2009年10月27日

さよならフィンケ

 いつまでたっても変わらないリスクへの対応。圧倒的であるはずのホームで度重なる力なき敗戦。そして、勝者のメンタリティを感じない現場の空気。全てが、がっかりだった。
 決定的だったのが、フィンケの発言だった。「毎年、優勝争いしなければならないのか?」 こういった発言にである(詳細は不明)。
 私はここで、彼への理想戦術至上・若手育成主義者という懐疑を確信に変えた。彼は、勝者のメンタリティはおろか、弱者(勝者になるため)のメンタリティをも、持ち合わせていなかった。

 責任は二つある。フィンケが浦和を理解してなかったこと。浦和がフィンケに理解させていなかったことである。

 “痛みなき改革はありえない”という論調には、呆れている。  あらゆる財を手に入れた浦和に、痛みある改革など必要なはずがない。改革をしながら、結果を手にしていかなければならないクラブが浦和レッズなのだ。
 また、この話を語るときに、広島の例を挙げる人がいる。確かに広島は、降格という負の要素から這い上がったクラブだ。低迷の原因も、監督のリスク度外視によるものという、現在の浦和と似た状況であった事は間違いない。 両者が違うのは、“低迷が許されるべきか?そうでないか?”である。広島には、環境の変化の中で、“監督によるリスクの見直し”と“選手によるメンタリティ構築”のための時間が運よく与えられたのだ。いや、そうあるべきだったのだ(現在の結果ら見ても)。

 付随して、“フィンケには、戦力的なサポートがなかった”というモノにも、ばかばかしさを感じる。私の記憶では、ドイツから来た育成に定評のある新監督は、補強を望まなかった。クラブが、そのような監督を探したのかもしれないのだが・・・この時点で、この議論の意味は無いだろう。

 “43611”今季ここまでの、浦和のホーム一試合あたりの平均観客動員数である。残念なことに、昨年・一昨年と比べて、数千人少ない(それでも多いのだが)。ここ数年の浦和の低迷に不信感を抱いてのことか、つまらなかったオジェックのサッカー(私には)より魅力がないのか・・・理由は分からない。だが、現場のこの数字こそが、浦和の危機的状況を表しているように思える。
 若手の経験不足には可能性を、ベテランのモチベーションに危惧を抱くことが果たして正解なのだろうか? 私には、試合に出ている選手が、どんなメンタリティでどんなサッカーを繰り広げているかの方が大事だ。そして、未来への可能性を感じる余裕などないのだ。

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あとがき: 私は浦和が嫌いである。しかし、浦和が弱いとホントつまらない。そして、浦和の成長こそ、日本サッカー前進の近道だと思っている。だからシーズン終了まで、この記事の投稿を我慢できなかった。つらつらと、思いのままに綴ってしまった。
 私は、ブッフバルトに一つだけ謝りたい。どっちが正しかったか、今考ることができるならば、それは圧倒的にギドの方かもしれない。 去年の今頃、早々に有力と目されたフィンケ監督就任報道に、否定的な見解を示したブッフバルト。私はこの時点で、“戦術の無かったブッフバルトのやっかみ”や“エリートとそうでないモノの対立”を想像した。

 開幕戦の敗戦を見ても、私は浦和に可能性を感じ、優勝の本命(記事に飛べます)に推した(この時点で、現在の状況を予想していた人がいるので、自分の甘さを痛感する)。 理由は大きく二つあった。一つは、リスクの部分さえ修正できれば、サッカーの魅力が増すと考えたこと・・・もう一つは、混戦のJリーグで、日程面での優位性を感じたことだった。

posted by オクジョー |12:00 | Jリーグ | コメント(8) | トラックバック(0)
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2009年10月22日

中東に屈した名古屋 《ACL 準決勝 1stレグ》

 もちろん中東の笛だった。
 これは当たり前のことでもある。オールド・トラフォードには、ファギー用の笛があるように、“受け入れた上で戦わなければならないこと”は存在するものだ。

 そういう意味でも、名古屋の前半は素晴らしかった。数的不利(5分に竹内の退場)にも関わらずリード(1-2)して前半を折り返したのだからである。もっと言えば、センターバックを欠いたにも関わらず、変わりのDFを入れなかった(小川を左SBに阿部をCBにスライド)采配も、相手に主導権を握らせず素晴らしかった。

 名古屋が6-2で屈したアル・イテハドは、個人の身体能力に長けたチームだ。相変わらずヌールには驚かされたし、07年にブレイクした(エトワール・サヘルで)シェルミティのスピードは脅威だった。ただ、チーム力は確実に名古屋の方が上だっただろう(特に組織的な守備において)。

