2009年01月19日
ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
去年の天皇杯、4回戦でのこと。場所は西が丘。 国立西が丘サッカー場は、wikiによると収容人数8000人。コレが正確な人数なのかは分からないが、小規模なのは間違いない。ただ、サッカーを見に来るには、ここは素晴らしい。とにかくピッチが近い。TV観戦では絶対に分からないものが感じ取れる。 寿人の動き出しの速さ、陽介VS福西のバチバチぐあい、服部の切り替えの速さ、アオの運動量・・・ 間近で見るストヤノフとディエゴのやりとりなんぞ、まるでグランドセフトオートの世界だ。少なくとも外見においては、それぞれ「軍隊帰りのセルビア移民」「ヤバイ仕事を依頼する密売人」という設定であってもなんら違和感はない。 槙野や洋次郎が目の前を通ったり、ミシャがイケメン通訳に尻を押されながら通路を乗り越えてオシムのところに挨拶に行ったりなど、普通は見れないものまで堪能できた天皇杯であった。 ただ、これだけ色々なものが見えるということは、当然見えてはいけないものまで見えてしまうということもあるわけで、快勝にも関わらず、帰り道はその「見えてしまった」光景が頭から離れず、どうしても浮ついた気分にはなれなかった。 それは、サンフレッチェのことではなく、久々に見た対戦相手のヴェルディのことである。 ちょうど僕の目の前、左サイドのタッチライン際で、それは起こった。 時間はロスタイム。1-0で勝っているサンフレッチェは時間稼ぎに入る。洋次郎・一誠・寿人あたりがわらわらと集まってきて、パス回し。それは見事なものだ。アウトでちょっと浮かす。ダイレクトで返す。出す振りをして止める。ヒールを使う。ノールックで出す。遊びで使われる技術がてんこ盛り。 ヴェルディは、ファウルで止めることすらできなかった。 たったそれだけ? と思うかもしれないが、僕にとっては本当に衝撃的な映像だった。 僕の中の「読売クラブ」の神話が音を立てて崩れた瞬間である。 読売クラブといえば、ワルである。ワルくて上手いブラジルスタイル。僕らの世代ぐらいまではフツーだった部活サッカーと対極をなす存在、それが読売クラブ。Jリーグ開幕後もそれは付いて回った。ウマイ選手といえばヴェルディの選手だった。あのヴェンゲルにも「選手のレベルが違いすぎる」と白旗を揚げさせたのがヴェルディである。キラ星のようなタレントを抱え、技術だけでなく、ブラジル的なマリーシアを併せ持つスーパーチームだった。 Jリーグバブルの崩壊後、主力を放出。ワル度合いはやや薄れたとしても、最終ラインも含めてテクニックがあり、やはりスキルフルなイメージはずっと付いて回ったものだ。(当時の主力だった桐蔭組の功罪等は、またそれはそれであろうが。) それが、である。 あの日高萩洋次郎を中心に繰り広げられた鳥かご。あれはユースの時代からやってきた遊びのボール回しの結実だ。普通、あれを練習で出来ても試合では見せられない。そういう気持ちの余裕が無いといけないし、技術に対しての自信も必要。 あの鳥かごこそが「ヨミウリ」だ。 それを、ヴェルディがやられてしまったのである。しかもそんな遊びのボール回しを止めることすらできない。桐蔭組を解雇して、読売らしいワルさも戻ってくるかと思いきや、舐められてるのにファウルも出来ないのだ。都並が居たら、速攻でカニバサミタックルに行っていただろう。 試合全体で見ての低調なサッカーもどうかとは思ったし、服部がCKを蹴っている時点で衝撃的でもあったのだが(彼がFKが下手だ、といっているわけではないので悪しからず)、このシーンのインパクトには及ばない。 オッサンになるのほど過去の思い出を美しく置いておきたいと思うわけだが、それが破壊されたという思いがした。時代は完全に変ってしまった。それを受け入れたくない真理が働いているんだろう。 ただ、まだ「ヨミウリ」である部分は残されている。もちろん、ユースだ。「読売ユース」と聞けば誰もが一目置いたあの頃の輝きはなくても、未だにユースは名門だ。 以下は、ベレーザに二人の妹がいる、今期加入の永里源気のコメント。 「お世話になったヴェルディに戻ることができて大変うれしく思います。J1に戻れるよう力になることが恩返しになると思うので、チームのために頑張りたいと思います」 下部組織出身者にこう言わせることが出来る限りは、僕の中では「ヨミウリ」は死ぬことはない。今回の実質的な身売りで、今後どうなるのかは分からないが、ここだけはなんとか残っていって欲しいところではある。オッサンの思い出と共に。
posted by Lee |19:23 |
Jリーグ |
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ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
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ヴェルディはユニフォームが地味になるとともに落ちぶれていきましたね~
96年ごろの黄緑色ユニフォームから。
posted by ゆう | 2009-01-19 19:35
Re:ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
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これでヴェルディはやっと読売の呪縛から開放される。
まずは正式名称を変えるところから始めたほうがいいかと。
FCニッポンなんて時代錯誤も甚だしい。
posted by KK | 2009-01-19 20:55
ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
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石川康、ミニラ、カピトン…
ああ、何もかもが懐かしい。
何でこんなになってしまったんだろう。
でも個人的にはチームを潰すと発言した過去のある読売から離れてくれたことは嬉しいです。
出来れば完全に縁を切ってほしい。
posted by 菊原 | 2009-01-19 21:40
ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
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ユース、ベレーザにも理解がある様子の、次期筆頭株主に少し安堵しております。
親会社(筆頭株主)でないところから、情熱を持った能力のある経営者を持ってこれないもんでしょうかね?
