2008年06月26日

【VS徳島】 蘇る悪夢

禁断の、森崎和幸ストッパー起用。


全てのサンフサポのトラウマをえぐる采配が再び。僕はこれがJ1降格の主要因だったとは思わないですが、一因だったのは間違いないところです。


まあ、この件に関する怒りに関しては各所でサンフに関わるほぼ全員が表明済みということで僕は割愛。そういうブチキレを省いてみてみると、昨日の試合も違う面も見えてくる気がします。


■ボランチ・カズ不在のパスワーク


さて。


ダブルボランチは、浩司とアオでした。これはシーズン開始の時と同様ですよね。カズ不在の時には、正直ロングボールが多すぎて、ボランチが前にボールを運べていないという現象がありました。クサビがFWに入らず、ポゼッション出来ないという試合が何試合も続いていました。


しかし、カズが復帰してから事態は好転します。中盤でカズがボールを落ち着かせ、バランスを取るようになったのは前回の徳島戦。ここからサンフレッチェのサッカーはひたすら安定しています。相手が前から来ようが後ろで引こうが、同じようにポゼッションし、勝ち点を積み重ねています。


カズの存在の大きさを認識したと共に


「カズがいなくなったら、どうなるんだ、このチーム・・・」


と思ったものです。


で、昨日の試合です。カズはストッパーに下がりました。ボールを持つ回数が減ったわけではないですが、やはり中盤でボールを触るときとはちょっと違う。



結果。



ポゼッションの力は変らなかったと思います。(※守備面は別)



これは寿人が居ない「0トップ」の時もそうでした。どうなるのか、と思いましたが、結局やっているサッカーはほとんど変らず。確かに寿人の飛び出しという個性がなかったのは確かですが、それでもボールを動かして、流動的に動きつつ長いボールを使いながら相手を揺さぶる、というやっているサッカーは変らない。


まずかったのは守備面です。失点面はカズのマークミスで、あれはストッパーで使われているからとかではなく、その前の守備の段階が良くなかった。久々に組んだアオと浩司は手探り状態で試合を進めていた感じで、どのように2列目の選手やクサビを受けに下がってくる選手を潰すのかというところが曖昧な状態だったと思います。

後半はメンバー交代の影響もあり、守備面は安定しましたが、ダブルボランチのバランスもやっていくうちにつかめてきたのかなとも思います。まあ、この形も練習で1度だけですからね・・・。



ちょっと話がズレましたが、結局カズがボランチに居なくても、ポゼッション自体は取れていたということです。これは特定の選手に頼っているのではなく、チームとしてコンセプトが実現できてきていると言うこと。こういう点は、前向きに捕らえることが出来ると思います。



■豊富な中盤を生かせるか。


陽介は大分コンディションを戻してました。特に昨日は初めから「走りきってやる」という気持ちが見えていましたね。完全復活も間直でしょう。

そうなると、やはり中盤のメンバー構成をどうするのかということは課題になってくると思われます。そうすると、真っ先に候補に上がるのは4バックへのシステム変更です。


ミシャの頭の中には完全に4バックが無いわけではないでしょう。実際福岡戦でもやっていました。しかし、機能していたとは言い難い。パスはつなげるが、流動性が落ち、危険な攻撃が仕掛けられない、という印象。



今のサンフレッチェは3-6-1というシステムですが、あえて4列表記にするならば、3-2-4-1だと言うことが出来ると思います。とにかくアウトサイドのポジションが、ほとんどウィングと言える位置まで張り出しており、頻繁にDFラインの裏を狙っています。

J2のチームはほとんど4バックのチームが多いですが、これがDFラインのギャップを生み出す要因の一つにもなっていると思われます。昨日の寿人のゴールなどは典型です。ハンジェがアウトサイドの高い位置に張り出しているため、サイドバックが外に引っ張られ、そこに出来たスペースを寿人が利用したと言う形。