 後半、ストイコビッチはセンターバック(佐藤)を増やし、3-3-2-1へのシステムチェンジを決断する。この決断についての是非を問うのは難しいと思う。ただ、相手にやりやすさが生じた(サイドバックがどんどん上がれるから)のは事実だろう。
 同時に、名古屋の選手に察知力対応力が足りなかったことも事実だと思う。2-2に追いつかれる(65分の)前に、アル・イテハドは二つの絶対的決定機を外している。その時点で、選手が感じるべきものはあったはずである。

 そう私が考えるのは、ストイコビッチが“選手にピッチで考えさせることを重視するタイプの監督”だと思うからである。手は打つが、対処や判断は任せるという・・・今試合は、ストイコビッチの委ねた量を、選手が結果的には処理できなかったという印象なのだ。

 例えば今試合、3-2と逆転された時点で切られたカードは、ケネディ→玉田だった。このメッセージをどう受け取るかは難しい。キープ力を活かして時間を進めるのか?少ない人数で少ないチャンスを目指すのか?人数を懸け攻撃に出るのか?
 監督の真意こそ分からないが、名古屋の選手が攻撃に出たのは確かだ。結果的に、それが終了間際の大量失点を招いてしまった。それはすごく残念なのだが、それで選手がまた成長する気はする。

 ストイコビッチとはそういう監督だ。
 まだ、2ndレグが残っている。1stレグに大敗したとしても、私はしっかりと見るつもりだ。チャンスが無いはずない。

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あとがき: ストイコビッチのサッカーはオシムっぽいなどと、たまに耳にすることがある。私はあまりそう思わない。彼のサッカーは、彼のもうひとりの師・ヴェンゲルが目指すものに近いと感じる。そして彼からオシムを感じるとしたら、そのメンタリティからだと思うのだ。だから、彼から凄いものが生まれそうな気がしていつもワクワクする。ヴェンゲルとオシムが好きな私が、彼の肩を持つのは致し方ない(自分で言うな)。
 それにしてもあの審判。まさに中東というイメージそのものであった。

posted by オクジョー |11:50 | ACL | コメント(14) | トラックバック(0)
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2009年10月21日

ほぼ決まった降格クラブ 《Jリーグ》

 Jリーグも残り5試合。推測困難な優勝争いとは違い、残留争いというやつの行方を考察することは、困難でなくなってしまった。 私は、現在のボトム3クラブがそのまま降格すると思う。データ・今季のあゆみ・チーム状況・・・どれを見ても、そう思うのだ。

 まず私は、今季の残留に必要な勝点を“39”と予想していた(今は下方修正し“36”としている)。そして、降格候補の一番手と言われたモンテディオ山形に注目した。そして勝手に、“開幕5試合で勝ち点6以上”という課題を課した。※詳細は下記の関連記事から見てください。

 山形の開幕5試合獲得勝ち点は“7”だった。私はこの時点で山形へのレッテルを捨て、自分達の戦いを貫き続ければ、残留可能な勝点の獲得はできると太鼓判を押した(勝手に)。現在の山形の勝ち点は“34”である。残り5試合で勝ち点2は困難な数字ではない。
 逆にこの時、勝ち点6に満たなかったクラブは、横浜FM・川崎F・大分・柏・神戸・千葉・磐田の7クラブである。地力のある川崎Fを除けば、開幕以降ずっと苦しい戦いを強いられたクラブばかりである。

 大分のパンデミックは別として、千葉の戦いに不信感を抱く人は少なくない。それは、クラブビジョンが不透明だったからである。千葉は首さえ挿げ替えれば、柏は残留のスペシャリストならば、とでも思っているのかもしれないが、問題が自分達にあることに気がついてはいないようだ。 もしかすると千葉・柏の中にサックスブルーも加わりそうだったのだが、韓国製の特効薬を2度も手にしたことは大きかったのだろう。

 そうは言っても仕方がない。絶対的危機の中でも選手は戦っているからである。ただ状況は厳しい。 勝ち点36を取るためには、柏は3勝分・千葉は4勝分、(大分は実現不可能)の勝ち点が必要だ。また残留勝ち点ラインを下げようにも、ライバル達は36という数字をもう一分張りで掴もうとしている。しかもである。仮に勝ち点を伸ばせたとしても、大きく水をあけられた得失点差がものをいいそうなのである。

 やはり状況は厳しい。ただ、その中で私達がどう戦うかは自由でもある。

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あとがき: 鹿島、ノーゲームからの不調(以降、獲得勝ち点1)。この原因は、様々あると思う。個人的な意見としてその原因の一つに、その場(ノーゲームとなった試合)に居合わせた選手でない私達という要素もあったのではないかと思う。
 そのことについて考えさせられたのが、宮里藍のギャラリーへの苦言(優勝を争った選手の池ポチャに拍手したギャラリーに対して)や石川遼の抗議(カメラの音に対する)だった。どの競技でも選手は戦っていることを忘れてはいけない。

