2008年03月25日
リーガ・エスパニョーラ第29節 レアルマドリードvバレンシア
第29節は、ミッドウィークのコパデルレイでバルセロナを降し決勝に勝ち進んだバレンシアとの対戦。 セルヒオ・ラモスが復帰し、ディフェンスラインはある程度計算できるメンバーが戻ってきた。 ■マドリーの先発メンバー GK:カシージャス DF:セルヒオ・ラモス、ぺぺ、カンナバーロ、マルセロ MF:ガゴ、グティ、スナイデル、バティスタ、ロビーニョ FW:ラウール シュスターが頻繁に最高のディフェンス陣と公言してきた、バルセロナ戦での最終ライン(今節のメンバーからマルセロとエインセを入れ替えた形)で臨むかと思われたが、マルセロが先発。 中盤ではガゴとグティが底、ラウールが2列目の3人と絡み、グティも参加する攻撃の陣容。 ■バレンシアの先発メンバー GK:ヒルデブラント DF:ミゲウ、アルビオル、マルチェナ、カネイラ MF:バネガ、マドゥロ、アリスメンディ、シルバ、マタ FW:ビジャ 布陣は4-2-3-1。ビジャとシルバを中心としたカウンターは脅威になる。一時の混乱から少しずつ立ち直ってきている感のあるバレンシア、油断できる相手ではない。 ■偏った布陣 マドリーのメンバーを見た時点でわかることは、不安定であるということ。 一つの要因はグティを中盤の底に置いていることと、パートナーがガゴであること。グティが低い位置で留まっているわけはなく、攻撃時には上がっていくのに、そのカバーに当たるのは守備が得意なディアラではなくガゴ。 さらに言えば、セルヒオ・ラモスとマルセロが上がっていった場合も同様で、カウンターを受ける時が非常に不安。 攻撃面に限って言えば、今節の布陣はある程度理解できる。ホームということもあり、ボールが持てるであろう相手に対して人数をかけて崩す狙い。遅攻ができないマドリーとしては、人数をかけて何とかしたいというところだっただろう。 が、あまりにも攻撃偏重と思われた。ディアラを置けば違う印象だったかもしれないが・・・ 邪推をすれば、 「ニステルがいない状態でラウールは外せない、ロビーニョも同様。グティとスナイデルは併用したい。ニステルの代わりはバティスタが良さそう。ホームではガゴに期待しよう。」 というように、置きたい選手を置いていったら4-2-3-1に近い形になった、という過程に思える。 それほど、今節の布陣には個人的に違和感があった。バレンシア相手に、これで良いとは思えなかった。 ■”何とか”同点で 上記のような印象だったので、攻めていてもどうも安心感がなかった。取られ方が悪いとバレンシアがいい形を作っていたので、打ち合いに期待するほかないような試合だった。 セルヒオ・ラモスがいる分、右サイドは前節より活用できているが、やはり後ろが気になる。 33分、バレンシアのコーナーをクリアし、カウンターに移ろうというところでボールを奪い返され、シルバからビジャへスルーパス。 ビジャがカシージャスとの1対1を制してバレンシアが先制。 絶対に取られてはいけない場所、タイミングでボールを失ってしまった。 追いかける展開は苦手のマドリー、どうするのかと思っていたら、34分、ロビーニョのクロスをラウールが合わせてあっさり同点。 素早く追いつけたのは良かった。うまくいかない最近のチーム状況からして、長い間ビハインドのままでは雰囲気も悪くなっていただろう。 とはいっても、攻撃が改善されたわけではない。ボールを持てる選手が多く、支配率は予定通りバレンシアを上回るが、それを活かせない。持ちすぎの感もあった。 前半は1-1。同点で後半へ。 ちなみにマルチェナが28分に負傷退場したため、エルゲラが交代出場した。彼にとっては久しぶりのサンチャゴ・ベルナベウ。マドリーファンも拍手で迎えていた。 ■不安は現実に 後半開始時点で両チーム交代はなし。 グティが前半よりもいい位置でボールを持てるようになってきていた。バティスタとスナイデルが重なるような位置では相手も多く、グティには特に苦しいが、全体のポジショニングが修正されている印象。 56分、アタッキングサードでボールを奪われたが、バティスタがしつこく絡んで奪い返す。グティにパスが渡り、ラウールへスルーパス。うまくシュートを決めて逆転。 ボールを取られたら取り返すという、バレンシアの先制点の場面の意趣返しのような形。 逆転はしたものの、マドリーはペースを変えない。ホームで守備専一になることを求めはしないが、同じように攻撃に人数をかける必要はないだろう。 そのあたりのバランス調整もチーム全体の課題といっていいだろう。 63分、バティスタに替えてロッベン。スナイデルが中央に入る。 65分、バレンシアはマタとバネガに替えてバラハとモリエンテス。 67分、エリア内でボールを受けたシルバに対し、カンナバーロがファール。 PKをビジャが決めて同点。 カンナバーロの足の出し方はエリア内では軽率だった。 追いつかれて、ホームで勝ちが欲しいマドリーは攻めに出る。ということはバレンシアのカウンターの鋭さも増すということ。次第に守備の戻りも遅くなり、ガゴとセンターバックが何とか凌ぐ、ミスに助けられるような場面が増えてくる。 78分、ロビーニョに替えてイグアイン。この場面でロビーニョを下げるあたりは、以前のシュスターの交代とは違うと言っていいだろう。 イグアインには2度チャンスがあった。 79分のこぼれ球をヘディングしたシーンはヒルデブラントにパスした格好に。 87分はヒルデブラントをかわしてシュートをしたが、ポストとアルビオルに阻まれた。 どちらも勝ち越しのチャンスだったが、判断ミスと運のなさか・・・ バレンシアのカウンターが89分ついに決まってしまう。 右サイドでアリスメンディがパスを受け、カンナバーロのスライディングをかわす。クロスと見せて、ニアにシュート。カシージャスも逆をつかれ2-3。 結局2-3で試合終了。 いったん逆転するも、再逆転を許し、ホームで勝ち星を献上してしまった。 ■少しずつ前進を ボール支配率はマドリーの57%。シュート数もマドリーが13、バレンシア5と上回るも、スコアは2-3。典型的な今シーズンの負けパターン。 守備の不安がそのまま結果に出た。終盤、帰陣しない選手が多ければいつかやられる。 どうも最近、実現可能な策が見えるのは常に相手側で、マドリーにそういったものがあまり見えない。支配率を活かすために、攻撃的布陣にしたのは確かに策だが、具体的に機能させる方法が作れていない印象。 いずれ、解決されると思うしかないが・・・不安は尽きない。 個々の能力をどうまとめていくか。そこが常に課題だろう。 次節はホームでセビージャと対戦。少しずつ良くなっていってほしい。
posted by hiro |01:34 |
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