2007年07月19日

Jリーグのサッカーに特徴は無いのか?

アルメニアさんの日本代表についての考察を読んだ。その前の「オシムジャパンとは!(1)~(4)」を見ると全体的な理解が深まる内容だと思う。

1点、意見が違うかな、と思うことがある。それは「オシムのサッカー」と「ガンバのサッカー」が違う、という点。ここは僕はあまり大きな違いは無い、と思っている。確かに「ジェフのサッカー」と「ガンバのサッカー」は違うと思う。ジェフのサッカーはマンマーク志向が強いディフェンスからボールを奪っての切り替えの早さが特徴。対してガンバは圧倒的なポゼッションの力をベースにした遅攻が特徴的なサッカー。アルメニアさんが指摘している通り、ことJリーグ優勝チームは(相対的に見れば)ポゼッションするタイプのチームが多く、速攻スタイルのチームが優勝していることはあまり見られない。

ただ、オシムがジェフとでやっていたことをそのまま代表ではやっていない。また、相手次第でフォーメーションを変えてくることもあるが、それも試合次第で使い分けてきていると思う。(これは今年に入ってからの試合で顕著に見えていると感じる。)なのでオシムサッカーがガンバのサッカーと違うので日本人には合わないかもしれない、というのは違うのではないかと思うのだ。


だいぶ前置きが長くなったが、このエントリーでいいたいのはオシムサッカーについての話ではない。


アルメニアさんは「Jリーグ的な特徴、というものがはっきりして来たとき、日本サッカー強豪と渡り合えるんじゃないか」ということを書かれている。これはそうだと思う。強豪国と比べれば、「日本のサッカー(つまりストロングポイント)」がはっきりしているわけではない。野球は「日本=スモールベースボール」という認識が一般的だし、一部のチームを除けばあらゆるカテゴリーの野球チームはだいたいそういう野球を志向している。

一方サッカーは、一時は「組織力で世界に対抗する」というようなコンセンサスがなんとなく出来上がっていたように思うが、それもジーコ路線により再び混沌とした状態に陥ってしまった。オシムの「日本を日本化する」というキーワードが心に刺さったのは、皆の感じている漫然とした不安に対しての方向性を示してくれるものだからだと推測している。



ただ、一つ引っかかったのはアルメニアさんのこの一言だ。


個人的にはJには特徴がないと思うんですよね。


そうかもしれない。Jリーグ的な特徴と聞かれても、セリエのように「ディフェンス」だとか、プレミア的な「アグレッシブ」というようなキーワードで「ポン」とは答えられない。


ただ、どうだろうか?Jリーグにやってきた外国人選手たちは(特にブラジルはそうだが)口々に「Jリーグのサッカーのスピードに戸惑った」だとか「ようやくJリーグのテンポに慣れてきた」というような言葉を口にする。

そして日本のチームと対戦する相手は、カテゴリーがどこであっても大体は「日本は組織化されてコレクティブなチームだ」というようなことを言う。


これらは褒めるところが無くて言っているのかもしれない。あるいは「日本人」というものの先入観から適当なキーワードを選んでいるだけかもしれない。


ただ、彼ら「外国人」から見て、以外に「日本のサッカー」「Jリーグのサッカー」というものに、なにかしら「違い」は見ているんじゃないだろうか?僕らは日本人だから、あるいは日本にいるからそれに気付いていなかったりするんじゃないだろうか?


今をときめくリリー・フランキーが昔「ぴあ」に「日本の皆さんサヨウナラ」というコラムを書いていた。これは映画についてのコラムだが、洋画については一切書いていない。全てが秀作・駄作入り混じった邦画だけのコラムだった。



うろ覚えだが、彼がこのコラム集の前文として以下のような例を出していたように思う。




A子は、都会的で美しく、そしてたまにしか話さない女。対してB子はいつもそばにいるが家庭的で地味な女。男はA子のことを憧れの目で見て、A子について常に褒め称える。それをB子はふくれっつらで聞いている。

