2006年11月22日

中村がセルティックの新たな歴史作る

セルティックパークでのマンチェスターUtd戦。
この試合勝てば、同時間帯のベンフィカ×コペンハーゲンの結果如何で、セ
ルティック史上初めての決勝ラウンド進出が決まる大一番。

中村俊輔が直接FKで奪った決勝点で1―0の勝利。
1試合を残してF組2位以内を確定し、16チームによる決勝ラウンドに同組一番乗りを決めた。

後半36分、中村とのパス交換から抜け出したヤロシクがゴール正面やや右で倒されFKを得る。

この試合、前半は中村を左サイドに置くなど、国内リーグとは違う戦いを志向したセルティック。
マンチェスターUtdは、週末のチェルシー戦を控えてかメンバーこそベストだったが、
終始ボールは支配したものの積極的に攻撃に入る姿勢は見られない。

前半は凡戦に終わったものの、7,8分の力で戦うマンチェスターUtdに、
セルティックは名前負けと普段と違うシステムを採用したこともあってかチャンスすら作れない。

後半珍しくストラカン監督はいきなり2人の選手交代を行った。
ヤロシクとマローニーを入れ、前線の活性化を図ったのだ。

スカパーの我々の生中継でも解説の川本治さんが、
「今日のマンUならもっと積極的に行ってもいい」と再三おっしゃっていたが、その通りストラカン監督も動いてきたのだ。

後半開始10分らいまではその交代が機能し、普段我々がスコットランドプレミアリーグで実況しているときのようなセルティックのテンポに変わった。
言葉では伝えにくいが、実況していると、このチームはこのテンポでしゃべっている、というそのチームのいい時のリズムがあるのだ。
それに近いテンポを後半開始当初は感じた。

とはいえ相手はENGプレミアリーグの強豪。マンチェスターUtd。
それ以降は守備の形が再び整い始め、セルティックも攻撃が思うように行かなくなる。
ただ救いはマンチェスターUtdにも後半はいくつかのパスミス、シュートミスが見られ始め、こちらも停滞している攻撃だったことだ。

正直0-0のまま行っても不思議はない展開の中、後半36分、その場面がやってきた。

私はヤロシクが倒された瞬間、正確に何と叫んだか覚えていないが、
「中村のFK!」と発した気が。
まだ中村が蹴ると決まったわけではない。しかも単にヤロシクが倒されただけなのにだ。

実はこの試合FKを蹴るシーンは前半から数回あるにはあったが、どれも直接狙うには遠い距離だったり、左サイドだったりした。
私自身、この試合中村が狙える位置でのFKがいつ来るか、と期待していたので「ついに来た!」という気持ちをこめてそんな実況になった。

これまでスコットランドリーグで決めた位置よりは心持ち距離はあったが、ゴール正面やや右と角度は十分。
そして28メートルのFKをゴール右上に決め、中村はユニホームを誇示して喜びを爆発させた。

このあと後半45分少し前、マンチェスターUtdはPKを得たが、GKボルッツの好セーブでルイス・サハのシュートを止めた。
ボルッツの好セーブは、国内リーグやW杯でも何度も見てきた。
PKに関してはスコットランドリーグでは、強豪セルティックだけにそれほど
見る機会はないが、
それでも何度かあったPKをストップしている印象のほうが私には強かった。
「止められるかも」
ボルッツのPK前の落ち着いた動きを見ながらそう感じた。

PKストップの瞬間、私は実況しながらも、胸の高鳴りは最高潮に達し、心臓の鼓動で胸が締め付けられる痛みに襲われた。
現地グラスゴーのセルティックサポーターも勝利はあとわすがという大声援に変わった。

中村俊輔のゴールが決まった後、勝った瞬間のコメントが頭をよぎった。
「日本人」「スコットランド」「歴史を刻み込む」

ボルッツがPKをストップしたあとは、
「日本人」という言葉に「ポーランド人」という言葉も付け加えたくなった。

グループリーグの突破を、しかもマンチェスターUtdやベンフィカより先に決めてしまうなんて、誰が想像しただろう。
そこに中村のワンチャンスをものに出来るFKが絡んでいたことがうれしくてたまらない。

posted by gyomaru |11:58 | 海外サッカー | コメント(3) | トラックバック(1)
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