2012年02月12日

四大陸選手権第2日 

パトリックとの距離 ~男子フリー~ 
 ホームだし、今季強いし、でパトリック・チャンを止められる気はしなかった。ただ、彼も人の子、ショートでミスが出て予想ほど折り返し地点で点差が開かなかったものだから、もしかして脅かすことができるのでは、そうなれば世界選手権奪回が見えてくる、と色めく気持ちを持ってしまった。しかし結果は、フリーで四回転を2回決め、ノーミスで終えたチャンに対し、対抗馬最右翼のわれらが高橋大輔は、四回転こそクリーンでないながら着氷したが、得意のはずの2回のトリプルアクセルでミスが出て追いつくことはできなかった。ショート3位から一つ順位を上げたものの、点差は30点!あまりに大きな差に一時は落胆したものだ。「もう、追いつけないかも・・」と。
 でもよく考えれば、相手はノーミス。こちらはアクセル2本が不発となれば15点は開いたことになる。何より自身も4回転トゥーループは降りたのだから、悲観するものではないのではないか。ノーミスの相手にミスを犯しては追いつけない。4回転成功、それもチャン同様ショート・フリーで3本決めたうえのノーミスで初めて同じ土俵で戦える、伸ばした指先のその先の、ライバルの背中までの距離が何となく実感できた収穫ある大会ではなかったか。
 彼は焦っていない。目標は2年後。それまででいいのだと。思えば現在のチャンは、四大陸選手権で当時の世界最高得点を叩き出した頃の彼を彷彿とさせる、いやまたそれ以上とも思える強さだ。手が付けられない。ただ、その後彼自身が怪我に沈んだし、バンクーバー五輪までにベテランも復帰してきた。採点の流れやプログラムの傾向など競技のトレンドも微妙に変化した。大事なのは「現在」でなく2年後の「その時」だと知っているから、その時までじわじわ追い越すプログラムを、虎視眈々と練っているように見える。ファンとしては今回10点差内外に追い詰めておいて、世界選手権で堂々覇を競ってほしい、などと目先のことを考えてしまっていたが、敗戦後ながらあのすっきりとした受け答え、身のこなしをみればまったく別の次元、時間軸で判断しているのは明白だった。
 勿論、願わくばショートとフリーの出来が揃わぬ乱高下状態を脱却してもらい、必要以上にハラハラしたくはない。でも、2年後の表彰台争いに参画してくれる喜び、ライバルに脅威と言わしめているその存在感に免じて、文句を堪えて見守るしかなさそう、な気がしているのだ。

とりあえず、のアクセル着氷 ~女子ショート~
 余程のことがない限り、浅田真央選手の優勝は濃厚と思う。そんな戦いでのモチベーションはやはり封印してきた大技チャレンジしかない。回転しやすい高地開催のメリットもある。ということで予想通り彼女は跳んだ。回転不足は取られたが認定されたし、他のエレメンツはクリーンにこなした。大差をつけられなかったが、点差以上の心の余裕を見て取れた。ステップなど、アクビ姫よろしく空中をふわりふわり浮遊しながら「キラキラ」を振りまいているような柔らかな笑みをたたえた演技だった。恐らく、フリーもやってくれるだろう。
 体調不良が伝えられた村上佳菜子選手が盤石だったものの、今井 遥選手の失敗が残念。最終組に入れなかったが、少しでもフリーで挽回してほしい。

posted by harukonomu |02:58 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2012年02月11日

