2006年08月19日

ありがとう、そして、お疲れ様でした。

今にして思えば、日本サッカー界の大黒柱“ヒデ”こと中田英寿選手の現役引退は、以前、ヒデのオフィシャルホームページ“nakata.net”でメッセージを目にしてから、そう遠くない時期に訪れるだろうと予感していた。

潔いヒデのことだから「もしかしたらこのワールドカップ/ドイツ大会を最後に現役を引退するかも知れない」という漠然としたものだったけれど…。

オイラは、ヒデのワールドカップ/ドイツ大会に賭ける並々ならぬ強い思いを感じつつも、日本代表の戦績を3戦全敗と予測していた。

勿論、それを裏切って欲しい気持ちでいっぱいだったのだけれど…。

グループリーグの突破が如何に困難なハードルであるかは、アジア地区の最終予選、大会前の親善試合の内容を見ていれば、お世辞にも勝てる要素あるとは思えなかったし、むしろ日本代表のグループリーグ敗退は組み合わせ抽選会で組み合わせが発表された時から、ある程度確信に近い感覚を持っていた。

個々として見た場合のオフェンス力は世界標準に達しているかも知れないけれど、組織として見た場合のオフェンス力は低いと言わざるをえないし、前線とデフェンスラインの間が間延びするという致命的ともいえる悪癖を最後まで修正できなかったこと…が、オイラなりの根拠なのだけれど…。

あっちこっちのメディアで、声高に2勝1敗の星取り表を掲げ、さもグループリーグ突破を手中に収めたかの如き発言が相次いでたっけ。

オイラは「何を根拠に勝てる要素を見出したのか?」と問いたい。

「個人の資質や能力を思いっきりアテにしたサッカーで勝てる程、世界は甘くない!」って、どうして声高に警笛を鳴らせないんだろう?

結果として1分け2敗のグループリーグ敗退。

負けた2試合は、ともに先制点を取っておきながらの逆転負け。

最後の最後まで諦めずにボールを追いかけ、味方を鼓舞するヒデの姿が痛かった。

ヒデが現役引退を発表した時に、日本中のメディアが挙って騒ぐほどの衝撃はなかったのだけれど、少なくともヴィオラ(ヒデの所有権を持つイタリアのフィオレンティーナの愛称)との契約期間は全うするような気がしていたから、それをせずに引退するのは些か意外だったかな。

ヒデとの出会いは…とはいっても、勿論、本人と面識がある訳ではないのだけれど、ヒデが中学3年か高校1年の頃に、ジュニアユース日本代表(16歳以下の日本代表)に選出された時の合宿の模様をサッカー雑誌で読んだのがキッカケだったと思う。

その後、ユース日本代表(19歳以下の日本代表)、オリンピック日本代表(23歳以下の日本代表)、そして、現在の日本代表…と、世代毎の日本サッカー界の大黒柱として、常に世界とのギャップに抗い続けた。

ご存知の方も大勢いると思うけれど、そんなヒデが、1年ほど日本代表から離れていた時期がある。

当時はコンディション不良、怪我、所属クラブとの軋轢など、いろいろな噂が飛び交っていたけれど、奢りでも、慢心でもなく…自身が日本代表の大黒柱であることを自覚していればこそ、それまで自分に依存していた日本代表が『闘う集団』へと変貌して行く軌跡を、第三者的な立場で確かめたかったんじゃないかなぁ…なんて思うのは邪推だろうか…。

思い返してみて欲しい。

今から8年前、結果は散々だったけれど、日本史上初めてワールドカップ/ドイツ大会という大会に出場する機会を得た。

オイラも含めてサッカーをやってきた者やサポーター、サッカーフリーク…の誰もが待ち望んだ瞬間だったのだけれど、あっちこっちのメディアが挙って連日連夜囃し立て、選手も監督もタレントの如き扱いを受けていた。

初戦のアルゼンチン戦、2戦目のクロアチア戦と連敗して決勝トーナメントへの道が断たれても敗因を追求せず、3戦目のジャマイカ戦には勝てると踏んで「1勝」や「勝ち点3」の文字があっちこっちで躍っていたけれど、結局は三戦全敗で初めてのワールドカップを締めくくった。

そして、その時に誰もが「また4年後…」と口にしていたけれど、正直「それでお終いかい?」と思わざるを得なかった。

日本のスポーツは全般的に「一生懸命頑張る」ことが重要で、結果はおざなりだから「初めて臨んだワールドカップにしてはまずまず頑張った方じゃないか?」という風に反省らしい反省もしないまま締めくくってしまう。

南米では、無様なプレーをして負けようものなら命の危険に晒されることすらあるというのに…。

4年前の日韓共催のワールドカップでは、どうにか決勝トーナメントへ名乗りを上げ、開催国としての最低限の使命は果たした訳だけれど、成果という意味では自国開催のワールドカップではあまり参考にならないし、参考にしてはならないと思う。

だからこそ、今回のワールドカップ/ドイツ大会はヒデのサッカー人生の集大成として、8年間の成果を具体的な結果を以て、示したかったのではなかろうか?

王者ブラジルと相対して完敗を喫したピッチの上で、まるでこれまでのサッカー人生と惜別するかのように流したヒデの涙の意味を、今一度、考えてみて欲しい。

ヒデのオフィシャルホームページ“nakata.net”では、ヒデからの最後のメッセージが寄せられており、自身のこれまでの苦悩やファンへの感謝が綴られている。

最後に、オイラは…日本にまだサッカーのプロリーグが影も形もない時代にサッカーと出会い、夢中になってボールを追いかけていた。

当時、日本のサッカーがワールドカップという世界の檜舞台に立つなんてことはホントに夢のまた夢で、その瞬間をずっと待ち侘びていた訳だけれど、その瞬間に立ち会うことができたのはヒデの存在を抜きにしては語れない。

ドイツでのワールドカップで日本代表が残した2敗1分けという結果を、今更、どうこういうつもりはないけれど、あのピッチの上で最後の最後まで諦めずに戦い抜いた闘将を称えたい。

ありがとう、そして、お疲れ様でした。

ヒデの今後の活躍に期待してます。

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posted by ひろゆきちゃま |04:51 | 日本代表 | コメント(0) | トラックバック(0)
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