2008年10月15日

こ〜の八百長野郎!!! 2008 〜その3ー3〜

 今回で最後になります。

 為になったね〜〜〜〜!為になったよ〜〜〜〜〜!
 …と思って頂ければ幸いです。


 この事件で話題の人になった施建新には、年齢だけでなく、学歴詐称疑惑も浮上しています。
 今までは、1973年生まれの35歳で、台湾大學(注:旧帝大の1つで、日本では東大に相当します)の電機工学部で修士の学位を取得後、アメリカの大学(ハーバード大学やスタンフォード大学の名前が挙がっています)で博士の学位を取得したと言われていました。

 これが、実際の年齢は1981年生まれの27歳で、進学先も新竹にある私立中華大學電機工学部を中退したではないのか?と報じれています(ここまでは、ここここを参照)。
 
 以下、検証をしてみます。

 まず年齢について。
 施建新が卒業した高校は、台北にある私立東山高中です。学校のHPによれば、中華民国60年(辛亥革命による中華民国建国の年である1911年から起算しています)に開学したのですが、これは西暦で1971年になります。
  こちらの下段の写真は、高校の卒業アルバムにあった写真ですが、写真下の説明書きによれば、第26期卒業生のアルバムからだそうです。
 1971年に進学した第1期生が卒業するのは、順調にいけば1974年。
 これに卒業アルバムの号数にあたる26を足すと、1974+26=2000となり、2000年の卒業アルバムである事が分かります。

 高校卒業までに、留年等をせず順調に進級した場合、2000年には18歳になるという事になるので、2008年の今は26歳、という事になります。
 注:台湾も日本と同様に6、3、3、4年の教育制度です


 次に、学歴。
 今年の入試の最低合格点は、台湾大學工学部電機工学科で418.10点、中華大學工学部電機工学科で158.96点。
 (台湾大學はこちら、中華大學はこちらを参照)

 日本では、偏差値が各大学のレベルを表す判断基準として定着していますが、私が知る限り、台湾ではこのような基準を表すものがありません。そのため、ここでは大学入試の最低合格点を用います(間違っていなければ、同じ学科である両校とも受験科目は同じはず)が、上記のように比べてみるとものすごい点差です。
 更に、台湾は日本以上に学歴を重視する傾向が強く、大学卒業後に海外の大学に修士や博士の学位を取得するために留学する者も多くいると聞きます。しかし、施建新の場合、名前が挙がっているハーバード大学やスタンフォード大学は、学術機関として世界的に高い評価を受けている大学なので、一旦別の箇所の詐称を疑われたら、この学歴も詐称を疑われても仕方が無いところでしょう。


 そこへ、球団買収時には「日本で生まれ、西武球場の近くに住んでいたから、よく家の人に西武球場のに連れてってもらって、外野席の芝生のところで試合を見たり、遊んだり、ラジバンダリ…(あ…、間違えた)してたよ」と話していたという事で、この談話にも疑いの目が向けられるのは当然と言えます。

 こうした一連の詐称疑惑報道が、ただの「疑惑」であれば可愛いものです。
 もし、球団買収の際の承認審査を有利にするために、CPBLの常務委員会に提出した自らの資料に詐称した事実を本当に書き込んだとしたら、起きた結果から判断すると、詐欺罪などで他の容疑者と同様に逮捕されても不思議ではありません。特に、共同出資者の林秉文の正体を知った上で、球団経営に参加し、組織ぐるみの八百長行為を黙認していた事が証明された場合、刑事だけでなく民事でも訴えられる可能性も出てきますが、この辺りを本人はどう認識しているのでしょうか?
 
 施建新は、7月下旬のBBSでの書き込み騒動後、「八つ裂きにしたろか、ボケ!!」のような類いの脅迫電話が絶えずかかってくるそうで、身の危険を感じて日々過ごしているそうです(ここより)。そのせいか、警察に保護を求めている、とも報じられています。

 こうして、一連の詐称疑惑を振り返りながら考えると、これをどう捉え、評していいのか本当に困ってしまいます。
 
(ここここも参照)



 こうして挙げていくと、自分が台湾で見てきたものの一つ一つが、

 あれも八百長

 これも八百長

 たぶん八百長

 きっと八百長

 という感じでなってしまいます。
 たぶん台湾のファンの方々も同じではないでしょうか?
 「どうでもええけど、コレ、まだあるんとちゃうか?」と思っているファンは間違いなく多くいはずです。


 今までのようなトカゲのシッポ切りような処置法では、また同じ事を繰り返す事になるでしょう。
 これから先、どうなるんでしょうか?

 私も分かりません。。。


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posted by giants3so |22:04 | LAW | トラックバック(0)
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2008年10月13日

こ〜の八百長野郎!!! 2008 〜その3ー2〜

 宿題は如何でしたか?
 難しかったですか?

 それでは、台湾プロ野球版八百長講座を開始致します。

 注:野球をやっているよい子のみんなは、絶対マネしちゃダメだぞ!!!
 ↑誰がマネすんねん!!!
 
 
 ここから書き込む八百長行為は、こちらで、検察が特定した行為を詳しく紹介していましたので、以下紹介致します。

1 フライのダイビングキャッチ
 …見た目のハデさに目を奪われ、捕球の難易度を問わず、単純に「捕球出来なかった」という事実から目がそれる。

2 お手玉(もしくはグラブで完全に捕球する前に打球を弾く)
 …野手が用いる常套手段の一つとされる。グラウンドコンディションも味方してくれるので、比較的やりやすい。

3 見逃し三振
 …「ボールをじっくり見ていったから、バットを振れなかった」という言い訳が成り立つ。この逆のブンブン振り回すのもあり。

4 配球
 …打者のホットゾーンへ故意に投球する。明らかに「ボール」とコールされる球を投げる、というのもある。投手は「コントロールのミス」、捕手は「配球、サインを間違えた」という言い訳が成り立つ。

5 選手起用
 …主力選手を先発メンバーから外す、投手の起用に手心を加える等々。バッテリーコーチの呉昭輝が逮捕された事から、コーチングスタッフにも八百長の手が及んでいた事が伺える。


 前記の他、ありとあらゆる八百長テクニックを生かした試合は、以下に挙げる試合であった、と検察は見ているようです。
 (こちらこちらより)

 3月19日(水)  VS La new
…4−2とリードした状態で、8回ウラ2死走者無しから登板した陳建輔(9月上旬にウェーバーにかけられ、そのまま退団となり、事実上選手生命が絶たれた新人投手)が、アウトを1つも取れず、被安打4、四球2を与え4−5と逆転を許した。