息詰まる男子ショート

 「日本男子二人が表彰台の可能性がある」、思いながら記せなかったわが身の自信のなさに呆れた。無良崇人・町田 樹両選手、ともにベストな演技を見せて4回転ジャンプで転倒したエース高橋を挟んでチャン包囲網を形づくった。1点強の差に3人が並んだスタートは、来季の活躍の場を得んがために必死の二人の奮戦によるもの。ともに魅せてくれた今季一番の演技に胸が熱くなった。わずかに2位と4位に分かれてしまったが、著名どころが失敗した4回転をそれもコンビネーションで決めた無良選手と、4回転抜きながらチャン・高橋に次ぐ演技構成点を獲得して作品としてのまとまりを評価された町田選手は、大きな自信とチャンスをつかんだ思う。
 とはいえまだ大会の半分が終わったばかりで健闘と手放しで喜ぶまい。チャン追い落とし筆頭候補として、高橋選手は「転んでる場合じゃないよ」と言いたいし、無良・町田両選手にはフリーでも気を抜かずにベストを尽くしてほしい。表彰台はともあれ、日本勢全員の「エキシ残り」の可能性はずいぶん高くなった。もっとも、デニスにアダム、ナンソン、ケビンと、実力者も挽回を期して来る。喜びの涙腺決壊の前に、どれだけハラハラするのだろうか。そして数時間後には女子ショート。後ろから二つ目の組に図らずも日本勢3人が固まった。こちらはショートとあって男子ほど心配しなくてすみそうだが、眠って放映を待てるかどうか。

posted by harukonomu |01:01 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2011年12月31日

いきいきジュニア~全日本第3日~

 勝っても負けても主役のはずのマオ、が本当に2年ぶりの優勝を飾りました。調整や体調管理の難しい時、ほっそりというよりぺちゃんこに薄くなった痩せた身体で臨んでいたにも関わらず、では改めてスゴイ選手になったと実感した。

3人3様
 会場滞留12時間の翌日とあって、正直睡魔と戦う時間帯があった。その眠気を覚ましてくれたのが宮原知子選手。確か二年前の長野のショーの時から、振りに緩急があって表現力の可能性を感じていた。ショートは失敗したがフリーはルッツ・トゥループトリプルコンビネーションはじめジャンプがポンポン決まり、追いかけているうちこちらの目が覚めた次第。
 さらに佐藤未生選手。ショートは早い滑走順だったため約2組、トップに居座った。伊藤みどり選手が五輪メダルを獲得した縁あるラフマニノフでデビューとは、チーム山田期待の大器というところ。
 ショートは悔しかった庄司理紗選手も冒頭の3―3―2連続ジャンプを決めて波に乗る。易しい曲調ではないが、持ち前の表現力で自然の情景を演じた。
 三人の共通点は、ジュニアより長い演技時間の後半に入っても殆ど乱れなかったこと。ペース配分の失敗やスタミナ切れを感じさせず、大舞台を楽しんでさえ見えた。高校生ジュニアが緊張で崩れる中、これだけ躍動されたら、世界ジュニア派遣も当然だろう。

シニアで手応え
 高校生になってなかなか結果の出なかった西野友毬選手。かつてはジャンプで崩れたらそのまま、という弱さがあったが、フリーでみだれたとはいえジャンプの失敗を持ち味のスピンやスケーティングで補う戦いができたと思う。順位以上に、シニアでの手ごたえをつかんだはずだ。美形スケーターの将来が楽しみ。

滑走順に泣く
 優勝候補筆頭、だったはずの鈴木明子選手。ショートは最終、フリーは最終組トップとプレッシャーのかかる滑走順に泣いた印象。ベテランらしく経験で乗り切れると思っていたが、連戦の疲労がそれを許さなかったようだ。勝ちたい気持ちが空回りしたのかもしれない。フリーはいつも後半のルッツが鬼門。みんなが認める良プロだけに、苦手意識が生まれなければいいのだが。

 放映は少なかったが、トライアウトを実施したと聞くアイスダンスで新たに4組が初出場。テクニックはリード姉弟に遠く及ばないが、新戦力の登場はやはり楽しい。特にシングルとダンスでダブルエントリーだった玉田裕也選手は3日間で合計4本滑走。お疲れさまでした。

posted by harukonomu |12:04 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2011年12月25日

