2008年10月06日

WBC台湾代表監督  決定

 来年3月に開催されるWBCの台湾代表監督が本日発表され、2006年3月のWBCでコーチを務め、同年11月のインターコンチネンタルカップと12月のドーハ・アジア大会では監督を務めた葉志仙氏になりました。WBCの後は、2009年にヨーロッパで開催されるIBAFのワールドッカップ、2010年に開催予定のインターコンチネンタルカップ、広州・アジア大会の代表監督も務める事になっています。

 葉志仙氏は、現在、郭源治さん(元中日)と荘勝雄さん(現千葉ロッテ・2軍投手コーチ)の母校である輔仁大學の野球部監督で、同大学の体育学部では教授としてスポーツコーチング論、野球、ソフトボールを学生に教えている方でもあります。


 日本もそうだと思いますが、北京五輪終了後は台湾でも「WBCの監督は誰が務めるのか?」という事が話題になり、色んな名前が挙がっていました。

 その中で、この葉先生(私はこう呼んでいるし、こっちの方がやりやすいので、以後こう表記しますね)は「本命中の本命」と言われてました。

 「本命中の本命」と言われたのは、2006年11月のインターコンチネンタルカップで3位になっただけでなく、その後行われたドーハ・アジア大会では、韓国、日本を抑え、台湾にとってアジア大会初の金メダル獲得に大きく貢献した、という「実績」からです。
 実績以外では、人当たりがよく、教授としても教え子たちからの評判もいい、といった人柄の部分も選ばれた理由として挙げられるようです。

 葉先生とは、3月の北京五輪の世界最終予選の時に、初めてお会いし、挨拶をさせていただきましたが、大変穏やで、まさに「教授」という表現が似合い、知性を感じさせる方、という印象でした。その後は、8月の五輪代表の壮行試合の時にお会いしましたが、簡単に挨拶を交わした程度で、色々とお話させて頂くところまではいきませんでした。


 そういう感じなので、葉先生の考えや、理論、哲学、価値観etc...といったものは、今の段階では全然理解できてませんが、分かるようになってきたら、このブログか別の場所で紹介したいと思います。




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2008年09月02日

北京五輪の野球  総括(台湾中心やけどね…) その4

 …アカン!
  ダラダラやりすぎた!
  もう終わりにする!
  絶対終わりにする!

 (注)台湾のファン向けの内容なので、興味のない方は飛ばしてもらっても構いません。

 3.WBCに向けて

 私は壮行試合5試合を現地で観戦してきました。
 その5試合で、当然の事ながら「これ、大丈夫か?」と思えるものを見る事ができました。

 簡単に挙げると、こんな感じです。

・24名全員が揃ったチーム全体での練習が大幅に不足している

・その全体練習の中でも、サインプレーや守備の練習が特に不足している

・不足しているにもかかわらず、試合終了後など時間があるのに練習している形跡がない

 練習不足を補うには、練習をすればいいだけなので、WBCを迎える前に時間を多く設けていくしかないでしょう。特にサインプレーの練習は、苦手にしている形跡があるので徹底的に行うべきでしょう。
 
 そして、大会前の壮行試合は、主力が抜け、レベルがガクンと落ちるCPBLの球団との対戦は避けるべきです。
 レベルの低い対戦相手では、調整にはなれども、ミスが目立ちにくくなり、チームにとって喫緊な課題が見えにくくなります。また、自分たちと同じ台湾人で構成される台湾のチームでは緊張感も保ちにくいでしょう。
 北京五輪前の段階で、失敗をあげるとしたら、壮行試合で適度な緊張感を保てなかったことでしょうか。また、格下相手で「勝って当たり前、負けたら恥」と思われているため、勝利を優先させるあまりに、やるべき事や修正もすべき事も出来なくなる、という悪循環も生まれていました。

 可能なら、台湾から飛行機で1時間強で移動できる沖縄で合宿を行い、練習試合はキャンプを行っている日本や韓国の球団の胸を借りて行って欲しい、と思います。


 それと、前記した3つの課題は、台湾の報道では五輪で予選敗退が決まった辺りから「問題点」として出てきていますが、私は壮行試合の時に視察に来ていたある関係者に指摘し、その方からも「そうだよねぇ」という返答を頂いております。

 また、選手の多くも、練習量が足りない事を認めていました。

 私がその記事を見た時の感想は、
 
 「そんなもん、壮行試合の時点で分かっている事なんだから、その時に指摘せんか!終わりがけになって、なにを言っとるんじゃ!」
 
 と、少々怒りがこみ上げてきました。

 「仕方がない」と言えばそれまでかもしれませんが、壮行試合の時の報道は、「XX戦は誰それが先発しそうだ」とか、「誰それは安打を量産して打撃の状態がいい」といった表面的な事を追いかけたネタばかり。それがファンにとって最大の関心であるのなら、それでいいと思います。

 でも、「じゃ、チームの状態はどうなんだ?五輪で勝てるチームなのか?」という関心を持ったファンも少なからずいたと思います。その辺りの分析を求めるファンも、恐らく4年前のアテネ五輪以上に増えていると思いますが、如何でしょうか?

 もし、そういう声を無視して、取材及び編集している人間が自分達の価値観だけで、記事の内容を制限しているのであれば、「それでいいの?」と思ってしまいます。私には、台湾の野球ファンは段々目が肥えてきているように見えてなりませんが、この辺りはどういう認識なのでしょうか?

