2011年12月29日
そろそろ2011年も終わり。マドリーの今シーズンのこれまでを良い出来事と悪い出来事に分けて簡単に振り返る。
■良い出来事
①首位で2011年を終えたこと
バルセロナとの直接対決には敗れたが、とにかく首位に立っていることは、特に精神面で重要だ。
ここ数年、後塵を拝してきたために、負け癖がついたようにも思え、直接対決の際にはそれが特に目立つマドリーだが、こうした区切りで少しずつ自信を取り戻すことができればと思う。
②カジェホンの好調
エスパニョールからマドリーへ戻ってきたカジェホンが、ここまでチームにもたらすものが大きかったことは、良い意味での驚きだった。
これまでに何度も触れているように、カジェホンのオフザボールはチームに動きを与えている。序盤の出場機会ではまだまだチームに馴染めず、空回りしていたが、最近は動くところへボールが出るようになった。また、ゴール前では落ち着いてプレーできており、しっかりとゴールを決めるという場面が何度も見られた。
オフザボールでチームに貢献できる選手は、最近のマドリーにいなかったタイプであり、もっと出番が増えれば、シャビ・アロンソからのサイドへのボールを待ってスタートする攻撃に違った形をプラスできるようになる。
あとは、CLを中心としたビッグクラブとの対戦で使われるかどうか、そして結果を残せるかどうか。
ラインを破る動きが洗練されれば、2012年にさらなる活躍が望めるだろう。
③ベンゼマの復活
サイドでボールを受けてくれるプレーは、今シーズンよくチームを助けている。足下の技術はすばらしく、ボールを持ってからのプレーに余裕も見られるようになった。
そのため、ゴール前でのプレーに幅が生まれ、シュートもパスもあるベンゼマがようやく見られるようになった。
やれることの多さではイグアインに勝っており、重要な試合で先発を任せられる選手になった。
精神的にも安定しているように見え、2012年も期待できるだろう。
④セルヒオ・ラモスのセンターバック起用
もともとはカルバーリョの負傷によるコンバートだったが、ペペと非常に強力なユニットを形成している。
身体能力が高く、ボールを跳ね返し、奪うことに関してはヨーロッパでもトップクラス。
また、攻撃の起点としても良いプレーを随所で見せている。
きちんと繋ぐことができ、フィードの精度も期待できるセンターバックがいることは、今後シャビ・アロンソの助けになるし、またシャビ・アロンソ不在時にも攻撃面で力を発揮できる可能性を秘めているとも言える。
問題は、空いた右サイドバックのポジション。バルセロナ戦ではコエントランを使うなど、とにかく当てはめているという状況だ。
アルベロアがきちんと仕事をできれば問題はなく、ラスもある程度のレベルでプレーできる、アルティントップもいる、という現状なので、冬に必ずしも誰かを獲得する必要はないが、マリオ・フェルナンデスについて、クラブ同士の会談の席はあったようだ。
■悪かった出来事
①モウリーニョ主導の選手獲得
コエントランは、とにかく3000万ユーロが有益だったことを示すため、彼の売りとされるところのユーティリティー性を示すため、序盤ピボーテとして起用された。
その後、ピボーテとしての起用は減り、本職の左サイドバック、もしくは右サイドバックでの実験という起用が続いているが、期待されたものは何も見せられていない。
こうした無理を強いる起用が続く限り、モウリーニョ主導の選手獲得や代理人ジョルジュ・メンデスとの関係が問題視され続けることだろう。
②シャビ・アロンソの相棒未だ見つからず
攻撃がシャビ・アロンソに依存していることはこれまで何度か見てきた。その相棒となるピボーテがなかなか定まらないことは、チームに小さくない陰を落としている。
序盤はケディラが起用されたが、身体能力は良いものの、繋げない、ゴール前での攻撃参加がぱっとしない、というところは次第に明らかになっていった。そうこうしているうちにミスも増え、信頼できなくなってきたためにラスに先発を譲る機会が最近は増えている。
ラスはボールホルダーに絡むところにその真価がある。とにかくボールを奪える。ただ、その先がない。
よって、シャヒンのフィットが待たれるところだが、移籍してから負傷が連続したことは非常に不運だった。
彼が、シャビ・アロンソの代役ではなく、相棒としてプレーしチームにフィットできれば、ポゼッションした時の精度はずっと良くなると期待される。結局はカウンターが狙い目であったとしても、ポゼッションで怖くなければ相手はとてもやりやすい。
そうした状況に追い込まれることを避けるためにも、シャビ・アロンソの代役問題の解決は2012年の大きな課題の一つとして残っている。
③グラネロの不遇
グラネロは冬の移籍市場でマドリーを離れても何らおかしくない状況にある。とにかくプレー機会が少ない。
ピボーテで試すこともできたはずだが、モウリーニョはほとんどの場面で違う選手を招集する。
彼もまたピボーテ問題を解決する策のひとつと思うが、現状はペドロ・レオンの時と重なって見えるほどだ。
違うことといえば、グラネロがカンテラーノであることで、そのことにより彼をペドロ・レオンのようなひどさで扱わないのかもしれないが、かえってそれが状況を悪くしている。
ペレスはカンテラを大事にするポーズを少なくとも取っておきたいだろう。グラネロを下手に扱うとファンの大きな反発を受けることになる。
