2009年09月16日

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

 日本代表の欧州遠征が終わった。
 柔軟性はないが信念を押し貫くオランダに力負け。日本の弱点に気付いたが故に集中力が散漫となったガーナに粘り勝ち。選手の意識の高さ(攻守の切り替え)については、ある程度評価できる遠征だったのではないだろうか。
 
 W杯出場国との対戦、一勝一敗。
 それでも、私達の最大の不安内容は変わらなかった。“今の戦い方が90分もつのかどうか?”
 不可能という見解を示す敵国と私達。可能性を感じている指揮官。それができなければいけないと、選手達。。。ジレンマである。

 意識の高い攻守の切り替え。
 攻→守。ボールを失った瞬間、できるだけ速くボールに複数で圧力を与える。
 守→攻。ボールを奪った瞬間、少ない手数で速い攻撃を仕掛ける。
 煩わしく書き、大袈裟に言ってしまえば、これを追求していくのが、今の日本代表だ。

 それを実現するためには、更なる運動量と連動性が必要らしい。しかし、それこそが不可能な妄言への挑戦としか思えないのだ。選手が信じているからこそ、なお胸が痛い。
 世界のトップを見てみる。バルセロナやアーセナルの攻→守は、圧倒的なポゼッションという武器の基に成り立っている。チェルシーやマンチェスター・Uが得意な守→攻は、強固な守備組織と爆発力を持ったフィニッシャーがいることで成り立つ。 日本代表が、何かを犠牲にしないまま、この両方を同時に高いレベルで継続できるとすれば、サッカーの歴史は大きく動く。

 そもそも、走り勝つとはなんだろうか?
 私は、“相手より圧倒的に運動量で上回ること”ではないと、走り勝つことがあるとしたら、“相手を同じくらい走らせた上で、運動量を保てるか”だと感じている。

 ふと、欧州遠征を振り返る。
 オランダは、日本の圧倒的なプレスに崩れたものの、選手はポジションから動こうとはしなかった(オランダの美学が正しいかは別として)。交代枠の関係もあったが、我慢したオランダは終盤に爆発力を見せた。 ガーナは前半、中盤の流動性で日本のプレスと勝負し、後半、前線へのロングボールで試合を決めた(つもりでいた)。

 日本はこの遠征で4ゴール奪った。その内の3つは、ガーナが自ら足を止めた時間に生まれた。岡崎の途切れない集中力こそ、日本人らしく素晴らしかった。
 日本代表はこのまま、志と自分達の足が止まる可能性が高い戦術を追求すべきなのだろうか? 少なくとも今のままでは、相手の足が止まる可能性は低いのではないだろうか。

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あとがき: 日本代表が、ネガティブなことばかりでないのは確かだ。特に、中村憲剛の見せる可能性には胸が弾む。あくまで今稿は、90分の使い方について大袈裟に綴りたかった。この遠征で数回見られた攻撃の可能性(中村憲剛の内抜き)や本田や森本の特徴について・・選手選考と危機管理についてなどは、他稿で綴りたいと思っている。
 ガーナを見ていて、若き稲本の発言を思い出した。エムボマは、すぐ集中が途切れるけど、5分間くらいもの凄く研ぎ澄まされる。これは、アフリカ人の特徴だろう。
 イングランド代表が素晴らしすぎた。カペッロは素晴らしい。ヘスキーをなぜ使うのか? ジェラードとランパード併用の理想的な形?など、日本が見習って欲しいことは多々ある。
 
 最後に、ドイツW杯では、圧力の間合いの差を攻守において痛感した。間合いが通用したのは、中田英寿だけだった。その一歩の差を、この4年で追い求めるのは正しいだろう。次は、その使い方を学ぶのか? あゆみとしては正しいのかもしれないが、それではいささか寂しい。

posted by オクジョー |11:31 | 日本代表 | コメント(15) | トラックバック(0)
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《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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<<コメントについて>>

敬意の欠けたコメント・悪意のあるコメントは、差し控えるようにお願いします。
その上で、様々な意見交換・議論等できればと、思います。

皆様のご協力に、心から感謝いたします。

posted by 奥城 | 2009-09-16 11:44

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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なぜクオリティの高い攻守の切り替えがポゼッションや強固な守備組織やフィニッシャーと関連付けられるのか分からないのですが。もう少し補足をしてもらうとありがたいです。


で話は変わりますが、私がオランダ遠征で感じた岡田さんの言う今の戦い方とは、相手の最終ラインにまでプレスをかける事ではなく、相手ボールになった時に素早く守備ブロックを形成する事を指しているのではないですかね?

