2007年12月24日

リーガ・エスパニョーラ第17節 バルセロナvレアルマドリード

今年最後のリーガの対戦はバルセロナ。

アウェイ、カンプ・ノウでは4年間勝利がなく、苦戦が予想されたこの試合では、
普段起用しているマルセロを、守備の能力が高いエインセに替えて臨んだ。

GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、カンナバーロ、エインセ
MF:スナイデル、ディアラ、バティスタ
FW:ラウール、ニステル、ロビーニョ

一方のバルセロナは、ロナウジーニョやデコ、グジョンセンなどの選択肢によって、スタートメンバーの組み合わせの可能性はいくつかあったが、
結局ロナウジーニョとデコがスタートで出場。

GK:バルデス
DF:プジョル、マルケス、ミリート、アビダル
MF:シャビ、トゥーレ・ヤヤ、デコ
FW:イニエスタ、エトー、ロナウジーニョ

■マドリーの守備方法と前半の展開

マドリーとしては、前線の3人に簡単にボールを入れさせないこと、ボールを持たれても前を向かせないことがディフェンスの鉄則。
また、前線にボールを運ばせないために、最終ラインから中盤を楽に経由させないことも必要。

バルセロナ最終ラインと中盤へ高い位置でプレッシャーをかけ続けるかと思っていたが、マドリーは基本的にはラウールとニステルがヤヤを挟みながらパス出しの方向を制限し、
ディフェンシブサードに入る辺りで人数をかけようという意図に思われた。

いつもと違うのはロビーニョもかなり低い位置まで戻って相手を追いかけていた点。
攻撃の要である彼が低い位置にいては攻撃の構築はしにくいが、それだけ守備に重点を置いていたということだろう。

20分くらいまでは、バルサは左サイドの攻めが多く、ロナウジーニョを使おうという形が多く見られた。
ロナウジーニョにはセルヒオ・ラモスがぴったり張り付き、前を向かせない。
ペペも頻繁にカバーに回っているが、よくないボールの取られ方をして完全に数的不利になる状況があった。

この要因はバルセロナの前からの執拗なプレッシャーだろう。
マドリーの最終ライン周辺からのパス出しはバルセロナよりも苦しく、ディアラのパスミスが多く、ペペは不用意なプレーが何度かあって、そこからピンチを招いた。

26分、前回の招集リストの記事の時にポイントとしたロビーニョとプジョルの1対1が初めて発生した。
かなりスペースがある中での対決だったということもあり、ロビーニョがプジョルをかわせたが、
プジョルのファールでストップ。
しかしプジョルにイエローカードが出て、今後のこのマッチアップを優位に運べる。

29分、エトーが抜け出すが、カシージャスが良い飛び出しを見せ、さらにイニエスタに渡ったボールも追ってセーブ。
33分には右サイドのイニエスタが抜け出し、クロスにロナウジーニョが合わせるがこれもカシージャスがセーブ。
序盤よりもバルセロナの攻撃陣に前を向かれる回数が増え、裏に抜け出される機会が続いていて、よくない流れの時間帯。

しかしここでマドリーが一つのチャンスをものにした。
カシージャスのフリーキックが跳ね返り、ディアラへ。ディアラからニステル、ラウールとわたり、
バティスタがボールを受ける。
バティスタは浮き球のパスをニステルへ送り、ニステルはワンツーパスを選択。
マルケスを振り切ったバティスタがサイドネットへうまくボレーシュートを決め、マドリーが先制。
浮き球のワンツーを完成させ、しっかりおさえたボレーシュートを決めるという素晴らしいゴールだった。

43分、守備で懸案の1対1だったロナウジーニョとセルヒオ・ラモスのマッチアップが起こる。
こちらも26分のロビーニョとプジョルの対決同様、局面では攻撃側の勝ち。
何とかコーナーに逃れたが、やはり1対1では苦しく、不安が残った。