楽しい風景 ~全日本第2日~

3強と言われる人たちや、結果そのものについてはまた機会があれば発したいと思うので、現地からはメディアが伝えない直に観て感じた事を綴ろうと思います。
 
美しき姉妹
 怪我のため昨季を棒に振った村元小月選手。演技前に声援が飛んだように「さっちゃんお帰り!」という心境でした。春のショーで「全日本で」と声を掛け合った通り、久方ぶりの大舞台でほぼノーミスで滑り出が嬉しかったです。滑走順が妹の哉中選手の滑走と続いたという幸運もあり、キス&クライでは姉妹を挟んで濱田・田村両コーチとの4ショットが実現。姉妹ともの好演技を見届けたほのぼのとしたシーンでした。

注目ジュニアは緊張か
 昨季の庄司理紗選手、今季の宮原知子選手の新旧全日本ジュニア女王。シニアでのポジションが注目されるところですが、ともに演技に固さがあり、若手らしく「のびのび」とは行かなかったようです。しかしながら、宮原知子選手は、失敗のカバーを取り返そうとするガッツを見せました。小学生の頃から、独特の表現力を持った上手な選手、という印象がありましたが、お嬢様タイプの多い女子選手には珍しく負けん気が全身から溢れ出ていて、これからの戦いが期待できそうです。

ひと皮むけそう、な予感
 ジュニア前半でよく跳び回っても、だんだんできなくなる。女子は体型変化という避けて通れない壁に当たって克服できない選手を何人も見届けることになります。西野友毬選手もそんな一人。ローティーン時代は真央2世ともてはやされながら、当時以上の結果はなかなか出ないことが続いてきました。今回のショートは会心の演技。ジュニアではお姉さん格の年齢になった今、スケーティングや表現力がさらに備わってきて、氷上の存在感が増した気がします。ジュニアながら4位発進。ポテンシャルはもともと高い選手なので、ここでフリーが揃えばセカンドブレイク、のチャンスと見ます。

期待通り、空中戦を演じた二人
 表彰台争いには加われませんでしたが、最終組の一つ前は楽しい組でした。その皮切りが4回転トゥループを決めた無良崇人選手。踊れる選手ではないので、ジャンプとジャンプの間をつなぐ工夫が必要なのですが、ガツンガツンと降りていくダイナミックなジャンプを待ちながら感じる「しびれ」、のようなものが今回は埋めてくれました。名門中京大主将に相応しい、男前な演技でこの組の会場の空気感を一変させました。そして、ジャンパーとして周知の村上大介選手。難度の高い4回転サルコウをクリーンに着氷。容姿・演技とも骨太な彼をローリーニコルが男っぽく味付けた好プログラムを演じきってくれました。両選手とも順位を上げて5位6位。私の期待にも応えてくれた格好です。

個性色々
 昨日武芸を演じた佐々木彰生選手は、今度はカントリーに乗って牧童。ここまでやるか、という弾けぶりで会場を沸かせてくれました。動きっぱなしのあのプログラム、さぞや疲れるでしょうに。私も大好きな選手の一人ですが、ファンも年々熱狂化していて、選手魂というよりショーマンシップに長けた彼に、ジャンプミスの回数に言及するのは野暮、と思いました。
 正統派は中村健人選手。長い手足に端正なマスク、伸びやかなスケーティング。誰しもが認める「二の線」スケーターです。放映されていたら知らない方はおそらく、失敗の多い選手、と思われたかもしれませんが、彼の悲しい弱点がジャンプなんです。3強演技後の異様なムードの最終滑走でよくまとめましたし、重厚なクラシックが似合うのも日本では彼くらいしか思い当たりません。よく演じきってくれたと思います。よくできた、とファンは感じた一方で、とてもくやしそううだった彼。あ、「これでまた伸びる」と頼もしく見えたのでした。
 