 でも… 

 取材に来ている記者達が、試合や練習を表面的にしか見ていなければ、そういう事をネタにした報道が出来ないのは仕方がないですよね。
 


 こうして報道の事を取り上げたくなるのは、2年前の王建民(ヤンキース)の対台湾メディア取材拒否事件から、台湾の多くのメディアが何一つ学んでいない事へのいら立ちがあるだけでなく、北京五輪の敗因に彼らの取材及び報道姿勢にもあるのではないか?という見方を少なからずしているからです。

 前記した専門の記者達は別として、特にTV関係の取材者達のレベルの低さには辟易せざるを得ません。

 壮行試合の試合後の共同会見で起きた事でした。

 8月8日の統一戦が19:00開始で、9日の興農戦は10:30開始に、直前になって変更されました。これは、8月14日の日本戦が19:00、15日の中国戦が10:30開始になっていたので、その日程に慣らすために変更したのですが、これはCPBLのHPをはじめ、取材に来ている各新聞社のHPあたりでチェックすれば分かる事です。 
 これを、わざわざ会見で洪一中監督に聞いていたTV局の記者がいました。
 
 陳偉殷(中日)が先発した試合の時も、TV局の記者が左足を右ヒザ上に置き、椅子にふんぞり返って「会見には陳偉殷を絶対呼べ!」と偉そうに担当者に要求していた者もいました。

 こちらはカメラマンですが、勝手に感情移入して「中華隊加油(台湾頑張れ)!」と質問しないでそう叫んだり、意味不明なコメントを求め、洪監督に思いっきり無視された者もいました。

 北京へ移動中の時もそうでした。
 経由地の香港へ移動中の機内で、選手達を撮影していたTV局がありました。
 選手達は、5:00起床で6:00に台中の宿舎からバスで2時間かけて空港へ移動しているので、睡眠不足やバス移動による疲労、といったものがあるのは明らかです。
 なので、撮影しているのは、当然選手の寝顔ばかり。それでは放送する上で画にならないので、選手を無理やり起こして話を収録するのですが、起こした相手は羅嘉仁(中國文化大學)と郭嚴文(レッズR)といった若い選手ばかり。陳金鋒(La new)のように怒ると本当に恐い選手には、話はおろか、映像すらありませんでした。 
 そういうところから判断すると、この撮影が無許可で行われたものであるのは間違いありません。


 極めつけは、北京到着後。

 非公開で予定していた練習を行う前に、それに納得できない台湾メディアが洪一中監督に直談判して、台湾メディアのみ急遽公開される、ということがあったそうです。
 球場の管理者(たぶん主催者だと思う)には、既に「非公開」として伝わっているため、公開の前は当然の如く混乱が生じたらしいです。

 おそらく、普段野球の取材をしていないTV局の記者達が洪監督を捕まえて直談判に持ち込んだのでしょうし、それに追随した者も少なからずいたはずです。
 
 それにしても、なぜチームマネージメントに専念すべきはずの洪監督が、交渉の窓口として直談判に応じなければならなかったのでしょうか?なぜ、彼らは練習が「非公開」なのか、という事を考えないのでしょうか?

 こういう節操のなさが、2年前、温厚でチームメイトやスタッフからも慕われている王建民を本気で怒らせた、という事を全く分かっていないとしか言いようがありません。
 また、こういうメディアに囲まれていれば、「常に自分たちのプレーを厳しい目で見られている」という緊張感を現場の方々は当然持てるはずがなく、ダラ〜〜〜っとした空気が漂い、最終的に毎度お馴染みの敗北を喫する、という悪循環につながっていっているのでは?と思っています。



 洪一中監督は、台湾へ帰ってきてから、正式に辞意を表明しましたが、五輪の成績だけでなく、自分の仕事に専念させてくれないメディアの相手をさせられる事に、うんざりしたからだと思います。

 そうなると、WBCの監督の人選への必要条件は、単純に経験や能力があるだけでなく、こうしたメディアと適切な距離を置く事ができ、緊張感を保てる事が重要になるでしょう。
 理不尽で無茶苦茶な取材要求をしてきたり、プライバシーを無視し、無用の混乱を招く選手の滞在先を報道するような節操のないメディアに対して、(反省を促すような意味も含めた)取材拒否をビシッと通告できるくらいの図太い神経を持った方なら、なおいいでしょう。
 そうやって選手達の威厳、プライバシー、練習環境を本当の意味で守れる監督が、今の台湾には必要だと私は考えます。

 2002年のサッカーW杯で、韓国を躍進させたフース・ヒディンク監督みたいに、メディアにどんなに嫌われても、勝ちまくって結果を残せば、最終的にヒーロー扱いにせざるを得ない訳ですから、強い信念をお持ちで、達観の域にある方の起用を強く望みます。 


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2008年09月01日

北京五輪の野球  総括(台湾中心やけどね…) その3

(注)台湾のファン向けの内容なので、興味のない方は飛ばしてもらっても構いません。

 2.張泰山(興農)らの欠場の影響

 日本では一部で報道されていますが、「5番・三塁手」で先発出場が期待されていた張泰山が、五輪前に行われた抜き打ちのドーピング検査で陽性反応が出たため、出場できませんでした。
 これが北京入りする前の段階で分かっていれば、入れ替えが出来たのですが、最終メンバーを提出してからだったため、それも叶わず、台湾は23名で北京五輪を戦っていました。

 試合をする上では、「この影響はあったか?」という事になりますが、私は「無かった」と思います。

 洪一中監督は、今回は選手起用で批判が噴出していますが、3月の世界最終予選やLa newでの実績を見手いる限りでは、他球団の監督と比べても、選手のやりくりは上手だと見ています。
 特に、3月の世界最終予選では、「歴代最弱」と評された平均年例23.7歳の選手達をうまく起用し、北京五輪の出場権を獲得しました。

 そういう方なので、「おるメンバーでやるしかないのだから、仕方がないでしょ?」という感じで、進めていったはずです。

 その張泰山の穴を埋めたのは、私が思わず「何で選ばれたの?」と叩いてしまった石志偉(La new)でした。投手に与える恐怖感と、打線の安定を考えると張泰山には劣りますが、五輪では攻守に渡り大変貴重な働きをしました(皆さん、本当にゴメンナサイ)。
 日本戦とアメリカ戦で好投した許文雄(La new)もそうでしたが、洪監督が自分のチームの選手に偏った代表選考をした、といわれる代表的な存在で、陰口もたくさん聞いてきたはずです。恐らく、本人もそれを分かった上でプレーしていた事でしょう。その中で結果を出した石は、もっと高く評価されてもいいと思います。

 張泰山以上に、痛かったのは、腰痛が悪化して(これを、壮行試合の段階で見抜けなかった私は大変マヌケ…)本来の力を出せなかった4番打者の陳金鋒(La new)でしょうか。

 陳金鋒は4戦目のキューバ戦を含め3試合欠場しましたが、その影響は、控えの野手が捕手の2名と郭嚴文(レッズR)のみになった、という形で現れ、代打や代走だけでなく戦術の選択肢が大きく削られるという形で現れました。

 それ以上に、彼の欠場は、打線に迫力を欠き、相手投手の負担を軽くしたのは間違いありません。
 仮に出場しても、腰痛でスイングにキレを欠く彼に長打を打たれる危険も少ないため、相手投手は恐さを抱かなかったはずです。