■前半の印象
前半は1-0で終了。
この時点でボールの支配率はバルセロナの54%と、戦前の予想通り。
シュート数はバルセロナが4本(枠内2本)、マドリーが5本(枠内3本)。
シュート数ではマドリーが上回っていたが、シュートにならなかったものも含め、チャンスはバルセロナの方が多かった印象。
バルセロナは序盤左サイドを多用したが、セルヒオ・ラモスがロナウジーニョを比較的よく守っていた。
何度か抜かれたり簡単に前を向かれたりしたが、そもそもスペースがある中で守らざるを得ないこともあって、彼だけの責任でない場面もあった。

マドリー左サイドはイニエスタとシャビ、デコがうまく絡んで攻められた。
ロビーニョが下がったり下がらなかったりで、退かない場面で人数が足りないこともある印象。

上にも書いたように、ディアラとペペの不用意なプレーがバルセロナのチャンスになりかける場面があったので、もっと簡単にプレーして良いはず。1点リードしたのだから、余計なリスクを負う必要はないだろう。

ラウールは攻撃の場面で顔を出すことが少ないが、最初のディフェンダーとしての役割はしっかりこなしている。

■後半 ―両チームの交代策と、攻めのバルサ・守りのマドリーの対照―

後半開始時点での交代はなし。
49分、早速ロビーニョ対プジョル。エインセがほとんど初めてオーバーラップするが、チャンスを作れず。

追いかけるバルセロナは人数をかけて押し込みだした。それにともなってマドリーは守備に人数を割くことになり、結果ロングボールが増えてきた。
手薄なバルセロナ守備陣をつくカウンターを狙いたいが、ボールが収まらず、苦しい時間帯。

57分、デコに替えてジオバニ・ドス・サントスが出場。
イニエスタが中盤に下がり、ドス・サントスが右のFWに入るような変更で、縦へのスピードを重視しようという交代だと思われる。

63分マドリーが右サイドで数的有利を作り、攻め込む。ファールをもらうがフリーキックが合わず。
ただ、この時間帯からマドリーのカウンターがいくつか形になりだした。
ファールも増えてきて、いい位置でのフリーキックなど、マドリーにもチャンスがありそうな雰囲気。

76分にプジョルとザンブロッタを交代。キャプテンマークはロナウジーニョに。
サイド攻撃の厚みを増すべく、攻撃能力が高いザンブロッタを起用した。
マドリーもこれに対応し、守備を固めるため、78分にスナイデルに替えてガゴ。
スナイデルを替えることで、ボールの保持よりも守備、カウンターへの志向が強まった交代だった。

81分、バルサは最後のカードを切る。シャビに替えてボヤン。
ボヤンが左のFW、ロナウジーニョが一列下がったが、攻撃に注力するため、前線は流動的。
82分に早速ボヤンがミドルシュート。
続いてコーナーがこぼれたところをヤヤがシュートするも枠外。
この時間帯は完全に攻撃のバルサ、守備のマドリーという流れ。

84分ロビーニョに替えてロッベン。
役割は替えず、そのまま置き換える交代。時間稼ぎという面もあったか。

カンプ・ノウで負けるわけにはいかないバルサが攻撃を続けるが、ラウールがよく相手を追い、時間をかけさせていた。
献身的なランニングによって、守備陣の構築の時間を稼ぎ、また最終ラインの負担を軽減することもでき、ディフェンダーにとっては非常に助かる。

87分にマドリーが最後のカードを切った。
イエローカードを既に受けていたセルヒオ・ラモスに替えてトーレス。
カードの影響で窮屈になりがちだった右サイドの守備をトーレスに替えてしのごうという意図。

88分、時間稼ぎをしたいマドリーだったが、ラウールが無理せず落ち着いてマイボールのスローインにした。
大したことのないプレーだったが、この時間帯でこうして落ち着いた判断をし、マイボールを確保できるのはさすがだろう。

ロスタイムは4分だったが、3分になってマドリーボールになったところで試合終了。
カンプ・ノウで4年ぶりとなる勝利でバルセロナとの勝ち点差を7とした。
ボール支配率はバルセロナの55%。
シュートはバルセロナが16本(枠内6本)、マドリーは9本(枠内5本)。