 3月25日(火)  VS 兄弟
…1回表1点先制後のそのウラ、先発の頼俊男が2死2塁から3連続四球を出した後、適時安打で逆転を許しただけでなく、遊撃手のエラーも絡み5失点。

 5月2日(金)   VS 中信
 …5−1とリードした状態で、安立奎(Leovildo Pargas・既に退団)が6回ウラに、先頭打者からの4者連続四球を含む5四球の6失点で交代。

 5月24日(土)  VS 兄弟
 …3回ウラから登板した安立奎が3四球に被安打4で、4失点。試合を決定づけた。(こちらも合わせて参考にして下さい)。

 5月25日(日)  VS 兄弟
 …3−1でリードした状態で、8回ウラから登板した陳建輔が9回ウラに2安打、2四球を与え同点にされ、10回ウラに四球を与えた後、サヨナラ安打を打たれた。この試合は、雨で試合開始が大幅に遅れ、試合終了は23時過ぎだった。

 6月11日(水)  VS 興農
 …先発の雷覇龍(Willy Lebron・既に退団)が、1回表に被安打4、2四死球で5失点。その後も、4回2死まで投げ、被安打12、四死球4、9失点で敗戦投手。興農は7連敗でストップ。

 7月8日(火)   VS 兄弟
 …先発した頼俊男が2回表に3連続安打を含む被安打5、四球1の6失点を喫する。頼は、1回表にも1点を失い、合計7失点で、試合が殆ど決まってしまった。

 7月11日(金)  VS 興農
 …先発の貝力が2−1でリードした4回表に、1死をとって代わるまでに3四死と被安打3で5失点。貝力は3回1/3を投げ被安打4、6失点で敗戦投手。

 7月16日(水)  VS 中信
 …5エラーを記録。このうち、三塁手の拿破崙(Napoleon Calzado・既に退団。三塁手で57試合に出場し20エラーを記録した)のエラーは2つ、タイムリーエラーは3つ。特に、8回表に出た投手・雷覇龍の送球エラーは、試合を決めた5失点に絡んだ。また、米迪亞投手陣がこの試合で出した四死球は9個にのぼった。

 9月9日(火)   VS 中信
 …捜査が本格化したきっかけになったとされる試合。2−0とリードして迎えた2回ウラ、先発の貝力が先頭打者から2連続四球を与えたことをきっかけに、3失点。一時逆転を許した。

 この9月9日の試合、中國時報によれば、9月中旬に台北市郊外にある三重で発生した、約20丁の銃が使用されたにも関わらず死傷者が0だったという、暴力団同士の銃撃事件を引き起こす原因となったようです。
 このとき、「米迪亞が2点差で敗北(言い換えると中信が2点差で勝利)」に賭けていた側が、この試合の4−5・米迪亞敗戦の結果で大幅な損失だった事が原因で事件を起こした、と検察は判断。10月8日の一斉捜査に踏み切りました。
 もっとも、検察は5月頃から米迪亞をマークし、試合を監視していたところへ、7月下旬にCEOの施建新がインターネットの掲示板でHN「小新(新ちゃん)」を名乗り、「球団経営はムズイよ(筆者訳)」というタイトルで、球団の組織ぐるみでの八百長行為がある事を暴露する旨の書き込みを行った(とされている)事から、容疑を確信していたようです。

(ここまでは、ここも参照)

 ところが、これで終わらないのが台湾。
 思わず、張本さんや大沢さんのように、「あっぱれ!」をあげたくなるような事もあります

 …が
 
 それは、次回の更新にて…

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posted by giants3so |22:59 | LAW | トラックバック(0)
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2008年10月12日

こ〜の八百長野郎!!! 2008 〜その3−1〜

 おまっとさんでした。
 ↑キンキンのつもりで読んでね。必要以上にギンギンにならんでええからね。

 *あまりにも長くなってしまったので、3回に分けさせて頂きます。
 ご了承下さい。 

 米迪亞の八百長事件(台湾では「黒米事件」とか「賭米事件」という表記になっています)について、台湾の報道をもとに紹介させて頂きます。



 台北縣・板橋地方検察署は、10月8日、試合に於ける八百長行為による詐欺罪と背信罪(共に刑法第339〜345条)、賭博罪(刑法第266〜270条)、組織犯罪防制條例(組織犯罪防止条例)違反などの容疑で、プロ野球球団・米迪亞T-REXの関係22カ所の一斉捜索を実施しました。

 同時に、以下の関係者から同行を求め、事情聴取を行いました(他にもいるかもしれません)。

 林秉文(経営権買収の出資者であり、違法賭博団体幹部)…逮捕(拘置中)
 施建新(球団CEO)…事情聴取のみ(安全のため、外出制限あり)
 林慶昌(違法賭博団体幹部で林秉文の弟)…逮捕(拘置中)
 邱文昌(違法賭博団体幹部)…逮捕(10万元を支払い保釈)
 林霆祐(違法賭博団体幹部)…逮捕(拘置中)
 蔡博丞(違法賭博団体幹部)…逮捕(10万元を支払い保釈)
 林家慶(球団職員で林霆祐の弟)…逮捕(拘置中)
 郭玄彬(球団社長)…事情聴取のみ
 曾建銘(前球団社長で球団GM)…事情聴取のみ
 郭徳志(球団スポークスマン)…逮捕(拘置中)
 張宏暉(前球団GM)…事情聴取のみ
 李安煕(ヘッドコーチで前監督代行)…事情聴取のみ
 呉昭輝(バッテリーコーチ)…逮捕(拘置中)
 貝力(Cory Baily・投手兼コーチで元巨人)…逮捕(10万元を支払い保釈。出国制限あり)
 陳克帆(捕手)…逮捕(5万元を支払い保釈)
 陳元甲(外野手)…逮捕(5万元を支払い保釈)

 注:貝力をはじめ、容疑を否認している関係者も少なくないので、裁判で無罪になる事も十分ありえます。



 彼らは、9月9日の中信戦の他、およそ7〜8試合で八百長行為によって違法賭博団体に不適切な利益を与えた行為が容疑の対象になっています。
 
 概要は…
 (上の文章もそうですが、主にここの表とここここここを参考にしています)

 まず、CEOの施建新と林秉文が共同で出資し、旧誠泰コブラズ球団の経営権を買い取った事から始まります。林秉文に関しては、背景にあるものから判断した場合、彼が捻出した出資金の出所はどこまでも怪しいと言えるでしょう。
 
