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PCSの重要性とメディアについて

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男女共にこれほどまでレベルの高いGPファイナルになると予想出来たものは果たしてどれくらいいたのだろうか。 男子に至っては、合計330点超え、FS200点超え2人を含む4人が190点超え、FSで3人がPCS95点超え、4Lzの認定。 女子では、世界歴代3位の得点、194点超えでも最下位。 挙げれば挙げるほどキリがない。 もはや男子は何本4回転をプログラムに組み込むか、女子はいかにミスをしないか、そしていかに高難度の3回転の連続ジャンプを組み込むかというのに尽きるだろう。 これはシニアに限った話ではない、実際JrGPファイナルでも男子では、どの選手も転倒、失敗の連続となってしまったが、FSでの複数回の4回転は当たり前、女子では3Lz+3Tのコンビネーションがジュニア世代でも当たり前の時代になった。 これは全てジャンプにおける話であり、この最近のジャンプの進化は本当に恐ろしい限りと感じさせられるばかりだ。 そしてそのトップに君臨する羽生にはさらなる高みへの鍵として、4Loの解禁をメディアは煽る。 今季復帰した浅田に対してももっぱら3Aの状態ばかりが報道される。 いずれにしてもメディアがフィギュアについて伝える時の殆どがジャンプについてなのだ。 例えば各試合の結果を伝える際にメディアはジャンプの出来、不出来しか伝えないのが殆どだ。 その他の要素については軽く言及されるだけで、詳しく伝えられているのは報道ステーションの織田信成くらいだろう。 確かに今のフィギュアスケートにおいてジャンプが全体に占める割合は非常に大きい。 しかしジャンプを含むTESと表現力などを評価するPCSの得点配分はほぼ同じである。 したがってジャンプばかり、むしろジャンプしか伝えない今のメディアは、果たしてフィギュアスケートという競技を正確に伝えられているのだろうか。 とは言っても、全員がフィギュアに目が肥えている訳ではなく、大多数がフィギュアの知識をあまり持っていない。 だからこそ、そのような人達に凄さや興味を抱かせる為の手段としてジャンプが用いられる。 それはジャンプが最も素人目から見ても分かりやすく、何といっても1番はジャンプの出来が勝負の大多数を決するからなのである。 さらに表現力といったあたりをいくら説明しても、素人目から見てジャンプに比べると圧倒的にその違いを理解するのは難しいことである。 さらにPCSは試合前からある程度予想がついており、1試合で急激に得点アップというのはまずあり得ない。 この事からフィギュア報道におけるジャンプに傾く天秤は非常に大きく、その報道の在り方は決して間違いでは無い。

しかし羽生がこれほどの注目を集めている時だからこそジャンプ以外の事もしっかり伝える必要があるのではないか。 もはや「生きる伝説」となりつつ羽生について世間の人達はどれほど理解出来ているのだろうか。 素晴らしい4回転を跳ぶ事は殆どの人が知っているだろうが、その他の羽生の表現力やスケーティングスキルの凄さを理解している人は果たしてどれほどいるのだろうか。 例えば世界最高のサッカー選手であるメッシについて、ただ沢山ゴールを決めるという事だけでなく、ドリブルが上手いなどといった事は、あまりサッカーに詳しくない人でも分かるはずだ。 より一層フィギュアについて理解して貰う為にはジャンプだけでは不十分ではないか。 仮に詳しく知らなくてもフィギュアは楽しむ事が出来る。 だがより詳しく理解出来ていればどれほど、さらに楽しむ事が出来るのは間違いない。 これは決して押しつけではない、あくまで提供である。 情報の提供、すなわち楽しみ方の共用の為の1つの要素である。 ライト層に対してよりフィギュアスケートという競技を魅力的に感じて貰うためへの1つの要素なのではないか。

この4回転時代においてジャンプと同様にPCSは大きなウエイトを占めている事を忘れてはいけない。 それはFSでTESが100点を超えながら5位に沈んだ金博洋やFSで4回転、3Aそれぞれ1本ずつの構成ながら192点を記録出来るチャンから見ても分かるだろう。 来シーズンからルール改正が予想されるが、間違いなくその改正でPCSの価値は上がる事は間違いないだろう。 それを含めメディアには今まで以上のレベルでの情報伝達が求められるべきだと私は思う。 そして選手だけでなくファンも世界一のフィギュア大国になるべく、今伝えなければならないのではないだろうか。

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記事カテゴリ:
フィギュアスケート
タグ:
フィギュア
羽生結弦
ジャンプ
表現力

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