 それが豪快に出ていたのは、0−1で負けたキューバ戦。
 キューバの投手達は、台湾の打者を見下ろし、悠々と投げていました。惜しい試合ではありましたが、陳金鋒がいたら…とか、万全なら…と思ったファンは多くいたはずです。

 こうして北京五輪でファンの期待に応えられなかっただけでなく、チームがいい結果を残せなかった責任を自身の不甲斐なさ故と感じた陳金鋒は、強行出場した6戦目のアメリカ戦後、代表からの引退を示唆するような発言を残しました。

 この陳金鋒の発言だけでなく、洪一中監督の人選を含めた選手起用は、もしかしたら、いつまでも同じ選手をあてにした戦いをするのではなく、北京で一緒にプレーした若い選手達を中心に世代交代を進め、軸がぶれないで落ち着いて戦えるチームをつくらないといけない、という願望が含まれていたのかもしれません。

 

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2008年08月31日

北京五輪の野球  総括(台湾中心やけどね…) その2

 前々回の続きです。
(注)台湾のファン向けの内容なので、興味のない方は飛ばしてもらっても構いません。

 時間の経過と共に、「中国戦の敗北は、わざとやったんと違うか?」というようなネタまで出てきていますが、ここでは純粋に試合を振り返りたいと思います。
 
1.投手の起用法について

 台湾では、この部分が一番の議論のネタになっていて、代表選手の1人がこっそり監督の投手起用に不満を漏らしていた事を用いて、「監督の采配に問題がある」ということを裏付ける記事になっていました。
 この記事を書いた記者や、編集した担当者には申し訳ありませんが、はっきり言って「それで?」という感じです。

 ところで、出場選手23名全員が納得し、満足する選手起用というのはあるのでしょうか?
 特にチームが負け込んでいる時に、この手の話を選手に聞けば、不満の声の一つや二つ出てくるのは当たり前ですよね?

 記者が話を聞いた相手は、出場機会に恵まれていないだけでなく、取材に不慣れな若い選手だと見られます。もしそうだとしたら、それはそれで仕方がないのでは?と思いますし、取り上げてもあまり意味がないと思います。
 
 皆さんは、どのように思いますか?

 いかん、本題に…

 洪一中監督の投手起用に「??」が出ていたのは確かですが、「なぜ、監督はそのようにしたのか?」という考察が足りないのも確かなので、私なりにやってみたいと思います。

 監督の投手起用が狂った始まりは、全て8月14日の日本戦の9回表にあると見ています。
 
 1−2のリードされた状況で、クローザーの曹錦輝(元ロイヤルズ他)を起用しました。

 曹の調子は壮行試合の時と同じで、球威もなく、制球も悪く、どこかフワフワ浮いたような感じでした。そのため、1死をとったあと、安打と四球で走者をためたところで、洪監督は我慢できなくなって鄭凱文(中國文化大學)に交代しましたが、鄭は緊急登板に慣れていなかったせいか、自信なさそうな顔をしたまま日本打線に捕まり、4点を失ってしまいました。

 もし、曹錦輝が日本戦の9回表をどんな形でもいいから、しのいでくれていたら。。。
 その後の中国戦の不覚をはじめとする、ファンを失望させる結果は避けられたのではないかと思います。

 日本戦の翌日に行われた中国戦。

 先発の潘威倫(統一7-ELEVEn)が、7回ウラ途中まで投げた後、倪福徳(中信)が8回ウラ途中まで引き継ぎ、走者を貯めたところで、もう1人のクローザーの羅嘉仁(中國文化大學)を起用しました。

 試合中盤から終盤にかけて、走者を貯めている場面は、3月の世界最終予選で実績をつくり、信頼がある鄭凱文を起用するのですが、前々日のオランダ戦で2回を投げただけなく、前日の日本戦でリリーフに失敗している事と2連投の疲労を考慮してか、起用しませんでした。

 (代わりに?)登板した羅嘉仁は、どちらかというと走者無しの回の頭からのリリーフが向いています。
 恐らく、鄭凱文が前記の事情があり、曹錦輝が監督の信頼を失うような投球を前日に見せ、張誌家(La new)は前日に好投したものの投球数過多であったので、羅嘉仁しか起用できる投手がいなかったのではないかと見られます。
 その結果、羅嘉仁は打たれ、一時逆転を許す事になりました。
 9回表に同点に追いついた後、羅嘉仁は引き続き登板して走者を出しながらも無失点に抑えましたが、日本戦で曹錦輝が1人で9回表を切り抜け、鄭凱文を休ませる事ができれば、羅嘉仁か曹錦輝を9回の頭から使える展開に持っていけた可能性が高かったので、洪監督の計算がすでに狂っていたように見えました。

 3−3で延長に入り、陽建福(興農)を起用しましたが、2日後の韓国戦で先発が予定されていた(はず)彼には、「調整」という形での登板は予想していたと思いますが、こういう展開での登板は考えていなかったはずです。その陽を使わざるを得なかったのは、前記した事情で彼しか信頼して送り出せる投手が残っていなかったからではないかと思います。

 結果は、タイブレークに入った11回ウラは抑えたものの、12回ウラで力尽き、表に挙げた4点差を守れず、5点を失って敗れました。

 陽建福は、予定通り(のはず)韓国戦で先発しましたが、初回に7失点の大炎上し、2回から倪福徳に交代しました。

 陽は一言も言ってませんが、中国戦での不規則で重圧がかかる登板が避けられれば、韓国戦はもっと違うものになっていたかもしれません。なぜ、「中国戦で不規則な登板を余儀なくされたのか?」と考えていくと、やはりリリーフ投手の使い方が狂ってしまったからだと思いますし、その原因を辿っていくと、全て14日の日本戦の9回表からのしわ寄せだと思えてなりません。


 韓国戦の翌日に行われたアメリカ戦では、先発で好投していた許文雄(La new)の交代期の遅さが批判の的になりました。

 許文雄の交代に関しては、ここも参考にして頂きたいのですが、遅くなった原因としては、この時点で自信を持って送り出せる投手が少なくなっていた事もあると思います。

 前日の韓国戦で、先発の陽権福が1回でKOされた影響で、2番手の倪福徳が先発投手並みに5回以上投げたため、倪は使えなかったはずです。同様に、その倪の後を受けた張誌家も、2回以上投げているので、疲労を考慮すると、こちらも使えなかったはずです。
 鄭凱文は日本戦、羅嘉仁は中国戦のリリーフ失敗が頭に残り、経験の浅さも露呈していたので、1点を争うような試合展開では安心して送り出せなかったはずです。