さらに、アウトサイドがボールを保持したときに、ストッパーが頻繁にオーバーラップを仕掛けるというのが今のサンフの形。アウトサイドが孤立してしまいがちと言う、3バックが抱える問題点をこれで解消し、サイドで数的優位を作ってしまいます。


福岡戦は、それがなかったので、後半4バックにした時流動性が落ちてしまっていたということが言えるのではないかと個人的には思っています。なので、守備面はまだしも、攻撃面で今は3バックシステムに分が上がると言うのが感想です。


とは言え、そういう中で、信頼できる選手たちを出そうとするとヒズミがある選手起用になってしまうわけで中々難しい。連戦で厳しいですが4バックの練習にもトライして行ってほしいんですけれどもね。




■ではどうするか。


・4バック


    寿人

 浩司 高萩 陽介

  カズ アオ

服部 スト 結城 槙野



これが無難。ただ、左サイドの守備は不安です。昨日の試合でもスピードある選手に服部はあっさりと千切られてましたんで。森脇が戻ってきたら左に使うもよし、右に使うもよし。ただし、前述の要因で、流動性が落ちる可能性もあります。今までのような分厚い攻めがこれで見せられるようなら何も問題なし。



・3バック
 

     寿人
  
   高萩 陽介

服部 浩司 アオ 槙野
  
  スト カズ 結城



まあ、せめてこうでしょうね。どうせ使うならリベロで。





さて、次はどうしてくるんでしょうね。


J2のライバルチームが勝手に足踏みしてくれているところ。まさかあえてチームに困難を与えようとしているわけでもないでしょうが・・・。


明らかに2トップの山形にカズストッパーで望むなら、マジでブチキレですな。

posted by Lee |16:27 | サンフレッチェ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年06月16日

【J2】サンフレッチェに立ち込める暗雲

さて。福岡戦のロスタイム被弾にて勝ち点をロストしたものの、1試合消化が少ない状態で2位とは勝ち点5差。首位をキープしている我らがサンフレッチェではありますが、色々と困ったことが起こっています。



●寿人代表選出


我らがキャプテンに目をつけていたのはマジだったんですね・・・。日刊の報道は勇み足だったとしても、岡ちゃんとしては呼ぶ気満々だったようで。


「スーパーサブが欲しかった」

「時間が無い中、戦術に慣れてもらうために無理にお願いした」


・・・ふーん、じゃあ今までの合宿で呼んどけば良かったのにね。




と毒を吐くのは置いとくとして、寿人には、とりあえず改めて「おめでとう」と言いたいですね。昔と比べると、寿人も得点を取る以外のところでのチームへの貢献が本当に大きくなってきています。本人の言うとおり、胸を張って代表に行ってきてほしいですね。




ただし。当然喜んでばかりは居られません。


代表スケジュールというのはJ2には考慮されておりません。前回はオリンピック関連で痛い目にあいましたが、今回はフル代表で酷い目に遭うという可能性は十分。

セレッソはいい例ですね。香川をこの期間代表に持っていかれていたセレッソは一気に失速。サンフに勝ち点1差から一気に7差にまで広げられています。


寿人が「ダメ」の烙印を押されるならアレですが、総でなかった場合には、9月から11月の最終予選に召集される可能性は大。また、それまでの代表強化試合にも引っ張られることは間違いが無い。数試合どころではない欠場がありえるかもしれません。


そして今のワントップツーシャドーが上手く機能しているのは、寿人と浩司、そして心境著しい洋次郎の関係が上手くいっているからという部分が大きく、ここに誰かが入ったとしても、すんなり機能するかどうかと言うのは非常に怪しい、という点も。


ユキッチを切って新しいFWを取れ、というような意見もたまに見かけますが、強烈な個を持つFWの選手を獲得したとしても、今のチーム全体で戦うサッカーは出来ないでしょう。


