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高卒プロが可能性を広げる

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Jリーグに毎年新たにルーキーとして入団してくる選手の内訳は大学、高校、ユースの3つがほとんどを占めているが、その半数は近年、大学サッカー出身の選手が占めるようになってきている。 このような大学サッカーを経由してプロ入りする流れは、日本は勿論、韓国あるいはアメリカなどといったあたりは一般的だが、欧州においてはこのようなルートは殆ど存在しないと言って良いだろう。 そもそも大学を経由してプロ入りする概念は欧州には存在しない。 世界的に見ても珍しい大学を経由してのプロ入りは果たしてどのような意味をもたらしているのだろうか。

Jリーグの各チームが高校生年代の選手よりも大学生年代を選手を好む理由として1番に挙げられるのは即戦力としての活躍が期待出来るからだ。 経済的に決して大きくないクラブにとってはルーキー選手は貴重な戦力補強の一環である。 ガンバ大阪のようなビッグクラブでは今年は高卒選手6人とプロ契約したように、将来性のある高卒選手をじっくり育てられるが、育成などを出来る余裕の無いクラブであれば即戦力の大学生を好む。 実際に見てもルーキー選手で1年目から試合にコンスタントに出場する選手の大半は大学サッカー出身の選手ある。

大学サッカーにおけるメリットはいくつかあるが、最大のメリットは実戦経験を積める事である。 仮に高卒でプロに進んだ場合、当然の事ながらいきなりトップチームで試合に出続ける事は難しい。 そのような選手達が実戦経験を積めるような環境が今のJリーグには残念ながら一部を除いて整備されていないのが現状である。 その点大学サッカーでは、高校卒業の時点でプロを視野に入れれるような選手であれば、大学1年目からベンチ入り、あるいはスタメン入りというのは決して難しい話ではない。 さらにそこでインカレあるいは総理大臣杯などといった負けの許されない状況下での試合やリーグ戦で実戦経験を着実に積んでいく事が出来る。 さらに選手寿命が短いサッカーを考えると安易に中途半端にプロ入りするよりは、大学の4年間で自分向きあってプロ入りをすべきかという時間的な猶予も享受する事が出来る。

今後ますます高卒プロよりも大学を経てのプロ入りが増える可能性は十分に考えられる。 それはJリーグだけで見れば、決して問題は無いかもしれないが、日本代表あるいは世界へという観点から見ると非常に危険な問題であると言える。 そもそも大卒であれば22歳でプロ入りする事になるが、22歳という年齢は世界的に見ると決して若いとは言えない。 この年齢ですでに海外へと渡っている選手が今後、増えていかなければならない中で、大卒というのはこの時点で大きな遅れを取ってしまっているのが事実である。 近年は、長友あるいは武藤などが大学サッカー出身から世界へと羽ばたいているが、これは珍しいケースであり、海外移籍を果たしている日本人選手の殆どは高卒でプロ入りした選手達だ。

確かに大学サッカーを経れば着実な経験と成長は期待出来るが、香川や内田のように若くして世界へと羽ばたいた選手のような爆発的な成長は大学サッカーで期待する事は非常に難しい。 武藤にしても大学在学中から特別指定選手としてプロの選手と同然のように試合に出続けた事によってブレイクを果たす事が出来た。 確かに武藤のような形でブレイクするのも一種の手ではあるが、世界を見据えるのであれば、やはりプロの方が可能性は大きいと言えるだろう。 その点、先月明治大学サッカー部を退部してプロ入りを果たしたリオ五輪代表候補の室屋の決断は非常に賢明である。

前述した武藤はFC東京のユース時代にプロへの打診を受けたが、プロでやっていく自身がその当時無かったことが理由でプロへの誘いを蹴って大学に進学した経緯を持つ。 武藤のようにプロへの自信の無さから大学進学を決意する選手は決して珍しくない。 結果として武藤は大学で自信を付けた事により今に至るが、才能のある選手をわざわざ遠回りさせてしまうのは非常に勿体ない話だと言える。

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記事カテゴリ:
サッカー
タグ:
大学サッカー
Jユース
武藤嘉紀

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