獅子(小子)奮迅
 宇野昌磨くん。小学生のときから出来る子でした。詳しい人たちには知られた存在です。でも、140センチ、フラワーボーイと見まがうサイズでジュニアに上がっていきなり全日本シニアまでたどり着くし、しかもその大舞台でショートはノーミス、フリーも兄貴たちに冷水をぶっかけるような鮮烈デビューを飾りました。技術や努力だけでなく、天を味方にできる「運」を持ってる、そんな新星が、またひとつステップを上がった感じです。ただ、可愛かった、のではありません。指先や視線・表情にまで気を配った、ジュニアらしからぬ大きな演技で会場を支配。バレエを学んだと聞いた気がしますが、すでに魅せる術を身に付けているのは、センス、というよりほかにないと思います。トリプルアクセルさえ入っていない構成での総合190点超えは、ミスがなかったのは勿論かなりな存在感の証し。私も思わずスタンディングオベーションに・・。その出来の良さは、山田コーチさえ「あんぐり」だったんですね。身長も伸びるし、これからトリプルアクセルも必要だけど、「持ってるショーマ」は軽々試練を越えてしまうのかも。

posted by harukonomu |10:18 | 観戦記 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2011年12月22日

グランプリファイナル

 男女で2位を確保し、好結果を残した日本勢。今季は3戦出場が可能になって
疲れを残した選手がいたためか、ファイナルらしからぬポロポロとミスが散見された大会だった。上向いていた浅田選手の欠場は残念だったが、熱い支援を惜しまなかったお母様のご冥福を祈らずにはいられない。

絶対評価、の高さを示した鈴木明子
 もちろん優勝して欲しかった。つぶし合うように各々小さなミスが出た今大会、スコアを見る限り「勝てないはずはない」試合だっただけに私たちも悔しい。ただ、アウェーの大会ながらNHK杯同様高い演技構成点を稼いだ。五輪前後の、いい演技をしても演技構成点を抑えられていたのが嘘のようだ。大物欠場の影響もあろうがこれは心強い。今回は逃したが、今季はまだ好機をつかむだろう。年齢に触れては失礼だが、26才にしてのフリップトゥループの3回転コンビネーションジャンプ挑戦!二週間前にトゥループトゥループを成功させたばかりでのこの意欲には恐れ入る。ダブルアクセルトリプルトゥループは自信を持っているし、このバリエーションの多さは必ず身を助けるだろう。

同情票、なくとも本領発揮の羽生結弦
 4回転が安定した。ひと皮剥ける契機はコレに尽きると思う。スタミナを問われる彼がフリーの最終ジャンプで躓いたのはご愛嬌だが、ショートフリーともほぼ会心の出来だった。ロシアでの初優勝から中一週、疲労より勢いが勝った若者らしさを存分に発揮、トップと戦える存在感を示した。
 今後の体格の変化など将来はまだまだ不透明だが、私の方も苦手意識を払拭して、長く見守る覚悟をつけさせられた好演と思う。織田選手の全日本欠場、勢いのある時 は運も見方するのかも知れない。

やはり対抗馬に据えられた高橋大輔
 4回転失敗は織り込み済み。だからショートで着地に失敗したルッツが勿体なかった。セカンドジャンプを付けようとしたのかな。カナダ開催でパトリック有利は動かなかったとしても、もう少し差が詰まっていたらどうなるか判らなかった。フリーが良かったからなおさらだ。4回転こそ組み込んだものの、バタついた出来の優勝者と、決まらなかった4回転以外をまとめた2位と。フリーだけなら甲乙つけがたかった。NHK杯は少し点が出過ぎていたけど、ファイナルでここまで善戦できたのだから、対抗馬は彼、と誰しも認める存在感を発揮できた。あとはどこで3連続ジャンプ(今の構成なら恐らく後半のルッツの後?)を入れるかとか、追いついてきた4回転の出来だけ。一か月遅れのスターとを思えば順調。あと3か月あれば十分戦えることがはっきりして、安心した。

 せっかく出場を果たしながら、ペアの高橋&トラン組の演技は放映なし。緊張からか本来の出来ではなかったようだが、あのメンツに加われただけでも意義深かった大会。せめてサワリだけでも観たかったのに。毎々ながら時間割には不満が残ってしまう。

