2019年11月30日

読売ジャイアンツの強さ・他球団の脆さ 日本シリーズから考える

2008年セリーグペナントレース順位展望・その1 ~地理的条件から・その1~
2009 セリーグペナントレースを観る
の続きです。


2009年はセリーグでは読売ジャイアンツがペナントレースを圧し、パリーグでは日本ハムファイターズがぺナントレースを制し、
両者が日本シリーズで戦い、読売ジャイアンツが日本一となった訳です。



まずは日本シリーズから読売ジャイアンツの強さの根源を少し探って見ましょう。




■日本シリーズ通算成績(1950年~2009年)


        出場 日本一  勝    負  引分   勝率 
巨人       32   21   102   81   2    .557 
西武(西鉄)  21   13    68   60   2    .523  
ヤクルト     6    5    23    13     0    .639  
ソフトバンク(南海・ダイエー) 
         13    4    32   43    1    .427 
オリックス
(阪急)     12    4    31   37    2    .456 
 
広島       6     3    18   21    3     .462 
ロッテ(毎日・大毎)
          5     3    13   12    0    .520 
中日       8     2      18    28    0    .391 
日本ハム(東映)   
          5       2      13    15     1     .464 
横浜(大洋・松竹)
           3       2       10      6     0    .625  
阪神       5     1      12    18     1     .400 
近鉄       4     0       10     16      0       .385  
楽天       0    0        0      0     0         ―


日本シリーズが正式に開始された1950年からの戦跡はこのようになっています。


このデータをまずはセリーグに属するチームのみで纏めて観ましょう。



■日本シリーズ通算成績(1950年~2009年)セリーグのみ


        出場 日本一  勝    負  引分   勝率 
巨人       32   21   102   81   2    .557 
中日       8     2      18    28    0    .391 
ヤクルト     6    5    23    13     0    .639  
広島       6     3    18   21    3     .462 
横浜(大洋・松竹)
           3       2       10      6     0    .625 
阪神       5     1      12    18     1     .400  


読売ジャイアンツだけ、
日本シリーズへの出場回数も日本一の回数も桁が一つ違いますね。



パリーグと異なり、セリーグは―
本拠地が大きく移動することがこの60年間ありませんでした。

※厳密には、大洋の本拠地は1950年から1952年は下関球場、1953年から1954年は大阪球場だったが、その後は川崎球場・横浜スタジアムと関東に本拠地を置いている。




ここで更に、
関東圏に本拠地が密集している東の横浜・巨人・ヤクルトの3球団と、
本拠地が関東圏以外に点在している西の広島・阪神・中日の3球団でデータを纏めてみましょう。




■日本シリーズ通算成績セリーグのみ(1950年~2009年)

(横浜・巨人・ヤクルトを東の三球団/広島・阪神・中日を西の3球団とする)


        出場 日本一    勝   負    引分     勝率 
東の3球団  41   28   135  100     2     .574        
西の3球団  19    6    48      67    4     .417


私の感想としては、ことのほか東の3球団が負けているのだなというところですね。

というのも、
東の3球団には関東圏に本拠地が密集していることから生じる大きな優位性が在しているからです。

それは―
関東圏のチーム同士の対戦においては、家や寮から通える為、遠征試合が発生しないこと。

2009年でいえば―
(詳しくはこちらのコラムを参照してください)
2008年セリーグペナントレース順位展望・その1 ~地理的条件から・その1~
2009 セリーグペナントレースを観る


横浜・ヤクルト・巨人の東の3球団

遠征での試合  44試合
地元での試合 100試合


広島・中日・阪神の西の3球団

遠征での試合  72試合
地元での試合  72試合


遠征回数が約30回違うことが解りますね。
それと同様に地元での試合も約30試合違います。

このことから、

まず1つ―
①金銭面

選手・スタッフ等の移動・滞在等によって生じる交通費・滞在費・他諸経費等が約30試合分、東の3チームに比べて西の3チームには圧し掛かることとなります。

その費用は単年単位で現在の紙幣価値で1000万円から1億円の間と推察。

これを単純に60年分積むという考え方においても―

6億から60億の金銭面での差が西の3チームと東の3チームで産まれますね。
真ん中辺りをとって30億であるならばバースが60年中に6年ぐらいは雇えるのではないでしょうか。
それでもかなり大きな優位不利が生じるでしょうが―


これを単純に60年分積むという考え方ではなく
これを球団の中で回す事によって、どんどんチームを強化していくという考え方においては―

西の3チームに比べて、
金銭的に余裕の出来る東の3チームはチームを強化し負けにくいチームとなり、それによってお客さんを呼べるチームとなり更なる利益を見込める。そして、それによって更にチームを強化し―――――

それが60年積もるというイメージで考えると、
どんどん、年を経るごとに、東の3チームの優位性が拡大していると書かざるおえないのではないでしょうか。

60年間で育まれた優位性はこの金銭の問題だけを考えても、

西の3チームがどう足掻こうが東の3チームに太刀打ちできない程になるはず。




次に―
②疲弊面

単年単位で観た場合においても―
西の3チームと東の3チームに生じてしまう、30試合に近い遠征試合の差の為に、疲労の蓄積など、西の3球団は疲弊面などで東の3球団に比して圧倒的に不利。