 その後、林秉文は弟の林慶昌、邱文昌、林霆祐に選手に八百長行為を伝達する役割を与え一方で、蔡博丞に違法賭博へ出資を依頼します。
 この違法賭博で、数10億元を荒稼ぎしていたようですが、この利益のうちのいくらかは球団の運営資金に回っていたのではないか、と私は見ています。この方法でしたら、チケットやグッズをせっせと販売し、ユニホームや球場にある広告の営業で各企業を歩き回るよりも、手っ取り早く利益を得られるからです。

 林秉文から伝達役を任された林慶昌らは、林霆祐の弟で球団職員の林家慶がバッテリーコーチの呉昭輝と選手に指示を与えるだけでなく、八百長行為の監視役の役割を果たしていました。

 コーチの呉昭輝は、実行する選手を選ぶだけでなく、具体的な実行時期(例:チームの状態がいいとき)と八百長行為の方法を提案。選手の陳克帆、陳元甲、貝力はそれを実行。彼らは、指示通り実行した場合は試合に常時出場の特典も与えられていただけでなく、その見返りとして現金や飲食、更にはお姉さんとのムフフ…(想像してネ!)な接待を受けていたとされ、従わない場合も「暴力」をちらつかせて、従わせていたそうです。


 
 ここまでくると、皆さんが一番気になるのは、選手達が行った八百長行為の具体的な中身ではないでしょうか?

 それは、また次回に…

 次回更新までの皆さんへの宿題とします。
 
 

 それでは


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posted by giants3so |17:14 | LAW | トラックバック(0)
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2007年09月19日

皆様へ

 前回の書き込みで、市本さんからいただいたコメントの↓の部分についてです。

>多分、八百長した輩に対する懲罰的な意味も含めた条文だと思います。解除は遡及効がある(台湾では知りませんが多分)ので、そこらへんから返還義務が生じるんだろうと思います・・・多分。
 
  ご指摘頂いた通り、「遡及効」の部分を見落としていたので、もう一度調べ直して、続編で用意していた文章を改めて書き直したものを掲載する予定です。
「遡及効」につきましては、市本さんが仰る通りでもありますが、改めて調べ直したいと思います。

 閲覧者の皆様には、この点でご迷惑をおかけしました。

 一歩踏み出す勇気は大切かもしれませんが、やっぱり中途半端な知識で論理を展開したらあかんなぁ…と改めて思う次第です。
 と同時に「続きを出さんでよかった…」というセコイ事も考えておりますが(ゴメンナサイ!)。


 なお、「懲罰的な意味も含めた条文」というのは、仰るとおりです。

 

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posted by giants3so |23:21 | LAW | トラックバック(0)
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2007年09月18日

宿題の答え~その2・不当利得~

 選手への賠償請求権については、司法部(日本では法務省に相当)お墨付きのものらしい(↓のURL参照)。

 それと同時に、CPBLの協約第21条第2項にこういう規定がある。

 選手が所属球団の一員として、故意に自身の能力を発揮しなかった場合、所属球団は当該選手との契約を打ち切ることができる。また当該選手は、発覚後の報酬の受け取りを辞退し、更に受け取った契約金の2倍の金額を賠償しなければならない(↓参照)。

http://www.libertytimes.com.tw/2007/new/aug/26/today-sp5-2.htm

 CPBLは、司法部の見解はこの条文にきわめて近いと見ているようだ。


 おそらく、司法院が賠償請求権にお墨付きを付けたのは、台湾の民法第179~183条に規定されている(日本では民法第703条)にある「不当利得」という規定があるからだろう。

 専門書等に記載された文章を要約すると、

 契約など、法律上の原因無しに利益を受けた者がいる場合、その利益を本来あるべき人に返還させる
 
 という制度である。


 これを、台湾プロ野球の八百長事件に置き換えると、↓のような感じになる。
 
 球団が事件発覚後に当該選手との契約を解除した場合、それ以前に当該選手に支払った報酬が、「契約など、法律上の原因無しに受けた利益」にあたるので、当該選手の報酬を「利益が本来あるべき人」にあたる球団に返還させるべき

 …アカン、これじゃ余計分からんな...つまり、

 当該選手が契約を解除される前に球団から得た報酬は、本来は球団の資産なのだから、契約を解除した以上、当該選手はそれをミミを揃えて返還せんかい!

 こ~の、バカチンが!
 
 という感じである。


 ここで、皆様には以下の点を考えていただきたい。

1 当該選手の八百長行為で球団に与えた損害と、選手がこれまでに球団から得た報酬との間には、どのような因果関係があるだろうか?

2 8月に発覚した案件では、報道されている限り、3試合が該当するようだが、その3試合で行った八百長行為は、当該選手がこれまで得た報酬分の損害を所属球団に与えた事になるだろうか?
 
3 選手は、試合で八百長行為をして利益を得るために球団と契約したのだろうか? 


 とりあえず、考えてみて下さいね!

…と思ったら、今度は8月の案件で逮捕された違法賭博の胴元が、他球団の選手が八百長行為に加担た事も自供した、という報道が一部でされました。
この報道の真偽は定かではないので、これ以上は言えませんが、如何に根が深い問題であるかは改めて分かって頂けたかと思います。
  

 (次回に続く)

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posted by giants3so |22:05 | LAW | トラックバック(0)
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2007年09月17日

宿題の答え~その1~

 前回、(宿題だよ!)と記した件について、改めて数回に分けて書き込ませていただきます。

 台湾の記者が配信した↓の提案に関してです。

 契約書に新たに、違法賭博に関わる八百長行為に加担し、裁判で有罪が確定した場合、球団が民事訴訟で損害賠償を請求できる規定を設け、当該選手が取得した報酬の全額もしくは倍額の返還を可能にする。

(参照)
http://www.libertytimes.com.tw/2007/new/aug/28/today-sp11.htm


 この提案は、3日に天母棒球場で行われた違法行為撲滅の宣誓セレモニーで選手側からも出てきたので、今後契約書に盛り込まれる事が決まった(↓の第二項)ものだ。

http://www.cpbl.com.tw/news/Newsread1.asp?Nid=5043


 残念ながら、大きな効果は期待できない、と私は考える。


 まず、選手の中には副業でレストランを経営する等、野球選手としての活動以外でも収入を得ている者がいる。
 もし、それが野球選手での収入以上で、一定の財力を保持していたら、球団から支払われた報酬の総合計を賠償請求しても意味が無い。
 形はどうあれ、現役を退き、そのまま副業を本業にするという選択肢ができるだけだ。

 さらに請求額によっては、蚊に刺された程度の制裁的要素を持たないものにしかなり得ず、場合によっては運用者が期待している懲罰的な意味を持ち得ないものになる。

 もしかしたら、八百長行為に加担して得た報酬の金額次第では、球団への損害賠償ができてしまうかもしれない。
 そうなれば、ますます効果など望めるはずがない。
 
 この辺りを、CPBLや各球団の経営者達はどう考えているのだろうか?
 気になるところだ。

 (次回へ続く)

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posted by giants3so |17:07 | LAW | トラックバック(0)
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2007年01月25日

久々に台湾の兵役制度について  その2

*あまりに長いので、2編に分け、推敲する事にしました。ご了承下さい。

2 日本ハム球団の皆様 

 陽をドラフトで指名した時点である程度は覚悟していたと思いますが、まさかここまで…という感じではないでしょうか?