水戸戦の先発は70%ぐらいの確率で久保だと思われます。完全に寿人の代わりとなると、求められるのは一発のスーパーゴールではなくコンスタントな活躍です。ここで彼がどこまでやれるのか、ということが試金石になってきます。



●疲れが見える先発陣


福岡戦ではロスタイムにゴールを奪われて負けました。


まあ、シュート自体は本当に見事なものだったので、しょうがない部分はあります。


湘南戦も終盤に2ゴールを奪われましたが、80分を過ぎてから、ちょっと全体のパフォーマンスが落ちてきているのが最近の試合の印象です。


特に心配なのが、二人。



一人目は、実はカズです。


カズはキャンプ中、グロインペインを抱えていたたため、ほぼリハビリで過ごしています。つまりベースの体力づくりをしっかりしてきているわけではありません。奮闘はしていますが徐々に存在感が落ちてきているのを感じますし、連戦で、そろそろ疲れが来てもおかしくはありません。

浩司もパフォーマンスを落としてきてはいますが、彼の場合はまだ代わりを勤める選手が居なくは無い。陽介が調子を上げてくれば問題ありません。一誠が戻ってこればそっちを使えばいいわけですし。

ただ、現状カズの変りは居ません。休ませたくても下げられないのが現状です。ストヤノフよりも寿人よりも心配しているのがカズの状態です。



二人目はもちろんハンジェ。


ついに福岡戦では45分で交代。森脇が怪我で居ない以上、サテライトでも右WBは新人のFWの清水がやっているぐらいですから、正直厳しい。

ハンジェがダメで、森脇が長引いたとすると福岡戦のような4バックが基本になるかもしれません。そうすると、WBが高い位置に張り出して、前の3枚を含めて5人が交互に裏を伺うような、広島の怖い攻撃の一つが消えてしまうという可能性もあります。少なくとも、福岡戦を見る限りは4バックにしたほうが攻撃は停滞していたように感じました。これから準備をしていけば問題ないのかもしれませんが、正直、不安がよぎります。


夏場にかけては、運動量を要求されるサッカーでは疲労もどんどん蓄積されていくでしょう。カズと両アウトサイドの疲労を上手く軽減することをしないと、本気でヤバイことになるかもしれません。









と、不安を書き連ねましたが、正直、今年のJ2には助けられています。


実力的に下位のチームも勇気を持って戦っているし、現状「反則気味」のブラジル人FWも居ない。アジエルぐらいですかね。故に広島以外のチームはお互いに勝ち点を食い合っている、という現状。広島としては、特別ぶっちぎりの成績でなくても、ある程度安定した首位に居られるわけですから。


ようするに、これまでが恵まれてきた、ということです。昇格への道は長く、険しい。寿人の招集もその道のりの一里塚と思って、乗り越えていくしかないってことです。久保、頼むぜよ。




では甲府戦と福岡戦のポイントをいくつか。(手抜き・・・?)



・甲府は異常に走ってた。でも、そりゃバテルでしょ。寿人の点なんて、人数も多いのにあんな抜け方してくるわけだから。さすがにあれだと選手が持たないと思う。


・っていうか陽介はもっと走れるだろ!!キモチを見せろ。


・ハンジェがパスミスばっかり・・・と思ったら、さすがのミシャもてこ入れをしてきた。


・でも浩司が悪いのは放置。


・福岡戦はなによりもミシャの、寝巻きのオッサンみたいなファッションが凄すぎた。


・そして槙野の上がりも凄すぎた。


・っていうか雨の日はもっと繋ぐようにイリアンに要求しなさいよ、カズくん。


・結城の不器用な突進にも萌えた。ていうかあれで抜けてくるんだから、マンマークって怖いよね。


・とりあえず、久保と柳楽が頭突きしあわなくてほっとしました。






さて。水戸戦は久保が長い時間見れるかもしれませんよ。久保ファンの方は要チェック。

posted by Lee |22:56 | サンフレッチェ | コメント(8) | トラックバック(0)
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2008年06月09日