だが、男がA子に惚れている点は、細かいところまでA子のことを知らないが故の勘違いで、B子は本当はいい女だがその魅力には近いところに居すぎるが故に気付いていない。



リリー・フランキーに言わせれば、前者が洋画で後者が邦画。邦画が駄目に見えてしまうのは、細かいところまで分かりすぎるが故で、洋画がかっこよく思えるのは、逆に心底理解していないからだ、ということらしい。



日本人の僕らには見えていないものが、ひょっとしたらJリーグにはあるのかもしれない。そして、オシムにはそれが見えているのかもしれない。ただ、オシムが見ているそれは僕らが洋画を見て抱いてしまうような「勘違い」を含んだものなのかもしれないが。


皆さんは、どう思われますか?

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posted by Lee |23:38 | 雑談 | コメント(16) | トラックバック(0)
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2007年07月19日

無能呼ばわりされる豪州監督・アーノルドについて

最近の若い人にはピンとこないかもしれませんが、2000年以前からサンフレッチェのサポをやっている人にとっては、オーストラリアというのはやや特別な思いがあるチームの一つだったりします。

オーストラリア代表監督としてバルセロナオリンピックで4位入賞を果たした故エディ・トムソン監督に指揮をゆだねている間、数多くのオージー選手がサンフにやってきました。上村、伊藤あたりと鉄壁のDFを成したポポビッチ(先のワールドカップでも代表に入っていました)、フォックス、シドニーFCでも来日したコリカなどは覚えている人も多いんではないでしょうか?



そんなオージー選手たちの中、かなり初期に入団してきたのが、現オーストラリア代表監督、グレアム・アーノルドです。ヨーロッパで実績を積んでいた選手でしたが、もう34、5歳の大ベテランだったこともあり、J1で28試合7得点。あまり活躍したとは言いがたい成績でした。

ですが、彼はサンフレッチェに対して、一つの大事な役割を果たしています。


それは、当時まだ若手だった久保竜彦を、FWとして育てる役割です。


主力放出と財政難で若手を育てるしか方法が無かったトムソン監督は、久保に目をつけていました。久保は高校時代は攻撃的MFで、FWにコンバートされたのは入団後。図抜けた身体能力を持ってはいましたが、まだ可能性を大きく秘めただけのまさに原石状態。そこで、多くの経験を持つアーノルドに対して「久保の面倒を見てくれ」と頼み、教師役に任命したのです。


アーノルドは久保に対して口をすっぱくしてFWとしてのプレイを言い続けたそうです。
どのようなことを言っていたのかはうろ覚えですが、ツートップとして相棒のFWを意識しろ、というようなベーシックな内容だったり、ゴール前でのストライカーとしての心構えだったりといったメンタル的な内容だったと聞いています。

はじめはうっとおしがっていた久保も、徐々に自分からいろいろとアーノルドに尋ねていくようになったとか。


プレイスタイルは大分違いますし、在籍年数もわずかなので久保にとってアーノルドの教えがどの程度身になっていたのかは定かではないですが、なんとなく、あのツートップでないとイマイチ機能できない不器用ぶりとか、わざとオフサイドラインの裏にポジションしておいてからオンサイドに戻ることでマークを外すような動きを愚直にやり続けることなんかは、なんとなくアーノルドが教えたことだったりするのかな、なんて思ったりします。



ご存知のように、その後久保は日本を代表するストライカーとして名を知られるようになり、2002年の降格まで広島のエースとして活躍し続けました。そういう選手を育ててくれた人たちの一人として、アーノルドには特に感謝しています。(2006年のオーストラリア戦のピッチに久保が立っていたら、彼はどのように感じたでしょうかね・・・。)



なので、このアジアカップでオーストラリアの成績が不振で、周囲に無能呼ばわりされまくっているとなんだか気の毒でしょうがないわけですが、残念ながら次の相手は我らが日本代表。若干恩を仇で返すようで気が引けたりするのですが、負けるわけには行きません。なんとか好ゲームでアーノルドのクビもつながりつつ、日本代表が4強入りを決めるという展開を望んでいます。

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posted by Lee |14:40 | 日本代表 | コメント(4) | トラックバック(0)
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