阿佐智の「アサスポ・ワールド・ベースボール」

地方主催ゲームに思う

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先月末から今月はなんだかんだでよくスタジアムに足を運んだ。なかでも、ファームの地方主催ゲームを2度訪れた。 近年は、1軍の地方主催ゲームが少なくなったらしい。昔のように地方の興行主が試合を丸ごと買ってくれるようなことが少なくなったらしいし、なんといっても本拠地球場にファンが足を運ぶようになった今、キャパの小さい地方球場で試合をするメリットはなくなってきたのだろう。皮肉なことに、かつては親会社の新聞の販拡のために行った数試合の地方シリーズ以外は公式戦のほとんどをホーム球場で行っていた巨人が、テレビ放送が少なくなったこともあり、ビジターチームとして地方巡業につき合わされるケースが増え(かつてはドル箱の巨人戦を地方で行うセリーグのチームなど皆無だった)、巨人だけは地方試合が増えている。

フランチャイズ制を考えると、ホーム球場で試合のほとんどをこなすことは本旨にはかなっていると思う。しかし、地方試合の減少は野球ファンの開拓という点では、マイナスに働くだろう。そういう意味では、ファームに地方巡業をさせるというのは、ファームに「金を稼がせる」というプロ野球本来の役割を果たすという点でもいいことだと思う。

ジャイアント馬場の野球時代を追った広尾晃の新刊『巨人軍の巨人 馬場正平』によれば、かつて巨人の2軍は独立採算で運営され、地方巡業を繰り返していたという。テレビの普及していない時代、「GIANTS」のユニフォームは、たとえファームであっても絶大な集客力を誇り、地方の小さな球場は常に満員の盛況だったらしい。地上波放送が風前の灯になった今、ファームの地方試合が盛況をもって迎え入れられるのはある意味当然かもしれない。

その巨人は、先月末に静岡県内で2試合を行なった。この「静岡シリーズ」は近年恒例行事になっているらしい。私は、2日目の掛川の試合に足を運んだが、外野の芝生(というより単なる草だったが)席には余裕があったものの、内野の小さなスタンドは7割方埋まっていた。発表では2000人ほどの観衆だった。 サッカーが優勢を誇るこの県に野球人気を根付かせようとする(新聞の販拡もあるのだろうが)「球界の盟主」のこの姿勢は評価されるべきだろう。

もう1試合は、大阪・豊中にオリックス対阪神の試合を観に行った。

ro-zu

オリックスは、地元ファンを増やすべく、ここ数年、大阪府内にとどまらず、前身球団阪急のかつての「ライバル」であった近鉄や南海電車沿線の奈良、和歌山でもファームの興行を行っている。10数年前、ファームチームの名前を「サーパス神戸」とし、北神戸あじさいスタジアムをホームとした方針からの大きなシフトチェンジである。この地方主催試合も、時には札止めになるくらいの盛況で、「生オリックス」を間近で見た子供たちを確実に「オリっ子」に変えている。

ori オリックスは来年から、練習場、寮などファーム施設も大阪に移転し、舞洲の球場を核とした「オリックスタウン」を作るらしいので、現在のファーム政策がどうなるのかはわからないが、オリックスが撤退する(一軍ゲームは現在並みに継続らしいが)神戸に、阪神のファームが進出する噂が出たり、NPBもようやくファームが「プロ野球」であることを認識してきたようだ。

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