 球団と棒球協會がどのような交渉をしているか、また陽本人が棒球協會及び管轄の行政機関からどのような説明を受けているか定かではありませんが、前回紹介のURLの記事を読み、台湾からの報道を分析する限り、球団の皆様の台湾の兵役制度に対する理解が甘く、陽本人に任せっ切りだったのでは?という印象を拭いきれません。

 陽の兵役は本来なら12月のうちに終了しているはずですし、今頃(注:下記URLでは、日本戻りは26日となっている)日本に戻って鎌ヶ谷で自主トレして2月1日のキャンプを準備をしている予定だったはずです。
http://sport.1-apple.com.tw/index.cfm?Fuseaction=NewsContent&Article_ID=3184154&SportCatID=537&NewsDate=20070116&App_ID=1

 私が察するに、陽が12月に兵役を終えられなかった理由としては、以下の事が考えられます。

*行政院體育委員會等の内規で、《補充兵役》には国外組は3回の大規模な国際大会の代表参加(例:五輪、アジア大会)が必要であるので、その用件を満たしていない陽は12月18日からの《補充兵役》を受けられなかった。

*アジア大会で金メダルを獲得した関係で、それに相関する国内での行事に出席せざるを得なくなり、いわゆるシーズンオフ期間中に《補充兵役》の日程を確保出来なくなってしまった。

*国防上、人員を安定確保する必要があるため、義務兵の人員過剰などの事情で入隊時期がどうしても2月8日を除いて設けられない。

*単なる行政機関の職務怠慢

 棒球協會と球団が具体的にどんな話し合いをしているか分からないので、いたずらに断言は出来ませんが、上のいずれにしても兵役に関して細かい部分での確認がなされていないように見受けられます。
 また、陽本人も兵役に相関する法律の知識に疎いのは容易に想像出来る事なので、いくら本人がしっかりしていて自覚をもって行動できる人間だとしても限度があるので、球団として細心の注意を払って頂きたかったと思います。

 文中にある島田チーム統括本部長の「あの時やっとけばよかった、とならないよう今やってもいい」というお言葉も、恐らくは「台湾の法律に定められている以上、私達にはどうする事もできないから従うしかない」という意味のものだと思います。お言葉に関しては決して間違っているとは思いませんし、仰るとおりだと思いますが、それと同時に「台湾の兵役制度は、こういうものだから仕方が無い」という認識しかないように見え、どこかさばさばし過ぎている感があります。
 
 文中にある陽の2月8日からの《補充兵役》が現実になった場合、長い公式戦に備えるために行う大事なキャンプに大きな穴をあけてしまう事になるので、球団だけでなく陽本人のにとっても大きな影響が出る事は避けられません。特に今年は、新庄、小笠原と看板スター選手がチームを去った事からも、戦力ダウンは誰の目から見ても明らかで、球団がこれまで陽の育成にかけた経費や労力から判断すると、その期待は大きいものである、という想像がつきます。
  
 恐らく球団は、昨年10月に陽を送り出した際、「12月18日から12日間の《補充兵役》を行う」という事で棒球協會と申し合わせていると思います。
 棒球協會から、「12月18日から」という部分が、「2月8日から」と変更されなければならない理由の説明、及びその正当な事由が事前にきちんとなされていない場合、日本ハム球団に対して説明義務を怠った事になります。また行政側の職務怠慢で2月にズレ込む羽目になったということなら、行政側にもその責任が生じます。

 そういった事情から鑑みても、私は日本ハム球団には最低でも、陽の年俸を日割り計算した額×キャンプ期間中に兵役で不在だった期間+その不在期間中の陽一人にかかる必要経費を、棒球協會と行政相手に賠償請求するべきだと考えます。それこそ、裁判を起こしてもいい、というくらいの強い姿勢で臨んでほしいですし、もっと不快感を露にしても良いのではないかと思います。

 もし、球団が兵役の問題を疎かにした場合、陽の後に続く日本の高校・大学に留学してプロ野球に入団する選手達と、その選手達が所属する球団も、また同様の損害を被る事になり、悪しき前例を作ってしまう事になります。
 
 球団は陽をドラフトで指名した時点で、兵役の問題を抱えるのは覚悟の上だったはずです。 
 球団の皆様には、日本のプロ野球・球団の代表として、後に続く台湾の留学生選手達が兵役の心配を必要以上にしないで安心してプレー出来る環境を作り、彼等にとって本当の意味で魅力ある野球界を構築していく、という使命感と責任感を強く持ってこの問題を対処して欲しいと願います。

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2007年01月20日

久々に台湾の兵役制度について

 先日のあきてぃさんと日山さんのコメントを読ませて頂きました。お二人がコメントで指摘されておられる陽仲壽の兵役義務についての記事は、下記URLですね?

http://hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/p-hf-tp0-20070119-144381.html

 私の感想は、この記事の内容に関しては「怒」の一語です。
 2回に分けまして、その当事者毎に書き込みましたので、非常に長いですが付き合って読んで頂ければ幸いです。


1 記事の作成者

 恐らく、下記URLの記事を作成した方と同一人物と見られますが、残念ながら「台湾の兵役制度に対する理解が乏しいのでは?」と言わざるをえません。

http://hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/p-hf-tp0-20061209-127914.html

http://hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/p-hf-tp0-20061030-110421.html

 上の2つのURLの文章を読んでから原稿を作成していれば、1月19日付けの原稿(冒頭で紹介したURLの方です)にある間違いや、矛盾に気付くはずです。
 
 まず、日本ハム球団の話し合いの相手は、「中国棒球協会」でななく、の「中華民國棒球協會」のはずです。「中国棒球協会」は、ラフィーバー監督の方です!!(プンプン!)