 そうなると、先発投手にはできるだけ長く投げてもらって、少しでも登板を予定していた投手の負担を軽くしたい、と監督が考えるのは当然だと思います。
 
 許文雄の後、リリーフで登板したのが、3日前のキューバ戦で先発して7回途中まで1失点の好投をした李振昌(台北體育學院)と、前日の韓国戦で復調の兆しを見せていた曹錦輝の2人だったことを考えると、そんな気がします。

 曹は、ここで初めて気迫に満ちた投球を見せましたが、ファンの中には「なんで、それを日本戦で見せてくれへんかったんや!」と思って見ていた方は多くいらしたと思います。
 彼が日本戦の9回表をしっかり抑えてくれていたら、洪監督の投手起用も批判されるような展開にはならなかったと思いますし、中国戦以降のチーム状態も大きく変わっていたはずです。
 それだけでなく、起用できる投手の選択肢も狭まる事なく、投手交代も3月の世界最終予選のように確信と余裕を持って行えたはずです。


 台湾の報道を見ていると、結果を踏まえ、当事者達のコメントを拾って安易に采配批判をしているように見えます。洪一中監督の事を私以上に理解しているはずの彼らが、それぞれの事情があるとはいえ、軽々しくその采配を批判するのは大変寂しいです。

 

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2008年08月25日

北京五輪の野球  総括(台湾中心やけどね…) その1

 韓国の金メダルで、終わった北京五輪の野球競技。

 韓国、全勝でしたね。すごかったですね。

 予選と準決勝の日本戦、決勝のキューバ戦、予選の台湾戦を見た限りでは、日本がやろうとしていた(であろう)事を彼らが実践して、そのまま金メダルまで突っ走っていったような気がします。
 
 それが出ていたのは、予選の台湾戦だったと思います。

 私が、ここで紹介した内野守備の弱点を、韓国は巧みについていたように見えました。
 打者は一様にセンター返しを心がけ、守備に不安がある遊撃手の林智勝(La new)と二塁手の蔣智賢(レッドソックス1A)に打球を集中させ、彼らをとにかく動かして、揺さぶってミスやエラーを誘い、初回の7得点やその後の2得点につなげていました。

 また、韓国戦で先発した陽建福(興農)は、9日の壮行試合の興農戦後の会見で「シンカーのコントロールとキレがイマイチで、そこを修正していく必要がある」という旨の話をしていました。対戦した韓国は、それを知っていたかの如く(たぶん知っていたと思うが)、高めに浮いた(シンカーと見られる)変化球を中心にしっかり捕らえていました。
 この場合は、陽が中国戦で約3回を投げてから中2日の試合だったので、状態も多少悪かったとは思いますが、それでも1回KOの攻撃は見事でした。

 私は、こういう相手の弱点を突く打撃は日本が得意なので、必ずやってくると思っていました。
 しかし、先発の許文雄(La new)や張誌家(La new)らを攻略するのに手こずっただけでなく、自分たちの打撃をするのがやっとで、それどころではなかった感じでした。日本に関しては、後になってあれこれ言われていますが、この頃からこういう事を指摘できた方は、どれだけいらっしゃったのでしょうか?

 
 また、韓国は最初の4試合で4勝して、ある程度余裕を持てる立場にあったので、先を見据え、主力選手に休養を与えながら試合を進めていました。
 台湾戦は、正三塁手の金東柱(斗山)を休ませていましたが、その後は交互に誰かを休ませていました。
 
 あとは、以前私が紹介した金卿文監督の審判とのコミュニケーションの取り方。
 選手交代の時はオーダー表を片手にもって行う等、誤解を招かないよう神経をすごく払っていたと思います。
 これに対して星野監督は…
 くどくなるので敢えて言いません。「審判を敵に回す」という点については、ここでロス五輪の日本代表の監督をされていた松永怜一さんが、私とは比較にならないほど説得力がある論を展開されておられるので、そちらを参考にして頂きたいと思います。

 日韓双方を取材している訳でないので断言してはいけませんが、韓国は、やれるだけの準備をしっかりして北京入りし、常に余裕を持てる状況をつくり、冷静に先を見据えていたと思います。本来なら、こうした事は、日本が出来得るはずであり、得意だったと思いますが、今回は韓国の方がしっかりしていたように見えました。


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2008年08月23日

台湾代表最終戦 VS カナダ

 前日、感動のソフトボール決勝を見ていたので、見られませんでしたが、今さっきやっと見終わりました。

 延長12回、約4時間の試合の映像を見るのはキツいです。。。


 では

 台湾は、全てをぶつけたいい試合をしたと思います。
 しかしながら、エラーもミスも多く、決してほめられた内容ではありません。

 それでも、あきらめず、腐らず、最後まで気持ちを高めてしっかり戦い抜きました。


 投手では、7回途中からタイブレークの12回まで救援した倪福徳(中信)、12回ウラにカナダの監督にネックレスを外すよう要求され、揺さぶられかけた張誌家(La new)が根性を見せました。

 特に12回ウラ、1点リードした場面で倪が先頭の左打者2人から奪三振をとり、その後を受けた張は揺さぶられた仕返しをするような感じで全力で三振を奪う姿はしびれました。

 たぶん、観戦していた台湾のファンも同じだったと思います。

 日本戦、韓国戦はこの2人の継投で残念ながら負けてしまいましたが、その鬱憤をカナダ戦で出し切ったような気がします。

 打者では、前日のアメリカ戦に続いて本塁打を打った林智勝(La new)でしょうか。

 5戦目の韓国戦の7回ウラに二塁打を放った後、足を痛めてベンチに代走を要求して交代しましたが、針を打ち痛み止めを服用しながらアメリカ戦とこのカナダ戦に出場しました。

 それでいて、動く範囲が大きく、細かい対応が求められる遊撃手の守備をこなした上で2本塁打を放ち、打撃陣の奮起につなげた姿も、台湾のファンはしびれたことでしょう。

 私がそうでしたから。

 林智勝は、代表に合流した8月4日、頭を丸刈りにしてきました。
 気合いを入れるためです(意地の悪い人は「先にゴメンナサイしてるんやろ…」と思うかもしれませんが)。