だからモウリーニョはあっさりとは放出しない。このあたりはこの2人はしっかり話し合っていることだろう。
だが、カンテラーノスが実質的な余剰戦力のままでチームに残っていることに満足するファンはいない。
前線の3での起用は厳しいとしても、ピボーテでの可能性は彼の技術があれば十分にあると思うだけに、不可解な締め出しが続いているというほかない。
④徹底されない守備
結局のところ、特別扱いの選手は存在し続けるのだろうか。
守備をさぼるロナウド、がんばっても途中交代が必要なエジルといったメンバーはそれでも重宝されている。
あのロナウドとジダンがいた時も、彼らの守備免除はチームに少なからぬ負担を強いた。
彼らはそれを補う技術と、相手への心理的な効果があったが、現状はどうか。
ビッグクラブ同士の対戦で今のメンバーが当時ほどの威圧感を与えられるかと言われれば疑問だし、戦術的にも守備を免除される選手がいることを次第に許さなくなっていることは明らかだ。
モウリーニョはインテルで守備を整備して栄冠を手にした。歴史的に守備がもろくなりがちのマドリーで、チーム守備の整備に手をつけてくれるはずだったのだが、期待通りとはなっていない。
ちょっとよく走るようになったかという程度だ。これが解決しない限り、大きな試合で勝つ確率はなかなか上がっていかないだろう。
■2012年へ
来年も4日から試合があり、クリスマス休暇もあっという間という感じ。
短いとはいえ、せっかくの区切り。
良いことも悪いことも、ちょっと振り返ってリセットすべきはリセットして、
新しい年が良い結果が出る年となることを期待したい。
posted by hiro |14:46 |
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2011年08月21日
リーガがストに入り、マドリーにはミッドウィークのベルナベウ杯があるとはいえ、来週末までは公式戦がないため、思っていることを書いておく。
スーペルコパ第2戦の騒動で多くの議論があり、その中のいくつかはマドリーかバルセロナどちらかに寄った過激なものであった。
マドリーのファンとして思うことがあったことは否定する気はないし、どこかのクラブのファンならば、応援するクラブが負けて嫌な気持ちになることは当然だし、多くの方に理解していただける感情だと思う。
その意味で、インテルを率いて1年間に獲得できるほとんど全てのタイトルをもたらしたモウリーニョとマドリーが契約し、絶頂にあるバルセロナをどんな手を使ってでも倒すことを支持したファンがいることも、私は理解した。
しかしながら、「どんな手を使ってでも」とはいえ、それはピッチの中のこと。マドリーがインテルと同様、ピッチにバスを停めることになっても、負けるよりはよほど良いということだろうと考えた。
近年のマドリーは特にCLで良い結果を残せないことで混迷していたし、その混迷により監督の任期は短くなり、結果を残せなくなるという悪循環に陥っていたから、とにかくそれなりの結果を残すことが求められていた。
それはその通りだと思う。個人的にはマドリーの素晴らしいフットボールを見たい(これほどのクラブが良いプレーをできないなら、どのクラブができるというのだろう)が、我慢弱いトップがいつ決断を下すかわからない状況では、内容云々とは言っていられないのだ。
だから、ペジェグリーニを解任してモウリーニョへ代わった時は、全面的に納得はしないが、そこに至るプロセスから、致し方ないものかと考えていた。
さて、現状はどうか。
1年目はリーガ2位、CLベスト4、コパデルレイ優勝だった。ペジェグリーニがこの結果ならどうなっていたかはわからないが、モウリーニョは大方の予想通り解任されることなくクラブに残ることができた。
戦術面も整備された。
多くのマドリーのファンが望むようなプレーは少ないが、それでも勝ちが計算できる守備があるチームにはなってきているのもまた事実だろう。
だが、モウリーニョはもはや手に負えなくなってしまっている。
彼は物事をピッチの中で解決することなく、むしろ好んで外へ放り出して、政治力をも使おうとしている。
また、彼は、特にバルセロナに対しての負の感情によって突き動かされているように見える。
憎しみ、妬み、欲という感情によって力を得て、組織を動かしている彼は、シスの暗黒卿となってしまったように思える。
思えば、彼が率いて成功を収めたクラブは、追うべきものがあるクラブばかりだ。
ポルトはCLでの優勝など全く期待されていなかったし、チェルシーは古豪とはいえユナイテッドなどに比べればまだまだであり、アブラモビッチがオーナーとなりこれからまた強くなろうとするところだった。インテルも、資金はあり国内では連覇をしていたものの、ヨーロッパでは他のクラブの後塵を拝していたクラブの一つだった。
彼は、コンプレックスを力に変えてきたのだ。
その中で彼は負の感情に取り付かれたといえば、文学的過ぎるかもしれないが、彼はピッチ外でも力を使い、正しく”どんな手を使ってでも”バルセロナを倒そうとしている。
だが、それは多くのファンが望む方法ではなく、また彼が就任する時に「”ピッチの中で”どんな手を使ってでも」と支持したファンの理解も超えているだろう。
外部に敵を作る彼の方法は、これまで理解されてきたし、組織を動かす方法として賞賛さえされてきたものだが、それが度を越え、自己目的化してしまっている。
