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ジョコビッチ2回戦敗退〜豪州場所は荒れる?

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ジョコビッチが2回戦で敗れました。

相手はイストミン。私としては、シード選手の序中盤の対戦相手として、割りとテレビでよく観る印象があります。この選手は、上位選手にも時々善戦するのですが、プレッシャーのかかる場面になると、早打ちになる傾向があり、試合終盤で勝利の女神が逃げていくシーンを何度か見ました。よくお似合いのスタイリッシュなゴーグルのせいか、真の表情が読み取れず、一人のテニスファンとしては、まことに勝手ながら、クールで温和な性格を想像していました。

117位という現在ランク、30歳、トップ10選手との過去対戦成績が1勝32敗という選手です。下位シード相手の小波乱はあっても、ジョコビッチ相手の大波乱を起こすような危険選手とは目されていなかったのに、何が起こるかわからないですね。

グランドスラムに出るテニス選手というのは、私たちが思う以上に、普段のゲームでは現れない上限領域を持っているのでしょう。今日の試合は、イストミン本人がキャリア最高の試合と称しているように、自分ではない誰かが戦っているような感覚に包まれる、テニス選手なら生涯に一度か二度経験する類の状態だったのではないかと推察します。素晴らしい戦いでした。

前回の投稿で書きましたが、私としては、今年のジョコビッチには多くの取りこぼしを予想しており、本日が最初の金星配給となりました。早いラウンドでの敗退に意外感はないものの、相手のイストミンには驚かされました。これまで、この選手が記事になることは少なかったので、交通事故で選手生命の危機をさまよった過去などを改めて知りました。

さて、上位16選手のここまでシードダウンは以下の通りです。<>内の数字はシード順になります。

ジョコビッチ<2>(vsイストミン)、チリッチ<7>(vsエバンズ)、キリオス<14>(vsセッピ)、プイユ<16>(vsブーブリック)の4名。

個人的に、チリッチ、キリオス、プイユは、2017年にランクを上げる選手と見ていましたので、予想者としては、いきなりつまずいた形です。また、世代交代が進む年だと言いながら、アップセットで敗れた選手が必ずしもベテランでなく、勝った選手が必ずしも若手ではないことも白状しておかなければなりません。

ただ今年の大きな流れとして、年末には、①トップ10選手の顔触れが昨年から半分近く入れ替わる、②トップ選手のポイントは9,000点ぐらいというビューは維持しています。マレーが一人で“大かっぱぎ体勢”に入るとは思っていません。

ちなみに2016年全豪、2Rまでのトップ16シードの敗退は、ナダル<5>(vsベルダスコ)、アンダーソン<11>(vsラム)のみでした。しかも、準々決勝の顔合わせが、ラオニッチvsモンフィス、マレーvsフェレール、ジョコビッチvs錦織、フェデラーvsベルディヒでしたから、ナダルの初戦負け以外は概ね順当と言ってよい展開。

年末の長いオフ明けのせいか、1月の酷暑のせいか、「全豪は荒れやすい」と言われます。しかし、もし本日のジョコビッチ敗退のような事件が続くとすれば、それは、時期や気候といった一過性のものではなく、時代の転換点としての必然のようなものが、全豪以降のトーナメントから明らかになっていくと予想しています。

まあ今年もベスト4の顔触れが、マレー、ワウリンカ、ラオニッチ、ティエムなどになれば、「荒れた」印象は希薄化していくと思いますが、個人的には、そう素直には行かないドラマが待っているように思えます。

以下主要選手についてのコメントです。

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この記事へのコメントコメント一覧

ジョコビッチ2回戦敗退〜豪州場所は荒れる?

EXO Pen様、コメントありがとうございます。

思い付くままに書いている雑文(実は格闘技系の語彙成分が多めです)ですが、少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。

「ジョコビッチ2回戦敗退〜豪州場所は荒れる?」へのコメント

ワウリンカ → 出力レベル割増調整
ベルディヒ → トップ10の門番

に、大笑いしてしまいました!

面白かったです!

「ジョコビッチ2回戦敗退〜豪州場所は荒れる?」へのコメント

ukk_chu_ren様

コメントありがとうございます。

ご指摘のように、今回のアップセットには、ジョコビッチ要因とイストミン要因が混在しているわけですが、ジョコビッチは想定内の悪さ、イストミンは想定外の良さに見えてしまい、後者に力点を置いた記事になりました。

ベッカーが言う「練習量の不足」は
事実でしょうし、メンタル面の狂いも容易に修正出来ない状態に見えます。テニスという競技に占めるメンタル要素の重さを考えても、ジョコビッチのスランプ長期化の懸念が強まってきました。

錦織はしっかり勝ちましたね。次はフェデラーに決定です。しかし、ベルディヒという選手には、上位選手の切れ味を引き出す砥石のような才能があるのでしょうかねえ。フェデラーの多彩なショットに今日はうなってしまいました。錦織の状態が最悪だった2015年のツアーファイルも、ベルディヒ戦が復活の契機でした。

とにかく楽しみなR16の決戦です。会場は、フェデラー復活のドラマを熱望するファンで埋め尽くされそうですが、錦織には、予定より早いラウンドでのチャレンジング・ステージ突入で、メンタル面をうまく解放して欲しいです。

ベルディヒを破ったフェデラーが、またも「私は錦織のテニスのファンだ」と言っていました。互いのリスペクトに溢れた好勝負に期待です。


「ジョコビッチ2回戦敗退〜豪州場所は荒れる?」へのコメント

頷きながら読みました、地に着いたというか、とても納得させられる分析・予想に、テニスをよく知っている方なんだろうなと、改めてそう思わされた次第です。9000点台とラオニッチ(まだ、今年試合をする迄は認めたくないです。今回の決勝カードになればいいのに)のくだり以外は、、
イストミンの情報、有難うございました。
今回は、イストミンの生涯最高マッチという事だけでなく、やはりジョコビッチは、先々週マレーに勝ったとは言え、ボリスベッカーが言っていた通り、絶対的に練習量が足りないのではないしょうか。ツイッターで、オフにはハードな練習を積んでいるという写真入りの投稿があったと聞きますが、、全盛期のジョコビッチに戻る為には少し時間がかかるのではないかと感じます。やはり、コーチの問題なのかなと想像してしまいます。
次回も楽しみにしています(気が向いた時で)。

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