2009年11月19日

《日本代表》 大久保の起用頻度と岡崎の相棒についての見解

 私は、前回記事(飛べます)の中で、この段階まで来たら、戦術的な変化を求めるより、選択の変化を求める方がいいと綴った。
 香港戦。この試合は、誰が結果を残すか?しか興味を持てない試合だった。結論から先に言うと、大久保嘉人は結果を残せず、佐藤寿人は結果を残した。

 先に言っておくが、ここで言いたいのは、佐藤寿人が大久保嘉人より優秀だということではない。 ここ一年の代表において、大久保嘉人に対して与えられたチャンスが多かったこと、そのチャンスに対して、(私から見れば)結果を残せていないということである。

 例えばここで、ハードの部分等で貢献しているという議論が生まれるだろうが、私が第一に考えたいのは、選手のスタイルである。
 ここからは私の個人的分析。大久保嘉人は、得点にこだわる選手だ。おそらく、代表における自分のパフォーマンスにも納得していない。ただ、その焦りと反比例して出場機会は与えられる。彼は、求められる仕事をこなしながら、得点を常に狙っていくしかなかっただろう。
 しかし、現状で結果は残せていない。私が考えたのは、“彼が求められる仕事をこなしながら、得点を獲るタイプではない”ということだ。そして、その悪循環を繰り返していくうちに、彼の最大の持ち味であったゴールに反応する良さは薄れ、小器用に何でもこなす選手になってきたと感じている。

 私は、FWがボールに反応するタイプかゴールに反応するタイプか、よく考える。前者は、岡崎・前田・玉田・矢野など・・・後者は、佐藤(寿)・森本・最近の本田・最近の石川などだ。 しかし、最近の大久保はどちらでもない気がする。そう、FWという感じがしないのだ。この話はあくまで私の印象論なのだが、大久保の悪循環は、監督に責任が微塵もないとは言えないだろう(選手自身にもある)。

 まぁ、ここで監督の責任を追及しても仕方がないので、これからの前線の選択について綴りたい。まず、第一に得点を求めるのなら、岡崎の相棒は、玉田・大久保以外を試した方がいい。具体的には、先発候補として前田か矢野、ジョーカー候補として佐藤(寿)・森本・本田・石川などだ。大久保も持ち味が戻るならジョーカーの方がいいだろう。
 私が言うゴールに反応する選手を、ジョーカーとして薦める理由は単純である。もう、ゴールに反応する選手を理解する時間が充分にない・時間は無駄に使われることが多かったからだ。

 例えば、佐藤寿人。彼は現代表で、自分のポテンシャルを全て出せていない。もはや、それを多少割り切って、少ないチャンスにかけてプレーしているように見える。チームが、佐藤(寿)の特長を充分に捉えてないからだ。
 現代表は右から組み立てられる攻撃が多い。この場合、佐藤(寿)が最も得意なのは、アーリークロスをニアで合わせるパターンだが、中村俊輔の利き足もあって、右からのクロスは深い位置で生まれることが大半である。また、佐藤(寿)が多くのバリエーションを持つ左からの崩しに関して現代表は不充分だ(香港戦は、左からの得点だった)。裏を狙うボールも、佐藤(寿)が得意なゴールへの最短距離(速さの競り合い)ではなく、プルアウェイなど引き出す動きを活かすものが多い。
 ゴールに反応する選手は、理解されていないとあまり効果的ではないのだ。だから、ジョーカーとしての起用を私が求めるのは、彼らのポテンシャルにかけたある種のポジティブとはいえない提言である。ただ、それでもbetterな選択であるはずだ。

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あとがき: 岡崎が活躍するのは、自分のスタイルとチームのスタイルがマッチするからだ。岡崎は、右からの攻撃の方がバリエーションを持つし、継続したボールを引き出す動きも得意だ。その中でしっかりと得点しているのは、単純に素晴らしいと思う。
 今回は、前線の選択の話だったが、センターバックの選択の話もある。なぜ、3人目を試さないのか?用意しようとしないのか?もはや理解不能だ。勝ち上がる気があるのなら、4バックにおける3人目のセンターバックなど、用意して当たり前なものの一つであるのに・・・
 話は変わって、W杯予選プレーオフ。私が応援するチームはことごとく散々だが、これこそ壮絶なヒシヒシとする戦いなのだろう。意味の無いことを言えば、フランスに用意された最後のドラマには、プラティニの顔がちらついてしょうがなかった。

posted by オクジョー |12:24 | 日本代表 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年11月15日

《日本代表》 実力通りの南アフリカ戦

 日本にとって南アフリカ戦は、ドイツW杯以降で、最もW杯らしい試合であったと思う。そしてそれだけに、“来るW杯で、日本代表がどれだけ出来そうか?” というのが、如実に見えたのではないかと思う。