選手を守るため、クラブを守るためとされてきた彼の、今の言動と行動は、計算されたもののようには思えない。
また、相手をけなし、皮肉り、罵りたいと思う一部の人々を唆し続けている。マドリーとバルセロナにかこつけて、ただ騒ぎ、相手を見下したいと思っている人々を焚きつけ、多くのファンにそれこそが熱狂的なサポートだと誤解させようとしている。
それがフットボールとはそういうもの、スペインのクラブとはそういうものと言う人はいるだろうが、今までそうだったからといって、これからもそうでなければならない理由などないのに、だ。
バルセロナが絶頂にあるとはいえ、それが永久に続くものではないと、腰を据えたクラブ運営ができれば良いのに、モウリーニョはそこにコンプレックスを持ち込んだ。
マドリーにはコンプレックスを抱える必要はないのに。
クラブとファンはむしろプライドを持つべきだった。シュスターやペジェグリーニのシーズンに。モウリーニョがチェルシーでしたように、それらの失敗とされるシーズンにこそ顎を上げるべきだった。
今ここで監督を替えることの愚かさはわかりきっているが、自問したい。コンプレックスを抱えてシーズンを戦うのか、プライドを持ってシーズンを戦うのかと。
posted by hiro |17:18 |
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2011年08月16日
先日から触れているとおり、現有戦力で不安が残っているのがピボーテ、特に守備で計算できるピボーテだ。
とりあえず、現状を確認しておくと、この位置に入りそうなのは、ケディラ、シャビ・アロンソ、グラネロ、シャヒンといった選手たち。
これに、ぺぺ、コエントラン、アルティントップといった選手たちがオプションとして入ることになる。
ただ、ぺぺの中盤起用は限定的なものだし、アルティントップは負傷で計算できる状態になく、コエントランがこの位置でまだまだなのはさきほど触れたとおりだ。
では、最初の4人のうち、グラネロ、シャヒンがどうかというと、トップ下に近いスタイルで、攻撃では活きるが、守備が持ち味の選手たちではない。
長いシーズンの中で、ケディラが負傷なり出場停止なりで外れる時を想定する必要があるが、その時のバックアップが心もとない。
率直に言って、リーガならシャビ・アロンソと、シャヒンやグラネロの攻撃的組み合わせを作っても何とかなるだろうし、コエントランの不慣れさに目をつぶることもできるだろうが、もっと重要な場面でそれが訪れないとも限らない。
そうした時に、昨シーズンもそれなりに出場していたラスがいればと思うのだが、彼自身の出場機会を求める心情により、早々に移籍リスト入りしてしまったし、ガゴも戦力として扱われていない。
しかも、選手の獲得はないと表向きはモウリーニョが公言してしまっている。
さらに言えば、カンテラーノにも、プレシーズン中ここに収まるような使われ方をした選手はいない。
この現状でどう乗り切るつもりなのだろう。
コエントランの起用が多くなりそうな予感はするが、それによってどこまで彼が適応するかに期待するしかないのかもしれない。
posted by hiro |01:41 |
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2011年02月05日
忙しさにかまけて、随分更新できていなかった。これから各試合を振り返っても、個別具体的に思い出すのは難しいので、問題点をまとめて書いておく。
間にコパの試合を挟んでいるものの、リーガに限って言えば、この3節で2得点と、明らかにブレーキがかかっている。
年が明け、毎週ミッドウィークにコパが入ってくる日程になっていることと、その時期からガクッと得点のペースが落ちていることは、当然関連があると考えるべきだろう。
その観点からまずははじめてみる。
■走れない
3日おきに試合がある、しかもほとんどローテーションはない。この状態で、疲労がたまってきた選手たちは、最近どんどん走れなくなっている。
元々右サイドで走り回っていたディマリアのコンディションの悪さははっきりしているし、ロナウドも一瞬のスピードが落ちてきていて、競争している時に相手の前に入りこむことができなくなっている。
彼らのパフォーマンスが落ちたことで、アタッキングサードでのプレーに詰まる確率が高くなってきた。
そもそも、エリア付近で連動するところまで達していない今のチームは、彼らの両サイドが対峙するディフェンダーをかわして、相手をずらしていくことが多く、ここで相手を何とかできないと、チャンスらしいチャンスを作ることができない。
しかもカウンターも走力不足になりつつある、ということで、点を取るすべがないのが現状だ。
シャビ・アロンソが大きな展開をしてくれる時は、まだ相手の守備も整っていないこともあり、両サイドで1対1を出来ることもあるのだが、彼がいない時は、走れない→ボールを受けられない→よって遅攻、となることが多く、その時は両サイドはきっちりケアされている。
アデバイヨル加入以降の試合数が少ないので、これからどうなっていくかはわからないが、これまではクロスの可能性がほとんどなく、中へ中へしかない状態だったので、ディフェンスは非常にやりやすい。
スピードでやられないようにし、中へ進ませておいて、挟みに来るヘルプを用意しておけばいいのだから。