<関連記事>
 モンテディオ山形 開幕は残留のために
 勝ち点クリアのモンテディオ山形 包囲網をかわせ!!
 勝ち点6未満クラブへの提言 〔上巻〕 《Jリーグ 第1節~5節》
 勝ち点6未満クラブへの提言 〔下巻〕 《Jリーグ 第1節~5節》

posted by オクジョー |11:40 | Jリーグ | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年10月20日

最悪の組み合わせ 《欧州プレーオフ W杯予選》

 最悪というのは、あくまで私の中でのことである。
 プレーオフ出場国の中で、おそらく一番強いポルトガルと、私が一番見たいボスニア・ヘルツェゴビナという組み合わせだけは避けて欲しかった。残念である。ものすごく・・・

 ジェコやイビシェビッチという強力な前線を要するボスニアは、欧州王者のスペイン・W杯常連のトルコ・ベルギーなど、強豪ひしめくグループ5で2位だった。
 武器は前線の破壊力だが、スペインにホームで力負け、トルコにも勝てなかったことなどを考えると、ギリギリの戦いでの脆さを否定できない。相手は、ポルトガルなのである。

 ケイロス率いるポルトガルは、やはり破壊力不足だった。デンマーク・スウェーデンといった堅い牙城を崩しきれず、グループ1で2位だった。
 魅力はもちろん選手の巧さだろう。北欧ほど堅くないボスニアに対してならば、決めるところで決められればアドバンテージは握れるだろう。ただ、それができなかったから2位だったのだが・・・リエヂソンが鍵となると思う。

 正直、私はボスニアを応援するが、ポルトガル有利だろうと感じている。ポルトガルでなくてフランスだったらなと思ってしまうのは、前回のW杯準優勝監督に対して失礼だろうか? アイルランドがんばれ!!

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<W杯予選・欧州プレーオフ組み合わせ>
※左側の国が先にHome 1st=11/14 2nd=11/18
 ・アイルランド - フランス ・ロシア - スロベニア 
 ・ギリシャ - ウクライナ ・ポルトガル - ボスニア・ヘルツェゴビナ

posted by オクジョー |11:15 | サッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年10月01日

名古屋 vs 川崎 “それぞれの先にあるもの” 《ACL 準々決勝》

 180分を通して試合をコントロールしていたのは名古屋だった。特に後半の90分は、ほぼ完璧だった。 川崎がいつもどおりでなかったか?と、聞かれればそうではない。川崎は悪くても結果を残せるチームになりつつある。
 だからこそ好ゲームだった。今季の名古屋は、このクオリティの高さをここ3~4試合でしか披露できていないのだが、逆を言えばこのタイミングでエレガントさを取り戻したことが勝因なのだろう。ストイコビッチを賞賛したい。

 2ndレグ、勝負を分けたのは、やはり71分の采配だっただろう。
 お互いに重い展開の中、名古屋で言えばブロックが効かなくなってきたアレックス、川崎で言えば試合から消え始めていた横山を交代させたかったのではないか。しかし、センターハーフを変えることにはそれなりのリスクが伴う。本当に難しい判断だ。
 いとも簡単に動いたのは、ストイコビッチの方だった。しかもそれは、中村(直)・アレックスとセンターハーフ二枚を変えるとい大胆なものだった。そして、心臓が丸ごと変わった名古屋は87分に決勝点を挙げた。

 この2試合、本当に好ゲームだったと思う。お互いの特徴が出た上での接戦は、触れたものを気持ち良くさせたのではないだろうか。
 勝者・名古屋の2ndレグは素晴らしかった。特に、自分達のサッカーを貫く姿勢を支えていた両サイドバックの集中力である。相手の速いカウンターに最後まで対応し、田中(隼)にいたっては決勝点まで演出した。次のラウンドでも、サイドバックの出来が勝敗を握ることになるだろう。
 敗者・川崎の初タイトルは近い。負けてもなお、そう感じさせるには充分だった。G大阪を破ってのベスト8は頼もしく、できれば浦項との再戦も見たかったのだが・・・悔しさで強くなってきたチームがまた負けたのだ。来年もACLで川崎は戦っているだろう。他のチームとは悲しみのキーが1オクターブ違う。そんな気がする。

 ひつこいのだが、本当に素晴らしい戦いだった。
 名古屋には日本の代表として、更なる高みを目指して欲しい。

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あとがき: 私は、小川佳純とストイコビッチを日本代表に推す。その思い・・・前者はもうずっーと強く、後者は最近より濃くなった。

<関連記事>
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posted by オクジョー |12:30 | ACL | コメント(3) | トラックバック(1)
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