 また、文中では2月8日からの12日間の《補充兵役》が科せられる可能性を示唆していますが、10月30日付けでは「12月18日から2週間の兵役を務める」と書かれている事に矛盾を感じなかったのでしょうか?読者としては、「12月の時点で兵役を終えていなければならないはずが、どうして大事なキャンプの時期に?」と思いますし、そのような矛盾が何ゆえ起きるのか知りたいはずです。
 ところが、その矛盾や疑問に答えるような文章はなく、取材して分かった事実関係を淡々と書かれているのみです。

 さらには、「永久免除を理由に」とあるのですが、私の相関する法律の条文解釈及び調査した限りでは、

12日間の《補充兵役》+代表での活動(主なのは、金メダルを獲得したドーハ・アジア大会)≒一般成人男性の1年4ヶ月の兵役義務

という定義付けになります。可能ならこの点について、作成者の見解を教えて頂きたいと思います。

 恐らく、中華民國棒球協會(以下棒球協會)と話し合いをしている当の日本ハム球団の担当の方も、兵役制度をしっかり理解しないまま話が進んでいると思われるし、また記事を作成する側にも締め切り等の事情があるので、取材をして行く上で追い付かないところが出て来てしまうのは仕方が無い部分はあるかもしれません。

 とはいえ、これまで私が指摘した点を踏まえて判断すると、どうしても「記事の作成者が台湾の兵役制度をしっかり理解していない」上で、原稿を作成しているように見えます。
 もう少し勉強して頂いて原稿を作成されていれば…と思うと、残念です。
  

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2006年12月24日

続・台湾の兵役制度(スポーツ選手について)

 まず、前回の下記記述について。
《12月18日から12日間の兵役(《補充兵役》と呼ばれる代替制度が適用)が決まり、21日現在兵役義務の履行中です。》

 下記URLにある写真を御覧下さい。
http://sports.yam.com/show_photo.php?id=0000091742

 12月21日のスポーツメーカー主催の行事に出席した際に撮影されたものです。右にいる選手が三男の陽仲壽ですが、この写真を見た瞬間「あれ?なんでここにいるんだ?」と思いました。兵役中なら頭は丸刈りだし、外出は許可でも無い限り(12日間なら、まず許可は降りませんが)出来ないからです。

 台湾の報道では18日から12日間の兵役に入っている事になっているので、その気になって《現在兵役義務履行中です。》なんて書き込んでしまいました。結びの文章でも、同様の事をしています。

 やはり、ヨソからの引用では正確な情報は手に入りません。横着しないで、自分の足でしっかり確認しないといけません!

 閲覧して下さった皆様には、本当に申し訳ない限りです。

 この場を借りてお詫び申し上げます。


 この写真を撮影した記者に確認したところ、陽の《補充兵役》は主要国際大会(どうもWBCやインターコンチネンタルカップは含まれないらしい)での代表経験が乏しいため、現時点では適用されない、ということでした。そのため、21日の行事に兄2人と共に行事に出席が可能になったという事です。

 確か、出国に関する法律では兵役義務未履行者は原則として出国できないはずですが、申請して、受理されれば可能とのこと。
 その記者の論調から判断すると、どんな形であれ「出国は大丈夫!」ということらしい。 

 どうも法律の条文以外にも、體育委員会の内規等を適用させているようです。不真面目で勉強してない元法学部生の頭では、いくら考えても分からないので、時間があったら體育委員会で確認してきたいと思います。
 
 陽は無事に日本へ帰ってくると思います(帰って来ないと分かっていれば、球団も11月から台湾代表に送り出すような間抜けな事はしないはず)が、どうなるでしょうか?万が一、陽が2月1日までに無事に戻って来なければ、日本ハム球団が烈火の如く怒りを爆発させるのは火を見るよりも明らか。
 
 本当によう分からん制度です。これこそ「運用者のハラ一つで、どうとでもなるんか!」と突っ込みたくなります。法律や行政って、こういうものでしょうか?
 
 「分からん!さっぱり分からん!」
  ↑秀ジイのつもりで読んでね!

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posted by giants3so |20:36 | LAW | トラックバック(0)
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2006年12月19日

台湾の兵役制度(スポーツ選手について)

 今回は、先日あきてぃさんに書き込んで頂いた下記質問について、返答を書き込みたいと思います。 

《陽選手の兵役は、以前の新聞報道によると、12月18日から2週間、ということだったんですが、 この度の優勝により、何か負担が軽減されたのでしょうか?
 もしご存知でしたら、教えてください。 》


 以下、改めて確認が必要な部分はありますが、現時点で自分が認識、把握している事を中心に書き込みたいと思います。

 まず台湾の報道によれば、陽仲壽はアジア大会前に兵役前の健康診断を受診。12月18日から12日間の兵役(《補充兵役》と呼ばれる代替制度が適用)が決まり、21日現在兵役義務の履行中です。
 通常、兵役義務は兵役法・第16条第一項で1年4ヶ月(条文は《1年10ヶ月》となっていますが、1年前に当時の謝長廷・行政院院長が期間短縮を発表しました)と定められておりますが、彼の場合はドーハ・アジア大会の代表選出で《補充兵役》の資格適用が認められて、12日間に短縮された形になっています。

 また、今アジア大会の金メダルで、陽仲壽は兵役法第17条第2項の内容を補充する国家體育競技代表隊服補充辧法・第6条第2項第1款に定める今後5年に渡る行政院・體育委員會による《列管》と呼ばれる「代表及び代表候補の合宿参加の義務付けーつまり體育委員会の管理・管轄下に置かれる事ー」も解かれます。
 これは、陽が《補充兵役》を終えて除隊した後に適用されます。

*注意:この《列管》は台湾の法律用語らしく、一般の中国語の辞書には記載されていません。少なくとも、私が使用する電子辞書では検索できませんでした。


 この金メダル獲得で、陽は来年以降【台湾代表】に必要以上に拘束されること無く、プロ野球選手としての活動に本当の意味で専念できる事になります。この部分は、すでに日本ハム球団と棒球協会との間で協議されているようです(下記URL参照。文章を読んだ限り、残念ながら、この記事の筆者は制度をしっかり理解していないように見えます)。
http://hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/p-hf-tp0-20061209-127914.html

 例えば、1年後に行われる北京五輪代表選考を兼ねたアジア選手権。日本ハム球団が「シーズン中の疲労の蓄積」を理由に陽の代表選出を拒む事も可能なら、また陽本人が「(仮に)疲れた体を休めたい」と主張して代表を辞退する事も可能になる、という事です。
 
 実際どうなるかは分かりませんが、陽本人の意欲だけでなく日本ハム球団にも理解があるようなので、恐らく今後も台湾代表のユニホームを着る事になると思います。


 現時点ではこのような感じになりますが、あきてぃさん、如何でしたか?