ニアに飛び込んでくる選手や2列目からゴール前にあがる選手がいれば、ディフェンスにとってクロスの危険は高まるし、仮にベンゼマだけであったとしても、何度かボールをあげておくと、その後迷わせることができるから、やっておくことに価値はあるのだが、頑なにクロスをあげないように見える時もあり、このあたりの意図がわからない。
走れないことで両サイドの攻撃の威力は落ち、それを補ってくれていたシャビ・アロンソがいないともっとひどくなる。
そうなると、狭い中央で無理やり繋いで、というやりかたしかとらないため、ロジカルに点を取ることが全くできなくなっている。
これが攻撃の問題点の簡単なまとめ。
■控えの活用、戦術の幅
問題の解決策として、一番シンプルかつ効果的なのは、控えの選手を有効活用すること。
特に、グラネロ、ガゴ、ペドロ・レオンは中盤の雰囲気を変えることができる選手であり、状況に応じて積極的に活用していくべきだ。
シャビ・アロンソが起用できない時はガゴ、グラネロをピボーテに入れて、ピッチを広く使うようにし、攻撃にも参加する。
ディマリアの疲労を考え、アデバイヨルを先発させて、ペドロ・レオンを右においてクロスを積極的に狙う。
ロナウドも、適宜エジルやカカと使い分けながら、クロスか突破かをディフェンスに迷わせ、常に有利にプレーする。
先日も書いているが、アデバイヨルを獲得した意味は、そうした戦術的なバリエーションを増やす効果があり、これまでのやり方では起用されてこなかった選手たちの能力を引き出しうるところにある。
完全な電柱系フォワードではないにしても、彼が加入したことでサイドからの攻撃が活性化するようにならないと、先発組が休む時間もないし、チームの底上げも図れない。
当初、先発の固定は、戦術の固定のために必須であって、あれこれいじらないことも一つのやり方と考えてきたが、ここまで来ると、なかなか難しい。
モウリーニョに2年目があるなら、今年のやり方に一定の評価もできるが、それも当然確約されているわけではなく、先発を酷使せざるを得ないままでシーズンを終えて、また作り直しということになれば、今シーズン得るものは何もなくなってしまう。
当然タイトルの可能性がないわけではないが、このままいけば勝ちあがっても終盤息切れするだろうことは明らかだ。
25人登録されている意味を、今考えなければならない。
posted by hiro |15:42 |
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2010年10月03日
ここ数試合、似たような展開で得点が少ない結果が続いているマドリー。本当にあんまり変化がないので、毎試合レビューを書くのをちょっと中断。
画像をいじって、マドリーの攻撃のまずさを再確認しておこうと思う。
前提として、遅攻が下手で速攻が怖いマドリー相手には、よほどのクラブでない限りリトリートして、マドリーにボールを持たせる、速攻は自分たちがやる、というやり方が定番になっている。だいたい下図のような形。
これによって、マドリーは狭いところを崩すか、相手を自陣から引き出す努力が必要になる。カウンターでも3,4人の放りこみ、リスクを負って飛び出すことはしないよ、という相手だと、長い時間相手陣で崩す努力をしないといけない。よって、今回はそちらをメインで。
■イグアイン
得点を量産した昨シーズンは4-3-1-2だった。現在の4-2-3-1との違いは、2トップの絡みがないこと。昨シーズンのイグアインとロナウドに素晴らしいコンビネーションがあったかというと、大きな声であったとは言えないが、それでも近い位置にいてゴール周辺にいれば、相手はとても守りづらい。どちらかが自然と囮になることもある。
今シーズン、イグアインは1トップで孤立している。
チームのせいでもあるが、彼が最後の仕事しかしない、チームが組み立てに苦労している時に、それを助けに行くことをあまりしないことも大きく影響している。基本は裏を狙うという考え方は良いが、いつでもどこでもでは浮いてしまうし、相手も対応しやすい。
やはり赤丸の位置でボールをもっと受けて周りを助け、相手を引き出す動きが必要。チームも助かるが、自分の得点の機会も増える。白矢印のように2つの選択肢ができるからだ。今はそれが1つしかない。能力的に優れていても、それでは限界がある。
そしてもうひとつ、今のチームに決定的に欠けているプレーがあるが、次のロナウドとともに。
■ロナウド
イグアインが孤立していると、シャビ・アロンソからが主の縦パスが斜めパスになり、両サイドへ集中することになる。
そこで、ロナウド。
今シーズン、ロナウドは主に3の両サイドでプレーしている。
昨シーズンも左に流れてからのプレーがよく見られたが、今シーズンはずいぶん位置が低い。センターフォワード的なプレーを求められておらず、サイドで守備に戻ってまた攻撃に参加、という形が多いからだろう。
データがないので、イメージだが、だいたい昨シーズンは赤丸くらい、今シーズンは黄丸くらいと思っている。
ロナウドの問題は、その低い位置にも拘わらず、ボールの終着点としてのプレー、ゴールを狙うプレーが多いことだ。
いつでもゴールを狙う姿勢は素晴らしい。が、下図のように4人に見られる中では余りにも難しい。そしてロナウドの取るルートは、だいたい中へ入る矢印のルートだ。こちらへ進んでいって、複数のマークが付いている中、厳しい体勢でシュートをうちっぱなしてしまう。精度が高ければ良いが、今の状態では”打たされるシュート”でしかない。
