2007年10月17日

亀田家と侍ジャイアンツと美しくないオトナたち

亀田大毅が「負けたら切腹」と言い出したときに、僕はメチャメチャ違和感があった。なんでいきなり切腹なんだろう?コメントとしては別に対して面白くもないし。まあ、違和感があったのは僕だけではないようで、当の内藤も「なんで切腹なの?本当にするの?」聞いていたぐらいだ。しかもそこで突っ込まれて逆ギレするという意味の分からない展開。


ちなみに僕がその時思い出したのは、「侍ジャイアンツ」というアニメの番場蛮のことである。


まあ、いまどきの若い人は知らない(というか僕と同世代のヤツも多分あんまり知らない)だろうが、典型的なスポーツバカである「巨人の星」の星飛雄馬よりは傲岸不遜な「侍ジャイアンツ」の番場蛮のほうが好きだった。


番場はアンチ巨人でありながらジャイアンツにスカウトされ、巨人軍を内部崩壊させてやろうと息巻いているというなかなかイカした設定のキャラクターなのであるが、こいつが2軍戦に登板する時にこんなことをのたまったのである。



「川上さんよ・・・俺が勝ったら、あんたジャイアンツの監督辞任しろよ。その代わり俺が負けたら・・・腹かっさばいてやるからよ」

「せ、切腹・・・!!!(ガーン!!)」


※うろ覚えです。



子供心に「いくら侍だって、そんなことでなんでいきなり切腹するんだよ」とTVに向かって突っ込んだ記憶がある。大毅の発言はそれと同じ気持ちにさせるものがあったわけだ。しかもオマエは侍じゃなくて弁慶だろ。弁慶なら仁王立ちして往生せい。


とか思っていたら、今日、驚愕の事実が判明した。


なんと亀田のオヤジは筋金入りの侍ジャイアンツファンらしいのである。


以前、オヤジが興毅に贈った手紙の内容がTV放映されたことがあるらしいのだが、なんとその内容が侍ジャイアンツの最終回で川上哲治が番場蛮に送った手紙とまるっきり内容が同じだと言うのだ。



詳しくはこちらへどうぞ。



これには脱力した。どうやら、この件から照らし合わせるに、例の切腹発言も侍ジャイアンツマニアのオヤジの入れ知恵なのは間違いが無いのだろう。


「そういや、番場が切腹って言っとったな、メチャかっこよかったで。よっしゃ、今度はアレをパクッたろか」

※エセ関西弁なのは目をつぶってください


オヤジの声が聞こえてきそうである。侍ジャイアンツのどこにそこまで思い入れがあるのかは定かでないが、この事実を知ったら、興毅も大毅もどう思うのだろうか?

興毅は「ああ、オヤジがこんなに似合わん手紙俺に書いてくれるなんて」と思っていたに違いない。大毅は「オヤジが言うことなら間違いない。切腹する言うとけば話題も呼ぶやろ」と信じてあんなしょうもない発言をしたんだろう。

そのオヤジが信じているものは、侍ジャイアンツという梶原一騎ワールドそのものだったわけだ。そういえばしょうもないトレーニングメニューもなんだかマンガじみた物が多かった気がする。てっきりアレはTV向けにやっていることだと思っていたのだが、どうやらこのオヤジは本気で考えていたようだ。

このオヤジじゃダメだ。だって侍ジャイアンツだぜ。反則指示もなにもかも、こやつは頭の中は昭和のスポ根ワールドそのまんまだってことだ。いい歳こいて、マンガの中と現実の区別が付かないサイコな連中と大差ない。



オヤジだけじゃない。どうしてこの兄弟の周りにはロクな大人がいないのだろう。


持ち上げていたと思ったら急に叩き始めたテリー伊藤。

TV解説では何も言わなかったくせに急に「処罰が遅すぎた」と言い出す赤井英和。

揃いも揃って敗北に「すっきりした」とか言い出す「とくだね!」の連中。

高橋ジョージは徹底して亀田擁護だからまだ貫いていると言えるか。いやいや、コイツはトヨタのカーナビかなんかのCMで「ロード」を替え歌で歌っていた時点で既に何かに魂を売っている。ロッカー失格だ。アレはファンの子からもらった手紙の中の実話の悲しい話じゃなかったのか。生きていくのは大変だな、ジョージよ。

亀田家を切り捨てる道を模索し始めたらしい協栄ジム。

諸悪の根源と目されるTBSは知らん振りを決め込んだまま。

そしてJBCも他人事のようなコメントを繰り返すばかり。


周りに居る大人たちよ。このオヤジじゃどうにもならん。せめて持ち上げてスターに祭り上げたお前たちが、オヤジのしょうもない妄想の投影先となっているこの兄弟を何とかしてやってくれ。まっとうな道を歩ませてやってほしい。それがお前たちがやってきたことに対する責任というものだろう。