 来年、陽仲壽が日本へ戻ってくる時は、彼の頭は高校時代以来の坊主頭ですが、顔つきは精悍になり、更に逞しくなって、あきてぃさんをはじめファンの皆さんの前に登場する事でしょう。
 
 楽しみに待っていてください。

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posted by giants3so |22:31 | LAW | トラックバック(0)
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2006年10月03日

弁護士キラー 番外編

 風の便りですが、「PTAのいちゃもんおばさん」こと、馮勝賢の弁護士が解任されたらしい。実は、球場にいた球団の人間に「弁護士変えた方がいいよ~、レベル低いから!」と助言しといたが、そのとおりになったようだ。

 そりゃ、そうだわな
 一法学部卒業生に、法律のプロが法律学の基礎学問的な部分で返答に窮し(ごまかしばっかし!)、色んな関係者の前で恥をかかされ、挙げ句の果てにクライアントを放り出して逃亡なんて事してりゃ、解任されるわな…
 日本じゃ絶対あり得ん事だ…
 
 兄弟象の洪瑞河オーナーも大変だろうな。このような優秀な弁護士が、いきなり所属選手と球団のブランドを背負って、めっちゃ恥さらしな会見をおっ始めてしまったんだから、頭が痛い限りだろう。

 この案件は、こうして幕を閉じそうである。

 今後、他球団の投手達が馮勝賢へどのくらい厳しくインコースをえぐるか、注目したい。

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2006年09月27日

弁護士キラー 続編

  今回は、この騒動に相関する事項について私なりに分析してみたいと思います。

 この騒動の原因は、全て林岳平の「(死球は)ベンチからの指示。オレも監督やコーチに逆らえないからね」という発言からでした。それを聞いた馮勝賢が意味不明な弁護士を雇い、ワーワー騒いだため、26日に大橋穣監督が全責任をひっかぶり謝罪する、というところまで発展しました。

 この一連の騒動で、気になることをいくつか書き込みます。

1、騒動の原因を作った発言をした林岳平の処遇

 彼の発言が無ければ、あのような弁護士が出てきて騒ぎが大きくなることは無かったはずです。通常、このようなケースでの投手の発言は、多少無理があっても「ちょっと手が滑った」とか、「コントロールミス」といった説明をするものです。
 彼は、今年プロ3年目の選手。また、国際大会での代表経験もあり、自分の発言がマスコミに掲載されればどれだけ影響を及ぼすか分かるくらいのキャリアもあると判断できます。
 
 彼の発言が、もし無自覚で行われたのであれば、球団から何かしらの注意があって然るべきだし、処分が科せられてもおかしくないはずです。
 しかし、これが自身の発言の影響力を知った上で故意で行ったとなれば、話は別です。監督及びコーチへの造反行為とも取る事ができ、チームの士気を著しく低下させる悪質な行為と言っても言い過ぎではないでしょう。

 ここ数日のニュースを追いかけていますが、彼が球団事務所に呼ばれて事情聴取を受けたという話は聞きません。当事者であるはずの彼に、事情を聞かないのはどうしてなのでしょうか?
 前記のように、彼の発言が故意によってなされたのならば、やはり解雇を含めた厳しい処分を検討されなければおかしいでしょう。実際、プレーオフを争うチームに影響を与える発言をしているのに、「おとがめ無し」というのは少々理解に苦しみます。

 話が少々違うかもしれませんが、最近、北海道日本ハムファイターズの金村暁が、自分の起用法を巡ってマスコミに監督批判をしました。感情任せだったそうで、金村は我にかえって冷静になりすぐに謝罪しましたが、球団はチームに与える影響を考慮して重い処分が下されました。
 これを皆さんはどうお考えか分かりませんが、恐らく日本では極めて妥当な処分だと私は考えます。

 一方、林岳平は特に処分を科せられる事無く、現在もベンチに入り試合に出場しています。日本やアメリカなら、故意、過失に関係なくチームに対する侮辱行為を働いた彼が何事も無くチームに留まっている事は、まず考えられません。

 そうしていくうちに出てきた結論は、26日の会見で大橋穣監督が全面的に責任を負い、謝罪するというものでした。大橋監督なりの「武士道」を貫いたと私は見ていますが、監督の心境は「仲間に裏切られ、濡れ衣を着せられ不本意のまま切腹させられる武士」のようなものでしょう。まるで「チャングムの宮廷」のようなドロドロ劇です。どうして、大橋監督一人だけが事態収束のために、馮の弁護士の思惑通りに謝罪しなければならない展開になっていったのでしょうか?

 統一獅球団の林増祥GMは、この点についての説明責任を記者達に果たすべきだと思います。

2、馮勝賢個人が、弁護士を雇って単独で会見を開く事を実質黙認した兄弟象球団の対応

 選手が個人的なトラブルで弁護士を雇うのなら、まだ理解できます。しかし、試合の中で起きたトラブルに球団が用意せず、個人的に弁護士を雇う事を容認したのはなぜなのでしょうか?また、選手の会見をどうして個人任せにして球団が準備しなかったのでしょうか?

 実際、彼が雇った弁護士は、対立を必要以上にあおっただけでなく、一法学部卒業生の私の質問にたじろいで、クライアントを放り出して職場放棄したいい加減な人間でした。弁護士には、馮個人の案件を預かっているという自覚と責任も無ければ、彼を通して兄弟象球団の持つブランドとイメージも預かっているという自覚も責任も無いのです。

 兄弟象の今年の成績は、過去の栄光を知るファンからすれば見るも無惨なものになっています。
 9月早々にプレーオフ戦線からも真っ先に脱落し、主催試合での観客動員もダントツでNo.1を誇っていたのも、すっかり過去のものになり、減少しています(それでもまだまだ他のチームよりは入っているのは流石だが)。従ってマスコミへの露出も当然減っていきます。

 まさかだとは思いますが、兄弟象球団はこの騒動をマスコミへの話題提供のために利用していたのでしょうか?だとすれば、この馮と弁護士の取った行動が後になって球団のブランドやイメージダウンにつながった場合、取り返しがつかないような事になるのではないかと心配になります。
 実際、弁護士は法律学の知識で私に赤っ恥をかかされているだけでなく、ヒステリックなまでに怒りを爆発させている馮勝賢の姿は、ファンの目には必ずしも被害者としての可哀想な印象を与えているとは限りません。 
 
 最悪の場合、球団の選手に対する管理責任を問われかねませんが、大丈夫なのでしょうか?