 アップが遅くなってもう全日本ウィーク!!リード姉弟に織田選手。欠場を強いられる残念なニュースがある一方で浅田選手は健気に参戦。きっとまた彼女の滑走直前は、異様な緊張感が会場を包み込むに違いない。 

posted by harukonomu |00:29 | 観戦記 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2011年11月16日

NHK杯・男子フリー

 前日女子ワンツーに沸いたうえ、男子は表彰台独占も夢でなかった最終日は、少しゆったりしたムードに包まれていた気がします。結果女子同様ワンツー、しかもハイレベル。今季のグランプリで優勝者が出ていなかったモヤモヤを晴らす結果となりました。

トマシュ・ベルネル選手 
 第一滑走は似合わない選手。冒頭の4回転がキレイに決まって、さすがと思っていたらアクセルに続いて盛り上げどころのステップでも前のめりに転倒。「不調なだけ¥に、せめてノせたい」とたくさんの日本のファンへのサービスが仇になった気の毒な結果。

アーミン・マバヌザーデ選手 
 中盤以降ジャンプでポロポロ小さくミスを繰り返して。線も細いし体力・スタミナの問題かもしれません。

サミュエル コンテスイティ選手 
 大技なしながらラヴィアンローズをダンスのようにノーミスで舞いました。ベテランらしい優雅で老獪な演技。

ロス・マイナー選手 
 アクセル2本、冒頭でキレイに揃ったのが大きかったと思います。どんどん表情がよくなって、滑りも伸びた印象です。ノーミスの好演でした。

町田 樹選手 
 6分間練習から少し表情が硬かったでしょうか。トリプルアクセルにトリプルトゥループを付けた難度の高いコンビネーションこそ決まりましたが、後半はいつものキレやスピードに欠けました。表彰台も、なんてプレッシャーをかけてごめんなさい。トリプルアクセルはじめジャンプはアピールできたし、「若々しい樹ならではのドンキ」というステファンの意図は伝わりましたよ。滑り込んだら素晴らしいプログラム、海外でまた披露できるようまだまだ頑張ってほしいです。

コンスタンチン・ミンショフ選手 
 ジャンプ命、の人が4回転と3回転半を決められなければ厳しい。元気もなくなっていきました。

ブランドン・ムロズ選手 
 前日キレイに決まった4回転ルッツで大転倒。ほとんどのジャンプが回転不足か抜ける失態。泣きそうな表情を見ているこちらも辛い演技。二人続いて、ジャンプの恐ろしさを痛感。

小塚 崇彦選手 
 4回両足着氷以外は大きなミスなし。個人的には苦手な曲だったのですが、表現したいスケール感は何んとなく判った気がします。のびやかなスケーティングも曲によく乗って、ジャパンオープンほどの違和感はなかったです。手足・顔の動きも丁寧で、表現力格段に上がったと思います。上着の袖の素材がもう少し柔らかかったら、気を配っている上半身の動きがより大きく美しく見えると思うのですが。

高橋 大輔選手 
 練習中のフリップ成功を見逃しました。練習中に何ガッツポーズしてるんだろうって眺めていました。残念。普通に演じたら、4分半は冗長に感じる筈の曲調も、飽かすことなく惹きつけ続けました。回転が高く幅が出ました。跳び上がりきってから回るルッツの美しいこと。しかもあんなに助走が短いのに。後半スタミナが切れたのは判りましたが、補って余りある演技力、存在感がありました。


posted by harukonomu |18:12 | 観戦記 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2011年11月13日

NHK杯・男子ショート

興奮させてくれました。ショートながら終わった瞬間、だからフィギュアは楽しい、再認識してしまいました

'アーミン・マーバヌーザデー選手
' トリプルアクセルでステップアウト。ミスはそれだけでしたので、悪い出来ではなっかたのではなでしょうか。線の細い選手でした。

コンスタンティン・メンショフ選手
 4回転からのコンビネーションが決まってびっくり!28歳の遅咲き、他のエレメンツでもしっかりした演技です。ロシアの層はやはり厚い、ということでしょうか。