ランダエタ戦でダウンを食らったあとに思いっきりビンタされて居たときの少年のような表情。そして18才のまっとうなセンスの若者にしてみればあまりにもキツイと思われる弁慶のコスプレ。なにもかもが哀愁を帯びて見えてくる。


この兄弟が本気で哀れに感じてきた。

posted by Lee |01:51 | スポーツ徒然 | コメント(48) | トラックバック(2)
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2007年10月12日

【内藤VS亀田】醜悪な試合と吉野弘幸の記憶。

このブログで、サッカー以外のことを取り上げるのは初めてだ。

僕は、筋金入りのボクシングファンだというわけではない。大学の頃は後楽園ホールにちょくちょく行っていたこともあるから、一般の人に比べれば多少は「好き」なほうだといえるかもしれない。

ただ、それでもコアなファンの方々から比べればシロウトに毛が生えたような知識しか持ち合わせていない。だから、昨日の試合について特にに触れるようなことも無いだろうと思っていた。

だが、先ほど録画を見て、思うところがあったので記事を書くことにした。コアなボクシングファンの方からすればツッコミどころ満載の記事になるかもしれない。でも、それでもかまわない。どうしても書きたくなった。



昔、吉野弘幸というボクサーが居た。

良く「ハードパンチャー」といわれる選手は居るが、吉野ほどこの形容詞にふさわしい選手はそう居ないだろう。強烈な左フック。そしてディフェンスはからっきし。ジャブさえあれば世界を取れたかもしれない。一旦引退した後、K-1に出場した試合も衝撃的だった。明らかにキックに不慣れな吉野だったが、左アッパーでKO勝ち。あの頃に魔娑斗が居たならば、吉野はK-1ファイターとして人々の記憶に刻まれていたかもしれない。

一般的な認知度は低いだろうけど、ボクシングファンには人気がある選手だったし、僕も吉野が好きだった。



そして吉野の復帰後、クレイジー・キムとの一戦を僕は目の当たりにすることになる。



クレイジー・キムはその頃はまだ「金山俊治」の本名でリングに上がっていたような気がする。

当然のことながらキムは試合前から挑発しまくり。態度は最悪。試合前に舌を突き出してベロベロと吉野を挑発していたが、吉野はニヤリと笑うだけだった。


ただ、そういうことをやりつつも、キムはアマチュア経験もあるボクサーファイター。キレイなボクシングをして大振りの吉野のフックをかわし、主導権を握っていたと記憶している。10Rまでの判定ははっきりしないが、僕の印象ではキムが勝っているんじゃないかと思っていた。

しかし10R。ついに吉野の左がキムのアゴを捉える。入った瞬間に脳が揺れているのが分かる一撃。吉野らしいKO劇。思わず大声で叫んだ。吉野もすごいが、ポイントを稼いで守りに入ろうとしなかったキムにも感動した。今でもあの試合は忘れられない。




内藤と亀田の試合。僕はある意味期待していた。実力差があろうが、世界戦ではおおよそ見ることが出来ないようなオープンな試合が見れるのでは無いかと。「亀田スタイル」で積極的に前に行く大毅に対して怒りに燃える内藤が打ち合いを望むような。

レベルの差こそあれ、あの試合のように、アグレッシブな打ち合いとKO劇が見れるのであれば歓迎すべきことだ。それが地上波で放映されればボクシングの人気も亀田のような色物的キャラクターに頼らずとも再燃するのではないかと。




結果は、最悪だった。





僕は亀田が態度が悪かろうが、内藤をののしろうが、それはどうでもよいと思っていた。試合を盛り上げるための手段でもあるし、そういう言葉を言う以上、自分にもプレッシャーを賭けることになる。内藤はかませ犬ではないし、そういう相手に言いたい放題言うということはある意味覚悟が居ることだ。吉野に対してのキムの挑発も同じようなモンである。

しかし、キムはリング上でボクシングを怪我すようなマネはしなかった。勝てそうであってもポイントを稼ぐようなまねすらせず、強打の吉野に対して打ち合いを挑んでKOされた。

比較して、亀田はどうだろうか。勝てそうも無いからと言ってガードを固めて前進するばかり。挙句の果てにはバッティング、サミング、投げ飛ばし・・・。本当に情けない限りだ。書いていて嫌になってくる。


平均視聴率28%。吉野VSキムのような鳥肌が立つような試合は歴史の彼方に忘れ去られていく一方、このような醜悪な試合が一般の多くの人々の記憶に刻まれていく。ボクシング界にとっては最悪なことだ。


こんな試合は放映されるべきではなかった。亀田が負けて喜んでいる人は多いようだが、個人的にはそんな気分には全くなれない。とにかく、ボクシングが好きなものとして残念で仕方が無い。


そして検索してみると、吉野VSキムの試合がYoutubeに上がっていた。なんとなく、吉野のボクサーらしい面構えが内藤に被って見えてきた。


http://www.youtube.com/watch?v=WUVe8GTQyUo

posted by Lee |19:02 | スポーツ徒然 | コメント(50) | トラックバック(3)
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