 彼がここまで頑張るのは、張泰山(興農)がチームを離脱して内野手が手薄になってきているというチーム事情があるかもしれません。それでも、気合いを入れているのは嘘ではなかった、という事を証明したと思います。

 
 これで、台湾の北京五輪が終わりました。

 既に、陳偉殷(中日 チェン)と張泰山が台湾へ帰ってきました。
 羅國輝(マリナーズ1A)は22日に帰ってくる予定になっています。

 他の選手達は、飛行機のチケットの都合で24日の閉会式に参加後、25日に他の選手団と共に帰ってくるそうです(26日から公式戦再開なのに…)。

 早速、大会を振り返ってあれこれ言われていますが、私なりの総括は次回改めて行いたいと思います。

 

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2008年08月21日

台湾代表第6戦 VS アメリカ

 遅れてしまいました。すみません。

 結果は2−4で敗れ、これで準決勝進出が完全に無くなってしまいました。

 試合内容については、特筆すべきは日本戦に続いて先発した許文雄(La new)でしょう。

 5回まで毎回走者を出しながらも、1失点で切り抜けました。
 許本人には大変失礼ですが、日本だけでなく、アメリカにまで彼の投球が通用するとは、恐らく誰も予想していなかったのではないでしょうか?

 ですが、彼が好投した影響は、6回ウラに出てしまいました。

 彼の好投を支えた、投球前に左足をおろすタイミングが、疲労で回を追うごとに早くなりかけていた矢先に、先頭打者に逆転ソロ本塁打を打たれ、その後四球を出して、交代となりました。

 

 実は、この許の交代の遅さが台湾で話題になり、洪一中監督に批判が集中したようです。
 試合をLIVEで見ていた知人からも、「どうして?」という意見がありました。

 確かに、走者を毎回出し、投球数も100球に近づくにつれ、疲労が徐々に見えていました。
 許の表情は「普通だよ」という感じでしたが、限界が迫ってきているのは明らかでした。

 日本戦では、5回表に阿部慎之助(巨人)に本塁打を打たれた後、6回に入ってすぐに代えましたが、この日は続投。
 洪監督は、「四球だったら代えるつもりだった」と話していたようですが、結果が本塁打だったため、「交代が遅れた」ということでした。

 報道も、ここに批判が集中していましたが、当人達のコメントや起きた事象だけを捉えて批判の言葉を並べるのは、ファンの不満をただ代弁しているに過ぎません。

 この場合、投手の許文雄と洪一中監督は、所属球団が同じLa newで、監督が選手の状態を他球団所属の選手よりも理解が深い、ということが一番重要になってくると思います。
 そこで、「公式戦では、洪監督が許を交代させるときは、何を基準にして交代させていたか?」が、この試合の監督の采配を理解する上でどうしても必要になってくるはずです。少なくとも私はそう思います。

 私は、La newの試合を一年追いかけている訳ではないので、洪監督の許を交代させる基準までは分かりません。これは専門に取材している記者達でなければ、分からないものです。
 しかし残念ながら、この部分を踏まえて監督に質問をして返答を得た、という記述は見当たりません。

 それに、先発投手の交代期が遅れるのは、待機している救援投手の状況や調子で変わることもあるでしょう。また、当事者のコメントだけが全てとは限らないでしょう。

 それだけ監督の采配を批判するのは、奥が深く難しいものであるはずです。

 ファンと同じように監督の采配を批判するのは簡単ですが、もし、そういう記事を洪監督が見たらどう思うでしょうか?私が洪監督の立場なら「どうせコイツら何も分かっていないから、ほかっとけばいい」とか、「コイツらにオレの何が分かるんだ」と思い、無視します。

 監督の采配を批判するのであれば、「もっと気合いを入れてやれ!」と取材をしている彼らには言いたくなりました。


 最後の、カナダ戦はまだ観戦してません。
 観戦後、書き込みたいと思います。

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2008年08月21日

台湾 カナダに勝利して5位確定

 すみません。
 
 この試合も映像を見ていないので、何とも言えません。

 ただ、延長12回に蔣智賢(レッドソックス1A)のタイムリー安打で勝ち越して、6−5で勝利した、ということが分かっているだけです。

 これで、台湾の5位が確定しました。
 最後の最後で、意地を見せてカナダに勝利した、という感じでしょうか。

 カナダ戦は、陳金鋒(La new)の腰痛が限界に達してしまったため、またオーダーが変わりました。
 以下、ご参照ください。

*RF 張建銘(興農)
*DH 潘武雄(統一7−ELEVEn)
 LF 羅國輝(マリナーズ1A)
 1B 彭政閔(兄弟)
 SS 林智勝(La new)
*2B 蔣智賢(レッドソックス1A)  
 3B 石志偉(La new)
 C   葉君璋(興農)
 CF 林哲瑄(レッドソックス1A)

*SP 陳偉殷(中日) 

*は左
 
 カナダの先発は、元近鉄で、現在はLa newに在籍、今季15勝0敗1Sのマイク・ジョンソンでした。
 たぶん、カナダは台湾で実績があるジョンソンを最初から台湾戦で使う予定だったと見られます。

 

 …いまは、これくらいしかいえないので、ここまでです。 



 どうしてもLIVEで観戦できないのは、難しいですね。。。
 球場で観戦できれば、全体の動きやサインのチェックも出来るから、もっとええねんけどね…


 
 20日はPCで台湾VSアメリカをチェックしながら、TVで日本VSアメリカを観戦。
 結構しんどいです。


 疲れたので、アメリカ戦については次回、カナダ戦は観戦後、改めて書き込みたいと思います。


 それでは、失礼します。

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2008年08月19日

台湾 予選敗退決定

 19日に行われた台湾VSアメリカで、台湾は2−4でアメリカに敗れ、1勝5敗となり、予選リーグ敗退が決定しました。

 試合を見ていないので、詳細は後にまわしますが、経過等を見て知る限りでは、気迫が十分伝わる試合だったようなので、安心してます。

 参考までに、陳金鋒(La new)が復帰し、以下のオーダーになりました。

*RF 張建銘(興農)
*LF 潘武雄(統一7-ELEVEn)
 1B 彭政閔(兄弟)
 DH 陳金鋒(La new)
 CF 羅國輝(マリナーズ1A)
*2B 蔣智賢(レッドソックス1A)
 SS 林智勝(La new)
 C   陳峰民(La new)
 3B 石志偉(La new) 

 SP 許文雄(La new)

 ほとんど「La newベアーズ」になってるので驚きましたが、あまり気にしないで下さい。
 このメンバーでいい戦いが出来たのなら、それでいいですから。


 20日はカナダ戦。
 韓国戦で先発予想していた陳偉殷(中日・チェン)が、出てくるのでしょうか?
 それとも、潘威倫(統一7-ELEVEn)でしょうか?