ロス・マイナー選手 
スピードが落ちず、よくまとめたと思います。クセもなさそうですが、もう少し個性や強みが欲しい印象でした。

町田 樹選手 
 ジャンプはみんなキレイ。ベスト!と思った瞬間フライングシットスピンの入りで転ぶアクシデント。それでも自己更新で4回転組と僅差だっただけにもったいなかったですが、加点や演技構成点が高かったです。力を認めてもらえて、こちらも嬉しくなりました。フリー、頑張ってほしいです。

ブランドン・ムロズ選手
 4回転ルッツをキレイにお披露目。コンビネーションは3回転―2回転。後半少しバテていたように見えました。

トマシュ・ベルネル選手 
 4回転に挑みましたが、スピンは回りきらず、スピードは落ち。好きな選手だけに観たくない姿でした。病み上がり、と聞き納得しました。

小塚 崇彦選手
 4回転のコンビネーション、と聞いていたので来なくてびっくり。まとめる方向に転換したようです。大過なくきっちり、という鉄板のショートだと思います。決して、彼の出来は悪くなかった。

サミュエル・コンテスティ選手 
 コンビネーションでも詰まってました。指揮者に扮して演じる方はベテランらしさが出ていましたが、ジャンプがすべてまともに決まっていないので、ショートでは厳しいです。

高橋 大輔選手 
 神憑り、の演技。鳥肌が立ちました。回転足りない?と思ったキャメルスピン以外はすべて最高ランクで90点。4回転が無くてもこの得点は凄いです。フリーは思いきり演じて欲しいです。


posted by harukonomu |09:27 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2011年11月13日

NHK杯・女子フリー

男子の興奮冷めやらぬ中、女子フリーは始まりました。浅田選手の成否、会場のほとんどの関心と心配がここにありました。

石川翔子選手 
 緊張はこちらに伝わってきました。終了後も疲労困憊の体で倒れこんで。流れは悪くありませんでしたが、ジャンプのミスがポロポロ出てしまうと、このクラスの選手は点がドンと下がります。荒川静香さん振付、で話題でした。その世界は伝わったので、俯かず次の試合に向かってほしいです。

シンシア・ファヌフ選手 
 体調が悪いのか、と思えるほど。身上のメリハリある演技が影をひそめ、満足にできたジャンプは皆無、スピードもなかったです。

マエ・ベレニス・メイテ選手
 冒頭にダブルアクセル+トリプルトゥループがキレイに決まったのですが、後半になるにつれ、ジャンプの着氷が雑になっていく印象で。スタミナでしょうか。

キーラ・コルピ選手
 ショートよりはまとめました。でもコンビネーションが2回転―2回転に終わるなど、本調子でないのが明らかでした。表彰台候補、の筈でしたが。

アグネス・ザワツキー選手
 ダブルルッツ、が勿体なかったです。

アシュリー・ワグナー選手
 後半回転不足をずいぶん取られたようですが、気づきませんでした。ノーミスの流れで、ブラックスワン、良く演じていました。上肢の使い方が巧く、伸びしろがありそうです。

エレネ・ゲデバニシビリ選手 
 ジャンプはなんとか堪えていたのに、ステップで惜しい転倒。悔しいんでしょうが、「あーやっちゃった」という演技後の表情が可愛かったです。

浅田真央選手 
 トリプルアクセル挑まず、は予想外。ショートも固くまとめましたし、今回の課題はいつも出遅れる初戦そのものの克服だったのかもしれません。アクセルがないのを忘れるほど、流れに乗った好演技。楽しそうに滑るのを久々に観ました。誰もが観たかった真央ちゃん、ようやく帰ってきました。

アリーナ・レオノワ選手
 二つのジャンプが抜けたのが痛かったです。ただ昨季は壁に当ってうつむき加減がよくみられましたが、今季は楽しそうに演技しています。一皮むけるかもしれません。

鈴木 明子選手
 前半は初優勝安泰、の流れでした。ループが抜けてヒヤリ、でもそこから三連続にしてしまった精神力にビックリしました。タフな選手です。もちろん満足していない演技とは思いますが、精神力で逃げ切りに持ち込んだのは立派です。流れや振りばかりでなく、点にもなるいいプログラムです。


