2008年12月07日

断固たる決意 前編

「メンタルが充実したら、世界に勝てるのか。」

先日、いつもどおりメンタルの重要性を説くある人物に、こう言った人がいた(TV番組にて)。
私にとって、この発言はとても興味深い。内在する様々な問題を、一言で表しているように思えたからだ。

考えるに、「メンタルの充実だけでは、世界に勝てない。」
しかし、「メンタルの充実がなければ、世界で戦えない。」

これが、私の導き出せる最良の答えである。何度考えても、答えはいつも変わらない。
これは得意のうけうりでもあるが、スピードスケートの清水宏保選手は、「肉体の限界よりも精神の限界の方が先に来るものなので、そのリミッターを外すことが重要。」と、語っていたと聞く。

W杯という世界最高の舞台に、日本は3回出場した。その中で、強く印象に残っている場面を挙げろと言われれば、中山雅史・鈴木隆行のゴールシーンとドイツW杯での中田英寿の姿だと、私は答える。
時代は違うといえ、この3選手の執念めいた姿を、私達は忘れてはいけないと思うからだ。
もちろん、大前提として勝ちたくない選手はいない。それは理解している。しかし、味方も勝負に魂を懸けているとしたら、敵もそうなのである。

02年W杯の韓国の躍進が忘れられない。
開催国の宿題ともいえる決勝トーナメント進出をはるかに超える、ベスト4という成績。本当に、名将ヒディングの老獪な戦術だけでそれが可能だっただろうか。開催国ということを差し引いても、彼らのメンタルは、明らかに充実していた。私は、その理由をこのように考えている。

①人身掌握術に長けた監督の存在。(ヒディングの実績{※1}から見ても間違いない)
②朝鮮人独特の心。(かつての盧廷潤{※2}・Jリーグの鄭大世・世界の朴智星からも分かる)
③W杯前に、リーグを中断し長期合宿を行えたことによる自信。世界に対して、できること(通用すること)の再認識。

②は、持ち合わせた自発的な特徴と言えるだろう。そういった意味では、ゴンやヒデもそれを持ち合わせていた。①・③に至っては、監督・協会・フロントなどが、直接関わってくる。選手達にとってはある意味、非自発的とも言える。つまり、メンタルの前進もあらゆる方法によって可能なのである。

世界で戦うためには、個人と戦術。この2つに付随するメンタルも、多角的な視点から磨いていかなければならないのではないか。

世界を、Jリーグに置き換えてみるのはどうだろう。
最近3試合(本日行われた最終節を含み)の結果を見ても、メンタルの重要性は、嫌というほど思い知らされた。


前編はここまで。続きは後日の後編で♪


※1)1998年のフランスW杯では母国オランダを、2002年の日韓W杯では開催国の韓国を、ベスト4に導いた。その他にも、PSVを率いてのUEFA CL優勝(87-88)ベスト4進出(04-05)、オーストラリア代表でのW杯出場権獲得とベスト16進出などを経て、ロシア代表監督に就任。EURO2008の予選では最終節でイングランドを逆転して本大会出場に導いた。本大会では、準々決勝で、フランス、イタリアといった強豪居並ぶグループを3連勝で突破して勢いに乗る母国・オランダを3-1で降すなどし、ロシア代表を20年ぶりに準決勝まで導いている。
※2)大学在籍時の1990年に韓国代表入りする。卒業後、サンフレッチェ広島に入団。Jリーグ開幕時から不動のレギュラーの座をつかみ、1994年の第1ステージ優勝に貢献。同年、韓国代表メンバーとしてW杯アメリカ大会への出場を果たす。1998年のフランス大会にも1試合ながらも出場している。その後、オランダのNACブレダ・セレッソ大阪・アビスパ福岡などでプレーした。


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posted by オクジョー |04:25 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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