■試合全体の感想

65分過ぎからは攻めたいバルセロナの裏を突くカウンターが何回かあったが、追加点はならなかった。
バルセロナの攻撃は迫力があったが、残り10分ほどは自陣でギリギリの守備を展開、最終ラインをはじめとしてよく踏ん張ったと言える。
攻めを遅らせれば人数をかけ、ボールが戻ればラウールやニステルがよく追いかけるという、守備意識が統一されていた印象だった。
前線に入るボールを取ろうと相手の前に出るところを入れ変わられることが何度かあったが、最後まで集中力を切らさずに守り切った守備は評価できる。
バルセロナを無得点に抑えたことは自信につながるだろう。

また、前半よりもディアラやペペの不用意なプレーが減った。
クリアが増え、押し込まれる展開にはなったが、バルセロナの俊敏な攻撃人の速い攻めを受けなかったので、ドス・サントスやボヤンのスピードを活かさせなかったという考え方はできるだろう。

スナイデルは前半よりもボールを持ってカウンターの起点になるなどしたが、ボールがバルセロナに良く持たれていたこの試合では致し方ないというところだと思う。
代わってバティスタが良く走り、攻守によく顔を出していた。
得点を挙げた場面のように前線に現れ、守備時にはしっかり中盤へ戻って守るという両面の活躍が素晴らしかった。

次の試合は年が明けて2008年の1月2日、コパデルレイ決勝トーナメント一回戦第2戦、アリカンテとの試合。控え組主体で臨むだろうが、しっかり勝ち抜けてもらいたい。
リーガの次節は1月6日にサラゴサとの対戦。
来年は今年以上のプレーを見られることを期待している。

posted by hiro |17:17 | リーガ | コメント(13) | トラックバック(0)
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2007年12月23日

リーガ・エスパニョーラ第17節 バルセロナ戦招集リスト

2007年最後のリーガ・エスパニョーラ、第17節バルセロナ戦の招集リストが発表された。

GK:カシージャス、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、カンナバーロ、マルセロ、トーレス、エインセ
MF:ディアラ、ガゴ、バティスタ、グティ、ロッベン、ロビーニョ、スナイデル
FW:ラウール、ニステル、サビオラ

サルガド、ソルダード、コディナ、ドレンテ、イグアイン、メッツェルダー、バルボアが戦術的理由で招集外。

グティがねんざのため、招集が危ぶまれたが、無事招集リスト入り。
ロッベンも問題なく招集され、主力メンバーも怪我なくバルセロナへ向かう。

報道によれば、マルセロをエインセに替えて試合に臨む模様。
その他は前節と変わらず、

GK:カシージャス
DF:セルヒオ、ラモス、ペペ、カンナバーロ、エインセ
MF:ディアラ、バティスタ、スナイデル
FW:ロビーニョ、ラウール、ニステル

という陣容になると思われる。
マルセロについては、故障などの情報はないので戦術を考えての変更だろう。
カンプ・ノウでの試合で守備に不安のあるマルセロよりもエインセを起用するのは妥当な判断。
(これまで多少無理をしてでもマルセロを起用してきたのだから、それを継続すべきかもしれないが)

マドリーにとってのキーは前線の3人。
バルセロナはマルケスとミリートのセンターバックを採用しており、ここからのボールの供給が起点なので、それを制限できれば、バルサの攻撃陣の圧力が軽減される。
また、このセンターバック2人の起用に伴って、右サイドバックでの出場が続くプジョルとロビーニョが1対1となる局面を作れればチャンスを作ることができるだろう。

中盤の3人に関しても、守備での貢献がこれまで以上に求められる。
メッシが欠場とはいえ、バルセロナの前線にボールが入るとどんな守備陣でも苦しいのは明白なので、そこへのボール供給を断つことに主眼を置くべき。
主にシャビ、グジョンセンに楽にボールを持たせることや、そこから簡単にパスが出すことを防ぎたい。

