2007年01月31日
オーストリアのシュラドミングのナイタースラローム。
例年以上の幻想的な映像が放送前からスタジオには届いていた。
雪が今季は少ない分、ゴールエリアだけでなく、コースの両端まで観客がびっしり。
ワールドカップ最多、4万人の観衆だったそうである。
2本目。ラスト3人の壮絶な争いは見ごたえがあった。
優勝したのはオーストリアのベンジャミン・ライヒ。
1本目は2位の滑り、2本目は2位のタイム。中間の片斜面に立てられた大きく横に振った箇所のさばきは見事だった。
そして何より、その前に滑った、キッツビューエルで一気にオーストリア国内にその名をとどろかせた、SWEのイェンス・ビグマルクの2本目ベストタイムの滑りは、異次元のものを見せてくれた。
ライヒが技術と経験で、前述の箇所を滑ったとすれば、ビグマルクは感性で滑ったとでも言おうか、
荒々しさは目立つものの、目前に迫るポールをひょいひょいと腰から下でうまくかわしていった。
2本目それまでトップに立っていたマークベルトーを1.55秒も突き放したその滑りは、
1本目のタイム差がライヒと0.42秒とはいえ、十分にライヒにプレッシャーを与えたことだろう。
そんな中でのライヒの好走だ。
長年トップに君臨してきただけあるすばらしいメンタル面も見せ付けてくれた。
1本目トップのマリオ・マットも決して悪くはなかった。
確かに2本目は6位のタイムでトータル3位に後退したが、
ライヒほどの老獪さ、ビグマルクほどの爆発力は持ち合わせていなかったというだけだろうか。
さて、日本勢、佐々木明と湯浅直樹の二人は1本目でともにコースアウト。
佐々木選手は生中継の電話インタヴューでも語ってくれたが、
「今日は自分でも期待してました。気持ちも乗っていて、体も朝から動いていた。レースでも途中までよく動けていた」
「最近いいイメージできていなかったレース前日の夜だけど、きのうは久しぶりに細かくプランを立てられていい感じだった」
結果こそ伴わなかったが、キッツビューエルで「調子悪いかも」と感じた不安は一掃出来たようだ。
同時に「結果出ていないし、やばいな今シーズン」と思っているのは認めたうえで、
「こういった悩みとか苦しみとかがんばらないとという気持ちは、レースをしている今しか感じられない。現役やめたら感じられない。これはすごく楽しいことでもある」
とプラスに捉えているという事も話してくれた。
明らかに数年前とは違う話しを佐々木選手がしてくれたことに頼もしささえ感じた実況の私である。
さてJSPORTSのアルペンSL中継も世界選手権後は3レースしかありません。
今季はあまりに日本勢が目立たないシーズンになってしまっているので、そろそろガツンと結果を出してもらいたい!
posted by gyomaru |10:17 |
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2007年01月16日
アルペンスキーFISワールドカップ
2007年に入り最初のスラロームレースは1/14スイスのウェンゲンで行われる予定でしたが、
気温が高く午前午後で2本スラロームは出来ないということで延期(開催場所・日時は現時点では未定)になってしまいました。
この日の朝、一般紙の朝刊にすでに、SLのレースは中止になり、
代わりに2日前開催予定だったスーパーコンバインドのレースが行われる旨が書いてあったことを見るとどうやら数日前から延期は決まっていたようです。
ですから放送も急遽、スラロームからコンバインドの生中継に変更。
私も午前中から、コンバインド出場選手のデータ整理に追われました。
レースは先週のアーデルボーデンのスラロームと同様、思わぬ展開に。
結論から言うと、1本目30位だったオーストリアのマリオ・マットが2本目のスラロームで好タイムをたたき出し、そのまま優勝。
「好タイム」とは書きましたが、むしろそのあとの選手たちの滑る状況がかなり悪かった、
場所によっては土が見えてきている箇所さえあったのが、レースの結果を左右しました。
この日の解説は岡部哲也さんと皆川賢太郎選手。
皆川選手が「こういうレースは解説者泣かせですよね」と言うのがちょっと面白かった(皆川選手自身解説は2度目、というか基本まだ解説者ではありませんから)ですが、
とにかく滑り云々という状況ではなくなっていたのが大変残念でした。
そんな中でも岡部さんが最後の「岡部の眼」のコーナーであえて取り上げたスイスのシルバン・ツルブリッゲンの滑りなどは、
あのバーン状況にもかかわらず良さを十分に見せていましたし、
皆川選手が、アメリカのテッド・リゲティの時に解説をした、荒れた状況に対応しようとしている滑り、戦略を見せているという言葉は非常に心に残りました。
400年ぶりとも言われるヨーロッパの暖冬。
実力どおりの結果が出ないレースがもしかしたらこの後続いていくかもしれません。
皆川選手は、こういうレースは厳しいね、と話しました。
ある意味、出場してポイントを実力とは関係なく落とすよりも、公傷扱いでポイントが来年下がらないでいることのほうがラッキーかもしれません。
