2008年10月10日

ラウールインタビュー 後編

前編の続きです。

・マドリーの7番はこれまでリーガで4ゴール決めていますが、4ゴールともベルナベウでのものですね。このスタジアムはあなたが最高のプレーを披露するのにどれだけ助けとなっていますか?最近の27ゴールのうち、21ゴールがホームの熱狂に包まれてのものです。

ラウール(以下R):フットボーラーにとって、ベルナベウでプレーすることは特別なことだよ。8万人のマドリディスタの前でゴールを決めるたびに鳥肌が立つんだ。その気持ちは決して変わらない。逆にファンに喜びを与えるためにもっと頑張ろうという気持ちに毎回させてくれる。妻や両親、子供たちや親友がスタンドにいて、ゴールを決めるたびに彼らが幸せになってくれることに誇りを感じるよ。14年前にアトレティコとの試合でデビューした時と同じ気持ちで、このスタジアムでのプレーを楽しみ続けるさ。

・アトレティコとの試合で、既に296にまで伸びているゴールの記録の最初の1点目を決めたわけですね。ディ・ステファノの307ゴールまであと11ゴールです。106年のマドリーの歴史の中で最もゴールを決めた選手として後の世代まで記憶されることを自覚していますか?

R:そのことをあれこれ考えたくはないけど、みんながそのことで僕を思い出してくれるのは確かだよね。それにドン・アルフレッドのような伝説の選手を最後には追い抜くことになるのは今ある特権だと思う。彼は目標だし、今シーズン中にクラブ史上のトップスコアラーになることが特別なモチベーションだということは否定しないよ。17歳でデビューした時には想像できなかったことだよ!

・ルート、エインセ、カンナバーロにあなた・・・ロッカールームの固い中核があるということは、マドリーでベテランの価値が再構築されたということでしょうか?

R:こういう風になっていることを誇りに思うと言える。このチームは以前よりずっと団結している。それはたぶんスペイン人をベースにしたチームになっているからだと思う。グティ、カシージャス、サルガド、ラモス、そして僕。若い選手もベテランもみんな、新しい選手に、多分忘れられたマドリーの歴史の価値を伝える。記録をたどるまでもなく、ロッカールームで成功する共存の方法は、抱えている問題を話すこと、コミュニケーションと会話があることなんだ。個々の選手がばらばらなんじゃなく、集団であることさ。失敗せずに1シーズン終えることはできないんだから、負けるときは必ず来るものだ。その時に、その逆風に立ち向かうために精神的にいい準備をしておかなきゃいけない。団結が僕たちの力なんだ。

・以前は7人のブラジル人選手がいましたが、今や1人だけです。代わって今はオランダ人選手が5人いますね。彼らにはどんな違いがあるのでしょう?

R:5人の選手がいることで、ロッカールームがより早く結び付くことができる。ルート、ウェズリー、ロイストンにアリエンがいたから、今年やってきたラファエルにとって重荷にならないようにできた。オランダ人は自分たちの家にいるように感じていると思う。彼らは友達だし、母国語で話せる。彼らの家族と家でもそうできるしね。

・デラレもドアを破ってトップチームに入りました。ラウール、グティ、そしてカシージャスだけがカンテラ出身の選手です。

R:ルベンとハビ・ガルシアは今のプロジェクトにとって重要な存在になるだろうね。下部組織の時の彼らを知っていたけど、とても若かったしチームもその時は良くなかった。ヘタフェとオサスナで過ごした1シーズンは成長と高いレベルでの試合を経験する大きな助けになった。今は正真正銘マドリーの選手だ。他のチームにいたことで、彼らは成熟できたんだと思うよ。今はこのチームに留まって、これまでのように続けていきたいと思っている。

・ファン・デル・ファールトが唯一のニューフェイスで、クリスティアーノ・ロナウドも、ビジャも、カソルラも来ませんでしたね。さらにロビーニョも移籍してしまいまい、ファンは失望しました。

R:スポーツ・ディレクターと監督がするべきことなので、僕は契約ごとには決して関わらない。様々な選択肢を慎重に検討して、納得してきてくれる選手であるべきだとは話した。僕たちは24人で、あと一つ枠がある。今のところチームはすべてうまくいっているけれど、将来チームを充実させてくれる選手が来てくれるなら歓迎だよ。

・でも、結局ビジャが来ていたら、あなたが外れる恐れもありましたよね。

R:いや、そうなっていたとは限らないよ。もしクラブが彼と契約しても、僕に言えるのは彼が素晴らしい選手であって、さらに競争が激しくなるということだけ。それはみんなの利益になることだ。監督にとっても、選手にとっても、ファンにとっても楽しい時間を過ごすオプションが増えるということだよ。

・3つ目の話題に移りましょう。デル・ボスケは代表への扉があなたに対して閉じていないことを明言しました。代表行きの列車はもう発車してしまったのでしょうか?

R:それは毎日のことと環境によるね。今の代表には、この40年で一番大きな成功をつかんだ素晴らしいチームがあるから、その基盤が続くのは普通のことだ。でも状況が変わることはあり得る。今はマドリーでプレーしてゴールを挙げ、タイトルを取りたいだけだから、代表入りを目標とはしない。ただ、代表から声がかかれば代表でもまたプレーするよ。南アフリカW杯まであと半分時間があるから、できればそうなってほしいね。僕は3回W杯でプレーしたし、もう一回出場することは夢だし、代表でプレーできれば、キャリアの憂愁の美を飾ることになるだろう。

・そのことについてデル・ボスケと話しましたか?