3、CPBLの対応

 この手の案件は日本ならNPB、アメリカならMLBがきちっと仲介して解決していきます。そうする事によって、グラウンド内と球団運営上の秩序が保たれていくのです。それが馮の声明文の冒頭にある「グラウンド内で起きた事は、グラウンド内で解決するべき」という事であり、法学の基本精神でもあります。馮の弁護士は、馮に対してきちんと説明しなければならない事なのですが、優秀すぎて説明を見事に怠っています。

 これに対してCPBLは、一応対応しているようですが、見たところ傍観者のまま。こういう事態が起きないよう、審判も含めた何かしらの対策を取っている様子も伝わってこない。結果的に、選手個人が雇った愉快な弁護士が登場して騒ぎを大きくし、大橋監督が自らとは全く関係無い責任まで負う羽目になりました。

 今年から就任されたCPBLの趙守博会長には、今後、秩序維持のために法学博士としての才覚と会長として権限を生かして、リーダーシップを発揮して再発防止に努めて欲しいと強く願います。

3、必要以上に怒りを爆発させる馮勝賢

 彼がやたらスポーツマン精神を掲げ、異常なまでに怒りを爆発させるのはなぜなのでしょうか?

 下衆の勘ぐりですが、もしかしたら彼にこういう考えが頭の中にあるのではないかと見ています。

「こうやって騒いでおけば、他球団の投手達はオレにインコースを投げられなくなるだろう(笑)」

 もし、そうだとしたら、彼はもはやプロ野球選手ではありません。それどころか、スポーツマン精神のかけらもありませんし、「投手に対する挑発的思考」と思われても文句は言えないでしょう。

 天母での会見の後、彼が出場した試合を観戦しましたが、弁護士の会見後の態度以外にも、彼のプレーを見て、「会見で彼の気分を害した」という心配を払拭する事ができました。
 彼は、試合の最後、2死1、2塁で誠泰コブラズのブライズが放った自分の右側に飛んだイージーゴロを、2、3歩右へ動き左手だけを伸ばして差し出したグラブの上を抜かれ、2塁走者がホームインし、サヨナラ安打になるという怠慢プレーをしました。
 これがレベルの高い選手なら、きっと外野に抜けないように投手の配球を読んできちんと捕れるように守備位置を変えて捕球しアウトにするなり、グラウンドコンディションを見ながら打球を前へ弾いて進塁を防いだりするはずです。実際、サヨナラ打のブライズは私が声をかけた時「very lucky! ha ha!」と言っていましたが、彼も打った直後セカンドゴロでアウトと思った事でしょう。
 打撃もそうですが、私は看板スター選手の彭政閔と陳致遠、ルーキーの陳冠任の方に目がいっていたので、彼の印象は全くと言っていいほどありません。

 つまり、「馮勝賢」というプレイヤーのレベルはそこまでだという事です。彼はその翌日、サヨナラ負けの原因を作った守備の体勢で捕球する練習をコーチと一緒にしていましたが、どこが肝心なところが分かっていないように映りました。また、過去の成績もそれほどいいわけでなく、最近不調らしいので、前記のような腹黒い事考えているのかな?とも思ったりもしました。

 正直、彼の奥さんや子供の顔を見ているし、挨拶もしているので、こういう憶測めいた事を根拠に批判をするのは大変心苦しいのですが、彼がどんなに見た感じ真面目でいい人でも、それが必ずしもいいとは限りません。下衆の勘ぐりされても、おかしくない状況を意に反して作り上げてしまう事もあるのです。
 また、スタジアムはプレーヤーの真実の姿を映し出し、それを多くの観客が見つめる恐い場所です。彼の真実の姿は、スタジアムでプレーしている姿を見れば一目瞭然です。それをもっと理解していれば、あのような弁護士に引っかかって必要以上に怒りを増幅させる事なくプレーに集中できたはずなのに、非常に残念でなりません。

4、結論 

 この騒動は、単純に次元の低いプレーヤーと弁護士によってもたらされた「大橋穣切腹劇(実際に切腹してないですよ)」という感じになりました。この騒動を冷ややかに見ている記者と関係者は多くいるので、残念ながら、「馮勝賢」という選手の価値と評価はこれから先下降していく事でしょう。

 一方、騒動の原因を作った発言をした林岳平は、12月のアジア大会の22人の選手名簿に名前が入っています。故意か過失かは別に、所属チームに迷惑をかけた選手がメンバーに入っている台湾代表は、先が思いやられます。選考した方は、事実関係をしっかり精査し、彼が代表のユニホームを着て国を背負って戦う人間にふさわしいか判断して欲しいと思います。


 この騒動の主役、「老邦」こと馮勝賢にはこの言葉がピッタリです。
「老邦!ウソだと言ってよ、老邦!」

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posted by giants3so |22:56 | LAW | トラックバック(0)
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2006年09月27日

遅かったか…

 昨日の「弁護士キラー」の続きを書き込もうと思ったのですが、26日に状況が変わってしまったので、頭の中で情報等を整理した上で改めて書き直します。

 「弁護士キラー」で紹介した案件ですが、26日に統一獅の大橋穣監督が謝罪するという形で決着しました。これでは、馮勝賢の弁護士の主張を全面的に認めた事になり、私の「弁護士キラー」の意味が全く無いではないか!!!

 大橋監督が取られた行動は、現場の全責任者として、あえて自ら泥をひっかぶるというものでした。いかにも日本的な対応をされたのではないか、と思います。

 「理不尽」という言葉があてはまるような事が、まかり通ってしまった台湾プロ野球。これでは、最悪3ケタ台500人以下まで落ち込んだ観客を再び呼び戻すのは、11月のアジアシリーズでCPBL代表チームが優勝しない限り非常に厳しいと言えるでしょう。
 

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posted by giants3so |00:07 | LAW | トラックバック(0)
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2006年09月25日

弁護士キラー

 下記、私のblogにて紹介した兄弟象の二塁手・馮勝賢の弁護士同席で行われた記者会見の事です。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/giants3so/article/88

