見のコメントでも色々なレポートでも触れられているとおりですが、要因はなんだったのか?

はっきり言えるのは、中盤がボールに触れるようになったということです。カットしたボールも早めに前に運べるようになりましたし、ビルドアップにしても、前半は特に闘莉王のところで完全にノッキングしてしまうシーンが目立っていましたが後半はほとんど見られませんでした。

ただ、これは要因ではなく「結果」。リアルタイムで見ている限り、明確なポイントが分からなかったのでビデオを見返すことにした次第です。



見返した結果。やっぱりよくわからん。(スイマセン・・・)



これはちょっとスタジアムで見ていないと分からないかも。TVでは限界あるなあ。


もちろん、一つ目は相手の都合があるでしょう。前半の途中から特に前からのプレッシャーが弱くなっていたのは確かです。ただ、コレはゾーン自体が下がっていたということで、少なくとも後半ずーっとスイスが間延びしていたわけではないと思われます。

ハカン・ヤキンを入れたことで中盤のプレッシャーが弱くなったのもそうかもしれません。この投入でスイスの布陣変更があったのかもしれない、と思ったのですがはっきりとは見て取れませんでした。


日本側で大きく変わったのは、中盤の運動量です。これもTVでしか見られなかったので確実なことが言えませんが、少なくともDFからボランチに当てるパスが前半はあまりなかったのが、降りてきた中盤の選手がボールに触るケースが増えました。さらにそれが流動的。俊輔、遠藤、鈴木、松井、稲本が交互に降りてきながらボールをさわり、そのスペースには誰かが動いている、という形がある程度出来てきたのではないかなと。

そこで少しずつスイスの守備陣が後手を踏んで、中盤を支配できるようになってきた立ち上がりにPKで点を取れた。そこでゲームがオープンになって来た・・・という感じでしょうか。

あと、闘莉王のオーバーラップ。オーバーラップそのものよりも、彼があまりDFラインでボールを触らないようになったこと。これがスイスの狙いどころを少しずつ狂わせたということも言えるかもしれません。


なんだかすっきりはしないのですが、「相手のプレスが弱まった」とか「日本の選手がハーフタイムに修正してきた」というにはちょっとガラリと変わりすぎている。別段戦術的な変更があったようには思えません。それぞれちょっとした要因が積み重なって、アレだけ違う前後半の試合になったということでしょうか。


湯浅氏の言うところの「心理的なせめぎあい」というやつも要因の一つでしょう。2点差で一息ついたスイスと、目を覚ました日本。


うーん、なんだか書いていてすっきりしないですが、ファクターが多岐に渡りすぎていてなかなか一言ではいい表せない。オシムが「偶然」と言ったのもあながち爺さん一流の揶揄とは言いがたいものだと感じます。




さて。前回のオーストリア戦直後のエントリーでキーは「速攻」と「サイドアタック」だということを触れました。

後者に関しては、まずまず合格。特に後半はサイドで数的不利にならないよう、早いサポートを皆が心がけていましたし、サイドで詰まったら戻してクロス、ないしはサイドチェンジという形をすばやく出来た。ここはオシムが練習でやっていたことのようで改善が見られたともいます。チーム全体で勝負パスを入れようという気持ちが統一されていたのも良かった。

前者はまだまだ追越が足りないと思いますが(基本的にはスイスの切り替えのほうが速かった)、松井の飛び出しがかなり効いてましたね。巻もオフサイドに掛かるケースも多かったものの、積極的に裏を狙っていました。松井は前回上げた二人のFWのように、そこから個人能力でフィニッシュまで持ち込める。

あとは、タイプが違う選手が入ったときにどうなるか。やっぱり、前にボールが入ったときに(あるいはカットしたときに)もうちょっとフルスプリントして追い越していくような選手がもうちょっと欲しい。

