2010年03月30日

リーガ・エスパニョーラ第29節 vアトレティコ

週末はアトレティコとの”本家”ダービー。サンチャゴ・ベルナベウもなかなかの盛り上がり。

■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:アルベロア、アルビオル、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:ガゴ、シャビ・アロンソ;グラネロ、ファン・デル・ファールト
FW:イグアイン、ロナウド

76分:ファン・デル・ファールト→ラウール、82分:グラネロ→グティ、89分:イグアイン→ディアラ

ガライが招集外のため、セルヒオ・ラモスがセンターバックに。その他は前節のヘタフェ戦と変更なし。

■アトレティコの先発メンバー
GK:デ・ヘア
DF:バレーラ、ウイファルシ、ドミンゲス、アントニオ・ロペス
MF:パウロ・アスンソン、チアゴ;レジェス、シモン
FW:アグエロ、フォルラン

41分:バレーラ→ペレア、46分:レジェス→フラド、77分:シモン→サルビオ

ここまで8位と苦しんでいるアトレティコ。2トップの攻撃力を残しつつ、キケの下で守備を改善している。

■ヘタフェ戦との差
マドリーの4-2-2-2での攻め筋は前節のヘタフェ戦と同じ。だが、違っているところがいくつか。

まず、グラネロとファン・デル・ファールトが前節ほどサイドでボールを受けなかった。
ペナルティーエリアの幅より狭い範囲で攻めることの繰り返しで、スペースが狭い。アトレティコは2ラインの間隔を狭めて、ブロックを作ることで簡単に対応できていた。

それと、ドブレピボーテにかかるプレッシャーがヘタフェ戦とは違っていた。2トップが適宜加わるし、チアゴとパウロ・アスンソンマドリーのピボーテを上手く見ていた。
また、それも影響してか、シャビ・アロンソがサイドに振るパスの精度がひどかった。
これによって、リズムを失い、前線でボールを持ててもごちゃごちゃとした中央で奪われる繰り返しとなってしまった。

アトレティコは10分に先制に成功。
スローインから繋ぎ、ボールに飛び込んだアルビオルと入れ替わって、アグエロ、レジェスと繋ぎ、ゴール。
アルビオルの判断がどうなのか、というところだが、仕方ないか。

マドリーのサイド攻撃はほぼ両サイドバックに丸投げ状態。これでは厳しい。
追いかける展開が久しぶりなことも影響しているだろうが、余裕がないプレーがちらほら。シャビ・アロンソとガゴからきちんとパスが出ないことで、フラストレーションのたまる展開となった。

セットプレーのチャンスもイグアインの切り返しにチアゴがきっちり足を出して守り、前半終了間際のロナウドのフリーでのヘディングも枠を外して、得点ならず。
全体として上手くいかず、数少ない機会を逃すという嫌な流れで前半を終えた。

アトレティコは41分にバレーラに替えてペレア。前回対戦でポカをやったペレアに皮肉の歓声が上がっていたように聞こえた。

■撃ち合いへ
アトレティコは後半開始時点から、得点を挙げたレジェスに替えてフラド。サイドを使えていないマドリーに対して、中央を厚くしておこうという意図。

が、アトレティコのもくろみは崩れ、49分、コーナーをロナウドが落とし、最後はシャビ・アロンソが詰めてゴール。
ポスト付近に詰めておく形でのゴールが最近いくつかあるが、それと同様の形でセットプレーで追いつく。

55分、裏を狙ったアルベロアにシャビ・アロンソの狙い定めたロングボールがぴたりと合って、アルベロアがドミンゲスをかわし、冷静に決めて一気に逆転に成功。
どうもパスがおかしかったシャビ・アロンソが名誉挽回の素晴らしいパス。溜めて溜めて、一気に狙ったパスが完璧に合った。

追いかける展開となったアトレティコは中盤を空けて攻めに出る。後半になって攻勢に出たマドリーは良くも悪くもその姿勢をすぐには変更できず、撃ち合いに。
こうした展開は、マドリーにとって有利。アトレティコは、時間もまだあるし、もう少しじっくりやり方を変えていっても良かったが。

62分、ガゴが持ち込んだボールを奪ったチアゴが繋ごうとしてパスミス。アスンソンに当たってこぼれたボールにイグアインが反応して抜け出し、簡単にゴール。
1点差の中で先に大きなミスをしたのがアトレティコ。アトレティコはダービーになるとこうしたことをしてしまうジンクスになってしまっている。