バルセロナの前線にボールが入った場合は1対1を減らすように、フォローを素早くしたい。
1対1を各所で作られればいずれは突破され、決定的ピンチを招くだろう。
そうなる前にフォローに戻ることが大事。

理想としては、マルケス、ミリートからの自由なパス出しを制限し、無理をしたところを奪取したら素早くロビーニョへ、という形か。
ボールの支配率も含め、試合の主導権をバルセロナに握られるのは致し方のないところだろうから、
ボールの取り方と、そこからの素早い攻めの形を作ることに集中するべきだと思う。

posted by hiro |17:44 | リーガ | コメント(6) | トラックバック(0)
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2007年12月22日

CL決勝トーナメント一回戦 対戦相手決定

スイスのニヨンでCL決勝トーナメント一回戦の組み合わせ抽選会が行われた。
組み合わせは以下の通り。

ローマvレアルマドリード
セルティックvバルセロナ
リヨンvマンチェスター・ユナイテッド
シャルケvポルト
リバプールvインテル
アーセナルvミラン
オリンピアコスvチェルシー
フェネルバフチェvセビージャ

第一戦は2月19日と20日、第二戦は3月4日と5日に開催される。
マドリーは2月19日にアウェイで第一戦に臨み、3月5日にホームで第二戦となる。

あまり当たりたくないチームとの対戦となってしまった。
とはいえ、対戦は2か月後、今の状態はあまり参考にならない。
昨季の失敗を糧に、是非ともいい成績を期待したい。

posted by hiro |01:37 | CL | コメント(4) | トラックバック(1)
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2007年12月21日

コパデルレイ決勝トーナメント一回戦第一戦 アリカンテvレアルマドリード

控え組主体で臨んだこの試合、観戦はできなかったので出場メンバーやデータなどを紹介し、
簡単に総括するにとどめます。

GK:デュデク
DF:サルガド、メッツェルダー、エインセ、トーレス
MF:ガゴ、グティ、ドレンテ
FW:イグアイン、ロッベン、サビオラ

スタートのメンバーは以上の通りだが、これを見る限りは3トップ戦術は変えずに臨んだ模様。
イグアインが3トップの中央に位置したのか。

前半はアリカンテがいい調子で試合を運んだらしい。
数字も、ボール支配率こそマドリーの56%だが、シュート数はアリカンテが10本(枠内4本)に対し、マドリーは4本(枠内2本)。
「熱狂的レアルマドリードファン」の記述によれば、ロッベンとイグアインが全く機能しておらず、ボールに触ることすらできない状況だったようだ。

後半開始時点で交代はなし。
55分、サビオラに決定的チャンスがあったようだが得点はならず。
60分にドレンテがアルバロを倒してPKを与えアリカンテが先制。
67分にドレンテに替えてバルボアが出場し、77分にイグアインとソルダードを交代。
90分にガゴのコーナーをバルボアが合わせて土壇場で追いついた。

試合は1-1のまま終了。
ボール試合率はマドリーの59%、シュート数はアリカンテが15本(枠内8本)、マドリーが15本(枠内7本)。
前半のシュート数と比較すると、後半はある程度攻撃ができたのだろうか・・・

アウェイでの1-1は一応納得できる結果だが、組んだことのないメンバーでの試合ということもあり、やはり大変だったようだ。
途中出場のバルボアが短い時間の中でゴールを決めるなど、いい印象。
一方イグアインとロッベンはうまくいかなかったようで、今後の挽回に期待したい。

ワタシが一番気になっていたのは、「冬にも移籍」との報道が度々流れるソルダードだった。
3トップならば中央で使うのが妥当だろうし、今日のメンバーで見ればイグアインよりもスタートで使ってみてほしかった気持ちがあったが、今日の扱いを見るとやはり厳しい。
これくらいしか出場させないのであれば、マドリーも完全移籍にこだわらず、レンタルであっても出場機会を与えた方がいいだろう(レンタルならば既にベティスなどが手を挙げている)。