 3月の世界最終予選では、9回2死から追いつかれ、10回に逆転され、6−5で負けました。
 18日の中国VSアメリカでもあったような本塁上のクロスプレーをきっかけに小競り合いになり(向こうと違い、こっちは誰もケガしとらんけどね)、エキサイトした観客からゴミが投げ込まれ、パトカーが約14台動員される激しい試合にもなりました。

 果たして、その雪辱はなるでしょうか?



 予選最後の試合だけでなく、北京五輪最後の試合です。

 台湾からほぼ一日がかりで北京に移動して応援に駆けつけたファン、不本意な形でチームを離れた張泰山(興農)、選ばれそうで選ばれなかった大勢の選手達などの想いを胸に秘めて、しっかり戦って欲しいと思います。


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2008年08月19日

台湾代表第5戦 VS 韓国

 試合の映像のチェックが遅れたので、台湾VSアメリカ(LIVEで見られへんねん)が行われている現在、更新しています。

 試合は、初回7失点、2回1失点の8−0の状態から6回ウラに追いついたものの、7回表に1点を失い8−9で敗れました。
 韓国側に気のゆるみがあったとはいえ、強い気持ちを持って反撃して追いついたのはお見事。
 しかし、洪一中監督のコメントにもあったように、重圧に負けずに失点しない強さ、チャンスをどん欲にモノにする強さがあれば、もっとよかったです(これがあれば、中国戦の不覚は無かったんやけどね)。

 この8点差を追いついた原動力になったのは、2回ウラの先頭打者だった4番・彭政閔(兄弟)のヘッドスライディングでしょう。西岡剛(日本 千葉ロッテ)が勝負所でよくやるような、一塁手へのセーフティバントで一塁へ駆け込む際、左手の指をベースに引っ掛けて大ケガせんやろか?というくらい勢いのあるヘッドスライディングを見せ、チームを鼓舞しました。

 このバントヒットから、2回は2点を取りました。
 これが効き、台湾は5回に4点、6回に2点を取って同点に追いつきました。

 彭はバントヒットも含め、4安打2打点の大活躍でしたが、この試合も、陳金鋒(La new)が腰痛で欠場したため彼が4番に入りました。
 台湾代表では、陳金鋒がキャプテンでありチームリーダーですが、もう1人チームリーダーを挙げるとするなら、この彭政閔です。陳金鋒同様、行動と結果が伴っているからです。

 マイペースでのんびりしてる感のある台湾人選手にしては珍しく、彭は自分に厳しく、いつもどん欲に自分を高めようと練習に取り組んでいます。

 それを象徴しているのが、8月6日の壮行試合の兄弟戦後でした。
 彭は、呂明賜コーチと他の2選手と共に、試合後1時間くらい居残りで打撃練習を行っていました。
 練習が終わり、帰りの車に向かう彭と少しばかりお話しました。
 
 私が、最初に
 
 「若い選手達も、あなたの事を見習わんといかんよねぇ?」

 と言ったら、彭はただでさえ細い目を細め、照れ笑いを浮かべながら

 「イヤイヤ、そんな事はないよ… 
  でも、自分はやらないといけないから…」

 という感じで返答してきました。
 
 彭は自分への厳しさ故、3年前の試合で己の不甲斐なさからベンチにある電気のスイッチボックスを右手で殴って骨折してしまいました。
 その後の処置がまずく、回復も遅れたため、現役の続行も危ぶまれましたが、昨季本格的に復帰し、代表入りできるまでになったのは、間違いなくこうした地道な練習を継続してきたからでしょう。
 


 控えめな性格なので表立ったリーダーシップは発揮してませんが、彭政閔が韓国戦で見せた体を張った活躍が、重圧に苦しむ若い選手達に何かを残してくれれば、このチームで北京に来た意味があったと言えるでしょう。
 


 この韓国戦のような意味のある試合をしてくれれば、いま行われているアメリカ戦も予選最後のカナダ戦も負けてもいい、と私は思っています。


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2008年08月17日

台湾代表第4戦 VS キューバ

 遅うなりまして、すみません。

 結果は7回ウラに出たセペダの1点本塁打で、キューバが逃げ切りました。

 この試合は、全て先発の李振昌(台北體育學院)に尽きます。この試合の先発を任されるきっかけになったのは、7月のハーレム大会でキューバ戦に先発し、6回を投げて1失点の好投した事ですが、恐らくそれを上回る内容だったと思います。
 1点本塁打を打たれましたが、唯一の失投はそのホームランになった球だけで、あとは自信を持ってしっかり腕を振って投げていたので、見ていて非常に気持ちよかったです。

 それは観戦していたファンの方も同じだと思います。
 
 ただ、残念だったのは前日の中国戦で腰痛を悪化させた陳金鋒(La new)が欠場を余儀なくされた事でしょう。

 そのため、以下のオーダーを組みました。


*RF 張建銘(興農)
*DH 潘武雄(統一7−ELEVEn)
 LF 羅國輝(マリナーズ1A)
 1B 彭政閔(兄弟)
 3B 石志偉(La new)
*2B 蔣智賢(レッドソックス1A)  
 SS 林智勝(La new)
 C   葉君璋(興農)
 CF 林哲瑄(レッドソックス1A)

*は左打者

 不本意なドーピング違反で出場出来なくなった張泰山(興農)だけでなく、陳金鋒も欠いた打線は、さすがに迫力不足は否めず、キューバが用意した2人の左投手を攻略出来ませんでした。
 