69分、シモンのコーナーにシャビ・アロンソが手を出し、PK。フォルランがきっちり決めて1点差に。

試合がもつれる気配があったので、マドリーは運動量を加えるべく、ファン・デル・ファールトに替えてラウールを入れ、3トップ気味にし、グティで相手に脅威となるパスの可能性を加えた。

アトレティコは77分にサルビオを入れるが、いまいちパッとせず。
展開が落ち着いたので、マドリーは89分に時間稼ぎも兼ねて守備固めのディアラを入れ、3-2で逃げ切った。

■もろもろ
久しぶりの追いかける展開でどうなるかと思ったが、流れは決して良くならなかった。セットプレーからの得点がなければどうなっていたかわからない。
その点、フリーキックやコーナーのバリエーションでゴールを狙える今シーズンは非常に助かっている。

ヘタフェ戦と合わせてみると、4-2-2-2の良い点悪い点がきちんと出ている。
あまり使っていないシステムでもあるし、カカが復帰すれば4-3-1-2となる可能性が高いが、ヘタフェ戦のようなプレーをプレッシャーがかかる試合の中でもできれば良いオプションになる。

次節はホームでラシンと対戦。シャビ・アロンソと、褒められたことではないが計画的にイエローを受けたセルヒオ・ラモスが出場停止。

posted by hiro |21:53 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(2)
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2010年03月30日

リーガ・エスパニョーラ第29節 アトレティコ戦招集リスト

試合前に間に合わなかったので、参考までに。

GK:カシージャス、デュデク
DF:アルビオル、アルベロア、セルヒオ・ラモス、メッツェルダー、マルセロ、マルコス・アロンソ
MF:ガゴ、ディアラ、グティ、シャビ・アロンソ、モスケラ、ファン・デル・ファールト、グラネロ
FW:ロナウド、ラウル、イグアイン

ペペ、ガライ、ラス、ドレンテ、カカ、ベンゼマは怪我のため招集外。

ラスとカカは次節、ラシン戦に復帰の見込み。左太腿骨二頭筋の収縮で招集外となったガライも、古巣との対決には間に合いそう。

重度1の肉離れにしては休みすぎのドレンテは、チームの方針と考えてほぼ間違いない。
出場するなら4-3-1-2の3でプレーする時のマルセロと同じようにプレーするほかないが、マルセロが万全である以上、出番はほとんどないと考えるほかない。であれば、招集外にしておいた方が良いだろうという、監督より上の判断と考えられる。

posted by hiro |21:41 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年03月30日

リーガ・エスパニョーラ第28節 vヘタフェ

平日開催となった第28節。ヘタフェとのダービー。

■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、アルビオル、ガライ、アルベロア
MF:ガゴ、シャビ・アロンソ;グラネロ、ファン・デル・ファールト
FW:イグアイン、ロナウド

67分:ファン・デル・ファールト→ラウール、81分:イグアイン→グティ、89分:シャビ・アロンソ→モスケラ

ガゴが先発し、ドブレピボーテ。
その他は変わらず。

■ヘタフェの先発メンバー
GK:ウスタリ
DF:コルテス、マリオ、ラファ、マネ
MF:ボアテング、カスケーロ;ペドロ・レオン、パレホ、ガビラン
FW:ミク

46分:パレホ→セレスティーニ、ガビラン→マヌ、79分:→カスケーロ→アルビン

カタ・ディアスとソルダードという攻守の要を欠いている。こちらは4-2-3-1。

■ピボーテの分担 前線の絡み
マドリーは4-2-2-2にシステムを変更。
攻撃的中盤の2がサイドプレーヤーではない、ペジェグリーニが好きな形になっている。
ドブレピボーテがきちんと機能するかが懸案。

1人で底をやらせた方が生き生きするガゴのドブレピボーテがどうなのか、というところと、役割がかぶってやりづらくなるのではないか、という点が気になった。

が、プレーを見ると、割とうまくやれていたと言っていいと思う。
どちらかが高い位置を取ったらもう一方がカバーに回ろうという意図はあったし、パス出しもスムーズにできていた。
ヘタフェのプレッシャーがあまりかからなかったことも幸いした。パレホ1人では無理な仕事なので、ミクが受け持ったりして何とかしようとしたが、かなり楽にプレーでき、前線にパスが出ていた。