かといってサイドへ行ってもあまり良いことはない。
マルセロがフォローして2対3かエジルも加わって、良くて3対3、だいたい3対4くらいにはなっていると思うが(下図)、サイドを崩しても中にいるのはイグアインと逆サイドのディマリアくらい。
しかも走りこむのではなく、だいたい止まって待っている状態だから、クロスを上げても可能性は低いし、実際上がらない。
だから、ディフェンスとしてはサイドに追いやってしまえばまあ成功と言える。
例えば黄色点線のようにやり直して、逆サイドへ展開ができれば良いが、ロナウドは良くも悪くもこねるので、ポンポンとリズムよくサイドが替わることはない。
ロナウドに求められるのは、低い位置ではシンプルに周りを使うこと。無理をしないこと。簡単にエジル、マルセロへ預けても良い場面は結構ある。
そこで、イグアインの問題に戻る。
サイドにボールが入った時、イグアインがどこに行くかというと、ファーサイドに逃げる。これもゴールを奪う動き、自分が決める動きだ。
ところが、ニアで潰れる選手がいないから、ファーでの待ちは単調になる。上に書いたように走りこみもない。スタンディングで待っている。これでは本当に点で合う時以外、クロスで得点するのは難しい。
もっと大きな問題なのは、味方の助けになっていないこと、ロナウドが持った時に助けに行くのはエジルだが、選択肢を増やすためにはイグアインも時には寄っていく動きが必要だ。
現状、どうせ待っていても得点につながるクロスは来ない、であればとことんショートパスを使う崩しをすることも考えた方が良い。
とにかく、今まで使われる一方だった選手たちが周りをどう使うか、どう助けるか。これが改善されないと、ラウールの献身ぶりをいつまでも思い出さざるを得ないことになってしまう。
考え方でちょっと動きが替わったりすることは良くあるので、”チーム”としてのプレーをもう少し考えてもらいたい。
posted by hiro |21:57 |
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2010年03月17日
今回は、カカをチームの中で生かす方法を考える。
まず、彼の得意とするプレーを確認した後で、あり得るポジション別に分けて考えていくことにする。
■確認
ミランでカカが最も活躍したのは、フォワードにインザーギがいた時だ。
スペースを作れるインザーギが1トップにいることで、カカは自由に攻撃をすることができた。インザーギはデコイで、本当のフォワードはカカ、という構成だ。
また、インザーギはゴール前で仕事ができるため、ディフェンスは簡単にカカだけに狙いを絞るわけにもいかない。インザーギはうまくカカの囮となり、ターゲットともなっていた。
これを今のマドリーにそのまま当てはめると、1トップはラウールが適任となる。
スペースを作れる動き、ゴール前に飛び込める能力の高さは今でもチーム随一だ。特に、スペースを作って味方を生かす動きは、彼ならではのもので、カカにはやりやすいだろう。
ただ、これを採用するとなると、ロナウド、イグアインを外し、ベンゼマをさらに追いやらなければならなくなる。
これはチーム状況から言って非現実的な対応だ。
カカを生かしたいのはやまやまだが、そのために払う犠牲を小さくする必要がある。
そうした観点で良い解決法を探りたい。
■Ⅰ-A.右サイド
カカが右サイドでプレーすることは想像しづらい。
彼はサイドでプレーできないわけではない。スピードで相手を圧倒でき、ドリブルがうまいので、サイドでも突破をすることは可能だ。
だが、カカのプレーの目標はクロスよりゴールだ。右利きの彼が右サイドから中央へ入ってくると、シュートは左足になる可能性が高いことから、あまり右を好まない。
ディフェンスに対してシュートの脅威を与えつつドリブルで侵入するには、右サイドのポジションは適さない、ということになる。
■Ⅰ-B.左サイド
上で見たように、カカの狙いはまずシュートすることであり、そのためには得意な右足で蹴れる形でアタッキングサードに侵入する必要がある。
よって、左サイドはカカにとってやりやすいポジションとなる。左サイドから中央へ進出すれば、右足で強いボールを蹴ることができるからだ。
現状でも、左に流れることが多いのもこのため。
では、左サイドに置くことで問題は解決するのかというと、そうでもない。
まず、左サイドから中央へ入って行った時のサイドのケアをどうするのか、という問題が出てくる。
これは、かつてジダンが左サイドのように置かれていた時と同じ問題だ。当時はロベルト・カルロスが攻撃に向かう速さで相手を押し込んでいたが、それでも奪われた後に狙われることに、根本的違いはない。
守備が左サイドバック1枚になることを許容できるかどうか、そしてそこからずれていく守備ポジションに対応できるかどうかを考える必要がある。
また、右サイドでバランスをとれる選手を見つけることも必要だ。
左に攻撃が偏らないようにしつつ、常に4トップ、ということにならないよう、バランスを見てポジションをとれる気の利いた選手を起用する必要がある。
今のチームでは、ラウールに任せるか、グラネロに期待するかどちらかとなるだろう。
■Ⅱ.フォワード
自由にやらせるなら、一番簡単な解決法はフォワードとして起用することだ。2トップの一角としてプレーさせれば、カカをもっと楽にプレーさせることができる。