以前もアルティドールの記事で少し書いたが、代表を狙いたいソルダードにとってもプレータイムは重要だし、マドリーにしても出場をほとんど期待しない選手に登録枠を使うより、もっと有効な登録枠の使い道を考えるべきだ。
この試合の使い方を見る限り、今の位置だと控えの控えなのだから、処遇を考えるべき時に来たと思う

posted by hiro |01:55 | コパデルレイ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2007年12月19日

コパデルレイ決勝トーナメント一回戦第一戦 アリカンテ戦招集リスト

コパの初戦は二部Bに所属するアリカンテとのH&A。
初戦ではいつもの通り主力を温存し、控えのメンバーで臨む。
招集されたメンバーは以下の通り。

GK:デュデク、コディナ
DF:ペペ、マルセロ、メッツェルダー、エインセ、サルガド、トーレス、ドレンテ
MF:ガゴ、グティ、バルボア、ロッベン
FW:ソルダード、イグアイン、サビオラ

その他のメンバーは戦術的理由で招集外。
マルセロも招集されているものの、普段よく起用されているのでこの試合では使わないと思われる。

この試合では、布陣がどうなるか、ということよりも控えの選手のプレーのレベルを重要視したい。
まずは怪我から復帰してきたメッツェルダー、エインセ、ロッベンの回復度合い。
特にロッベンは「試合に出ると怪我」という悪い流れから抜け出していてほしい。

それと、出場時間を得られていないメンバーの状態。
彼らがシュスターにどれだけ存在感を見せられるか、またシュスターがプレーをどう見るのか。

posted by hiro |14:16 | コパデルレイ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2007年12月18日

リーガ・エスパニョーラ第16節 レアルマドリードvオサスナ

クラシコを次週に控えた第16節、オサスナとホームでの対戦。
スタートのメンバーは、グティが復帰との報道もあったが、ここ数戦と変わらないメンバーが並んだ。

GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、ペペ、マルセロ
MF:ディアラ、バティスタ、スナイデル
FW:ロビーニョ、ラウール、ニステル

オサスナにはファンフラン、ハビ・ガルシアといったマドリー出身選手がいるが、契約条項により出場はなし。ポルティージョも先発はせず。

序盤からオサスナが良くボールを追いかける。
ディフェンダーからバティスタ、スナイデルに収めるのにも一苦労し、そこから攻撃の主軸であるロビーニョに入れるのもまた大変。
特にバティスタ、スナイデルがなかなかボールを持てず、リズムが悪い。
15分ごろまでは、オサスナの前からのプレッシャーに対応できず、6割以上ボールを持たれるという「異常事態」になった。
そんなオサスナにおいて、ベラが素晴らしい運動量を発揮し、前線でボールを追いかけ、ボールを取ったら攻撃の起点となる。
ボールのキープ能力も高く、さすがベンゲルが目を付けた選手、という感じがした。

15分、右サイドからのスナイデルのフリーキックがニステルにぴったり合って先制。
ゴール正面に入って行ったニステルがなぜか最初から最後までフリーで、
そんな状態でいいボールが来たとなればニステルにとっては簡単だっただろう。
この時間までオサスナがアウェイとは思えないほどいい形で試合を運んでいて、これがファーストシュートだったマドリーにとっては幸運なゴールだった。

この先制点でマドリーに試合の流れが傾くかと思われたが、この後も相変わらずオサスナの積極的な守備が功を奏し、マドリーは攻撃の形を作れない。
セルヒオ・ラモスが上がって何度も攻撃参加するも、攻撃が途切れ途切れ、単発といった印象で怖さがなかった。
オサスナの攻撃はというと、こちらも決め手を欠いていた。
ベラがボールを持てるので、そこから攻めたい意図は伝わったが、アタッキングサードに侵入してからの形がいまいち。
ファールをよくとっていた主審の判定もあり、開始直後からゴール近くでのフリーキックも何度かあったもののどれも決められず、この点で一本のフリーキックをゴールに結びつけたマドリーとの差があったと言っていいだろう。