攻撃的中盤の2がピッチを広く使えていたことも良かった。
特徴から言って、彼らだとどうしても中へ絞りがちになってしまうが、サイドで受けて相手の守備を広げさせていたし、パスコースを確保することでピボーテをフォローできていた。
また、ファン・デル・ファールトがロナウドとポジションチェンジする、ここ最近よく見られる動きでヘタフェ守備陣を落ち着かせない。ファン・デル・ファールトとグラネロもポジションを入れ替えるので、ロナウド、ファン・デル・ファールト、グラネロがぐるぐる入れ替わる状態に。グラネロがフォワード的に動くことはないが、それでも十分相手の守備陣を混乱させられる。
場所にとらわれず、うまく攻撃の展開に合わせてプレーできている。

そんなわけで、13分のロナウドのフリーキックで先制の後、19分、22分とイグアインが立て続けに得点することに成功。
さらに36分、右サイドから持ち込んだロナウドが4点目を決めて試合の行方を決めてしまった。

38分にカシージャスのミスでパレホに決められてしまうが、前半で4得点は大きすぎる。

■残念なペースダウン
後半に入ってマドリーはペースダウン。
ヘタフェがうまく対応したというより、自らダメになっていったという印象。

攻撃の迫力を失い、追うしかないヘタフェを勢いづかせた。
セレスティーニが中盤をカバーできていたことで、安定感を与えてしまった。ここで前半同様、ポジションを替えながらヘタフェの最終ラインに仕掛けていければよかったのだが、ぬるい攻撃に終わっていたのが残念。

ただ、両サイドがマヌとペドロ・レオンに仕事をさせなかったことで、傷は最小限で済んだ。
ここで仕事をされると面倒だし、ソルダードではないが、中央では、合わせられるミクが待ち構えている。サイドで決定的な仕事をさせず、後半は何とか凌いでいった。

失点は80分のペドロ・レオンのもののみと、遅い時間まで持ちこたえられたので、短い時間ながらカスティージャのモスケラがリーガデビューすることができた。
ロスタイムには右サイドでシュートチャンスがあったものの、撃つことができず。緊張のせいもあるだろう。次は思い切りよくいってもらいたい。

結局前半の4点がものを言って4-2で勝利。

■控えの実力
4-2-2-2でもうまく攻守に機能していたことが何より。ファン・デル・ファールトは、本当にうまく持ち味を出している。フォワードとの絡みが良いので、相手は守りづらい。

そしてガゴも久々の先発ながら良い仕事をできた。
ラスの出場が怪しくなった時点で、このシステムを想定して練習をしていたと思うので、その成果かもしれない。

控えが仕事をできる環境は素晴らしい。

posted by hiro |21:08 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年03月25日

リーガ・エスパニョーラ第28節 ヘタフェ戦招集リスト

招集リストがようやく発表された。

GK:カシージャス、デュデク
DF:アルベロア、セルヒオ・ラモス、マルセロ、ガライ、アルビオル、メッツェルダー
MF:グティ、ガゴ、シャビ・アロンソ、ファン・デル・ファールト、グラネロ、モスケラ、ファンフラン
FW:ラウール、ロナウド、イグアイン

ペペ、ドレンテ、カカ、ラス、ベンゼマは怪我のため招集外。

ラスは左足くるぶしの滑膜炎と診断されているが、ヒホン戦の交代で監督に不快感を示したための処罰とも伝えられている(真偽は不明)。

カカ、ベンゼマは来週の復帰を目指している。

厳しい1週間だが、3連勝で終わってほしい。
※コメントへの返信が大変遅れており、申し訳ありません。今週中には皆さんにお返事できると思います。

posted by hiro |21:45 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年03月25日

リーガ・エスパニョーラ第27節 vスポルティング・ヒホン(データのみ)

お彼岸だったため、ヒホン戦は見られず。
データのみ掲載しておく。

■マドリーの先発メンバー
GK:カシーリャス
DF:アルベロア、ガライ、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:シャビ・アロンソ;ラス(グティ、46分)、グラネロ(ガゴ、69分);ファン・デル・ファールト(ラウル、74分)
FW:イグアイン、クリスティアーノ・ロナウド

