2010年03月09日

【浦和レッズ】 フィンケは下位クラブの監督だ

 フィンケ監督就任直後、メディアは彼をポジティブに報道していた。それもシーズンが不振に終われば、ネガティブなものに変わっていた。そして私達はフィンケを批判すればメディアに踊らされている・いないかの二極に分けられた……。
 シーズンの観客動員数を著しく減らした点彼がピッチで表現したサッカーの結果と創造できる未来だけで導き出せるはずの解任。は、実現しなかったばかりか声さえ少なかった。多くの人が、年月が結果を改善すると考えているのは私にとっては異常だ。

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◎そもそもフィンケとは?
 年月が結果を改善すると考えている人は、そもそもフィンケを知っているのだろうか?
 日本では、フィンケのドイツでの仕事を取り上げる際、“パスサッカーをドイツで実現させた”や“弱小クラブを一部に昇格させた”や“クラブに育成システムを構築させた”などが一人歩きしすぎているように感じる。それは本質をついていない。
 フィンケは、ドイツサッカーのアンチテーゼ的存在だ。長期的戦略を用い田舎クラブを一部昇格に導いた功績はあるが、その一部での戦績は昇格二年目(奇跡の3位)以外では、ほとんどがボトムハーフ、三回の降格も経験している。理念はパスを繋ぐサッカーでドイツサッカーにとっては素晴らしいのであろうが、結果を見れば一部レベルで通用しているとは言えない。呼び声高い育成手腕も、クラブに還元できているとは言えず、ほとんどがクラブを出た後の活躍である。

◎そんなフィンケの一年目
 そんなフィンケが日本で表現しようとしたサッカーも期待はずれでしかなかった。

○2009の基本的な戦術の問題点
 システムは4-4-2。ビルドアップはショートパス中心で、特徴はサイドハーフの選手(ポンテや原口)が中にしぼり、その位置(サイドハーフ)まで両サイドバックを上げることだ。細かく言うなら、2-2-4-2に近い形でのビルドアップということになる。
 ただ、この出発点で既に問題点ばかりだった。最大の問題は攻撃エリアのスペースデッド。前線に始めから人数を割くことで最終攻撃に際する空間がなく、山田直輝のような(バイタルエリアで個人で空間を見つけることができる選手)選手がいないだけで全く手詰まりとなった。原口元気は出場機会こそ与えられていたが、戦術は彼にマッチしていなかったとしか言えない。
 また、よく挙げられるカウンターへの対処(上げたサイドバックの裏へのケア)は全くアイディアがなく、攻守切替時のプレスも簡単に破られていた(選手の距離感が悪いため)。
 4バックが多用される現代のサッカーでは、サイドバックの上がるタイミングが重要なポイントとなることが多い。どの監督も、自らの最終攻撃の可能性を広げるため(空間や時間を創ること)にそのタイミングの構築を目指しているのだが、フィンケは違う。ビルドアップでパスを多く繋ぐためにサイドバックを上げているにすぎず、位置が把握できるサイドバックは相手に脅威を与えていない。いや相手に可能性を与えている。

○結局な攻撃の形(得点パターン)
 私は、昨季の全ゴールを真剣に見ている。だから浦和の得点パターンも大体分かる。良い時は前述した通り、山田(直)か阿部(勇)が狭い空間でスペースを見つけ、そこからのフィニッシュ。その他大概は、外回りのパス回し→ワンツー→クロス→ゴールだ(サイドバックと中盤のワンツーでサイド突破からのクロス)。
 パスサッカーと言われるが、結局はサイド攻撃しかなかった。

○理解不能な選手起用
 昨年のレッズが機能したのは、山田(直)が出場でき、阿部がボランチで出場した時であった。負傷がちの山田(直)は仕方ないが、阿部はボランチ外での起用が多かった。その起用が不出来な結果を加速させたと思う(中盤からスペースを見つけて飛び出す選手がいないため)。
 今鹿島戦で言えば、センターバックに山田(暢)を起用するのは意味が分からなかった。実力者である堀之内に昨年からチャンスはなく、戦術至上という勝手なプライオリティのために選手起用が成り立っているとしか思えない。その戦術もドイツ2部レベルであるのだが。

◎2010の開幕戦を見て
 以上、長々と挙げた点がそのまま鹿島との開幕戦でも実行されていた。問題点は継続されたままである。
 人は、フィンケを諦めたならまた結果至上に戻ると言うが、可能性のないフィンケに懸けるより、優秀な監督を探す方に夢があるのは間違いない。
 「若手に実戦経験を積ませてくれてどうもありがとう」とフィンケを丁寧に送り出し、優秀な監督を今すぐ探そう。その力が、(日本サッカーのためにも)浦和にはあってもらわなければ困るのだが……。

あとがき: タイトルの意。監督は下位レベル。選手は上位を争えるレベル。=今年の浦和は中位だろう。長々と有難うございました。

posted by オクジョー |11:37 | Jリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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