 それでも、そこから生まれる危機感と中国戦でとった不覚がいい方向の作用して、チームに一体感が出ているように見えました。
 その一体感を更に強めてくれたのが、先発の李振昌の後を受けて7回途中から登板した張誌家(La new)。日本戦に続く、気迫に満ちた投球で、キューバに立ち向かい、しっかり抑えました。
 TVで彼の投球を見た日本のファンには、彼の日本戦での投球は、恐らく「西武時代よりも落ちている」と見えたはずです。私がそうでしたから。
 しかし、彼の「絶対に打たれたくない」という気迫は十分に伝わったと思います。
 その日本戦と同じような気迫をキューバ戦でもしっかり見せて、好試合を演出しました。

 曹錦輝(元ロイヤルズ)が、日本戦で監督とコーチの信頼を裏切った格好になっただけに、張誌家の好投はより際立って見えました。

 
 18日は、韓国戦です。
 韓国は、16日の日本戦を見ている限り、3月の世界最終予選の時とは明らかに違い、チームをしっかり強化してきているように見えます。また台湾とは違い、練習もしっかりこなし、何もかもが順調にきているように見えます。

 その中で、17日に行われた再開された中国戦では、順調さを戒めるかのような展開で、延長11回タイブレークの1−0でのサヨナラ勝ち。
 この勝利を機に、更に気を引き締めて試合に臨んでくる事でしょう。

 台湾の先発は、中4日で陳偉殷(中日・登録名「チェン」)が有力です。
 また、キューバ戦を腰痛で欠場した陳金鋒も復帰予定です。
 試合は、この2人の出来にかかってくると思います。
 この2人がダメなら、台湾は負けるでしょう。


 台湾は、18日から負けたら決勝進出が絶望的になる非常に厳しい3試合を迎えますが、私は、キューバ戦のような戦いが出来れば、全部負けてもいいと思っています。
 蔣智賢、林哲瑄(いずれもレッドソックス1A)や羅國輝(マリナーズ1A)といった若い選手には、北京での経験を自身の成長の糧にして欲しいですし、まぐれで勝ち上がって自分達の実力を勘違いされても困るので、本当にそう思います。

 

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posted by giants3so |21:19 | CT  | トラックバック(0)
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2008年08月17日

やっと見終わった…

 中国の感動的勝利で終わった中国VS台湾。
 その試合を、いまさっき見終わりましたので、前回述べた事の他に以下雑感を述べたいと思います。
 

 はっきり言って台湾は完敗です。タイブレーク云々以前の問題です。
 色んな意味でミスも多く、負けて当然です。3月の世界最終予選のドイツ戦で、2−0で冷や汗ものの勝利から学んだ事を全然生かせていない試合内容で、立腹したくなります。
 相手を見下ろして戦っていたのではないか、と思えるような感じを受けました。

 それが象徴されるのは、林哲瑄(レッドソックス1A)が3回表に1塁出塁時に、牽制悪送球で3塁を欲張ってタッチアウトになったシーンと、8回ウラにセンター前への打球で飛び込んで、後ろに逸らして一時逆転になった3点目を失ったシーンです。

 いずれも、「今日(の試合)は落とせない」という重圧から、焦った故の判断ミスです。
 この「今日は落とせない」の背景にあるのは、間違いなく、対戦相手の中国が格下という認識があるからです。
 この林哲瑄に限らず、チーム全体にそういうムードは漂っていたようにも見えました。
 
 これまでの中国は、途中までいいところを見せていても、エラーやミスをきっかけに自滅して、大量失点を重ね、負けていました。恐らく、台湾の選手達は、それを狙って「いつかは…」という受け身気味の状態で試合をしていたと思います。

 ところが、中国は崩れそうで崩れませんでした。
 
 特に守備がしっかり鍛えられていて、どんなに不格好でもボールはしっかりキャッチしているし、判断ミスも少なくなっていて、つけ入るスキもあまり見せていませんでした。
 
 台湾は途中から気づいて、戦術を使って自分達にうまく流れを持っていこうとしていましたが、気づくのがあまりに遅すぎただけでなく、選手個々も普段から戦術を意識してやっていないので思い通りに出来なかったと思います。それが、タイブレークまでもつれ、12回表の4得点を守りきれなかった遠因だったのではないかと思います。



 あと、試合のポイントになった投手起用ですが、前日の日本戦を引きずったと思います。
 8回に一時逆転を許した場面ですが、7回から登板した倪福徳(中信)が走者を一・二塁に出したところで、もう1人のクローザー・羅嘉仁(中國文化大學)につなぎました。しかし、羅が力を発揮しやすいのは、走者がいない回の頭からで、こういうリリーフにはどちらかと言うと向かない投手です。
 
 こういう走者がいる場面は、コントロールがあり勝負度胸がある(TVで解説されていた与田さんが、彼の事をお話ししていた事は、そういう意味で正しいのです)鄭凱文(中國文化大學)を起用するのですが、初戦のオランダ戦で2回を投げただけでなく、前日の日本戦で急遽曹錦輝(元ロイヤルズ)の後を受けて緊急登板し、更に疲労を蓄積させていたので、使えなかったのではないかと見ています。
 また、元西武の張誌家(La new)も、前日の日本戦で2回以上を投げているので、疲労を考慮して使わなかったと思います。

 9回表に同点にした後、羅嘉仁が何とか9回を抑え、10回から陽建福(興農)を起用しましたが、本人は想定外だったと思います。6戦目のアメリカ戦での先発が予想されていて、この中国戦は登板したとしても、調整程度の予定だったはずです。
 それでも陽は12回までよく投げたと思います。11回からはタイブレークで走者を背負っての投球だったので、12回はすでに限界がきていたはずです。

 その限界だった陽を引っ張らざるを得なかったのは、やはり曹錦輝が前日の日本戦で不甲斐ない投球を見せていて、使いづらかった事が原因にあるからでしょう。
 どこかフワフワした感じで、力強さが感じられない彼の投球を見たら、どの監督でも重要な場面での起用をためらうのではないでしょうか?

