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宇野昌磨が手にした王者達への挑戦権

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宇野昌磨が4フリップ初挑戦ながらSP、FSの両方で成功させる離れ業をやってのけた。 今シーズンの公式戦のラストを飾るコーセー・チャレンジカップは、今シーズンより創設された記念すべき大会。 大会方式は3大陸によるチーム戦、言わば団体戦である。 そんな第1回大会でフィギュア史上今まで誰も成功した事が無かった4フリップの成功は大きな話題となった。 かつて高橋大輔などが挑んだ過去はあったが、回転不足を取られるなどして、4フリップとして公式認定された事はなかった。 そのような過去が語るように、極めて成功する事が難しい4フリップ成功によって、SP104. 74、FS192.92の合計298.66と自己ベストを大幅に更新した。 今大会は4フリップこそ公式記録と認定されたが、得点は公式記録ではなく、あくまで参考記録とされる事となったが、この得点は世界選手権での羽生結弦の得点よりも高く、300点に後一歩というところまで迫った。

そもそも今大会は世界選手権からの間隔が3週間弱である事に加え、シーズンの披露が蓄積されたシーズン最終戦である事から調整は難しいと言える。 さらに4フリップの練習期間はわずか2週間ほど。 そんな条件の中で成功させてしまったのだから驚きである。 そして驚きは4フリップの成功だけにはとどまらなかった。 SPでは4フリップを入れた事により以前は単独であった4トーループに3トーループを付けコンビネーションにした事で、SPで4回転を2本にする事に挑戦し、見事成功。 FSでは構成を大幅に変更し、冒頭に4フリップ、さらに演技後半のラスト3つのジャンプに4トーループ、4トーループ+2トーループ、3アクセル+1フリップ+3フリップを持ってくる前代未聞とも言える演技構成に果敢に挑戦した。 さすがに全てが完璧とまではいかなかったが、ラストの3アクセル+1ループ+3フリップは綺麗に決めるなど、高難度の演技構成初挑戦から考えれば上出来な内容と言って良いだろう。 この演技構成はSP、FS共に技の基礎的だけに関しては羽生やフェルナンデスよりも高い。 4フリップに注目が行きがちだが、この難度を大幅に上げた演技構成に関しても、4フリップと同じくらいの難度を誇り、4フリップの成功と共に衝撃的な事であった。

今大会終了後に宇野自身が「来シーズンは4ループも試合に入れていきたい」と早くも来シーズンに向けて高い意気込みを見せたが、4ループに関しては宇野自身も練習では着氷に成功しており、さらには羽生もアイスショーでは何度か成功するなど、もはや公式戦での成功は時間の問題であると言える。 ボーヤン・ジンが今シーズン、史上初となる4ルッツの成功を皮切りに躍進した事で、今シーズンは4回転を各選手が複数演技に組み込むなどして一気に男子フィギュアのレベルが上がっていった。 全体のレベルは確実に押し上がったが、依然としてフェルナンデス、羽生、チャンといった現、元王者達は技術面、表現面共に他を凌駕しており、彼らがよっぽど大きなミスをしない限り、彼ら以外に彼らを上回ることはほぼ不可能であった。 しかし今大会の宇野の滑りは彼らへ真っ向勝負をしても戦える挑戦権を得たと言って良い。 300点こそ僅に届かなかったがFSでの着氷の乱れがなければ、300点はおろか310点に達してもおかしくは無かった。 当然王者達も今大会の宇野の滑りには多いに刺激を受けただろう。 中でも間違いなく羽生は刺激されたに違いない。 ここ数年は日本選手権で4連覇を果たすなど、国内では頭1つ2つ以上抜け出していたが、来シーズンからはそうはいかないという事を宇野が今大会自らの力で示した。 確かにまだ羽生と宇野にはまだ差がある事は確かだが、確実にその差は詰まっきている。 しかし逆に宇野の活躍によって羽生が燃える事も確かだ。 今はケガの治療に専念しなければならないが、間違いなく心の底で闘志を燃やしているだろう。

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記事カテゴリ:
フィギュアスケート
タグ:
4フリップ
宇野昌磨
羽生結弦
フィギュア

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宇野昌磨が手にした王者達への挑戦権

ひとつ気になりましたので投稿します。

史上初の4Lz成功はブランドンムロズ選手ですね。ボーヤンジン選手は4Lz+3T、FPでの4度の4回転、3種類の4回転について史上初の称号を得ています。

宇野選手の今回の4Fは相当びっくりしましたが、3A-1Lo-3Fに度肝を抜かれました。いつかやるつもりだろうとは思ってましたが、今期に見られるとは❗プルシェンコ選手に次ぐ史上2番目の成功例では!?メディアはほぼスルーなのでちょっと残念です。
なにせ、シーズン最後でトップに食らいつける技術力を示しせたのは喜ばしいですね❗

ただ、史上初の快挙と大いに報道されてしまったので、余計なプレッシャーにならないか心配もしています。願わくは、安藤選手(引退されましたが…)の4Sのように、メディアが毎試合挑戦の意思を確認したり、挑戦を煽ったり、がないことを。

本当に怪我には気をつけてほしい、来期も楽しみにしています。

あ、気になって投稿しただけなので、公開しなくても構いません。
1点だけ指摘するつもりが、盛り上がってしまってw

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