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白根選手とソフトバンクの3軍制

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昨年は、中日の亀澤選手、巨人の立岡選手、ヤクルトの山中投手と、ソフトバンクではなかなか1軍でプレーする機会を得られなかった選手たちが何人も、セ・リーグの球団で活躍しました。ソフトバンクがそれだけ多くの人材をファーム抱えていられる最大の要因に、3軍制があると思われます。

トライアウトの白根選手と北方投手

ソフトバンク「三軍」出身者たちの矜持。トライアウトで見せた“再生工場”の力。Number Web 2015/11/11 11:50

プロ3年目の昨年オフに戦力外となり、育成枠として再契約を結んだ。今季、二軍ながら59試合に出場し打率2割7分4厘とまずまずの成績を残したが、再び育成での契約更新を球団から告げられたことで、白根は自らの意志でトライアウト参加を決断した。

白根選手は、甲子園で投手としても活躍し、ソフトバンクから内野手としてドラフト4位で指名されながら、2011年春の新人合同自主トレ中に右肘に違和感を覚え、肘の故障が分かって2月には手術が決断されました。1年目はプレーできず、2013年からは次第に出場試合を増やし、2014年オフには育成選手になったものの、今季は3軍2軍合わせて110試合以上出場し、3軍では3割3分5厘、6本塁打、30打点をマークし、不動の4番的な存在でした。しかし、そこまでの結果を残しながら選手層の厚いソフトバンクでは支配下登録されず、白根選手はプライドが、育成としてやっていくことを自分が許せなかったという思いがあったということです。球団も白根選手の希望を尊重し、育成選手名簿から外して自由契約としました。

トライアウトでは7打席に立ち、レフトフェンス直撃の二塁打、右中間への三塁打、センター前の3安打。持ち味である打撃でアピールに成功した。「誰よりも目立っていたと思う」〜「二軍と三軍で100試合以上に出られたこと、そこで多く経験を積めたことも、トライアウトに参加する大きな理由にはなりました」 ソフトバンクの三軍の試合は非公式戦。四国やBCといった独立リーグ、社会人チームなどが相手とはいえ、年間70試合以上と二軍並の日程をこなします。

ソフトバンクからは4人の選手が参加しましたが、NPBの球団からオファーがあったのは、DeNAの白根選手ひとりでした。もちろん白根選手は即戦力というわけではありませんが、三軍では4番打者、昨年は2軍の試合にも59試合出場した22歳、同じ年齢の大卒の新人たちには、負けない経験をしてきています。期待できる選手だと思います。

余談になりますが、この合同トライアウトには、3年夏の甲子園で最速153キロをマークした、横浜のドラフト1位、プロ4年目の北方悠誠投手(21歳)も参加しました。

 ’11年にドラフト1位でDeNAに入団。「最速153キロの本格派」と称された逸材もプロでは制球難に悩まされ、わずか3年で戦力外に。昨年のトライアウトでは球速が140キロに届かず、コントロールもバラついていたことについて「イップスです」と衝撃の事実をカミングアウトし、周囲を驚かせた。〜思い切って腕を振って投げられない。投手、特に北方のような速球派にとっては致命的な“心の病”

今季、ソフトバンクの育成選手となり、DeNA時代から知る三軍投手コーチの入来祐作から、「いつでも何でも言ってこい」と背中を押され、練習でも「とにかく投げてみろ」と指導されたそうです。本人は、「試合でも使ってもらいましたし、ありがたかったですね」と言っています。

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この記事へのコメントコメント一覧

白根選手とソフトバンクの3軍制

hamastarさん、返信ありがとうございます。

おっしゃるように、育成選手制度の誕生により若手育成ですらも経済力勝負になってしまうのは、おおいに懸念されるところです。

ただ、育成選手、3軍自体は、プロを目指す選手にとって、悪いことではないように思います。一方で経済力による格差を縮める努力は、NPB全体の発展存続のために常に必要なことだと思います。

今回のhamastarさんのコメントで思いついたことではありますが、先の返信に書いたように、サラリーキャップ制をとって、巨大球団からの”罰金”で得られた資金を、弱小球団に3軍維持の費用として再配分するというのがいいかも知れません。本来は、12球団すべてが3軍を持ち、あるいは独立リーグのチームも加えて、ひとつないし参加球団が多ければふたつの公式リーグ戦を行うのが、理想かも知れません。その場合は、今は禁止されているNPB3軍の四国ILやBCリーグといった独立リーグ公式戦への参加というかたちが、現実的かも知れません。