46分:ラス→グティ、69分:グラネロ→ガゴ、74分:ファン・デル・ファールト→ラウール

アルビオルが先発せず。

■ヒホンの先発メンバー
GK:ファン・パブロ
DF:ローラ、ボティア、グレゴリー、カネージャ
MF:リベラ、カマチョ;ルイス・モラン、デ・ラス・クエバス、ディエゴ・カストロ
FW:バラル

71分:ルイス・モラン→カルメロ、デ・ラス・クエバス→キケ・マテオ、75分:バラル→ビリッチ

■ざっと
前半うまくいかず、後半頭からラスをグティに替えた。

が、53分に高いラインの裏を狙われバラルに決められた。55分、ロナウドのフリーキックをファン・パブロが弾いたところをファン・デル・ファールトが詰めて同点。
報道の通り、ハンドのようにも見える。が、ハイライトの画質の悪い動画しか見られていないので、私は何とも言えない・・・

57分にコーナーからロナウドが落としたところにシャビ・アロンソ。4分で逆転に成功。
その後、イグアインがダメ押しをして3-1で勝利。

ガゴを入れ、ラウールを入れて割としっかり守備を固めている。

さて、今日の夜にも試合がある。今日はヘタフェ、週末はアトレティコとデルビーが続く。
招集リストは次の記事で。

posted by hiro |21:12 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年03月17日

カカの居場所はどこか

今回は、カカをチームの中で生かす方法を考える。
まず、彼の得意とするプレーを確認した後で、あり得るポジション別に分けて考えていくことにする。

■確認
ミランでカカが最も活躍したのは、フォワードにインザーギがいた時だ。
スペースを作れるインザーギが1トップにいることで、カカは自由に攻撃をすることができた。インザーギはデコイで、本当のフォワードはカカ、という構成だ。
また、インザーギはゴール前で仕事ができるため、ディフェンスは簡単にカカだけに狙いを絞るわけにもいかない。インザーギはうまくカカの囮となり、ターゲットともなっていた。

これを今のマドリーにそのまま当てはめると、1トップはラウールが適任となる。
スペースを作れる動き、ゴール前に飛び込める能力の高さは今でもチーム随一だ。特に、スペースを作って味方を生かす動きは、彼ならではのもので、カカにはやりやすいだろう。
ただ、これを採用するとなると、ロナウド、イグアインを外し、ベンゼマをさらに追いやらなければならなくなる。
これはチーム状況から言って非現実的な対応だ。
カカを生かしたいのはやまやまだが、そのために払う犠牲を小さくする必要がある。
そうした観点で良い解決法を探りたい。

■Ⅰ-A.右サイド
カカが右サイドでプレーすることは想像しづらい。
彼はサイドでプレーできないわけではない。スピードで相手を圧倒でき、ドリブルがうまいので、サイドでも突破をすることは可能だ。
だが、カカのプレーの目標はクロスよりゴールだ。右利きの彼が右サイドから中央へ入ってくると、シュートは左足になる可能性が高いことから、あまり右を好まない。

ディフェンスに対してシュートの脅威を与えつつドリブルで侵入するには、右サイドのポジションは適さない、ということになる。

■Ⅰ-B.左サイド
上で見たように、カカの狙いはまずシュートすることであり、そのためには得意な右足で蹴れる形でアタッキングサードに侵入する必要がある。
よって、左サイドはカカにとってやりやすいポジションとなる。左サイドから中央へ進出すれば、右足で強いボールを蹴ることができるからだ。
現状でも、左に流れることが多いのもこのため。

では、左サイドに置くことで問題は解決するのかというと、そうでもない。
まず、左サイドから中央へ入って行った時のサイドのケアをどうするのか、という問題が出てくる。
これは、かつてジダンが左サイドのように置かれていた時と同じ問題だ。当時はロベルト・カルロスが攻撃に向かう速さで相手を押し込んでいたが、それでも奪われた後に狙われることに、根本的違いはない。
守備が左サイドバック1枚になることを許容できるかどうか、そしてそこからずれていく守備ポジションに対応できるかどうかを考える必要がある。

また、右サイドでバランスをとれる選手を見つけることも必要だ。
左に攻撃が偏らないようにしつつ、常に4トップ、ということにならないよう、バランスを見てポジションをとれる気の利いた選手を起用する必要がある。
今のチームでは、ラウールに任せるか、グラネロに期待するかどちらかとなるだろう。

■Ⅱ.フォワード
自由にやらせるなら、一番簡単な解決法はフォワードとして起用することだ。2トップの一角としてプレーさせれば、カカをもっと楽にプレーさせることができる。