【VS湘南】"This is Dragon" 久保竜彦

先週は色々忙しくて更新できなかった。でも書きたいことは山ほどある。

代表のこと、五輪のこと、審判のこと、ユーロのこと、大久保のアレ、そして、戸田の移籍。色々思うところがありつつも、なかなか形に出来ないのでもやもやした思いが溜まっていた日常だった。



そんな中、飛び出した久保のゴール。



仰け反った。


唖然とした。


そして、すべてがどうでもよくなった。



ちょっとカウンターもらうシーンが多くなかったか?

アジエル居たらこんなにイージーな試合にならなかったのでは?

5-0から2失点とかありえなくね?

っていうかミシャの交代は相変わらずどうなのよ?



オッケーオッケー。オールオッケーですよ。



戦術や選手起用やクラブのあり方にごちゃごちゃと理屈をつけることが、まったくもってバカらしく感じる。


これがプロのプレーだと僕は思う。


一発のゴールで非日常空間へと目撃者を誘う。そのためだけにチケット代を払う価値がある。

この試合をビッグアーチで目撃した人たちは本当に幸せだろう。


「オレ、目の前で見たぜ、あのゴール」


と自慢できるわけだから。



小難しい理屈は抜き。プロスポーツって、そんなもんだ。







とか書いてたら



寿人が代表召集?!



本当かな~・・・っていうか、合宿呼ばれていないのに寿人とかありないと思うんですが。



日刊のトバシであることに期待しておく。


本当だったとしたら甲府戦だけじゃなく、3試合ぐらい出れない気が。


もし本当だったら「大久保ふざけんな」ってことで。


でも寿人はオメ。

posted by Lee |12:40 | 久保竜彦 | コメント(14) | トラックバック(0)
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2008年05月28日

【日本VSパラグアイ】ポゼッションとダイレクトの狭間で。

正直、スタメンを見たときには目を疑いました。


俊輔、遠藤、憲剛。3人のパサーの起用。いきなりポゼッションサッカーに切り替えたわけではないでしょうが、明らかに今までの狙いとは違うメンバー構成。チーム作りの期間が短い中で、いったいどういうつもりなんだろう、と思っていたのですが、試合後の岡ちゃんの会見で、意図ははっきりと明示されました。



以下、スポナビコメントより抜粋。



「今日のメンバーだと、こうなる危険性は十分あるだろうと。ただ、一度やってみないと分からないということでトライしました。その中で見えてきたことがあったので、自分としては良かったです。」


「後半、松井が入ったことで、彼の(前線への)運動量が出たことでポゼッションは減りましたけれど、いい面が出ました。正直言うと、その両方が出ればと欲張りに思っています。」




コートジボワール戦で、プレスがはまった時間帯以外では自分たちでボールを運べないという現象がありました。岡ちゃん的にもそこには危機感を抱いていたと言うことなのだと思います。なので、ボールを繋げる選手でどれだけ前線への推進力を生かしたプレーが出来るのか、ということを見たかったという意図だった模様。


ここはオシムもかなり考えていたポイントですよね。アジアカップでポゼッションは出来た。ではその先はどうするのか?ということでアテネ世代の、アタッカータイプの代表選手がメンバーに加わって来ました。ただし、そういうタイプを増やしすぎるとボールをもてなくなってしまうという懸念があるため、そういうタイプの同時期用に関しては、オシムは慎重だったように思います。

岡ちゃんは逆で、アタッカータイプの選手を初めから多く起用し、縦に速いサッカーをダイレクト志向のサッカーを狙っています。ただし、そうすると相手から高い位置でボールを奪えている限りはいいのですが、そうでない時間帯では、マイボールを敵陣深くに運べずに安易に失ってしまい、試合の主導権を握れない。