 現在の日本代表は、歴代で最も良いチームである。しかし、W杯で勝ち点3を獲得するのは難しい。それが、私の変わらない認識である。
 これは、W杯を想定できた試合(予選のオーストラリアとの2戦+南アフリカ戦)で、勝ち星なしという結果から見ても当然な認識だと思う。オーストラリアや南アフリカは、せいぜいポッド3か4のレベルでもあるのだし・・・

 日本がW杯で通用するのは、現時点、守備の意識だけだろう。しかしそれも、W杯の出場資格のようなものでしかない。現に、南アフリカもそれなりのものを持っていた。

 W杯で勝ち点3を獲得するには、もっと違う何かが必要なはずである。現状のまま進むだけでそれが叶うとは思えない。絶対的な変化が必要なのだ。現状への危機感と変化への渇望は充分といえるだろうか?

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あとがき: 私は“選択の変化”を3つほど考えてみた。
 まず、新たなエクストラキッカーの話。ラーションやスーケル・ヴァルデラマやハジ・ストイチコフのような試合を決める選手を求める。そして選手に合わせてスタイルをシフトさせる・・・現状で一番の脅威は、中村俊輔のFKだろうから、それ以上の可能性を持つ選手をチームに取り入れる(俊輔を外せという意味ではない)ことである。また、エクストラキッカーにチームを理解させるだけでなく、チームがエクストラキッカーを理解する必要もある。松井・本田・石川・森本などが可能性を持っているのだろうが、現状では中村のFKがbetterという状況で厳しいだろう。
 次に、采配の話。これは、ヒディンクのように大胆な采配を揮えるか?・・・セオリー的な采配ではなく型破りで効果的な采配を揮えるか? である。これまでの岡田監督は、極端な采配(DFの枚数を減らしてFWを増やすなど)をしたことはないから、期待するのは難しいだろう。
 最後にリスクマネジメントの話。現状のスタイルを基本とするなら、もっと負けない可能性を高めていく必要があるだろう。セットプレーへの具体的な対策、相手の高さへの現実的な選択、サイドバックの守備、ボランチの組み合わせなど、リスクマネジメントをいかに追求できるか・・・監督にその気はあるか別として、取り組みやすさはあるだろう。

 岡田監督が自分の力を出し切っているのは認める。だからこそ、不満はあるが、劇的な“戦術の変化”は求めないことにした(残された時間を考えても)。ただ“選択の変化”は最後まで求めたい。そこに僅かな可能性があるのだと信じて・・・

<関連記事 一覧>
 オーストラリア戦から見るW杯の風景
 サイドチェンジを行わない岡田監督の戦術
 《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

posted by オクジョー |12:25 | 日本代表 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2009年11月06日

ベストイレブン 《Jリーグ 第26節~30節》

<まえがき>
 第26節~30節。心臓破りの今五節。クライマックスに向けて進むリーグ戦と並行して行われていたイベントにもたくさんのドラマが見られた。ACLでの日本勢の敗退決定、ナビスコの優勝決定、天皇杯でのJ1勢敗退・・・こういった中で、いかにリーグ戦に集中できるか・・・各クラブは、本当の力を求められる。
 そんな中、一つの降格クラブが決定した。大分トリニータである。今五節で黒星はなく意地は見せたがそれでも降格だ。弱者の星になるはずの大分の降格は、あらゆる面で寂しい。弱者切り捨てのJリーグの中でもう一度立ち上がってきて欲しい。
 今五節。最も勝ち点を獲得したのはFC東京(獲得勝ち点13)であった(詳しくは優秀監督欄に綴る)。そして、その逆はジェフ千葉・柏レイソル(獲得勝ち点2)であった。これは、どう考えても痛い結果となっただろう。 そんな天国と地獄の第26節~30節。その中で輝いていたイレブンを、今回も勝手に発表する。

<Jリーグ 第26節~30節 ベストイレブン>

-○---○---○- ラファエル/大宮・前田(2)/磐田・ジュニーニョ/川崎 
--○--   --○-- 宮沢/山形・羽生/FC東京
---○-   -○--- 谷口(2)/川崎・遠藤/G大阪
-○---○---○- 長友/FC東京・中澤/横浜FM・駒野(2)/磐田
--  -- ○ --  -- 清水(2)/山形

※( 数字 )は選出回数・・・複数以上から表記

 印象的だったのが、第27節:川崎戦での遠藤の意地や第29節:柏戦での羽生の巧さである。リーグもクライマックスに近づき、いわゆる歴戦の勇者達?の活躍が目立つようになってきた。余談だが、大宮のラファエルのプレーを見ていると、昔広島に在籍していたチアゴというFWを思い出す・・・確か中国のクラブでACLに出ていたのだが・・・
 