みんなが願ったワンツーフィニッシュ、見事達成です。表彰式は、よかったあ、という温かなムードに包まれていました。

 ペアでは高橋成美&マーヴィン・トラン組が2位で昨季からまたステップアップ。ジャンプで怪しい着氷を続けながら、加点やレベル確保に腐心、したたかな表彰台でした。しかし、川口悠子&スミルノフ組の演技が素晴らしかったです。
 直前練習で接触して4針縫うケガ。今回ののクリスはショート含め散々でしたが、ロシア大会は出れそうなので、なんとか手ごたえをつかんで欲しいリード姉弟です。


posted by harukonomu |08:18 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2011年11月12日

NHK杯・女子ショート

 札幌に来ています。ご存知の通り鈴木明子選手が会心の演技。多くの観衆が興奮冷めやらぬ、の体で家路につきましたが、私も大興奮した一人です。男女シングルの参戦選手の感想を記したいと思います。

石川 翔子選手
 女子シングル第一滑走で緊張していたと思います。演技前は顔面蒼白でした。冒頭のコンビネーションがトリプルートリプルのトゥループ。いきなりの大技に会場が沸き、本人もふわッと笑顔になりました。回転不足を取られましたが、いいチャレンジで波に乗った演技が出来たと思います。それだけにアクセルの回転不足が惜しかったですが、彼女なりにベストに近いものだったと思います。演技後は感極まった表情でしたが、「やりきって感無量」だった、と見ました。

アグネス ザワツキー選手
 第二滑走で二人目のトリプルートリプルのトゥループ。若手とはいうものの、みんな挑戦的だなあ、と思ってしまいました。ルッツお手付きが残念ながら、他はきれいにまとめてアメリカの新鋭の片鱗をみせました。強いて言うなら、クセはないものよほどいい演技をしないと印象に残りにくいかもしれません。

マエ・ベレニス・メイテ選手
 踏んばって堪えたルッツは、練習時間中からあまり出来ていなかったです。減点されましたがよくできたと思います。幻想的な曲想が彼女の個性によく合っていましたし、演技もまとめていたのでもう少し点が伸びると思ったのですが。

アシュリー・ワグナー選手
 3回転3回転が続いた中、ここでようやく3回転―2回転のコンビネーション。ほとんどミスらしいミスはなく、細かい音を振りで拾いながら丁寧に演技していました。一皮むけて大人っぽい演技。女子フィギュアの良さを凝縮した演技、だったのですがダンゴ状態の得点差でフリーの後半組滑走を逃しました。残念。

エレネ・ゲデバニシビリ選手 
 コーチ変われば演技も変わる。彼女がその典型を体現しました。大味な印象がありましたが、ひとつひとつ丁寧にレベルを拾う演技、最後少し疲れたかな、とは見えましたが大きなミスなく演技を終えました。オーサー効果、てきめんです。

シンシア・ファヌフ選手}'
 ここから第二グループ。前半の各自がほぼ「精いっぱい」のいい演技が続く濃密さでしたが、ここに入って好不調が出てきました。ダイナミックな演技で楽しませてくれる人ですが、ジャンプが全く決まらなければ辛いのがショート。会場のため息とともに、心痛む演技でした。

浅田 真央選手
 表情も落ちついていましたし、演技直前でトリプルアクセルで着氷していたのでイケるかな、と思っていました。もの凄い歓声の中でよく落ち着いて演技できるなあと改めて思いました。アクセルは抜けましたが、良く立て直しました。初めてのパンツスタイル。細身が若干痛々しい気もしますが、いい衣装です。オリエンタリックな振りが散りばめられた凝った振付。タラソワ先生は真央ちゃんの出来ることを熟知して良プログラムを工夫しますね。まだ馴染んでない印象はぬぐえませんが、これからきっと良くなりますね。本人も気に入っていると思います。58点ぐらいで満足してはいけない選手、とは思いますが、苦手だった滑り出しはこれでよし、ということで。フリーも大丈夫でしょう。

