Moon Ball in the Sun

リオ五輪と庭球道

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カナダマスターズが終わり、リオ五輪が開幕しました。

テニスやサッカーはさておき、五輪こそが最高の晴れ舞台という競技が大勢を占める中、私も各種目楽しみで仕方がありません。今もテニスと競泳のチャンネルを忙しく切り替えながら過ごしています。

ということで、本日は話があちこちに飛ぶ展開になりますが、柔道、剣道、テコン道(?)のように対面型個人競技で求められる武道家精神の観点から「庭球道」なるものを考えてみたいと思います。

錦織選手はトロントで堂々の準優勝、SFではワウリンカと当たることができました。世界ランク5位~8位の選手にとって、BIG4以外のTOP10との対戦はそれ自体貴重ですので・・・。試合の方は、ワウリンカが第2セット途中からワル(悪)リンカに変質したのは明らかでしたが、苦しい第1セットの凌ぎと勝負所の集中力は見事の一言。錦織が改めてBIG4直下の実力者であることを確認しました。しかし一方で、決勝のジョコビッチには普通に負けました。本当に普通に。この負けについては後で触れることにします。

さて、リオ五輪。 錦織選手の場合、左脇腹痛の再発や疲労の蓄積の心配があり、全米オープンへの悪影響を心配する声も多いですね。しかし、この世に存在するすべての判断にはリスクとリターンがある、というのが私の基本的考え方です。ということで私は支持派。ではこの時期、錦織選手がATPポイント=ゼロの五輪に出場するリターンとは何でしょう? 以下、勝手に推察します。

一つは、TWO SET DOWNさんがお書きになっていますが、やはり「国を背負う」ということだと思います。プロサッカー選手にとって、競技活動の大半の時間は所属クラブの勝利への貢献に注がれるわけですが、W杯への国民の熱狂に応えるモチベーションは別物です。テニスの五輪とサッカーのW杯を同レベルで論じるつもりはありませんが、競技の集合体として五輪を捉えた場合、日本国民の関心の高さや熱気は相当高いレベルにあると思います。その空気を感じながらの勝負が純粋に楽しい、そして自身の潜在能力を引き出す切っ掛けになる、そういう思いが根底にあると、本人の過去のコメントを拾い集めると感じられます。

二つ目は「異業種交流会」。五輪といえば他競技の一流選手が一堂に会します。普段はテニス選手同士の濃い世界にいるわけですが、そういう煮詰まったメンタルを解放するのに、五輪以上の場はないと思います。単なる気分転換であれば、野球の大リーグ観戦とか、南の島のビーチとかあるのでしょうが、求めているのは余暇ではありません。異業種交流会(兼)真剣勝負の舞台だからこそ、尊敬や憧れや学びが、選手間で双方向にありそうな気がします。

アマチュアならではの価値観も貴重です。プロテニスであれば、全仏に負ければ全英があり、それに負ければ全米がある。ほぼ同レベルの目標が次々に目の前に待っています。しかしアマチュアの五輪選手はそうではない。すべての選手が競技人生のピークをこの舞台に合わせに来ています。そんな世界で数日過ごすことで、自分自身やテニスという競技を客観化できるし、グランドスラムの意味も再定義できるのではないでしょうか。

あとは純粋に名誉。ポイントは1年で消えるし、他の試合で埋め合わせも出来る性質のものですが、五輪のメダルはそうはいかない。

そのリオ五輪ですが、錦織は初戦のラモスビノラスに貫禄勝ちしました。第1セットの途中でテレビがマジソン・キーズ戦に切り替わったため観れたのは途中までですが、錦織のショットは精度が高く、本人が言うように感覚の良さも十分に感じました。特にバックハンドは球の飛び出しまでコースが読みづらく、しかも左右の厳しいコースに打ち込まれるので、ラモスとしては厳しいラリーだったと思います。

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