今のマドリー、特にフォワードがサイドに開かない兆候がでてからのマドリーでは、カカが偽のフォワードとしてプレーしにくくなっている。
逆に言えば、2トップのやりたいようにやってもらっているわけで、カカが完全にフォワード化すれば、前にスペースがある状態、彼の好きな状況でプレーできる機会が増えるだろう。

また、ボールを受ける位置が高くなれば、ボールロストがチームにとって危険でなくなるメリットもある。
トップ下で仕掛けて取られるのは怖いが、最前線ならまだ許容できるだろう。ただ、1人で仕掛けて取られることで攻撃のリズムが崩れることは想像に難くない。
今のマドリーが彼のためのチームではない以上、判断を改善する必要があるだろう。それを含めて、次にトップ下。

■Ⅲ.トップ下
最後に、現在置かれている2トップ下のポジションについてみてみる。

最初に確認したように、カカは中央でプレーしたがる傾向があるため、最初から中央に置くことは正しい。(シーズン当初サイド気味だったポジションが次第に修正されて4-3-1-2の”1”となった経緯もある)

だが、カカにとって問題なのは、彼のために囮となってくれるフォワードがいないことだ。
ロナウドとイグアインは、自分たちがプレーしたいようにプレーする。極端に言えば、攻撃では彼らのために形を作る必要がある。
そうしたチームのトップ下で、カカが自由を得ようとするのは難しい。
ボールを持っても、前には自由にスペースを遣うフォワードが2人もいる。また、彼らを見るディフェンダーもいる。そこで仕掛けてボールロストが増えるのは、当然の帰結だ。

だから、カカ自身のプレーを変えなければ、現状のトップ下でのプレーは難しい。
では、どこを変えていけばいいのか。

①球離れ
ボールを受けて前を向く速さは、相手にとって脅威だ。だが、そこは中盤。相手も多い中で仕掛けるリスクを冒す必要はない。
前を向いた後、周りを簡単に使う方が攻撃の効率が良い。
ワンツーで受けても良いし、状況によってはゴール前に出ていっても良い。とにかくシンプルに味方を使うことが必要だ。

②右サイドのバリエーション
①の球離れが改善されれば、危ないボールロストは大幅に減るだろう。
次に、チャレンジして良い場面でどうプレーするかが課題となる。

解決すべきは、右足でのシュートがない右サイドでの攻撃。
シュートの選択肢がないので、右サイドで受けた時のカカはとても消極的だ。
それを改善するには、中に入っていって味方と絡むプレーのバリエーションを増やすのが良いだろう。

サイドを独力で突破できることは、左でのプレーを見れば明らかだ。
その他の選択肢として、自分で得点できる可能性のあるプレーを右でも作ることができれば、ディフェンスを迷わせることができる。
ワンツーで抜け出したり、パスの姿勢を見せておいて抜いていったり。①と同様、味方と絡んでうまく利用し、利用されることが重要。

③トップ下のまとめ
①にも②にも共通して言えることだが、味方のためにプレーすることがどれだけできるようになるかが大事だ。
今のところは、なまじ前を向ける分、自分で何とかしようというプレーの優先順位が高くなっているが、味方を使い、その選手のために走るプレーの順位を高くする必要がある。

”判断を良くする”とは、今のカカの場合は、攻撃に有効な味方を探すことにある。

■Ⅳ.まとめ
短期的にカカをチームに組み込むには、Ⅱのフォワード起用がやりやすい解決法となる。
その場合のトップ下はファン・デル・ファールトかグティとなるだろう。

ただ、カカ自身の判断を良くしないと、せっかく擁する良い攻撃陣を無駄にしてしまう危険もある。
判断をより早く改善するには、それが迫られるトップ下でのプレーが望ましい。Ⅲでみたように、味方を使い使われるプレーの優先順位を上げることで、プレーの内容がチームにあってくる。
よって、長期的にカカをきちんとフィットさせようとする場合には、トップ下での判断を修正させる練習をした方が良いと考えられる。

posted by hiro |23:49 | 個人的考察 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2010年03月15日

リーガ・エスパニョーラ第26節 vバジャドリー

直前にバルセロナがバレンシアに快勝している。降格争いのクラブにきちんと勝ちを収める必要がある。

■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、アルビオル、ガライ、アルベロア
MF:シャビ・アロンソ;ラス、グラネロ;ファン・デル・ファールト
FW:ロナウド、イグアイン