白根選手とソフトバンクの3軍制

返信いただきありがとうございます。

>3軍は―
現行の育成選手制度の3年縛りを、育成契約の出口が明確に設けらていると解釈し
さらに育成選手が他球団に移籍したいと希望したときに
所属球団ができるかぎり応えるようにすれば、
確かにhamatom様の仰るように現行制度は
支配下選手数を拡大するよりも選手の飼い殺しを防いでいると言えますね。
私はこの部分は見落としていました。ご指摘ありがとうございます。

ただ、たとえ球団の経済力が乏しくても
以前までは若手育成においては知恵とアイデアでどうにでもできる分野であったのが、
育成選手制度の誕生により若手育成ですらも
経済力勝負になってしまいかねないことに
たとえルールの範囲内といえども疑問を感じていたので
せめて若手育成だけでも格差を是正する良い方法がないものかと考えてしまうのです。

白根選手とソフトバンクの3軍制

hamastarさん、コメントありがとうございます。

私は3軍制自体が悪いとは思っていません。

私が巨大球団を好きになれないのは、不利な条件下にある球団が、さまざまなアイディアと努力で、巨大球団に勝つことの方に、ロマンを感じるからで、資金力がある球団が、その資金を活かしてチームを強くするのも、当然だと思います。ただ、巨大球団がその政治的な意味でのパワーで、ルールを守らなかったり、ルールを自分に有利に変えてしまうことに、怒りを感じるだけです。

3軍は間違いなく、巨大球団に有利な制度のひとつですが、ルール違反ではありません。プロ野球選手を目指す選手たちのための、ひとつの選択肢として、あっていいものだと思います。ただし、白根選手のトライアウトに挑戦したい希望に応じて育成契約を打ち切ったように、選手の希望に沿った運用が必要です。ソフトバンクには1軍にあげられない選手には、他球団でプレーする機会を与え、飼い殺しにすることがないような配慮も感じられるので、一概にソフトバンクのやり方を否とは言えません。

3軍制以上に球団間の格差をなくすためにやることは、いくらでもあると思います。例えば、サラリーキャップ制。巨大球団からの”罰金”で得られた資金を、弱小球団に3軍維持の費用として再配分するというのは、ありかも知れません。

Sportivaの記事では、支配下登録を70人から広げる方が良いとされていますが、私はそれには反対です。育成制度には、原則3年間という縛りがあり、力がある選手がチャンスを与えられないなら、3年経てば、他球団に行く選択肢がありますが、何人でも支配下登録できるのなら、金さえだせばいくらでも選手を登録でき、何年でも飼い殺しすることも可能で、巨大球団にとってはより有利になってしまいます。

ただし、ご紹介いただいた記事にある当時の巨人のように、3軍(第2二軍?)の選手が、実戦を経験できなければ、だめです。あくまで若手に試合経験を積ませるための3軍ですから。新しくスタートする巨人の3軍が、選手を飼い殺し、使い捨てにしないことを願います。

白根選手とソフトバンクの3軍制

初めまして。コメントさせていただくのは初めてですが、
hamatom様の記事をいつも楽しみにさせて頂いています。

3軍制(育成選手制度)については一度じっくり考えてみたかったことですので
今回コメントする機会を与えて下さりありがとうございます。

3軍制については評論家の方々からは好意的な意見が多いですが、
私は以下の記事と同様にあまり好ましくは思っていません。
・http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/2012/12/19/___split_55/index.php
・http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/2012/12/20/post_197/

さらに、保有する選手数が多ければ
その分一軍戦力に成長する人数が増えるのは当たり前なので
結局は球団の経済力が若手育成においてもモノを言ってしまう制度になっていると
言わざるを得ないとも考えています。

ただ、3軍制がプロ野球を目指す選手(特に独立リーグの選手)にとっては
大きなモチベーションになっているのは事実であり、
制度の設立理念である野球人口のすそ野を広げる役目を本当に担えているのであれば、
3軍制を執るかどうかを各球団の裁量に任せるのではなく
NPBが一丸となって取り組めるように制度自体を改善してもらいたいところですよね。
(3軍制に必要な経費の一部をNPBが補助金として支給する、
MLBの故障者リストのようなものを新設し育成契約の乱用を防止するなど)

長文駄文失礼しました。

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