そして、岡田さんが言う90分走るとは、、、

・守備ブロックを形成する為の動き(走り)
・守備ブロックに入ってきた相手に対してかけるプレッシャーの為の動き(走り)
・相手が守備ブロックを崩す為に人やボールを動かしてきた時に守備ブロックを修正する為の動き(走り)

この3点の走りを絶え間なくやり続けようという事ではないでしょうか?これならば選手間の距離バランスを誤らなければ90分間走り続けられると思います。

posted by FOOT! | 2009-09-16 12:42

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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ブログで述べているバルサ、アーセナル、マンチェスターU、チェルシー、イングランド代表などは、それぞれのストロングポイントにおいて圧倒的な個の力がある。
あのレベルの個が日本代表にはいない。
では、どうするか?

>更なる運動量と連動性が必要らしい。

運動量も連携の向上も図らずに
いかにして日本代表がW杯で勝つか。
その方法をご存じなら、ぜひ教えて頂きたい。

岡田監督を批判する人は
印象に残った一言ばかりにこだわって
ひつこく、そこばかり糾弾する。
その周辺で、彼は何を語っているのか、
語っていることのどれが本意か、
どれが表向きで、わざと隠してある真意は何か?
そう言うのを(1,2試合だけでなく)
連続して代表の試合を現象として見て考察するのが
大事かと思います。
まさにサッカーを観る能力を(岡田監督に)問われている、
と考えてもよろしいかと。

ちなみに"今の戦い方が90分もつのかどうか?”
の「今の戦い方」の意味するところは
貴方の理解は岡田監督のそれとはだいぶ異なります。

posted by テクノロジーはあるがサッカーが下手な日本人 | 2009-09-16 13:58

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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私も岡田監督の真意は、「90分・・・」というところでは無いのでは?と思います。
それだけで、W杯ベスト4に入れるとも思えませんし、90分走るのは目的でなく、あくまで手段でしょうから・・・。

日本にはフェルナンド・トーレスがいないのですから、「せめて他の国が60分のところ、日本は70分ぐらいは・・・。」という感じじゃないですかね?

”90分の是非”がテーマでしたので、この件についてだけ書かせていただきました。

posted by YMTM | 2009-09-16 15:19

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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今はいろいろモヤモヤしてるね~。

おもしろい状態です。
どうなることやら。

何をするにも、自分たちに自信が持てないとね。
何に自信をもてばいいのやら?

はっきりしないとエネルギーは出しにくいと思う。

posted by 何に? | 2009-09-17 00:42

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

バスケットでさえフルタイムのオールコートプレスは
体力的にキツイのに、サッカーで出来るわけがない

あの戦術は、テレビゲーム感覚としか思えない・・・




posted by kuku | 2009-09-17 15:42

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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岡田監督を擁護する人は裏の裏まで考えたがるようですね。
『サッカーを観る能力を(岡田監督に)問われている』とは過大評価しすぎなのでは?
批判コメントされている方は、国内だけでなく海外サッカーもよくご覧になっているようで、逆に目の肥えてらっしゃる方ではないでしょうかね。(推測ですが・・・)
リーガでもプレミアでも格下が格上と戦うときは戦術や選手を流動的に変えていますよ。
闇雲にFWにまで鬼プレス90分は戦術的には引き分け狙いとしか思えない。
今の戦術ありきなら、FWの得点力不足解消は逆説になるので当然望めませんよね。

posted by MM-21 | 2009-09-17 17:26

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

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目が肥えてる??批判をする人の大多数はベタなサッカー理論を披露してるだけだと思うが、、、

大体

ひ弱なメンタル フィジカル弱い 戦術眼低い ポゼッション嗜好するわりにはノンプレッシャーでパスミスする シュート打たない、たまに打っても枠にいかない 規律重視で柔軟性が無い etc

こんなタレントしかいないのに欧米の2番煎じみたいなサッカーをやって勝てると思う思考が不思議でならないけどね。

時間もなく選手も寄せ集めの代表とクラブを比較する不思議な方にかみついてみた岡田擁護者でした。

posted by 目が肥えてない人 | 2009-09-18 21:11

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

こんなタレントしかいないのに欧米の2番煎じみたいなサッカーをやって勝てると思う思考が不思議でならないけどね。

W杯4強は一体誰の言葉ですかね?
スペインサッカーのような真似事をやってる監督は誰かなー?
良識ある人間なら、リップサービスでもGL突破が目標でしょうがね。

posted by MM-21 | 2009-09-19 02:44

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

>>日本代表が、何かを犠牲にしないまま、この両方を同時に高いレベルで継続できるとすれば、サッカーの歴史は大きく動く。

この部分に関しては正直サッカーの歴史を覆すぐらいでなければ、日本基アジアの国(実質オセアニアのオーストラリアやホームアドバンテージや審判に恵まれた02年韓国を除く)がワールドカップのベスト4に行くことは不可能では?と思うのですが。
他の案があるならば具体的に提示していただければと思います。

>>私は、“相手より圧倒的に運動量で上回ること”ではないと、走り勝つことがあるとしたら、“相手を同じくらい走らせた上で、運動量を保てるか”だと感じている。

この部分はよく分からないのですが…?
相手を圧倒的に運動量で上回るのは、走り勝つのとは違うということでしょうか?