欲を言えばキリはないですが、二つの課題はある程度の改善は見えていたといえるでしょう。

ただ、スイスはラインも上げてきたので速攻からサイドバックの裏を狙うことが出来ましたが、アジアカップやオーストリア戦のように、相手が引いてしまったり、ほとんどボールを取りに来ないような状態でどのように崩すか、ということはまだ見えません。単純にアジアカップに松井がいたとしても、ドリブル勝負を仕掛けられるようなスペースが与えられていたかは未知数ですし。


ともかく、代表が前に進んでいることは確認できた遠征でした。A代表の方向性ははまずまず発展的なベクトルを指しているといえるでしょう。




話は変わって、遠藤について。


オーストリア戦直後、遠藤は不要ではないかというコメントも頂きました。たしかにあの試合のパフォーマンスはよくなかったと僕も思います。

ただ、この試合。前半ボールが巧く運べない中で再三中盤から飛び出してロングボールを受けようとする遠藤の姿がありました。

そもそも、遠藤はそういうプレーが得意なわけではありません。シンプルにパスを裁き、ゲームをコントロールする。それが遠藤保仁のプレーです。

しかし、彼はオシムジャパンになってから、オシムに「もっといい選手になれ」という有言無言のメッセージを突きつけられ、殻を破ろうと必死にトライしています。

そもそもこの年齢でほとんど完成されているプレイスタイルを変えるなどというのは大変なことです。それでも、彼はやろうとしている。俊輔がいるならば自分がもっと走る必要がある。飛び出して前線に絡む必要がある。クロスに対して入っていく必要がある。

後半の姿は、いつもの遠藤でした。激しいアタックを受けてもいなしながら、気の利いたパスを出す。チームをスムーズに動かす。得意なプレーが出来ていたと思います。


そういうプレーを見ると、もっと得意なプレーをさせてやりたいと思う反面、遠藤のトライが実を結ぶことを見守りたいなという気持ちも芽生えてくるのでありました。


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posted by Lee |19:11 | 日本代表 | コメント(14) | トラックバック(1)
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2007年09月13日

【日本VSカタール】 ギャンブルに勝った

なんとか勝ちましたね・・・危なかった。

内容はまあ置いておくとして、この厳しい連戦で勝ち点4をゲット。クリアしなければいけないラインはクリアしたということはとりあえず評価できます。というか、結果を伴ったという意味では本当に良かったと思います。


この試合、反町監督はこういうシステムで望みました。



       森島

  家長  柏木  水野

    本拓 梶山

伊野波 水本 青山 内田



正直、びっくり。確かに前日情報ではこういうシステムが予想されてましたし、カタールがワントップで構えてくるので、という話もありましたが・・・。


このタイミングでDFラインの構成をいじるのは、はっきり言ってギャンブルです。確かに伊野波はサイドバックの経験もありますし、内田も本職。が、この勝たなければならない大事な試合でチームのベースを担っていた3バックではなく、4バックを選んでくるとは。内田も合流して間もないのに。


サウジ戦のエントリーで内田起用の意図について触れましたが、あの時相手が1トップで構えていても4バックにしなかったので、「4バック起用を念頭に置いた上の内田起用というわけではなかったようだ」と書きましたが、そうじゃなかったようですね。スイマセン。自分の不明を恥じております。


ともかく、反町はギャンブルに「勝ち」ました。ただ、この4バックが成功だったとはあまり思えません。



●期待していたはずのオーバーラップが少なかったこと


3バックではなく、4バック。1トップに対して2人のセンターバックで見る。これはマークとカバーの役割をはっきりさせる意味合いがあると同時に、不必要にDFラインに人数を割かずに攻撃参加させるという意図があるはずです。でもこの試合ではボールを支配している割には両サイドバックのオーバーラップは数えるほどでした。

これは、ボールの運び方に問題があると考えます。このチームのビルドアップが拙いのはずーっと解決しない問題で、原因はいろいろあります。ただ、この試合ものすごく顕著に見えたのがサイドチェンジが極端に少ないこと。