今のマドリー、特にフォワードがサイドに開かない兆候がでてからのマドリーでは、カカが偽のフォワードとしてプレーしにくくなっている。
逆に言えば、2トップのやりたいようにやってもらっているわけで、カカが完全にフォワード化すれば、前にスペースがある状態、彼の好きな状況でプレーできる機会が増えるだろう。
また、ボールを受ける位置が高くなれば、ボールロストがチームにとって危険でなくなるメリットもある。
トップ下で仕掛けて取られるのは怖いが、最前線ならまだ許容できるだろう。ただ、1人で仕掛けて取られることで攻撃のリズムが崩れることは想像に難くない。
今のマドリーが彼のためのチームではない以上、判断を改善する必要があるだろう。それを含めて、次にトップ下。
■Ⅲ.トップ下
最後に、現在置かれている2トップ下のポジションについてみてみる。
最初に確認したように、カカは中央でプレーしたがる傾向があるため、最初から中央に置くことは正しい。(シーズン当初サイド気味だったポジションが次第に修正されて4-3-1-2の”1”となった経緯もある)
だが、カカにとって問題なのは、彼のために囮となってくれるフォワードがいないことだ。
ロナウドとイグアインは、自分たちがプレーしたいようにプレーする。極端に言えば、攻撃では彼らのために形を作る必要がある。
そうしたチームのトップ下で、カカが自由を得ようとするのは難しい。
ボールを持っても、前には自由にスペースを遣うフォワードが2人もいる。また、彼らを見るディフェンダーもいる。そこで仕掛けてボールロストが増えるのは、当然の帰結だ。
だから、カカ自身のプレーを変えなければ、現状のトップ下でのプレーは難しい。
では、どこを変えていけばいいのか。
①球離れ
ボールを受けて前を向く速さは、相手にとって脅威だ。だが、そこは中盤。相手も多い中で仕掛けるリスクを冒す必要はない。
前を向いた後、周りを簡単に使う方が攻撃の効率が良い。
ワンツーで受けても良いし、状況によってはゴール前に出ていっても良い。とにかくシンプルに味方を使うことが必要だ。
②右サイドのバリエーション
①の球離れが改善されれば、危ないボールロストは大幅に減るだろう。
次に、チャレンジして良い場面でどうプレーするかが課題となる。
解決すべきは、右足でのシュートがない右サイドでの攻撃。
シュートの選択肢がないので、右サイドで受けた時のカカはとても消極的だ。
それを改善するには、中に入っていって味方と絡むプレーのバリエーションを増やすのが良いだろう。
サイドを独力で突破できることは、左でのプレーを見れば明らかだ。
その他の選択肢として、自分で得点できる可能性のあるプレーを右でも作ることができれば、ディフェンスを迷わせることができる。
ワンツーで抜け出したり、パスの姿勢を見せておいて抜いていったり。①と同様、味方と絡んでうまく利用し、利用されることが重要。
③トップ下のまとめ
①にも②にも共通して言えることだが、味方のためにプレーすることがどれだけできるようになるかが大事だ。
今のところは、なまじ前を向ける分、自分で何とかしようというプレーの優先順位が高くなっているが、味方を使い、その選手のために走るプレーの順位を高くする必要がある。
”判断を良くする”とは、今のカカの場合は、攻撃に有効な味方を探すことにある。
■Ⅳ.まとめ
短期的にカカをチームに組み込むには、Ⅱのフォワード起用がやりやすい解決法となる。
その場合のトップ下はファン・デル・ファールトかグティとなるだろう。
ただ、カカ自身の判断を良くしないと、せっかく擁する良い攻撃陣を無駄にしてしまう危険もある。
判断をより早く改善するには、それが迫られるトップ下でのプレーが望ましい。Ⅲでみたように、味方を使い使われるプレーの優先順位を上げることで、プレーの内容がチームにあってくる。
よって、長期的にカカをきちんとフィットさせようとする場合には、トップ下での判断を修正させる練習をした方が良いと考えられる。
posted by hiro |23:49 |
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2010年03月11日
今朝のCL敗退直後からマルカは「アディオス ペジェグリーニ」という言葉を使っている。
余りにも早すぎはしないだろうか。ペレス会長が我慢弱いことが広く知られ、”負けたら解任”というムードが作られやすくなったのは、前政権時からの罪悪だが、実際に世論を作っているのは、こうして早々に煽情的な言葉を持ち出すメディアだ。
ソシオ制度上、会長はソシオの代弁者だ。
冷静な見方がある程度あれば、会長は簡単に監督人事に手を出すことができなくなる。我を押し通せば、票を減らす危険性があるからだ。
一方で、煽られたソシオが増えれば増えるほど、拙速な交代をしがちになる。
リーガは終わっていないし、リーガではバルセロナとともに記録的な高さの勝ち点で優勝を争っている。CLの総括分析も済んでいない。
その状態で、「アディオス」と言うべきではない。
CL敗退は確かに残念だ。だが、今書いたようにリーガでは目標であるバルセロナと優勝争いをできているし、今回の敗退もペジェグリーニだけの責任と断ずることはできない。
イグアインの幻のゴールは?ポゼッション主体のチームのトップ下としては明らかにあっていないままのカカを起用し続けなければならない状況は?
22人しか登録選手がいない状況は?