R:いや、必要ないよ。彼は落ち着いた環境にいた方が良い。いま彼は素晴らしい仕事をしていて、それは結果でも試合でもそれがわかる。彼は良いチームを率いているんだ。いつか代表に戻れたら、それは最高だ。もしそうでなくても、重要なW杯のために戦う代表を支えていくよ。

・ユーロ決勝はどこでご覧になりましたか?

R:家で、家族や友人と見たよ。見る側として楽しんだ。準々決勝から、スペインはライバルより優れていた。スペインは正真正銘のチャンピオンだ。イタリア、ロシア、ドイツに勝ったことがそれを証明している。スペインは他のどのチームよりいいフットボールをして、ウィーンでタイトルを獲得したんだ。

・カシージャスはバロンドールにふさわしいと考えていますか?

R:ゴールキーパーは彼らが思うより、この賞を受けるのが大変だ。でもイケルは明らかに受賞できる選手だと思う。ユーロでもベストの選手だったし、良いパフォーマンスでマドリーでのリーガ制覇に貢献してくれたしね。彼はチームメイトだし、うまくいけば受賞できるだろう。あぁ、プレミアに行ったトーレスも、ユーロのMVPシャビも、ビジャもあの賞に値する選手だと思うけれど。バロンドールはスペイン人の元に来てもよさそうだけど、違いを見せたのはクリスティアーノだ。彼は好きな選手だけれど、スペイン人選手がふさわしいように思う。

・あなたは決して諦めないですね。

R:決してね。人生を通して、朝起きて目を開けた時からずっと戦ってきたんだ。これからも僕の足が応えてくれるうちはそれを続けていくよ。いろいろありがとう。

・・・・・・・・・・・・・・・キリトリ・・・・・・・・・・・・・・・

ディ・ステファノの記録を破る瞬間は、このままいけば今シーズン中に見られるんじゃないだろうか。ラウールがこれからも記録を伸ばしていけば、当分破られない(生きているうちにまた破られることはないかもしれないほどの)大記録になる。カウントダウンが始まると、見逃せない試合ばかりになりそう。

”有終の美を飾る”と話した代表でのプレーももう一度見てみたい気がする。
ゆかりのあるデル・ボスケだから選ばれた、というのではなく、今のプレーを正当に評価されて代表入りする時が来ればいいなと思う。

posted by hiro |00:07 | インタビュー・コメント | コメント(8) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/hiroreal/tb_ping/153
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
ラウールインタビュー 後編

「晩節を汚さぬために、代表引退した方が…」みたいな時期を脱却したから、呼ばれる可能性大だと思いますよ。デル・ボスケさんは招集に最適な状態と時期を見計らっているんじゃないですか。
ラウール復帰は、後進の良い意味での危機感を触発と、競争の場での『秘伝受け渡し』、この2点が出来る気がしますがねぇ。

posted by マティヒェン | 2008-10-10 01:30

ラウールインタビュー 後編

長いインタビューおつかれさまでした。

ASの記者さん、若手選手にはくだけてることもあるのに
さすがにラウールにはUstedで一貫してましたね。
対面していて、すごいオーラがあったんじゃないのかな(笑

posted by jumpin | 2008-10-10 07:27

ラウールインタビュー 後編

これからの毎節、毎節… 新たな楽しみが増えました。

今までも、いつもラウルのゴールは 期待して観戦しておりましたが、
大記録へのカウントダウンを 心の中で刻みながら、さらに力を込めて 応援したいと思います。

posted by 禿鷹部隊 第十一小隊 | 2008-10-10 11:16

ラウールインタビュー 後編

ステファノをもう少しで抜けるんですか…
それはものすごいことですね
いやもう、すでにレジェンドではあるんですが
そこに更なる伝説が加わる感じです。
その日を楽しみに待ちたいですね

posted by SG | 2008-10-10 22:44

マティヒェンさん

こんばんは。

今回の招集メンバーでもフォワードは3人ですからね・・・1トップならまだしも、2トップだと数が足りないんですよね。呼ばれてもよさそうだな、とは思うのですが、監督にとって”呼ぶのに勇気がいる選手”のようになってしまっているのが気になります。

良いところでプレーできるようになるといいなと期待してます。

posted by hiro | 2008-10-11 01:07

jumpinさん

こんばんは。

訳出が難しいところもあったんですけど、英訳してから日本語訳したりとか、何とか読みやすくなるようにしたつもりです。jumpinさんの訳にはまだまだ及びませんが・・・がんばります。

”Usted”に対して、ラウールが”servidor”と言っていたのも面白かったです。言葉遣いにも感じるものがありました。直接話せばオーラを感じるでしょうね(笑)

posted by hiro | 2008-10-11 01:18

禿鷹部隊 第十一小隊さん

こんばんは。

毎試合見逃せなくなりましたよね。ホームで抜いたらすごいことになりそうだな、と思います。

インタビューでは歴代最多得点記録まであと11という話でしたが、リーガに限った最多得点記録まではあと7(ディ・ステファノが216、ラウールが209)ですから、こっちはもっと早く達成されるでしょうし。どちらも大記録ですから、生で絶対見たいと思います。

posted by hiro | 2008-10-11 01:23

SGさん

こんばんは。

本当にものすごい記録ですよね。
怪我をほとんどしないで、コンスタントに点を取り続けていかないといけないわけで、コンディションにも気を使わないと達成できないことですから・・・
まだあと数年プレーできますから、記録をどんどん伸ばしていってほしいです。

posted by hiro | 2008-10-11 01:27

コメントする