2006年12月24日
クラシコなきJリーグの面白さ
昨日天皇杯の準々決勝が開催され、浦和、G大阪、鹿島、札幌の4チームが準決勝にコマを進めた。浦和と磐田の試合はPK戦にもつれ込む熱戦だったようで、鹿島、磐田という数年前まではリーグの覇権を争っていた両チームが復活しつつある印象を持った。また、鹿島に敗れはしたものの、清水の若手の台頭も印象的であった。
ところで、Jリーグのクラシコ、いわゆる伝統の一戦といえば、どの組み合わせになるのだろうか。Jリーグ覇権争いを振り返れば、V川崎・横浜M時代、長く続いた鹿島・磐田時代、そして浦和が、中村俊輔率いた横浜FM、そしてG大阪と争う時代にと変遷してきた。よって、読売・日産の頃も含めてV川崎(現・東京V)VS横浜FMをクラシコと呼ぶ人もあるだろうし、鹿島VS磐田をクラシコと呼ぶ人もあるだろう。
要するにこれまのJリーグには、
リーグを代表する二大勢力が定着しなかった、言い換えれば、リーグの盟主は、常に変遷してきたということだ。これを他国のリーグと比較すると興味深い。 例えばイングランドにおいては、ここ十年のリーグタイトルは、マンチェスターU、アーセナル、チェルシーの3チームに独占されてるし、イタリアにおいては、ほぼユーべとミラン、スペインでは言うまでもなく、レアルとバルサが多くのタイトルを獲得していて、間隙を縫うようにしてバレンシア等のクラブがタイトルを手中にする場合がある、という具合である。欧州においては、以前からあったクラブ間の格差が、ボスマン判定以降の「市場の自由化」によって、確定的なものになったということだろう。 ひるがって、Jリーグである。この若いリーグには、先に言ったとおり、「絶対王者」というものが存在しない。圧倒的に技量のある外国人選手がいた時代はともかく、昨今のJリーグでは、選手層が厚く、年齢構成のバランスのよいチームがよい成績を残しているように思う。 年齢構成のバランスは、いかに生え抜きの選手を育成してきたかに依存する。移籍による補強は、必ずしもこのバランスに寄与しない。そして、年齢構成のバランスは、世代交代と不可分の関係にある。世代交代が順調に行かなければ、そのクラブはいずれ玉座から滑り落ちることになる。東京Vや鹿島、磐田が振るわなくなった原因に、このことが大きく関わっているように思う。 組織の新陳代謝を如何に確保するか、各クラブの命題ともいえるが、これに加えて、主軸が「本場」である海外に移籍することも、後発のリーグであるJリーグにとって、宿命的と言える。今般、リーグ制覇を争った浦和とG大阪のそれぞれの主戦力、三都主選手と宮本選手が奇しくも同じクラブ(ザルツブルク・オーストリア)に移籍することになったが、その穴をこの両チームがいかに埋めるのかということも、来期のJリーグのポイントになるだろう。 昨年は、両選手とも日本代表に召集され、しばしばクラブを離れることがあったので、クラブ側としてもそれなりの準備は出来ているだろうが、これまでにも鹿島では柳沢、鈴木、中田浩の移籍が、磐田では高原、横浜FMでは、中村の移籍がチームの後退に影響を与えたのも事実だ。 空いた穴を埋めれるかどうか、長期的な視点に立てば、移籍に頼らずにその穴を埋めたい。ところが「主軸」の穴を埋める選手が控えから見出すことができるだろうか。常にゲームに出場しているのは、当然、主軸である。サブの選手は、試合に出ていないのだからサブであって、当然のこととして経験不足である。 そうなると主軸の穴を埋めるには、やはり移籍に頼らざる得なくなり、目先の対応に終始してしまう。また、若手を使うことで、いずれ主軸の穴が埋まることを期待していると、その間は我慢の時となる。よっていずれにしても、よほどの選手層の厚みを持たないかぎり、クラブの栄枯盛衰は続くことになる。(欧州の有名クラブのように、ビックマネーで延々と補強しつづけることが出来れば別だが)これがJリーグにクラシコと呼び得るカードが生まれていない一因である。 しかし、このクラブの栄枯盛衰は、実はJリーグにとって非常によいことではなかろうか。一つには、少数のクラブの寡占状態は長くは続かず、複数のクラブにタイトルの可能性があり、そのことがサポーターに希望を持たせ、リーグへの関心をより大きなものにするからである。始める前から優勝が若干のクラブに、しかも向こう数年間にもわたって!決まっているリーグよりは、優勝争いという点では楽しみが多いのではないか。 また、選手層に厚みを持たせるためには、子飼いの選手を大切にすることが求められる。本年のチャンピオンチーム浦和は、ほんとんど浦和一筋の選手で構成され、昨年のチャンピオンチーム、G大阪にはたくさんのGユース出身選手がいる。地域密着を謳うJリーグにとって、馴染んだ顔が見られるチームは、理想的なものと言えるだろう。冒頭触れた清水の復権にも、清水ユース出身の選手の活躍が見られる。クラシコの定まらないJリーグは、逆に言えば面白いリーグなのだと思った次第である。 ~人気blogランキング登録中、投票にご協力下さいm(_ _)m是非とも→Click here
posted by gyoja_busyo |11:20 |
サッカー |
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Re:クラシコなきJリーグの面白さ
こんにちは。
この状態が続くと、短期的には世界が遠くなりそうですね。
長期的には、選手層に厚みが出てきて良くなりそう。
posted by とら | 2006-12-24 13:56