これらは監督の問題ではない。
ピッチでの問題か、フロント陣の問題だ。
そうした様々なレベルの問題を、肥大化させたり矮小化させたりして監督に転嫁することは、あってはならない。
■継続は力なり
ペジェグリーニの目指しているものは終始一貫している。
ポゼッション主体での勝利だ。
ボールを持って仕掛けるのが強みのカカがチームにはまらないまま先発”させざるを得ない”状況であっても、それは変わっていない。
出来不出来はあっても、根本的な目標がぶれておらず、それに向けて日々練習・指導で来ていることは、信頼に値する。
また、その目標はクラブとしてのマドリーが目指そうとしたものだったはずだ。目標が一致したからこそ、ペジェグリーニを呼んだ。であれば、待つことが必要だ。
交代策の疑問・失敗など、問題はある。だが、完全無欠の監督などいない。誰が監督になったとて、何らかの問題は目に付くものだ。監督の仕事ぶりがどうか、という問題については、常に大局的な視点から考えることが必要だ。
シーズン序盤から比べれば、徐々に改善してきている。目指すものに殉ずる覚悟を、クラブに求めたい。
posted by hiro |20:55 |
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2010年01月07日
今週末のマジョルカ戦の招集リストに、グティが名を連ねることになりそうだ。
1月6日の練習で全体練習に加わり、7日の練習でもカカとともに良いペースで練習していると公式サイトが伝えている。
実際に招集されれば、アルコルコン戦以来の招集リスト入りとなる。
■どこならプレーできるのか
現状のシステムで、グティの居場所はあるのか。これは考えなければいけない問題だ。
中盤の3-1を考えよう。
3の底は難しい。シャビ・アロンソの代役はほしいところだが、グティは確実に繋いだり守備を試合を通して継続したりすることに期待はできない。
右はラス。ここは調子を取り戻しつつあるセルヒオ・ラモスがあがり、サイドに厚みを持たせるための縁の下の力持ち的役割。まず広いスペースをカバーできる選手である必要があるため、ここもだめ。
グティ本来のポジションであるトップ下は競争が激しい。まずカカがいる。そしてカカの負傷で得た出場時間にきっちり仕事をして見せたファン・デル・ファールト。
現在のグティのトップ下としての立場は2番手争いの一角だ。
時間が与えられればパスでこれまで通り異彩を放つことができるだろうが、その時間がどれだけ与えられるか。
カカの恥骨炎が癒えてきているので、普通に考えると難しい。
左はマルセロ。サイドを意識しつつ、意外な動きで攻撃に参加する。ここが一番可能性がある。
マルセロ同様の攻守バランスで良いなら、ずっと守備を意識する必要はない。逆サイドまで行って持ち場を離れてもある程度許されるし、ゴール前でも仕事ができる。
アルベロアとサイドの守備をする必要はある。行ったきりも許されない。が、常に守備を気にしなくても良いというのがグティにとってプラスだ。
というわけで、試合に出るなら3の左の可能性が高い。
グラネロ(とドレンテ)も控えているので、ポジション争いが厳しいことはトップ下と同様だが、壁はまだこちらの方が低いだろう。
■ベテランの矜持を
ドライなことばかり書いてきたが、カンテラーノ・グティが帰ってきたことはファンにとっては喜ばしいニュースだ。
冬に移籍してしまう可能性もあったが、これでひとまず落ち着くだろう。やはり14年もいた選手が簡単に(しかもシーズン途中の冬に)移籍してしまうのは寂しい。
若い選手が多い中で、ベテランの矜持を見せてもらいたい。
posted by hiro |22:17 |
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2009年07月10日
■交渉
華々しい前線の選手たちの獲得は一段落した。
これまで候補とされてきた選手たちも、それぞれの事情で交渉が見送られつつある。リベリについてはバルダーノが、移籍金の問題があり今オフは交渉不可能と発言し、ビジャはベンゼマ獲得の時点で必要がなくなり、シルバはバレンシアの財政状況が改善されそうとの報道がある。
そこで、懸案のラスの相方探しにシフトしつつあるのだが、随分長く交渉しているシャビ・アロンソの獲得は難しい状況になりつつある。
少し前までは3000万ユーロ、アルベロアと2人で3500万ユーロ程度と伝えられていたものが、アロンソ一人で4000万、4700万ユーロと高騰しており、なかなか手の出ない金額になってしまった。
マルカはローマのデ・ロッシ、そしてセスク・ファブレガスの名前を挙げているが、どちらも難しい交渉になることは間違いない。
セスクなら面白いが、若く、キャプテンを任されている選手をアーセナルが手放しても良いと考える金額はやはり大きなものになるだろう。
■現有戦力
今マドリーの契約下にあるピボーテはラス、M.ディアラ、ガゴ、デラレ、ハビ・ガルシアといったところだが、デラレは来シーズン登録を外れることが決定していて、ハビ・ガルシアにはもう少し経験が必要だ。
M.ディアラも負傷明けで最初からフル回転を期待することは酷だろうから、ラスとガゴがピボーテの1枠を争うことになると考えるのが自然だ。
そして、その相棒には、パスの能力が高く攻撃面での貢献が期待できる選手を置くというのがペジェグリーニの考え方のようだ(ラスとガゴを並べて攻撃は前線に任せるという昨シーズンの終盤の形は避けようとしている、ということだろう)。
こうした可能性がある選手は、グティ、スナイデル、ファン・デル・ファールト、パレホあたり。
一番良いのは、スナイデルがシュスター期の3センターでのパフォーマンスを取り戻すことだろう。
攻撃面での貢献をしつつ、守備の運動量を割いてくれるプレーが戻ってくれば、他のクラブから選手を獲得する必要はなくなると言ってもいい。
グティが入っても形にはなるだろう。守備に不安は残ってしまうが、彼のパスセンスは魅力的だ。この場合はラスの負担が増えることになるが、どうしても点がほしいときのオプションとしてなら効果は高いだろう。先発で組み合わせるなら、全体のバランスの調節が不可欠だが、その覚悟があればグティも十分にあり得る選択肢だ。