69分:グラネロ→グティ、74分:イグアイン→ラウール、86分:シャビ・アロンソ→ガゴ

トップ下は順当にファン・デル・ファールト。グラネロとところにグティを置く手もあるが、先発させずに取っておくということだろう。

■バジャドリーの先発メンバー
GK:ビジャール
DF:ペドロ・ロペス、バラハ、セサル・アルソ、デル・オルノ
MF:ラサロ、ペレ;ナウセット、メジュニャニン、マルキートス
FW:ディエゴ・コスタ

8分:バラハ→ニバウド、61分:マルキートス→ケコ、71分:ナウセット→ブエノ、

プリメーラで厳しい戦いが続いているバジャドリー。しかも負傷者が多い。つらい。

■何とか盛り返して・・・
序盤はバジャドリーのペース。
マドリーにとって精神的に難しいゲームであることを見越して、激しくプレッシャーをかけて攻める攻撃的な姿勢を見せた。
そして実際、マドリーは集中できていないように見えた。バジャドリーの狙いはしっかり的中したと言っていい。

バジャドリーにとって誤算だったのは、8分にバラハが負傷交代してしまったこと。これで少し勢いを削がれた感があった。
この後も序盤のリズムはバジャドリーにあったが、得点のチャンスを生かすことができず。
マドリーとしては大いに助かった。決めるべき時に決められる選手、一つのチャンスをものにできる選手の有無が、この試合を大きく分けた。

決定機を決めきれなかったバジャドリーに対し、マドリーは28分、グラネロが得たフリーキックをロナウドが決めて先制に成功。
相手に当たって入ったが、それでもゴールはゴール。流れが良くない時のセットプレーでリードを奪った。

トップ下のファン・デル・ファールトは、2トップを生かすプレーを心掛けていた。
パスがまず第一に強みである彼がここに入ることで、2トップが良い形でボールを受ける可能性が高まる。グティが低い位置でパスを出せれば、出しどころが分散されて相手にとってはさらに嫌になるが、守備面で問題あり。
現状では、ファン・デル・ファールトのトップ下起用がバランスのとれたものと考えた方が良いだろう。

44分、そのファン・デル・ファールトのフリーキックをイグアインが合わせて2-0。
序盤のリズムの悪さから一転、2点差をつけて前半を終えることができた。
サイドをうまく使えているわけではない。中央突破を愚直に繰り返しているマドリーだが、ロナウドのフリーキックで均衡を破ってから、少しリズムを取り戻した。
強力なフリーキッカーがいることの大切さを実感できる展開。

52分、シャビ・アロンソのボールをロナウドが頭で落とし、イグアインが抜け出して決め、3-0。
さすがにこれでほぼ勝負は決まり。バジャドリーは序盤に試合を動かせなかったのが痛い。フリーキックから2点決められ、この得点ではろシャビ・アロンソのフリーキックに誰も注意しておらず、ロナウドには競りにも行けず、イグアインに簡単に突破を許した。

アルビオルのオウンゴールで1点を返されたものの、ロナウドのクロスに合わせたイグアインが3点目を決めてとどめを刺した。
これで首位キープ。
怪しい立ち上がりを何とか凌いで、セットプレーで先行。セルヒオ・ラモスのハンドが見逃されるなど、幸運な判定もあったのは事実だが、とにかく勝ち点3を手に入れた。

■イグアイン、カカ
イグアインはこれで汚名を少し返上。
リヨン戦のシュートを決めてほしかったと思うのは、マドリーファンなら皆同じ思いだろうが、リヨン戦の後半のように、自信を失ったようになってしまうよりは、切り替えてゴールを決めてくれた方がよほど良い。
どんな選手でも、イージーシュートのミスは経験するものだし、これを糧にしてもらいたい。

ファン・デル・ファールトの先発で2トップが徐々に生き生きしていたので、負傷のため招集リストから漏れたカカとの比較が再燃しそう。
カカを気持ち良くプレーさせるにはどうしたらいいか、ということについては、明日また別記事で書いてみたい。

次節は11位と健闘しているスポルティング・ヒホンをホームに迎える。

※コメントの返信が遅れて申し訳ありません。明日お返事します。

posted by hiro |22:11 | リーガ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2010年03月14日