親会社が変わっても、チームの責任者が天下りポストのままでは、緑さんだけでなく、どのチームもこの先ジリ貧じゃないか、と。
筆頭株主が変わったといえば、かつての広島だって・・・
posted by えりぴょん | 2009-01-19 23:57
ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
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ヴェルディの身売り話自体は悲しく寂しい事なのですが
> 間近で見るストヤノフとディエゴ
> それぞれ「軍隊帰りのセルビア移民」「ヤバイ仕事を依頼する密売人」という設定であってもなんら違和感はない。
> 都並が居たら、速攻でカニバサミタックルに行っていただろう。
これで笑っちゃいました。ごめんなさい。
もうストヤノフとディエゴをまともに見れません。
posted by mm666 | 2009-01-20 09:12
ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
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>ゆうさん
そういえば胸スポンサーの移り変わりも激しいですね。ヴェルディぐらい変っているチームもないんじゃないかという気も。気のせい?
>KKさん
FCニッポンはまあ、アレですが(笑)、日テレの腐った運営からは解き放たれても、やっぱり「ヨミウリ」の伝統は守らなければならんことなんじゃないかと思ってるんですよね、僕は。
>菊原さん
天才少年菊原志郎を知る世代としては、やっぱり寂しいですよねえ・・・。
>えりぴょんさん
本当ですね。サンフレッチェは、あの後良くここまで立ち直っていると思います。意欲がある経営者がいるかいないかっていうのは、大事なことです。
>mm666さん
ディエゴは、編みこみにしてなければ顔は結構かわいいんですが、ガタイが凄すぎます。そしてストヤノフはガチ。
posted by Lee | 2009-01-20 23:38
大変ご無沙汰の・・・
コメント投稿者ID :
大変、大変(以下しばらく続く)ここにはご無沙汰しております。「再開おめでとうございます」のコメントさえもご無沙汰でし損ねておりまして。私もあれから細々と自分の場所を耕しており、何かと時間が忙しなく過ぎ去ってしまってます。が!このエントリーを見て、コメントせずにはおられないでしょう!私のHNから考えてもね!でも、本当におっしゃってる事が僕の「ヨミク」感とまったく同じなんで、少々戸惑ってるというか驚いている次第です。「鳥かご」、僕も大好きでした!「股抜いたら、その場でジャンプ10本!+もう一回」というのが僕らのローカルルールでした(^^;)。まぁ、そんなことはどうでもいいのですが、Leeさんのエントリーはいつも楽しみにしておりますので、また「ええもん」を書いてくださいね!ところで、先日私の場所でも「広島応援エントリー」を入れさせていただきました。またその辺りも是非ご意見をお聞かせください。
posted by 読裏クラブ | 2009-02-01 23:56
ヴェルディ身売りに寄せて ~ヨミウリはまだ生きているか?~
コメント投稿者ID :
どもです!こっちこそコメント遅くなりすいません。しかしエントリーが精力的ですよね~すげえっす。僕は今はもう無理。
広島応援エントリーも読んでますよ。どうやらキャンプの仕上がりも上々らしい。ご期待下さい。
posted by Lee | 2009-02-15 01:05
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