結局前半はオサスナの守備が主役のまま。マドリーはワンチャンスのニステルのゴールで一点リードするものの、
ボールの支配率はオサスナの55%と、ボールを持って攻撃したいマドリーのホーム、サンチャゴ・ベルナベウでの試合とは思えない途中経過。

後半になって、スナイデル、バティスタ、ロビーニョが徐々にボールを持てるようになってきた。
ロビーニョに対しては定石通り、オサスナはサイドでの1対2の局面を作るが、前半よりも2人目の寄せに時間がかかってきた印象で、こうなるとマドリーは攻撃を作れる。
スナイデルもボールに良く絡み、アタッキングサードでのプレーが増えてきてチャンスは前半よりも多かった。
この数試合好調だったバティスタは、前半よりは良かったが、そもそもボールがあまり入らないので足元でのプレーはできなかった印象。
ただ、ボールを当てるターゲットとしては十分に機能していた。

そのバティスタをシュスターらしからぬ早い判断であっさり替えて59分にグティ。
74分にガゴが準備しているとわかったとき、スナイデルが妥当かと思ったが、ディアラと交代。
クラシコにむけての休息か、スナイデルとグティを外すとボール支配率を下げ主導権を失うという判断かはわからないが、中盤の要ディアラを1点差、内容も厳しい試合で替えるという思い切った判断だった。

75分、センターライン付近でうまくボールをキープしたロビーニョから、前へ走りだしたグティへパスが通り3対4の速攻へ移行。
左へ少し開いたニステルから、スナイデルへパス。
スナイデルは追いついて右側を追い越すロビーニョへパスを出すフェイントでディフェンダーを一人外してから、角度を変えて反対サイドのサイドネットへシュートし、これが決まって2点目。
スナイデルの落ち着きも良かったし、ボールキープしていたロビーニョが速攻に追いついてきたという運動量も見えないアシストとして評価して良いプレーだった。

この後78分にマルセロをエインセに替えて守備を固めたマドリー。
何回かロビーニョからチャンスを作るも、このまま2-0で終了。
プレーに関わるような怪我を負った選手もおらず、「無事に」試合を終えるというミッションも達成。

途中出場したグティだが、クラシコに向けてはバティスタが良いだろう。
カンプ・ノウでの試合なので、バルセロナが積極的に来ることは予想ができる。
その試合展開の中では攻守に動き回ることが必要だが、守備の能力は体の強さから言ってもバティスタに分があるから。
このオサスナとの試合でも、バティスタは攻撃での貢献はできなかったが、守備に関しては今までどおり、ディアラに次ぐ中盤のフィルターとして機能したと言える(主審が厳格にファールを取っていたため反則数は多かったと思うが)。
グティは、点を取られて攻めざるを得ない場合や、今日のようにあまりにもボールを持てない時に使いたい。
アウェイでのクラシコ、個人的には勝ち点1を持って帰ってきてくれればオッケーと思っているので、まずは中盤での守備を優先したいところ。
ミドルサードの高い位置でボールを取れればロビーニョも生きるので、チャンスもあるだろう。

バルセロナとの勝ち点差は4。リーガ中盤の天王山であることは間違いない。
今節を上回る出来を期待したい。

posted by hiro |02:40 | リーガ | コメント(16) | トラックバック(0)
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2007年12月17日

リーガ・エスパニョーラ第16節 オサスナ戦招集リスト

GK:カシージャス、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、ペペ、マルセロ、エインセ、ドレンテ
MF:ディアラ、ガゴ、グティ、スナイデル、バティスタ、ロビーニョ
FW:ニステル、ラウール、イグアイン、サビオラ

以上の通り、オサスナ戦にむけての招集リストが発表された。
メッツェルダーは左足裏の痛み、バルボアは左ひざの捻挫、ロッベンは左坐骨筋のハリのため欠場。
その他、ソルダード、サルガド、コディナ、トーレスが戦術的理由で招集外となった。

アス紙の報道に従えばスナイデルはスタートで起用はせず、グティを使うということなので、
久々に4-4-2で始める可能性もあるが、
そもそもグティの先発の情報も不確かなのでよくわからない。

