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初めて迎える長い冬

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お昼前の時間帯に「清宮選抜絶望」という見出しがネット上を踊った。 毎回毎回早稲田実=清宮と言わんばかりに、オーバーなまでに発するメディアに対して嫌気がさすと同時に来春は甲子園で清宮が見られないのかという何とも寂しい気持ちに覆われた。

秋季東京大会2回戦。 早稲田実と二松学舎の大一番に立川球場には大勢の人が詰め寄せた。 試合開始30分以上前に私は球場に到着したが、内野席の席は1つも空いておらず、しぶしぶ立ち見を選択した。 そして試合開始から少し経つと満員札止め状態に陥った。 そうした状況になる事は予想されていた。 そもそも立川球場は内野席が5列しかない上、今日に限っては両校ブラバン、チア勢ぞろい、そして保護者、一般生徒で球場の内野席の半分近くを占めるのだから、当然といえば当然である。 これほどまで清宮が注目されている中、しかも祝日に行われるというのにも関わらず、この球場を選択した東京高野連は今回は判断ミスと言わざるを得ないだろう。

そんな前置きは置いといて、試合内容を振り返っていこう。 試合全体を通して両チームミスはあったものの見ごたえのある素晴らしいゲームだった。 早稲田実先発服部、二松学舎大江の両エースの好投でテンポよく進んでいくが、6回に清宮のタイムリーで早稲田実が先制。 そのまま逃げ切るかと思いきや、最終回にセカンドの中岡がなんでもないセカンドゴロをファンブル。 そこから流れがガラッと変わり、二松学舎に追いつかれると、延長10回1死2、3塁のピンチで、前進していたレフトの頭上を二松学舎の2番鳥羽の打球が超え、この瞬間に早稲田実の選抜は儚くも潰えてしまった。 歓喜に沸く二松学舎サイドと涙を流す服部の対照的な絵が何とも切なかった。

そして当然この試合のハイライトは清宮と大江の見応えがありすぎる対決の他はない。 結果清宮が2安打と軍配は清宮にあがったが、大江も2三振を奪うなど1年夏から甲子園に出場している先輩としての意地を見せた。 そしてこの試合でもやはり清宮の凄さが垣間見えた。 何といってもスイングで上体が全く崩れない事で、緩い球に対して完全に対応。 さらに外角の球に対しても、上体が崩れないに加え、無理に引っ張らないバッティングをしていた事で難しい球をセンターへはじき返していた。 そして夏に比べて選球眼がかなり磨かれており、大江の際どいコースを狙った球を余裕を持って見送っていた。 しかし何といっても最大の特徴は圧倒的なオーラではないだろうか。 明らかに他の選手とは打席での雰囲気が違う、少なくとも私はこんなにもバッターボックスでオーラを放つ選手は見た事がない。 ただいくら清宮が凄かろうと勝ったのは二松学舎だ。 その立役者は大江の一言に尽きる。 9回に粘られながらも清宮を三振に仕留め、そこから流れが変わった。 味方に追いついて貰って突入した延長では、ピンチの場面でダイビングキャッチを試み、ピンチを切り抜けた時は大きく吠えた。 そして先頭打者でサヨナラに繋がる、2ベースを激走でもぎ取ったのも大江だった。 よく「最後は気持ちで勝った方が勝つ」と言われる事がしばしばあるが、まさにその通りのような気迫を大江が見せた試合だった。

とにもかくにも早稲田実は選抜への道が絶たれた訳だが、清宮以外にも4番を担いながら超高校レベルの守備を誇る金子や夏から投球に力みが消え、勢いのある球を放っていた服部など好選手は多い。 単純に去年のチームより打撃力は劣るが、投手力を含め守備力はかなり高い。 そして清宮も今日を含め秋季東京大会全4試合で4ホームランという結果で期待を裏切らない活躍だった。 だがやはり清宮1人では勝てない。 ただ清宮の発言からは、もう自分が引っ張るんだという意識が見え精神的にもチームの顔としての自覚も出てきたように思える。 今ながらで見ていた某スポーツニュースで秋の東京大会がテレビに映る違和感を感じつつ、やはり自分も含めみんな結局清宮に期待しているんだと改めて思い知る。 取りあえず春までは過激になり過ぎないように、清宮が迎える初めてに長い冬を見守ってあげようではないか。 今まで期待に応え続けてきたのだから、きっと期待に応えてくれるはずだ。

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記事カテゴリ:
高校野球
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高校野球
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