2006年08月02日

8/1 プロ野球 千葉ロッテ×西武ライオンズ (J SPORTS)

その時、清水直行は、信じられないというアクションとともに
明らかに交代を拒む態度を見せていた。

1-1同点の9回表、一死1,2塁。次打者はカブレラ。
確かに苦しい場面を作ってはしまったが、
今日の清水は、中盤から調子を上げ、3回から8回まではパーフェクト。

久々にストレートの威力もあり、アウトローのコントロールもすばらしかった。
スライダーやスプリット、時折使うカーブも効果的だった。

そして何より、これから対するカブレラ、和田という西武の中軸に(彼らの不振もあるが)、全く仕事をさせていなかった。

これがエースでなければ交代はやむをえないかもしれない。
またエースであっても終盤捕まりそうな気配だったり、
次打者にだけはタイミングが完璧に合っていたなら理解は出来る。

しかしバレンタイン監督は清水直行に代えて、
同点のケースだが、小林雅英をマウンドに送った。

結果は、カブレラに安打(1死満塁)、和田が三塁ゴロ野選(勝越し点)、栗山が満塁本塁打。試合は決まった。

今日の新聞は一様に小林雅英のここ4試合で計8失点、3度のリリーフ失敗を取り上げている。
確かに小林雅が前半戦のような状態でないのは気がかりだ。

しかし、この試合に関して言えば、
エース清水直行に、たとえ負けたとしても勝負を託さなかったことが、
今後のチームにマイナスの要素を与えるのではと思ってしまう。

清水直行は6/10から勝ち星が無い。確かにここ最近は勝負どころでの痛い一発を食らうケースもある。
しかし今日のゲームは、髪の毛も短く刈り込み気合いを入れ、
彼のベストピッチに近いものが出ていたように思う。
味方打線が援護が無くても、何とか勝利を手に入れようという執念にあふれていた。

小林雅英が打たれたとき、テレビカメラが捉えた清水直行の表情は、悔しさというより、しらけムードさえ感じた。

バレンタイン監督は勝負どころでの(あるいは賭けの)選手交代をした後は、
必ずといっていいほど、ダッグアウトを離れ、独りでベンチ裏の通路に出て来る。
そして後ろに腕を組みながらうつむき加減で数歩 歩いてからベンチに戻っていく。

この日私はロッテのベンチ裏でリポーターの担当だったが、
清水交代の場面、バレンタイン監督の行動はやはりいつもと同じだった。
ただいつもより歩く距離も長く、表情も眉間にしわを寄せていた。
普段なら監督が戻るまでをじっくり観察できるが、この日はあまりの近寄りがたい雰囲気に、彼の表情をずっと見続けるのも怖いほどだった。

試合後のバレンタイン監督は
「先月もそういう場面があったが、いい決断を下せなかった。確かに迷いはあった」と継投について語った。

ロッテにとって今週がヤマといわれる西武、ソフトバンクとの6連戦。
1ヵ月半以上勝っていない清水にとって、その初戦という意味でも、エースの威信をかけてマウンドに登ったはずだ。
実際それに応える投球を見せていただけに、
交代を告げられて以降、心の芯がぽっきり折れてしまったような清水の表情は、チーム全体に空虚感を漂わせた。

プレーオフ3位滑り込みを見せようというロッテにとって、この敗戦はただの一敗ではないように感じる。

posted by gyomaru |17:19 | プロ野球 | コメント(0) | トラックバック(1)
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