ただし、二人ともスタート地点は違ったとしても、目指すところは大きくはありません。過度にポゼッションによらず、過度にダイレクトサッカーにも寄らない。それなりに落としどころが見えかけてきていたのがオシムジャパンであり、今ちょうどその落としどころを探っているのが岡ちゃんだ、ということが言えると思います。


すこし、試合を振り返りたいと思います。





■主導権を握った前半。


コートジボワール戦と同様、前半の20分過ぎぐらいまでは日本が主導権を握る。ただし、高い位置のプレスでボールを奪い、そこからのスピーディな展開を見せた前戦と違い、このの試合は自陣からのビルドアップが目立った。

もちろんパラグアイのファーストディフェンスが上手く行っていなかったこともあるが、やはりこのメンバーだとパスが回る。単に横パスを回しているだけでなく、上手くクサビも入っている。人によっては「攻めあぐねている」というように感じた人も居るかもしれないが、そこは相手のことを忘れている。パラグアイは守備の文化がある。やはり各人の守備意識が高いし、「ここ」という場面での寄せも速い。それでもしっかりしたパスワークからチャンスを作っているのだから、ここは評価してもいいと思う。


問題をあえて上げるなら2点。


・サイドが機能していない→サイドチェンジが無い


サイドアタックがイマイチ機能していなかった。ポゼッションの中で上手くサイドで基点を作れて居なかったので、サイドに人を寄せることがあまり出来ていなかったし、それが故にオシムジャパンでよく見られたようなサイドチェンジがあまり見られなかった。

注目の長友が、前の試合よりもインパクトがあるプレーが少なかったのはそういう面もあるだろう。他の選手よりも切り替え・走力ともに優れているが故に、速攻時には非常に目立つが、ポゼッションに上手く絡むという意味では物足りない。コンビネーションが高まれば解決する問題かもしれないけれど。


・山瀬が絡めない


この布陣で言うならば、よりゴールに近いところでプレーしなければいけないのは当然山瀬である。PAに近いところで得意のミドルシュートやドリブル突破など、決定的な仕事をしなければならないし、ゴール前にも積極的に飛び込まなくてはならない。

しかし、山瀬は半分ぐらい消えていた。それだけではく、不必要なエリアで不用意にターンを使用としてボールを奪われたりなどするシーンも目立っていた。岡田ジャパンでは持ち前の得点能力を発揮していた山瀬だが、今までも試合を通じて言うと、ボールを失うケースが多かった選手。最近は悪い面ばかりが前に出てしまっているように思う。



徐々にパラグアイのファーストディフェンスが修正され始めると、上手く前線にボールをつなげなくなり、ロングボールが増え、日本は次第にリズムを失っていく。ちょっとヤバイかな、という雰囲気が漂ったが、そこは俊輔が下がってボールをさばいたりしながら凌ぐ。今日の俊輔は中盤の軸としてしっかり働いていると言える。



■印象深い俊輔の発言


「後半の交代によって、前の推進力が出てきた」とは岡ちゃんの言だが、個人的にははあまりポジティブな評価が出来ないように思う。テストモードとは言え、交代する選手を入れるたびにパスワークの質が落ちて言っている。

後半も半ばを過ぎるとパラグアイも徐々に動きが落ちてきてスペースが出来始めてきたのだが、そこで効果的なプレーが出来ていたのかというとちょっと疑わしい。


上で上げた山瀬もそうだが、松井にしても大久保にしても、自分のやりたいプレーをしている、という印象。たしかに前に行くプレーやドリブル突破、シュート力などは彼らの持ち味であるのは確かで、それを出すこと自体は悪いわけではないのだが、相手が嫌がるようなプレーが出来ているかというとそうではない、と思う。


試合後の俊輔のコメントは非常に印象深い。


「いきなりドリブル突破を始めて、そこで終わっちゃったら意味がない。意思の疎通というか、ちょっと動くだけで簡単にフリーになれるから。試合前に言ったり、時間がないから、やりながら合わしていかないと。それに個人の技術がついていけばいい。」