ファン・デル・ファールトはポジションが厳しい。4番手、5番手として残ってもらうのは難しいだろうし、レンタルか完全かはわからないが移籍の可能性が高い。
パレホは、将来に期待してよさそうなプレーの片鱗は見せてくれた。その可能性に賭けて、残すかどうか、といったところ。
このように、少なくともスナイデルとグティがもう1枠に入る可能性はある。
プレシーズンのペジェグリーニの判断によっては、彼らに任せるという選択がなされるかもしれない(ペジェグリーニがスナイデルを評価している、という報道もある)。
他のクラブとの交渉は進められるのだろうが、今の選手たちがポジションのためにプレシーズンから奮起してくれることを期待したい。
※コメントへの返信が遅れてごめんなさい。土曜日にお返事しますので、お待ちください。
posted by hiro |01:19 |
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2009年04月15日
アルメリアに所属していて、マドリーが買い戻しオプションを保持しているネグレドにリバプールがオファーするのでは?という記事があったので、少し。
スペイン国外でも、スペイン人の多いリバプールの名前を出してくるのは当然と言えば当然。
現時点で代表にも選ばれかかるほどの活躍(リーガ23試合出場15得点)で、24歳という若さを考えればスペイン代表フォワードの中心になれる可能性を持っているから、あれこれと噂が出ているのだけれど、マドリーファンとしてはぜひ帰還を果たしてもらいたいところ。
昨シーズンのオフには、”買い戻し即転売”という道義的に良くないやり方で移籍金を増やす(シュスターがインタビューで話したように、とにかくロナウドのためだろう)ことを画策したと言われたが、戦力として帰ってくるのでは?と書かれたことはなかった。
ネグレド自身もマドリーでは出場時間が減るだろうと語って、復帰に否定的な姿勢だった。当時は同じくカンテラーノだったソルダードの状況がひどく、それを見てがっかりしたとも伝えられている。
ソルダードはほとんど招集されず、冬に移籍寸前までいったところでシュスターに「出場時間を増やすから残ってくれ。」と言われて残留したら出場時間は増えなかったというあんまりな扱いだったので、それを見て喜んで復帰する選手はなかなかいなかっただろうが。
そういったわけで心証が悪く、復帰するイメージはなかなか湧かない。
しかも、フォワードにはイグアイン、フンテラール、ラウール、ファン・ニステルローイの4人がおり、通常の状態でもポジション争いはかなり激しい。
それでも、三顧の礼をもってマドリーはネグレドを説得すべきだろうと思う。
4つの理由を挙げてみる。
まず、センターフォワードらしいセンタフォワードがおけるのが大きい。
ファン・ニステルローイが復帰後どれくらいのプレーを見せてくれるかにもよるけれど、最高の状態になったとしても、彼ももうベテラン。若い世代の選手を見つける必要がある。
フンテラールにそれを期待した部分はあったが、ボールキープができる、苦しいところでマイボールを作れる、という信頼感は今のところない。もちろん今後良くなっていく可能性はあるけれど、選手の本来の良さを考えるなら、ネグレドの方が高さ・強さでは勝るだろうから、ネグレドにそうした役割を担ってもらった方が良い。
得点能力についてもアルメリアですでに証明しているので、間違いないだろう。
2つめは、安価であるということ。
500万ユーロほどで優先的に交渉できるのだから、本人さえ納得してくれれば話はしやすい。以前もそうだったが、ミヤトビッチには移籍金にまつわる(真実に近いと思われる)黒い噂があり、移籍金が高くなるような選手と契約しているといわれていた。
新会長になって、そういった暗部がすべて一掃されるとは思わないが、ある程度まともになれば、当然リストに載ってくるべき選手と言っていい。
「500万ユーロで獲得可能なスペイン代表候補選手」は彼くらいだろう。
3つめはカンテラへの投資という意味合いから。
会長選挙ではカスティージャを中心にカンテラの補強・投資が話題になって、カンテラへの予算が増える可能性もあるが、それだけでは育成の意味はない。
自分のクラブのトップチームで使うことが育成のゴールであって、育てること自体はクラブにとってはプロセスでしかない。「トップチームに起用される可能性」というゴールを設定することで、カンテラーノスのやる気は全然違ってくるだろう。
カンテラーノの目標として、トップチームで活躍するネグレドがいることで、カンテラへの補強・投資の意義が深まると思う。特にフォワードは外部の選手を獲得することが多いので、そんな中でネグレドが復帰すればデラレとはまた違った価値が出てくるだろうと思う。
4つめはリーガ内の移籍になるということ。
どんなに評価の高い優れた選手でも、リーグをまたいだ移籍となるとその国のスタイルへの順応といったことが不安視されるし、実際そういったことで結果が出なかった選手はたくさんいる。その点、ネグレドはずっとリーガでプレーしてきているので、すんなりプレーできるはず。
二桁以上は期待していいだろうし、今シーズン並みの得点数を望んでも高望みではないだろう。
マドリーのチームに溶け込めさえすれば、その他の障害は少ない。
上に書いたようなことを見ても、獲得するメリットはデメリットを上回るのではないかと思う。
一番不安なのは、買い戻したけれどやっぱり使われなかった、というパターン。ただ、正当に(値段ではなく実力で)評価されれば、そんなことにはならないはず。
復帰のための一番の障害は、マドリーの新しいフロントに、ネグレドに復帰してもらうために頭を下げる覚悟と交渉術があるかどうか。
ありきたりな例で申し訳ないけれども、マルティネス・ブラーボ政権なら覚悟はあるだろうが説得・交渉術は心もとなく、逆にペレス政権は交渉はうまくても、頭を下げる覚悟はこれっぽっちもなさそう。
うまくやり遂げられれば面白いのだが・・・
posted by hiro |23:59 |
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