MVP:宮沢克行(モンテディオ山形)
 地力の苦しさが出始めていた山形において、チームを残留へ近づける決定的な仕事(2アシスト1ゴール)をやってのけた。山形が今五節で勝ち点10を獲得出来たのは、彼の活躍による所が大きいだろう。またそれが、直接のライバルとなる千葉や柏戦でという点も評価できる。

優秀監督:城福浩(FC東京)
 この優秀監督選出にあたって、ナビスコの優勝という結果は関係ない。強いて言うならば、ナビスコ決勝へ照準を合わせながら勝ち点を積み上げたことが大きい(4勝1分)。石川の活躍に目が行きがちだった今季も、様々な選手の可能性を高めていることは、まず間違いない。
 ともすれば、残りの4試合。石川抜きでどこまで上位に食い込めるか?注目だろう。ちなみに、前五節で一番勝ち点を稼いだサンフレッチェ広島は、ストヤノフの離脱も響き今五節、勝ち星なしであった。

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<あとがき>
 今回も、槙野vsマトの裏得点王争いの話題である。槙野は、第29節:G大阪戦で、またしてもスーパーゴールを見せてくれたが、憎き?マトは、しっかりとPKを決めてくれた・・・くぅ~ひ、ひきょうだ!!(言いがかりである)
 川崎F、森の自主的な出場規制について一言。なんとも日本的だ。選手はピッチの上でしか何も証明できない。

<関連記事 一覧>
 ベストイレブン 《Jリーグ 第1節~5節》
 勝ち点6未満クラブへの提言 〔上巻〕 《Jリーグ 第1節~5節》
 勝ち点6未満クラブへの提言 〔下巻〕 《Jリーグ 第1節~5節》
 ベストイレブン 《Jリーグ 第6節~10節》
 ベストイレブン 《Jリーグ 第11節~15節》
 またね!! シャムスカが残したもの
 ベストイレブン 《Jリーグ 第16節~20節》
 鹿島vs川崎について僕達は 《Jリーグ 第25節》
 ベストイレブン 《Jリーグ 第21節~25節》
 ほぼ決まった降格クラブ 《Jリーグ》

posted by オクジョー |11:46 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2009年11月05日

はっきりとした勝者と敗者 《FC東京vs川崎 ナビスコカップ FINAL》

 選手のパフォーマンス・得点時間・相手への対策・監督の覚悟・・・FC東京にとって、ほぼパーフェクトなゲームといっても言いのではないか。 結果的に、川崎撃破を意識したFC東京-タイトル獲得を意識した川崎。その差が出た。それでも私は、川崎のタイトルへの思いの強さを支持していたのだが・・・

 川崎の課題は、はっきりしている。“どのようにゲームコントロールするか” これは、私が今ブログで再三語ったことでもある。 今季、川崎にとって重要な試合の勝敗は、この良し悪しに左右されているといっても過言ではない。勝利したACLラウンド16 G大阪戦。敗退したACL 浦項戦、ACL準々決勝 名古屋戦、そして今決勝である。

 今試合は、FC東京がよく戦った。 川崎にマークのずれが生じていた立ち上がりに、それに気付いた選手がミドルシュートを決めたこと。川崎に出来るだけポゼッションさせたこと。この二つが主な勝因だろう。それにしても、FC東京はよく戦った。

 川崎は、中村憲剛が前目のポジションを取るとき、後方からのビルドアップに難がある(寺田がいるかいないかでも少し変わるが)。また、前線を3枚にした時、守備時のゾーンを4-4-2にするか4-3-3にするかの迷いがある。 この二つは、“短所を消すかor長所を伸ばすか” ある意味で川崎の信念が問われる課題でもある。

 劣勢時からの反発力を加味した上で、基本は長所を伸ばしてまず間違いない。川崎の3トップ+1は脅威であり、結果もある程度出しているからだ。 しかし、タイトルを獲りたいのなら、もう一つの選択も求める必要があるのではないだろうか。短所を消す選択である・・・一番現実的かつ一番強い川崎は、田坂か山岸を中盤に入れ、守備のゾーンを4-4-2で望む形でスタートし、勝負所でレナチーニョ・黒津を投入する川崎だと思う。

 ゲームコントロールしてみる? 相手にそう投げかけられた時の川崎は、意外と脆い。それはある意味で、J2で戦っていたチームの立場が、J1の列強へと変わったとことを表している。また、列強なのにも関わらず、歪で不完全な鋭さを抱えてるのが川崎の魅力なのだろう。

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あとがき: 今試合。一番素晴らしかったプレーは、鈴木達也の追加点のアシスト場面での彼の選択だったと思う。カウンター時、中で平山がフリーなのにも関わらず、彼には目の前の相手を交わすことしか頭になかった。こういうプレーは、ロシアのアルシャビンがよくするが、Jリーグでは中々見ることが出来ないプレーである。

posted by オクジョー |11:07 | Jリーグ | コメント(2) | トラックバック(1)
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