少し角度を違えて、それでいてより重要なことも書くならば、
選手達は遠征において羽目を外して遊んでしまう傾向が強い。

これだけでも、西の3球団が東の3球団をまくることは困難極まりないと書けるでしょう。


2008年のセリーグペナントレース
 2009・セリーグ展望 1
2009年のセリーグペナントレース
 2009 セリーグペナントレース戦績等
を時系列で纏めておきました、具体的にどのように②による東西の優位不利が現れるのか―

2008年、2009年は好例だったといえるでしょう。
特に2009年の1-2位の巨人・中日、3-4位のヤクルト・阪神の東西のチームの争いはそれを踏まえて振り返ると興味深いのではないでしょうか。





①②を纏めて―

①②どちらの考え方単体にせよ、東の3チーム、つまり横浜・巨人・ヤクルトのセリーグにおける優位性は非常に大きいものだと感じます。

この①②を併せて考えた場合には、60年という半世紀以上の積み重ねによって出来た東西の力の違いは、とてもひっくり返る類のものではないと感じます。



ラグビーの平尾さんの考え方を拝借すれば―
BはAよりも力は劣るが、勝てない事は無い。
CとBの関係も同じ。
しかし、CはAに対してはっきりと力が劣り、勝てない。

そういった関係を考えた場合に、①②を併せもって感じられる力関係は―



A 横浜 ヤクルト 巨人

B

C 広島 中日 阪神


となります。
半世紀の積みをほぼ無条件で見逃した罪は重たい。




しかし―


実際には、
2008年のペナントレースでは2位の阪神に対し最後の最後で巨人が鼻差でさし。
2009年のペナントレースでは中日が2位に食い込む。

私のイメージとは全く違う。
イメージは大事だけども、あてにならない好例。





■日本シリーズ通算成績セリーグのみ(1950年~2009年)

(横浜・巨人・ヤクルトを東の三球団/広島・阪神・中日を西の3球団とする)


        出場 日本一    勝   負    引分     勝率 
東の3球団  41   28   135  100     2     .574        
西の3球団  19    6    48      67    4     .417


これもそうですね。
西の3球団が3年に1回の割合で日本シリーズに出場しているのは、イメージとはかけ離れている。

ただし、西の3球団の日本シリーズでの勝率.417はほぼイメージ通り。

というのも―

西の3球団がセリーグペナントレースを制するには、
昔は主に②から、
最近では①②が重なり、相当な無理をしなければならない。

よって、ペナントレースによって疲弊極まり、日本シリーズを勝ちきる力が残っていない割合が東の3球団に比べて高いと推察するためです。







A 横浜 ヤクルト 巨人

B 広島 中日 阪神

C      ―


実情から考えて、今日書かせてもらったうちの②の疲弊面による優位性の発現は、これくらいが妥当な所なのかもしれませんね。




問題は山積みですが―


A 横浜 ヤクルト 巨人


この地理的な面による優位性のイメージが何故実情にそぐわないのか―

これについては―

地理的な面による優位・不利に双肩する側面から考えてみたいと想っています。

野球がよく例えを求める戦争においては、
補給線の確保が優先事項に挙げられますが―

もう一つ、並んで挙げられる事項があります。

あのナポレオンはロシアに攻め込んだが、
ロシアの徹底した焦土戦術の前に、参謀が補給線の伸びきりを指摘して退却を進言しますが、ナポレオンはロシアの首都・モスクワまで進撃させて敵地の中央部を制圧し、そこで補給を行うという大胆な用兵に出ますが―

彼は大事を見落としていた―













今回は少し駆け足で、概要のみ纏めてみました。
詳細は後日のコラムで補足しながら綴っていきたいと想います。

①②
もそれぞれもう少し噛み砕いて、後日のコラムで解りやすく書いてみたいと想っています。













読売ジャイアンツ 築かれた優位性?恵まれた優位性? (作成中)
に続きます。










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posted by hk |08:03 | おしむな考え | コメント(3) | トラックバック(0)
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読売ジャイアンツの強さ・他球団の脆さ 日本シリーズから考える

コメント投稿者ID :

遠征費って補償人数に上限はあるけど、リーグ全体の費用を分配して徴収してるんじゃなかったかな?最近変化の多いパは分からないけど、セはそうだったと思う。

遠征での疲弊はあるでしょうね。パほどでは無いにしろ多少の影響はあると思います。先発投手はまだ楽なんですけどね。

posted by yourn | 2009-11-30 18:53

読売ジャイアンツの強さ・他球団の脆さ 日本シリーズから考える

コメント投稿者ID :

東3球団と西3球団の勝敗を見てみると
東:211勝211敗10分
西:213勝210敗5分
若干西のチームの方が成績が良いです。

さらにパリーグは札幌、仙台、福岡と遠いチームが上位です。
意外と離れている方が有利なのかも知れません。
遠征慣れしているプロ野球選手にとって遠征による疲労は誤差範囲なのでしょう。

posted by tigtig | 2009-11-30 20:24

夕焼け放送局

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posted by 夕焼け放送局 | 2009-12-01 04:35

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