キーラ・コルピ選手
 名プロの「虹の彼方に」を完璧な形で観たかったのですが、怪我もあって調整が遅れていたんですね。後半スピードも落ちてシングルジジャンプをひとつ決めるのがやっとでした。

アリョーナ・レオノワ選手 
 うまくいくときははつらつと勢いのある演技ができる選手。今回はいいパターンでした。ミスはなく、ジャンプをすべて終えた段階で笑顔満面になりました。休みどころもあるモロゾフプログラムとの相性も抜群。初戦では気づかなかった女海賊らしい面白い振りも楽しかったです。

鈴木 明子選手
 最初に見たとき、ジャンプが決まったら凄いことになりそう、と思っていましたがいきなり2戦目でやってくれました。冒頭のトリプルートリプルを決めたらあとは笑顔。手拍子とともにリンクを跳ね廻り、あっと言う間に好演技が終わってしまいました。感情移入して涙はでるわ鳥肌がたつわ、当然、立ち上がって喜んで跳ねる彼女を立ちあがって祝福しました。今季は序盤から好調。この先が心配なくらいですが、フリーもあの名作。カメレンゴ師とキス&クライで初優勝を喜んでほしいところ。


ペアで2位につけた高橋&トラン組。ジャンプ以外はよかったです。トリプルツイストも決まって、レベルを稼ぐための工夫をひとつひとつ丁寧にこなして失敗をよくカバーしました。好発進でファイナルにつないでほしいです。
一方精彩を欠いたのが川口組。いつものキレがまったく感じられませんでした。連戦の疲れなのでしょうか。フリーで挽回してくるとは思いますが、前半のグループに入ってしまったのが残念です。
ドス、っという音に驚いたのがリード組。ステップでクリスが躓いて。レベルも伸びず、ざんねんながら最下位発進。引きずらずにフリーで奮起してほしいです。


posted by harukonomu |08:25 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2011年11月12日

中国杯・女子

 
序盤は若手に勢いがあるものですが、意外と今シーズンはベテランの仕上がりがいいようで。新鋭・若手のチャレンジを大御所がはねのけた大会です。

今季絶好調のコストナー選手
 スケートアメリカでよもや優勝かという好演技を見せたコストナー。起伏のある人だけに今大会の動向には注目してました。今シリーズから許された3大会エントリーもそんなクセを認識してではないかと。懸念は無用で、前大会以上の演技をショートフリーで揃えて首位を守り通し、点差以上にぶっちぎりの優勝でした。ジャンプだけが課題。あのスケールで三回転三回転を決められたら、そうは追いつけない、そんな勢いを感じます。

気を吐いた長州未来選手
 スケートカナダで沈んだ彼女。今回はいい演技をショートとフリーで揃えて二位に入りました。何かこの人モノ足らない、と思っていて気づきました。体操の床運動なんです。難度は高いのに情緒がない。曲が変わっても一辺倒な動きしかない。表現力の問題と言えばそれまでですが、味気ないんですね。今回のように上出来なら、元気さやハツラツとした笑顔で緩和されるのですが。早くからシニアに参戦したためキャリアは中堅の域に達した彼女。今回は好調でしたがジャンプで苦労し始めており、脱皮が不可欠になってきました。

苦行中の村上佳菜子選手
 ジャンプや表現力のレベルアップに取り組んでいる村上選手。ジャンプだけでもループの苦手克服の上にコンビネーションジャンプの難度を上げて。プログラムを観るまで想像がつきませんでしたが、少し欲張ってしまったかな、と思います。曲想の問題もありますが、楽しそうに見えない。今回は靴の状態も良くなかったようなので厳しいスタートは仕方ないのかも知れませんが、あまり挫折してきていないだけに、「今季しかできないから」とハードルを上げすぎて、逆に弾かれまいか、少し心配です。単なる老婆心だったと、次で笑い飛ばせればいいのですが。

posted by harukonomu |06:48 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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