俊輔も、数年前まではそういうプレーをしていたと思う。決定的なパスを出すのがプレーの優先順位として一番高く、それが故に俊輔にボールが入ると、流れが停滞してしまうこともあった。でも、俊輔も変ってきている。チームのために貢献するプレーをしているし、今は俊輔が入ることでボールが回る。遠藤もそう。彼がやるべきプレーかどうかは分からないが、必死に走ってボールを引き出そうとしている。


山瀬、松井、大久保といったアタッカー陣が上手くポゼッションサッカーにかみ合えば、日本代表は明らかにレベルアップすると個人的には思っている。ただし、それには彼らの意識改革が必要だと思う。俊輔や遠藤のように、彼らが意識を変えてくれれば、岡ちゃんもなんにも苦労することもあるまい。

ただ、短期間でそういうことは起きないだろう。事実、彼らのコメントからすると、そういう反省を感じているようには思えない。つまり、ポゼッションサッカーとダイレクトサッカーの落としどころを探して、岡ちゃんの選手マネージメントの能力が問われて来ると思われる。






散々「谷間の世代」と言われた選手たちも、今はA代表の中心。それだけでなく、決定的な仕事が出来る選手としてサポーターの期待を集めるような存在になって来ています。

だからこそ、今の状況は物足りない。彼らが出て来るとガチャガチャしたサッカーになってしまう、という状況ではアテネの予選のときと変らなくなってしまいます。再びあんな不名誉なレッテルを貼られることの無い様、頑張って行って欲しいと思って居ます。


※山瀬のくだりで文書に切れがあったので追記しました。

posted by Lee |19:09 | 日本代表 | コメント(6) | トラックバック(1)
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2008年05月26日

【日本VSコートジボワール】ブラックパワーは世界を制するか?

なかなか試合が多くてまとめ切れませんが、とりあえずA代表戦から。


しかし、この試合絡みで個人的に一番面白かったのはコートジボアール監督の会見内容ですね。




まず、スタートはよくなかった。1人の選手が(試合後)言っていたのだが、後半に疲れが出るのは嫌だったので、開始時はゆっくりやろうと考えていたようだ。こういう場合にどうすべきかは、哲学者でない限り分からない。


 私は6日前からチームの指揮を執っているが、半分の選手は一度も見たことのない選手ばかりだ。今回来ていない選手の中には、故障者もいるが、招集をかけても応じなかった選手が2、3人いる。そういう選手に、今後何らかの制裁を加えようと思う。そしてこのチームには、規律と秩序を与えていきたい。ただ、遠く離れた日本で試合をするということで、招集されても応じられなかった選手もいたようだ。しかし、私としてはそういったことは受け入れられないし、断固として対処していこうと思う。


いずれにしても、ありとあらゆることを考えても、代表チームでこういう(選手が招集を拒否する)ことがあってはならない。私としては、いくつかのことを変えていかないといけないと思う。しかし、もしコートジボワールの代表を変えられなかったら、私は辞任するしかないだろう。スポナビ会見よりコメント骨子の抜粋)







「いずれはブラックパワーが世界を制する」


と、僕が積極的にサッカーの試合を観戦するようになってからはずーっと言われ続けています。圧倒的なフィジカルとボールテクニックを持ったアフリカの選手たちに、ヨーロッパの戦術・ディシプリンが加われば適うものはないだろう、という世界の印象です。


ある意味ではこれは既に成し遂げられているのかもしれませんね。クラブチームに関して言うならば、いまや黒人選手の存在はトップレベルのクラブではなくてはならないものです。特にフィジカルプレーが要求されるポジション(センターFWやディフェンス等)では、黒人選手の優位性というのはかなりのものであると言えます。