 終わってから言うのもおかしいですが、曹錦輝がしっかり使える状態だったら、タイブレークで4点取って、そのあと5点取られてサヨナラ負けという想像を超える化学反応はなかったような気がします。

 
 台湾のこの敗戦は本当に痛いのですが、改めて「勝負事に『絶対勝てる』はない」という事を、私があちこちで強調して紹介した若い選手達が学んで、今後につなげてくれればいいと思います。


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posted by giants3so |19:18 | CT  | トラックバック(0)
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2008年08月16日

台湾代表第3戦 VS 中国

 すでにご存知のとおり、タイブレークで12回表に4点をとりながら、そのウラに5点を取られ、7−8×のサヨナラ負けです。

 壮行試合の兄弟戦でテストした経験を生かせなかった結果になりました。

 詳細は試合を詳しく見ていないので、改めて書き込みますが、最後のシーンは右翼手・張建銘の本塁への送球を二塁手・蔣智賢が中途半端な中継プレー

-捕球をするか、ボールに触らずにそのまま本塁へいくようにしておくかの判断に迷っている感じだった-

をして、ボールが体に当たっている間に、走者が生還してサヨナラ負けした、という感じです。


 恐らく、蔣智賢の守備のまずさを叩くような論調がこれから目立つかもしれませんが、悪いのは彼だけではないでしょう。

 8月4日に集合してから、こういった実戦を想定した総合的な守備練習が足りないから、肝心なところでできないのです。
 私が把握している限りでは、練習の足りなさ故の判断ミスや、守備の破綻が多々あったようなので、間違いないと見ています。

 関係者の中には、壮行試合5試合を消化していけば、そういう練習をする代わりになる、実戦こそ真の練習なり、という認識があったと思いますが、試合でそういう場面に出くわさなければ、全く意味がないでしょう。
 更に、壮行試合の対戦相手もレベルが落ちる相手ばかりなので、そういう相手では総合的な守備を試される場面は確実に少なくなるので、練習代わりにもならんでしょう。

 そうなると、意識して時間を設けてひたすら練習をするしかないと思いますが、それをやっている様子は全く無いので、このような結果になるのは、至極当然といえるのではないでしょうか? 
 

 すでに、ファンの間からは「國恥」という表現(意味は読んで字のごとくです)が出ているこの中国戦。
 「國恥」と言われたこの悔しさは、次のキューバ戦で全てぶつけ、勝って晴らすしかないでしょう。

 アントニオ猪木ではありませんが、悲観的な見方をする人達に対して、
「やる前から負ける事考えて試合するバカいるか、コノヤロー!」
 という反骨精神あふれる彼らの姿を見たいものです。


 


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2008年08月15日

台湾代表第2戦 VS 日本

 台湾代表、大健闘でした〜〜〜〜!
 …9回表を除いて。

 いま頃、台湾のBBSやSNSではこういう感じではないでしょうか?


 曹錦輝(元ロイヤルズ他)が試合をぶち壊しやがった〜〜〜〜〜〜〜!!
 アイツはもう使えんやろ〜〜〜〜〜〜!
 洪一中は何でアイツを選んだんだ〜〜〜!!!


 言葉は違えど、間違いなくこうなっているはずです。

 先週、台湾で行われた代表の壮行試合で曹錦輝は3試合登板しました。
 その結果は3回を被安打6、四死球2、奪三振4、3失点(自責点1)です。
 ちなみに、その3試合での状態は、TVや球場で皆さんが見たものと全く同じです。

 直球は走らず、スピードガン表示は150km前後出ても、それをことごとく打ち返され、変化球もうまくコントロールできず、という感じでした。

 しかし、先に登板した張誌家は、いいと言える状態でないにしても、気迫を感じさせる投球を見せて2点で踏ん張っていただけに、曹錦輝がそれを見事にぶち壊した感じになりました。

 試合後、洪一中監督はこの9回表の継投を「自分のミス」と認めたようですが、1−2という展開でクローザーの1人で、経験豊富な曹錦輝を選んで起用したのは、決して間違いではなかったと思います。

 恐らく9回表を曹に任せて、1−2の状態を保って9回ウラの攻撃につなげるのが目的だったはずです。ただ、残念ながら、曹はその監督の期待に応えられませんでした。
 また、曹を引き継いだ鄭凱文(中國文化大學)も、見た感じ「曹錦輝がおかしいから、お前ちょっと用意してくれないか?」と急に言われ、準備もろくに整わないまま登板していたように見えました。
 前日のオランダ戦で2回を投げてたので、その疲労もあったかもしれませんが、結果をみるとあまりにもかわいそうな登板になりました。


 この日本戦で、曹錦輝のクローザー失格がほぼ確定し、北京五輪では敗戦処理を中心にした中継ぎでの登板が増えそうです。
 大事な局面は、羅嘉仁(中國文化大學)が任される事になるでしょう。



 15日は現地時間10:30から中国戦。

 休息時間が少ないですが、しっかり寝て試合に臨んでほしいものです。

 先発予想は、潘威倫(統一7-ELEVEn)です。
 先発メンバーも、捕手がチームメイトの高志鋼に変わり、内野手の郭嚴文(レッズR)や外野手の潘武雄(統一7−ELEVEn)が出場しそうです。

 
 私も朝早いので、これで失礼します。

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2008年08月14日

張泰山 北京を去る

 台湾ですでに報じられていますが、ドーピング検査の陽性反応を受けて出場停止中だった張泰山のB検体の検査結果が出ました。

 やはり「陽性」であるという事で、北京五輪には出場できず、北京を去る事になりました。

 それどころか、ドーピング規約違反という事で、2年の国際試合出場停止になったそうです。

 
 9日の壮行試合の時に張泰山夫人に会い、10日に空港で張泰山を見送った者としましては、非常に複雑な心境です。
 本人にとって(もちろんチームにとっても)は明らかに寝耳に水の話であり、北京でショックを受けているのは容易に想像がつきますし、何より彼の妻が「自分のせいで…」という感じで自分を責めているのではないか、と思うとやりきれません。

 近日中に北京から帰ってくる事になりそうですが、空港でファンはおろかゴシップ大好きメディアから執拗に追い回されるであろう、彼ら夫婦を想像するのも非常に辛いです。
 「そっとしておいてやれ!」とは思いますが、たぶんそうはならんでしょう。

 正式発表はありませんが、原因は夫婦が服用していた不妊治療薬にあると見られます。
 現在、その薬品に含まれる成分や効果等を個人的に調べている最中ですが、おそらく、そこにホルモン分泌を促進する成分や、興奮を促す成分が含まれるので、それがドーピング検査で検出されたようです。
 
 今後、彼ら夫婦にどんな事が待ち受けているか想像できませんが、夫婦待望の子供の誕生はまた先に延びそうな気がします。

 

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