キッツビューエルのレースも情報によると、かなり開催が怪しいとのことですから、今季のクラシックレースは例年ほどハイレベル、高技術の争いにはならないかもしれません。
アルペンファンにとっては残念なことですが、こうなったら、こういうときに飛び出してくる選手を見つける楽しみにでも視線を変えて見るしかないかもしれませんね。
posted by gyomaru |10:42 |
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2007年01月08日
アルペンスキーW杯スラローム、年明け初戦はスイスのアーデルボーデン。
きのうは夕方6時過ぎから、生中継でした。
暖冬に苦しめられる今冬のヨーロッパ。
この日の気温は午前中でなんと!4度。雪温2度。
見た目にも春スキーという趣で、これからのクラシックレースは大丈夫かしら?と思ってしまいます。
レースもそんなわけで荒れました。
結果から行くと、60番Bibナンバーをつけていた地元スイスのマルク・ベルトーが初優勝。
しかも1本目トップのマルクス・ラルソン(SWE)と2秒76差の27位から大きくジャンプアップしての優勝でした。
普段ならまずありえない展開。
2本目のタイムを見ると、もちろんベストタイムで52秒28。
2本目のタイム2位のマンフレッド・メルグ(ITA)が53秒81ですから、いかに速かったかがわかります。
確かに2本目のスタート順が早かったこともありますが、
それを差し引いても雪面をうまく捉え、前半はワンターンごとにスキーの反発力を利用してスキーが走っていました。
さらに最後の急斜面もこの日の中ではもっともうまく滑っていたのではないでしょうか。
日本勢では佐々木明選手が14位のリザルト。
しかしここ2レースの内容を見る限りでは今後には期待が持てそうです。
緩やかに上り調子という感じでしょうか。
この日のスタジオは、岡部哲也さん、浦木健太さん、初登場!吉岡大輔さんの3人。
これだけ解説がいると、スタジオ回しは大変!というか、全くダメダメの解説への振りになってしまいました・・・
さぁ、次週は佐々木明がかつて2位に入ったスイス・ウェンゲン!
また何かを起こしてくれるでしょうか!?
私自身も第5戦に向けて、反省しつつ気持ちを切り替えていきたいと思います。
posted by gyomaru |08:52 |
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2007年01月03日
皆様、あけましておめでとうございます。
2007年もよろしくお願いいたします。
すでに今年は2試合の実況を終えました。
1/1はリバプールvsボルトン
1/2はセルティックvsキルマーノック
英国のサッカーを担当していると、
クリスマスも、暮れも正月も関係ありません(盆はありますけど・・)
2007年最初の実況は、イングランド・プレミアリーグ。
プレミアの場合は、中継の頭に「アバン」と業界では呼ばれる、番組前のイントロのようなものがあります。
簡単に言えば、今日対戦する両チームの簡単な紹介VTR。
これは、現地からFAXで、
1:リバプール前節の試合の決勝ゴールシーン(7秒)
2:リバプール ベニテス監督表情(2秒)
3:ボルトン 前節の3ゴール(9秒)
4:ボルトン サムアラダイス監督(2秒)
5:前回の両チーム対戦 2-0ボルトン勝利 カンポゴールシーン(5秒)
なんて形で、カット割が送られてきて、
それを見て、その日の担当アナが自分でコメントを試合前にせっせと考えるわけです。
まさに人それぞれ、実況以上にその人の個性が現れる場所かもしれません。
これがばっちり決まる日もあれば、決まらない日もある。
何せ、本来ナレーションとしてやるべきものを、生で、しかも映像も初見であわせるのですから・・・
コメントがこぼれるのは当然格好悪いし、画面の説明だけでは手抜きだし、
いかに数十秒に今日の見所を凝縮させ、コメントも絵(画像)にしっかりシンクロさせるか、一発勝負だけに腕の見せ所です。
この日は、コメントの中身としては、自分では納得はそこまでいかなかったものの、
いつもより詰め込まずコメントを作ったせいか、絵(画面)を意識しながら余裕を持って音付けすることが出来ました。
で、この日は言い終わった瞬間、左の解説渡辺一平さん、右のFDの二人から小さく拍手が起きました。
試合後、一平さんから、「あれは決まっていたねぇ」とお褒めの言葉。
まさにアナ冥利に尽きるところです。
しかし番組の終わりは、「ありがとうございました」と一平さんに振るのを
残り4秒くらいでやってしまい、
自分もあわてて、やや噛み、一平さんも「あわてて締め」でぎりぎりセーフ。
また笑いながら怒られました。
番組の頭と終わり、ぜひこれから注目してみてください。
posted by gyomaru |11:37 |
海外サッカー |
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