しかし、「世界を制する」という言葉は、少なくとも当時は「ワールドカップを制する」という意味だったわけです。ナショナルチームとしてのアフリカンパワーは、当時の期待ほど成果を出しているとは言えません。


アトランタ、シドニーとオリンピックでアフリカ勢がメダルを取るたびに「次こそは!」という気運が高まりつつも、結局ワールドカップではベスト8の壁を超えられず、という結果に終わっています。


上のコートジボワール監督のコメントには、そういうアフリカのナショナルチームの現状を表す要素が多分に含まれていると言えるでしょう。


90年大会 カメルーン
94年大会 ナイジェリア
98年大会 ナイジェリア
02年大会 セネガル
06年大会 ガーナ


多分、上記が各大会での決勝トーナメント進出チームです。

なんというか、ここ数大会のワールドカップを見ていると、アフリカの中での活躍チームがとにかくバラバラ、という印象です。(06年はガーナが決勝進出していますが、ベストチームは死のグループに入ったコートジボワールだったと思われます。)


4年ごとの大会でアフリカのどこかのチームが活躍→選手がこぞってヨーロッパのトップリーグに移籍→力関係で、代表戦に選手が呼べない→チーム力低下


というのがアフリカチームにありがちなサイクルなのですが、この真っ只中にいるのがコートジボワールという感じがします。もちろん、毎度出場給で揉めてチームにまとまりが無いとか、ヨーロッパ育ちの選手のナショナルチームに対するロイヤリティの低さとか、そういったものはあるでしょうが、特に前回大会で好成績を残したチームがなかなか継続して力を出せないという原因の一つには上記のような現象が上げられるのではないでしょうか。


アフリカで開催されるワールドカップということであれば、南アフリカ大会はアフリカ勢のさらなる台頭が見込めるチャンスだと思われますが、どこのナショナルチームも継続的な強化という点ではなかなか苦労しているようです。(それでもヨーロッパで活躍する選手が増えたことで、主力が居なくてもあれだけの力を出せるようになっているのですから恐ろしいことですが・・・)



ハリルホジッチ監督の会見を見て、ロジェ・ミラのダンスを真似していたガキの頃を思い出すと共に、ブラックパワーが世界を制するのはまだまだ先のことになりそうだな、という感想を持った試合でありました。





日本代表についても軽く。この試合の見所は僕的には一つだけ。


例のあれですよ。


「これからはオレのやり方でやる」


ってやつです。


岡ちゃん言う「オレのやり方」とは何か?というのが僕の観戦ポイントだったんですが・・・




うーん、今までと何が違うんだろう?



というのが正直な感想。



前からの間断ない無いプレス、そしてシンプルなパスワークからのショートカウンター。っていうのはあるかもしれませんが、結局バーレーン戦が特殊だっただけの話で、それ以外の試合ではオシム時代と比較した特徴として目立っていた点ですよね。強いて言うならポストプレイヤー不在。また、ボランチにプレイメイカーではなく、直進的な攻撃力を持っているタイプを選んでいるところで、それがさらに強調された側面はあるでしょうが。


リードした後、一方的に相手に支配されていたことに対して「もっとボールを回したほうがいい」という意見もありますし、それは確かに正論なのですが、選んでいる面子からしてそういうサッカーに向いてません。もっとも、交代で中村憲剛なりを入れて遠藤をフォローするような選手を増やしても良かったんじゃないかとは思いますが。矢野はまだしも香川は全然違いますよね。


ともかく岡ちゃんの路線は「プレス+ダイレクトサッカー」ということで、オシムのアジアカップのときのようにプレイメイカーを3人並べるようなことはまあ、無いでしょう。俊輔が出るとしたら順当に遠藤が外されそうな気がします。



ところで・・・


接近・連続・展開って結局どうしたんだろう?


イマイチ流行らなそうだからやめたんでしょうか。


posted by Lee |22:14 | 日本代表 | コメント(9) | トラックバック(0)
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