槍玉に挙げるようでアレですが、まず2人のボランチ。梶山はショートパスをさばいてさらにリターンを受け、前進していくプレーが得意ですが展開力がない。本田拓はアグレッシブな姿勢はありますが、パスで展開できるタイプではない。

伊野波がリベロに入ってたり、アオが元気なときには彼らから長い展開がまだ出ていましたが、この2人に固定されてからまず展開が小さくなり、伊野波が左サイドバックに入ることで、DF陣からのロングフィードも封じられました。これで展開は極端に小さくなり、同サイドでドリブル勝負をするか、中央からのコンビネーションのパターンに終始してしまいました。

サイドチェンジがチームとして統一されているA代表の試合と見比べると、違いは顕著だと思います。



●DF面での連携不足でピンチを招いてしまっていたこと


特に後半、カタールの右サイドバックが積極的にオーバーラップし始めたときから日本の左サイドは大混乱。前半はカウンターを食らったときぐらいしかピンチはなかったですが、受けて守っているはずなのに危ないシーンを何度も作られてしまいました。

たしかに、クラブレベルでも伊野波はサイドバックでプレーした経験があるはずです(そんなに見たことはないですが)。ただ、それでもしっかり出来るのは他の選手が4バックでのプレーに慣れているということが大きいです。

伊野波のポジショニングが怪しかったのも確かですが、結局左サイドで簡単に数的不利に陥ってしまったのは、守備面の約束事が徹底されていなかったからだと言えるのではないかと。多分サイドに置かれた家長、水野がサイドバックを抑える役目だったとは思うんですが、やはり高い位置にいるので追っかけながらのディフェンスになってしまう。

そして先発のボランチが2人とも居なくなってしまい、混乱に拍車が掛かったという形だと思います。カタールの10番の選手が右サイドに流れてきてそれに中盤の誰かが付き、サイドバックがフォローしてきて・・・。なんとか凌ぎきりましたが、守りの面でも4バックが機能したとは言い難い状態でした。





僕はあの展開なら4バックではなく3バックにして守りにいくべきだったと思います。ただ、控えメンバーの中で誰を入れるかという問題が。安田では守備力に問題がありますし。(なんでFW3枚も入れて上田を入れないんだろう?謎。)ただ、控えに信頼できる左のアウトサイドがいれば3バックにしていたんじゃないかと想像してますけどね。これは監督のみぞ知ることですが・・・。

あと、本田圭がいた場合にはどういうスタメンにしていたんでしょうかね?そのまま3バックだったのか、本田はベンチだったのか。うーん。


ま、ごちゃごちゃと文句はつけましたが、ともかく反町はギャンブルに「勝った」。そこは素直に評価したい。ボランチ2人が欠けるスクランブル体制ではありましたが、そこも采配で乗り切ったわけですから。策士・反町。らしさが出てきましたね。


・・・とか書いてたらコメントが。


ふーん。勝つと口が滑らかね。余計なことまで言ってるわい。

あとこの展開で平山にコメント取るってーのはなんなんですかね。ヒドイ話だ。


ではその他の点。


・家長。巧いよ強いよ速いよ。でもやっぱりゴールから逆算してプレーしようよ。本当に怖い選手になれませんぜ。


・陽介メチャメチャ走っとったな。軽いプレーも多いし、まだ浮いてる感じがするけど。走ることはウソつかないね。


・展開力ならやっぱりアオがいると思う。中長距離のパスが得意だし、展開も早い。一時よりコンディションは上がっているから先発で見たいけど。


・攻めが単発なのは追い越す選手が少ないから。家長はサイドじゃないほうがいいと思う。ちょっと停滞する。中央か、2トップ気味のほうがいい。

・っていうか、今までの強化ってほんとになんだったの?足りないところに人を補ってるって印象じゃないよ。


・角沢は相変わらずだけど昔に比べればマシに。


・あ、週末レッズ戦じゃん・・・。

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posted by Lee |00:42 | 日本代表 | コメント(10) | トラックバック(0)
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