2009年03月16日

スペインでのプレシーズン(2)

スペインでのプレシーズン(1)のつづき

バカンス後の始動日はチームによって異なりますが、社会全体が7~8月の間に1ヶ月のバカンスを取る習慣があるスペインでは、各家庭の事情にも配慮しこの期間は練習を組みません。監督やクラブの関係者も各々がバカンスに出かけているので、この期間はなかなか連絡がつかないという、日本ではちょっと考えられない2ヶ月間であります。

8月の最終週からシーズンがスタートするのが普通ですが、一部の強豪チームは第1~2週目からスタートします。これらのチームはエリートなのでバカンス中もランニング等の課題を課せられているケースが多いです。(4部以上の大人のチームは7月中旬からスタートします)

シーズン最初の2週間は監督にとって選手のフィジカルコンディションの調整とチームの基盤作りの大事な時期になりますが、往々にして負傷者が出てしまう事がありスケジューリングが難しい時期。(シーズン中と同じく練習日は週3日)

バカンス明けなので本来であれば十分な調整をしてから練習試合を組むべきところですが、リーグが約1ヵ月後に開幕する日程が組まれているので、バカンス明けの最初の週末から練習試合が組まれることも多々あります。

チーム作りはプレシーズンの1ヶ月では間に合わないのでリーグを戦いながら行う事になりますが、プレシーズンとは言え勝負に全くこだわらずに黒星が続くとチームのモチベーションが低下し取り組んでいるトレーニングへの確信も揺らいでくるので、この時期の練習試合からある程度勝っていく必要があります。

そこで重要視されるのが、守備ラインの整備とセットプレーの確認作業です。

守備ラインの決まり事は、チームが採用するシステムによって大きく変わるので一番最初に手が付けられます。これは小学生のチームから行われます。

ここが安定すると、プレシーズンマッチで複数の選手交代をしてもチームがバランスを崩す頻度が減り、結果的に失点率も減ります。

セットプレーは相手のフイを突くトリックプレーを数パターン練習しチームに浸透させます。このセットプレーからの得点が出てくると、プレシーズンマッチでもある程度結果が出る為、チームのモチベーションの維持に一役買うというわけです。

もちろん監督にとってはプレシーズンマッチの結果よりも実際のプレーの質が上がることが重要なのですが、20人で構成されるチーム全体に手応えを感じさせる一番シンプルな方法が勝利という結果であるのも事実なのです。

上記のような取り組みをしているとあっという間に1ヶ月が過ぎてシーズンが開幕する事になります。

<おわり>

スペイン監督日記 2009/3/16

posted by hospi |09:13 | スペイン・サッカー育成 | トラックバック(0)
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