リーガ・エスパニョーラ第26節 バジャドリー戦招集リスト

難しいけれども、気持ちを切り替えてしっかりプレーしたい。
招集リストは以下。

GK:カシージャス、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、アルビオル、アルベロア、メッツェルダー、マルセロ、ガライ
MF:ディアラ、ガゴ、ラス、シャビ・アロンソ、グラネロ、グティ、ファン・デル・ファールト
FW:ロナウド、ラウル、イグアイン

ぺぺ、ドレンテ、カカ、ベンゼマは怪我のため招集外。

CL敗退で批判が集まるカカが外れたことに疑惑が集まっているが、いずれにしても、トップ下はグティかファン・デル・ファールトで決まりだろう。
彼らの先発で良いリズムができるようであれば、今後のカカのトップ下起用に疑問符がつくことは間違いない。

とにかく気分を一新できる試合を見せてほしい。

posted by hiro |23:05 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年03月11日

早すぎる解任論

今朝のCL敗退直後からマルカは「アディオス ペジェグリーニ」という言葉を使っている。
余りにも早すぎはしないだろうか。ペレス会長が我慢弱いことが広く知られ、”負けたら解任”というムードが作られやすくなったのは、前政権時からの罪悪だが、実際に世論を作っているのは、こうして早々に煽情的な言葉を持ち出すメディアだ。

ソシオ制度上、会長はソシオの代弁者だ。
冷静な見方がある程度あれば、会長は簡単に監督人事に手を出すことができなくなる。我を押し通せば、票を減らす危険性があるからだ。
一方で、煽られたソシオが増えれば増えるほど、拙速な交代をしがちになる。
リーガは終わっていないし、リーガではバルセロナとともに記録的な高さの勝ち点で優勝を争っている。CLの総括分析も済んでいない。
その状態で、「アディオス」と言うべきではない。

CL敗退は確かに残念だ。だが、今書いたようにリーガでは目標であるバルセロナと優勝争いをできているし、今回の敗退もペジェグリーニだけの責任と断ずることはできない。

イグアインの幻のゴールは?ポゼッション主体のチームのトップ下としては明らかにあっていないままのカカを起用し続けなければならない状況は?
22人しか登録選手がいない状況は?

これらは監督の問題ではない。
ピッチでの問題か、フロント陣の問題だ。
そうした様々なレベルの問題を、肥大化させたり矮小化させたりして監督に転嫁することは、あってはならない。

■継続は力なり
ペジェグリーニの目指しているものは終始一貫している。
ポゼッション主体での勝利だ。
ボールを持って仕掛けるのが強みのカカがチームにはまらないまま先発”させざるを得ない”状況であっても、それは変わっていない。
出来不出来はあっても、根本的な目標がぶれておらず、それに向けて日々練習・指導で来ていることは、信頼に値する。

また、その目標はクラブとしてのマドリーが目指そうとしたものだったはずだ。目標が一致したからこそ、ペジェグリーニを呼んだ。であれば、待つことが必要だ。
交代策の疑問・失敗など、問題はある。だが、完全無欠の監督などいない。誰が監督になったとて、何らかの問題は目に付くものだ。監督の仕事ぶりがどうか、という問題については、常に大局的な視点から考えることが必要だ。

シーズン序盤から比べれば、徐々に改善してきている。目指すものに殉ずる覚悟を、クラブに求めたい。

posted by hiro |20:55 | 個人的考察 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2010年03月11日

CL決勝トーナメント1回戦第2戦 vリヨン

マドリーファンには悲しい結末だが、振り返ろう。

■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、アルビオル、ガライ、アルベロア
MF:ラス;グティ、グラネロ;カカ
FW:ロナウド、イグアイン

62分:グラネロ→ファン・デル・ファールト、83分:アルベロア→ディアラ

グティとグラネロの2人が中盤に入った。
その他は現状考えうるベストのメンバー。

■リヨンの先発メンバー
GK:ロリス
DF:レベイエール、ブームソン、クリス、シソコ
MF:トゥララン;デルガド、ピャニッチ、マクーン、ゴブー
FW:リサンドロ・ロペス