サンチャゴ・ベルナベウで行われるこの試合に勝つことはもちろんだが、次節のクラシコがアウェイのカンプ・ノウということもあって、「無事に」終わることも大事。
特に、ラウール、ニステル、カンナバーロというベテランにも関わらずほぼ”出ずっぱり”の2人には気を付けてほしいところ。
早めに楽な試合になることを願いたいが、15節終わって18失点と、一試合の平均失点が1,2点のオサスナをどう攻略できるか。

posted by hiro |01:36 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年12月15日

リーガ・エスパニョーラ第16節 オサスナ戦事前情報

週末の試合にむけての選手の情報などをいくつか。

まず、ロッベンの出場が微妙。
http://www.as.com/futbol/articulo/robben-nuevo-margen/dasftbpri/20071214dasdasftb_14/Tes

ラツィオ戦で肉離れの兆候が見られたため、大事を取って休養か、と報道されている。
これまで252分の出場時間にとどまっているロッベンには、長期のしっかりとした治療が必要かもしれない。
グティのスタート落ちのシュスターのコメントでは「怪我を避けることが第一」なのに、治ったと判断されてすぐに招集外では意味がない。
一度精密に検査・治療して、招集されたりされなかったり、という状況を改善した方がいいと思う。

逆にエインセは1か月ぶりに復帰する模様。
http://www.as.com/futbol/articulo/futbol-heinze-sera-titular-frente/dasftbpri/20071213dasdaiftb_36/Tes

マルセロとスタートの枠を争うことになるだろう(センターバックでの出場はないと思う)。
さらに、シュスターはスナイデルに替えてグティをスタートで起用する方針らしい。
ラシン、アスレティック、ラツィオ戦と続けていいプレーをしアス紙が”アンタッチャブル”と書くバティスタではなく、スナイデルを休ませるようだ。

トップの起用に関する記事がないことからみてもラウールとニステル、ロビーニョは替えないと思われる。

posted by hiro |01:58 | リーガ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年12月13日

CLグループステージ第6節 レアルマドリードvラツィオ

CLグループリーグ最終節、全チームに勝ち抜けの可能性が残ったグループC。
マドリーとしては勝ち抜けはもちろん、首位で勝ち抜けて、トーナメントの初戦での良い組み合わせも期待したいところ。
スタートのメンバーは以下の通り。

GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、ペペ、マルセロ
MF:ディアラ、バティスタ、スナイデル
FW:ロビーニョ、ラウール、ニステル

というわけで、ここ数試合使っている布陣を採用。
ラツィオはメグニが2トップの下にいるようで、実はこちらもパンデフ、ロッキと良く絡む3トップ的戦術。
レデスマが中盤を下から操るような位置。

8分、最初の大きなチャンスがラツィオに訪れる。
マドリーはミドルサードでマドリー左サイドで人数を集め、ボールを獲りに行ったが、ラツィオにかわされ、一気に逆サイドへボールを出される。
ロッキがボールを受け、走り込んだメグニへグラウンダーのクロスを通しシュート。
シュートはバーを越えたが、人数を集めたサイドでボールを取れないのは悪い時の兆候。

攻撃に関しては、
1.遅攻の場合は、ラウール、ニステルがポストをこなし、中盤でボールを持つ。バティスタ、スナイデルが中心となってチームを操る。
2.ボールを奪取した後は、スペースがある状態でロビーニョに渡す。
この2点の狙いがはっきりしているので、マドリーも序盤から相手ゴール前に迫れた。
が、そこからはさすがにラツィオも自由にさせてはくれず、はじき返されていた。

ラツィオの守備を破ったのは12分だった。
セルヒオ・ラモスのサイドチェンジがロビーニョへ通る。
この局面で、ロビーニョは左サイドでラツィオディフェンダーと一対一。
ロビーニョとの一対一は危ない、マルセロもオーバーラップに来ている、バティスタも寄って行った、
ということでバティスタを見ていたラツィオの選手が寄せてロビーニョと1対2を作る。
しかし、さらにずれてバティスタにつくべきレデスマが遅れた。
バティスタはマークが外れた時点でロビーニョと距離をとりスペースを作っていたので、良い場所でロビーニョからボールを受けられた。
シュートフェイントをしてからのミドルが素晴らしいコースへ決まって先制。