詳しい解説をしていただけたらと思います。

posted by ぜろ | 2009-09-19 17:56

<オクジョー>《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

うわぁ盛り上がってますね・・・コメントありがとうございます♪
はじめに、僕は岡田監督に対して、批判か擁護かという色分けには興味が全くありません。一つの試合のみで判断・考察もしていません。
ですから、そこに焦点をあてられているものにはコメントしようがないです。あくまで僕の絶対軸は、W杯で勝ち点3がとれるかどうかです。

その上で、コメントを返せたらと思います。

posted by オクジョー | 2009-09-21 11:33

<オクジョー>《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

>FOOT!さんへ
質問されている部分の説明が、ややなげやりだったようです。すいません、自分でも感じてはいました。ただ疑問に答えるのは少し難しい・・・

今の代表の基本は、素早く奪い素早く攻めるがベースですよね。
素早くボールを奪うことを考えると、ある程度のポゼッションを考えた方がいい(全体を押し上げた方がいいため)。また、素早く攻めるためには、どこかで相手の攻撃を止める準備が必要+そこから一気に反攻する術が必要(トップレベルではフィニッシャーの力を使うことが多いのですが)・・・これはある面で、攻撃のための守備・守備のための攻撃のような理論ですよね。
で、今の代表を大げさに言えば、相手の攻撃と守備どちらも奪う=攻撃のための守備のための攻撃のための守備のための・・・・・・・・・・・・・を追求したいように見える。だけど、具体的な「ための」の部分は見えてこないなと言いたいのですが。

で、ここからが見解の相違の部分で、僕には基本前線からのプレスを使おうとしているように感じました。
ちなみに、サッカーダイジェストで客観的な意見として、多くの海外記者の意見があり(それが珍しく面白かったので)、見てみてはどうでしょうか?
岡田監督・・僕の中では、「攻守の切り替えを伝える」のは日本で一番(もしくはもっと高いレベル)なのかもしれない、しかし「具体的なアイディアは見えず」という印象から脱却できずにいます。

posted by オクジョー | 2009-09-22 10:31

<オクジョー>《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

>ぜろさんへ
そうかもしれません。
答えになってないのかもしれませんが、僕の中で日本は、W杯でまだ勝ち点3を挙げたことがない国です。
ですから僕の中では、まず勝ち点3をあげてほしい。そのための術なのかと問いたいわけです。
なんか、勝ち点3を飛び越えてベスト4が語れるのは歯がゆいんですよね。生きるか死ぬかみたいで

で、もう一つですが簡単に言うと、
運動量150vs50ではなく、110vs90を目指したほうが良いのでは?ということです。

posted by オクジョー | 2009-09-22 10:41

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

世界レベルのオランダに通用した戦い方だから、これをさらに延長発展できれば世界と戦える、と果たして1試合の結果だけでいえるのかどうか、自分はどうも懐疑的です。

当然相手も研究し対策を立ててくるから(ロングボールの多用、フィジカルの強さを生かした強引な押し、等)そこでいかに軌道修正して戦っていくのか、その場合の引き出しの少なさが日本代表の問題点なのではないかと。
ではどうすればいいのかと問われると、答えに窮してしまうのですが(苦笑)

前回のワールドカップ直前、ドイツとの親善試合で途中までは互角の勝負ができたので、これでいける! と思い込んでしまった轍を踏まなければいいのだけれど…。

posted by バロン | 2009-09-22 14:05

《日本代表》 90分への挑戦は正当か?

コメント投稿者ID :

>で、もう一つですが簡単に言うと、
運動量150vs50ではなく、110vs90を目指したほうが良いのでは?ということです。

(効率的な動きや連動した動きによって、)少ない運動量で相手を翻弄し疲れさせる

ということですか?

それならば、序盤は相手のDfラインの裏にボールを放り込んで、相手DFを疲れさせれば良いのでは?

それに、日本サッカー界の「すぅぱぁこんぴゅうたぁ」さんは、「放り込み作戦」がどれほど嫌な事かを思い知らされてるはずなので、本番のW杯では、「ガンガンいこうぜ」ではなく、「MP節約」や「放り込み作戦」で連戦連勝!!

というシナリオを導き出してくれるはずなので、全く心配していませんよ。

posted by BRAZIL | 2009-10-04 22:05

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