熱き氷の世界

団体戦の楽しさ ~2016希望郷いわて国体①~

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全日本観戦の望みを絶った今季、最後の観戦に選んだのがいわて国体。仕事でジュニア勢には間に合わず、シニア(成年の部)の2日間のみとなったが、寒い遠路を経てなお価値ある観戦になった。いまさらながらまとめておきたい。

本気の愛知勢、を象徴した本郷理華選手  層が厚く、素敵な大学生スケーターが数多いる中で、本郷・村上ツートップの参戦。勝てぬはずのない頭抜けた陣容を象徴したのは、二日間に亘って圧巻の演技を見せ付けた本郷理華選手。ぐんぐんスピードが上がっていったショートプログラムは若き師匠、鈴木明子の現役時代のお鉢を奪うかのよう。躍動感溢れるギダムで「どうだ」と言わんばかりの存在感だった。翌日のフリーでも衰えぬばかりかその勢いは増し、華麗な足さばき、四肢のメリハリ、視線の送り、音はめ、非の打ち所のないリバーダンスで満場のスタンディングオベーションをさらった。全日本の硬さが気になっていたが、この大会は緊張感なく演技に没頭できたということか。後の4大陸選手権ではやはり勢いを欠くところが見受けられたあたり、ステップアップして大舞台の怖さも知りつつある、というところか。ただしこの大会は、いいものを見せてもらった。

急なエントリー変更で模索、の村上佳菜子選手  今季最終戦のはずがすぐ後の4大陸選手権派遣が決まった村上佳菜子選手。声援が大きく東北でも大人気、彼女を観にいらした地元客が多かった模様。ところどころ「抜け」ながらも6練からジャンプを念入りにしていたのが印象的。実に心配だなあと。ショートは回転不足がありながら出来る限り「おっつけた」印象。転倒さえなければ演技構成点で若手の引き離しは可能、余裕の2位発進だったのだが。一度練習も緩めてしまったろうから、ショートは何とかなってもフリーは後半保たなかったようで、抜け、解けが続いて。4大陸選手権もショートが破顔一笑の出来だっただけに残念だが、国体の流れを断ち切る調整が出来なかったということか。どんな4年生スケーターになるのか、その姿は依然楽しみ。

県を背負って、の今井遥選手 会場入りですれ違った時、こわばった表情が印象的だった。「緊張感」ひしひし。ショートはスピードを抑えた安全運転な印象だったが、ミスなくまとめて代表組の次点につけた。フリーも大過なし。柔らかなスケーティングはもう少し評価してあげたい気もするが、全日本の無念は幾ばくか晴らせたのではないか。拠点を移した新潟からパートナーを伴っての参戦。チームを引っ張る立場での表彰式では、一転笑顔が弾け、リンクを新設して振興を図る地元の期待に応えた。彼女個人としては来季の厳しい環境が予想されるが、何とか良い演技を重ねて欲しい。

怪我からの復帰 中塩美悠 スケートアメリカでGPシリーズデビューを果たしながら、最後は怪我に泣かされた失意のジェットコースターシーズン。出場を危ぶんでいただけに演技が観れただけでも幸い。練習不足におそらくまだ残っていた痛み、フリーはパーフェクトなシェヘラザードを魅せてもらえなかったが、ショートはノーミスで笑顔!「世界を知っている」中身の濃い演技で盛岡の観客を沸かせた。アメリカで洗練された身のこなしには成長が感じられたし、小気味の良いジャンプも少し戻ってきていて、強化選手にも入れなかったジュニア時代を知る身には、泣けたなあ。自身のコラムで前向きな決意を語っているし、また這い上がってほしい。

 グランプリシリーズ派遣選手がそろった豪華な女子成人の部。初旬にはNHK杯スペシャルエキシビションが同会場で開催されていたこともあって、フィギュアに対する地元の熱も盛り上がっていた。「あのショーを観て来たくなった」「切符が取れなかったのでこちらに」と、ずいぶん耳にしたし、遠来の私たちに「わざわざ」、と労いをかけていただいた。その温かな歓迎に応えるに足る熱戦だったことは間違いない。

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