46分:マクーン→ゴナロン、ブームソン→シェルストローム、83分:ピャニッチ→エデルソン

4-1-4-1のリヨン。ピボーテの位置のトゥラランがバイタルをカバーできるか。

■不運、あまりにも不運
マドリーはグティからの縦パスが良いところに収まっていた。
ロナウドはサイドに開く頻度は低いが、バイタルでうまく受けて前を向けていた。そこにカカも参加。中央で起点を作って、左右のサイドバックがサイドを補完。
リヨンはトゥラランのところが怪しい。中央に絞るので、サイドはマドリーが完全に掌握。セカンドボールもマドリーに出ていて、圧倒した状態で試合を進めた。

先制は6分。グティの縦パスにロナウドが反応。難しい角度だったが、ロリスの股を抜いてゴール。これで合計1-1。

その後もマドリーが良い形でゲームを支配していた。
縦に狙うべきところ、ゆっくりやるべきところと、緩急をつけながら自在にボールを動かし、選手も良く走っていた。いつチャンスが生まれてもおかしくない印象だった。
リヨンの狙いは、マドリーのパスが危なっかしい時にアルビオルとラスにプレッシャーをかけること。グティに入ると、何をやっても良いところに出される(グティの好調ぶりはすごく目立った)。
アルビオルの組み立て能力が低いのは今に始まったことではないので仕方ない。その代わりガライが繋げているのが大きい。ペペ不在の間に良いコンビになってきている。

26分、イグアインが抜け出して、代表で見せたようなタッチでロリスもかわすが、インサイドで放ったシュートがポストに。
これが入っていれば。不運としか言いようがない外れ方。

その後もリヨンを圧倒しながら、得点が奪えないままハーフタイムへ。
このハーフタイムが、リヨンを救った。

■リヨン反攻
後半開始時点からリヨンはゴナロンとシェルストレームを投入。トゥラランを最終ラインに下げた。
この交代でリヨンは攻撃のしかたを思い出した。
交代で入った2人は、ボールを持てるし、出せる。第1戦でも良かったデルガドがサイドで待っているので、うまく使う。リサンドロ・ロペスというターゲットの活用も前半とは比べ物にならない。
前半、リサンドロ・ロペスは裏へ裏へという狙いだったがが、彼の強みは、むしろこうしたフィジカルの勝負にある。

また、チームとしてもリヨンの動きが良くなった。
ロッカールームで「まだ1-1なんだぞ。しのげているんだから頑張れ」と言われたのかもしれない。前半の様子では、合計でも負けているような、良くない雰囲気だっただけに、息を吹き返した感があった。

徐々にリヨンがペースを取り戻していくが、マドリーの対応は難しかった。前半、一気に勝負をかけただけに、同点で後半に入ってしまった感は否めないし、運動量も下がってくる。
そこに繋げるリヨンの中盤。プレッシャーがかけられなくなっていった。

62分、グラネロに替えてファン・デル・ファールト。
キープはできるが、相手にとって危険なプレーができなかったグラネロから、セビージャ戦勝利の立役者ファン・デル・ファールトに交代。
中盤の主導権を取り戻しにかかる。

この交代は成功した。
リヨンのペースが落ちてきたこともあるが、マドリーの出しどころが増えて、守備への負担を増やすことができた。
これで、マドリーが圧倒した前半→リヨンが盛り返した後半序盤→ようやく落ち着いた試合に。

が、76分、リサンドロ・ロペスに当てて落としたところにピャニッチが走りこんでゴール。1-2。
2点を取るには余りにも厳しい。時間には余裕があるが、流れとして入りそうな気がしない。
78分にラウールを入れて雰囲気を替えようとするも、効果なく1-2で試合終了。

■間違いではないが
前半に勝負をかけたやり方は間違っていない。
そして、リヨンが失ったのは結果として1点だけだが、しのげていたわけではない。上には書かなかったが、オープニングのカカのシュート、そして無人のゴールにいれられなかったイグアインのシュートと得点にしておくべきチャンスが多数あった。
それを決められなかった不運がたたった。
(客観的に見れば、「決めないと流れは変わる」というよくあるパターンの試合になったわけだ)
アウェイを0-1で終えた後に、ホームで勝負に出る。ホームでは負けないマドリーの、180分の内の”後半”の考え方としては一つの正解といえるだろう。

最初の45分でリヨンに決定的ダメージを与えられなかった。そこだけが、問題だった。

負けたって、リーガは続く。
週末はアウェイでバジャドリーと対戦する。切り替えは難しいが、頑張ってもらいたい。

posted by hiro |07:00 | CL | コメント(7) | トラックバック(0)
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