先制して楽になったと思っていたら、ショートコーナーを受けたロビーニョのラウールへのクロスがぴたりと合ってあっさりと追加点を挙げる。
ショートコーナーでプレーが始まっていることに気付かなかったマーカー(またしてもレデスマだったか)が一瞬ファーサイドのラウールをあけてしまっていた。
遠い方のサイドネットへボールを落としたラウールもさすが。

2点差がついて、攻めざるを得なくなったラツィオも反撃し、パンデフやロッキを中心として攻め込む。
この試合、マドリー右サイドにずいぶんとスペースがあった。
マルセロのケアを意識してラインが全体的に左寄りなのか、単にラモスのポジショニングが間違っていたのか、長めのパスが右サイドに通ることが多かった。
最終的にはカバーリングに助けられるものの、やはりCL、スペースがあれば仕事ができる選手は多いので、これから改善すべきだろう。

35分、自陣PA前でボールを取ってからショートパスを繋ぐ。
ポストに入ったニステルから広いスペースが空いた右サイドへ上がってきたスナイデル、ロビーニョとわたり、
相手最終ライン上でパスを受けたニステルが、パスを出したあともう一度走り込んでいたロビーニョへパスし、ゴール。
速攻のなかでポンポンとパスがつながる展開が素晴らしかった。
チームで作ったゴール、という言葉が当てはまる、マドリーらしいゴールだった。

3-0となった時点で趨勢は決まった。
後半のあたまから、シュスターはスナイデルをグティ、ロビーニョをロッベンに替え、4-4-2にした。
攻撃の要、ロビーニョを下げた時点で、今日はこれで大丈夫、という意図だったろう。
無理して攻める必要性がないので、落ち着いてボールを回す後半序盤。
ロッベンにしてみれば復帰後一番プレータイムをもらえ、良いシュートも何本かはなったが、行方が決まった試合でいいプレーをするのは難しかった。
72分に普段なら絶対に替えないニステルをイグアインに替えて本格的に終戦宣言。
これで無失点ならば、試合運びも合格だったのに、後半も半ばを過ぎたあたりからラツィオに流れを渡してしまい、
中途半端な攻め上がりのあと、人数が足りないところをムタレッリ、ロッキ、パンデフとつながれ3-1に。
最後もペペがハンドでPKを与えてしまい、カシージャスが止めて試合終了。
せっかくいい前半だったのに、落ち着くことから積極性を失うという負の要素が出てきて、終盤に試合の支配権の明け渡し方はいただけない。
落ち着いて試合を支配したまま終わるということと、なんとなくボールを持っていることは違う。

ともかく一位勝ち抜けが決まり、今月21日にトーナメント初戦の相手が決まる。
昨シーズンはトーナメント初戦で敗退なので、それ以上はもちろん、来年日本に来るチームになることを願いたい。
20071213-00.jpg


posted by hiro |23:29 | CL | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年12月12日

CLグループステージ第6節 ラツィオ戦招集リスト

あと2時間余りに迫ってしまいましたが、CLラツィオ戦にむけての招集リスト発表。

GK:カシージャス、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、ペペ、マルセロ、トーレス
MF:ディアラ、ガゴ、スナイデル、グティ、バティスタ、ロッベン
FW:イグアイン、ラウール、ロビーニョ、ニステル、サビオラ

メッツェルダーとバルボアが怪我、その他は戦術的理由による招集外。
イグアインが招集されたのは、3センターのためか。
恐らくグティよりバティスタをスタートに選択すると思われる。
よって、トーレスをマルセロに戻す以外はアスレティック戦と替えずにくると予想。

posted by hiro |02:22 | CL | コメント(0) | トラックバック(0)
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