 22日の再開試合の前の14:30に、天母棒球場の会議室で馮勝賢本人と弁護士同席で行われました(下記写真がその様子)。
20060926-00.JPG


 会見の趣旨は、9月16日の統一獅VS兄弟象との試合で起きたことに相関するものです。

(以下、試合のVTRを見ていないので、全て向こうの記者や関係者の話等を元に構成)
 全ては10点差がついた段階で始まりました。この時、統一獅の選手が盗塁を敢行したのがきっかけで起きました。その後、兄弟象の投手が統一獅の看板選手の打者・陽森(左打)の右肘付近にぶつけた後、統一獅の投手・林岳平が陽と同じ二塁手である兄弟象の打者・馮勝賢の頭付近へ投球。その後、林の投球が馮のお尻の近くを直撃し、乱闘騒ぎに発展したという事がありました。

 陽森と馮勝賢の死球も、プロ野球の中にある報復合戦の一光景でありますが、試合後の談話で統一獅の投手・林岳平が「ベンチからの指示で、故意にぶつけた。オレも、監督やコーチには逆らえないからね」と発言した事から、馮勝賢が怒り心頭になり、自身で弁護士を雇い、22日の会見となった次第です。



 会見の具体的な内容は下記URLにて掲載されていますが、要約すれば、
 「野球というスポーツの場を借りて殺人まがいの行為の指示を出し、選手に生命の危険にさらすのはけしからん。また、統一獅の大橋穣監督と酒井光次郎投手コーチが、日本のやり方を持ち込み野球というスポーツの秩序を乱した事は明白だ。彼等の明確な謝罪が無ければ法的手段も辞さない構えである。とにかく、CPBLは統一獅の大橋監督と酒井コーチを規則に則って解任などの処分をするべき」ということです。

http://www.ettoday.com/2006/09/22/341-1994518.htm
 
 私もこの会見には顔を出していましたが、質疑応答はさすがに台湾人の事なので控えていました。しかし、会見が円満に終了しようとした時、会見前に私の話を聞いていた記者が、私に質問を促してきました。

 当該の2人も同意してくれたので、私は僭越ながら法学部卒業生の立場で弁護士に質問させて頂きました。その際には、あらかじめ私の話を聞いてくれた台湾の記者達が助けてくれました。

 質問したのは、以下の事です。

1、まず、死球が故意であること(つまり、それを「殺人まがいの暴力行為」と定義付けるために必要な構成要件)は林岳平の発言が根拠か?
2、林の発言(「大橋監督・酒井コーチからの指示でやった」という部分)を裏付けるものはどこにあるのか?
3、大橋監督・酒井コーチからの指示で起きていることなら、それを証明する具体的な資料はあるのか?あるのであれば、それを見せてほしい

 まず、弁護士は1について認めました。
 そこで2の質問をしたのですが、返答は「監督とコーチが言ったんでしょ?それは、あなた方記者の皆さんは取材されてるでしょうから、お分かりではありませんか?」という(他にもあれこれ言ってましたが、あきれてほとんど聞いていません)煮え切らないものでした。
 それを踏まえ、私は3の質問をしたのですが、返答は「係争中の案件につき、証明するようなものは出せない」と言ってその後訳の分からない煮え切らない返答(これも、あきれてほとんど聞いていません)をして、続けて私に「あなたも法学部出身ならそのくらい分かるでしょ?日本もそれは一緒でしょ?」と同調を求めてきました。

 つまり、「大橋監督と酒井コーチが、故意にぶつけるよう指示を出した」という事を明確に証明する事ができないだけでなく、それを証明するものも最初から存在しないという事です。

 その時の弁護士の表情も、声明を発表している時のような語気の強さはなく、へらへら笑いながら私の質問に答えていました。更に、2の質問の返答の最後には「この質問はとてもいい質問ね」とほめて、私の反撃意欲をそごうとしていたようにも見えました。

 その後、私は馮の死球のケガが本当に心配なのと、弁護士が主張する暴行・傷害罪等の構成要件を満たしているかどうか確認するために、馮本人に「お前、ぶつけられたところ痛くないのか?」と聞きました。馮本人が弁護士の制止を振り切り、目を血走らせながら真顔で「怪我の程度の問題では無い!行為そのものの問題だ!」と返してきました。これが彼の会見中唯一の発言でしたが、記者達にはその時の彼の「鬼の形相」の写真も撮れたので、満足してもらえたのではないか、と思っています。前記の構成要件を満たしているかどうかは、彼の様子を見て判断するしかありませんでした。

 とはいえ、自分が馮の気分を害したと思ってずっと気にしていましたが、その気持ちが吹っ飛んだのは、馮の発言後会見を打ち切った弁護士の態度と行動を見てからでした。

 私は、法律のエキスパートとしてその弁護士にご挨拶させて頂こうと声をかけたら、私をほめたたえた笑顔が一気に消え、仏頂面で「忙しいから」と言い残して足早に会場を去って行きました。一方、馮本人は引き続き記者達に囲まれ取材を受けていました。

 皆さんならお分かりだと思いますが、普通、弁護士なら選手の補助のためにそばにつきますよね?つまり、この弁護士はクライアントを放り出して逃亡したのです。ここで皆さんに伺いますが、こういう行動をする方を弁護士として尊敬できますか?また、一人の人間として尊敬できますか?
 恐らく、この弁護士は法律の知識がある人間で、なおかつ北京語が出来る日本人が会見場にいるとは思っていなかった事でしょう。私の質問に答えれば答えるほど、自分が弁護士としてのプライドをズタズタにされ、メンツが潰されていくと考え、自分の地位とプライドを守る事を優先させたのではないかと見ています。

 しかし、クライアントの意見を聞いて一方的に声明を作りあげ、会見で読み上げて、適当に質問に答えておけばそれでOK、と浅はかに考えていたとなれば、弁護士としての資質を疑いたくなります。弁護士なら依頼を受けた時点で、ありとあらゆる方面から分析し適切な助言を法律に疎いクライアントに与えて、必要以上に波風を立てないように案件を処理していくことが大切だと思いますが、皆さんはどう思いますか?

 それ以上に、この弁護士のキャリアはどこで築いていったのだろうか、とも思いました。
 声明文には「グラウンド内での問題はグラウンド内で解決するべきであるのは、自分も理解している」とあったのですが、これは法律学の観点でも同じ事で、私は大学の授業で法律の解釈の基本として習った記憶があります。恐らく、台湾の法律学でもこの観点は基本的に一緒だと思いますが、もし同じだとしたら、馮の弁護士は一体何を考えていたのでしょうか?非常に気になります。あの場で質問できなかったのが悔やまれます。
 もし、この手の案件の判例が台湾にあるのであれば、私をはじめ会場にいた記者達に見せるべきなのですが、その準備をしている様子も無かった(この時点で、弁護士としての資質に「疑いあり」ではないか)ので、恐らく無いのでしょう。

 皆さんに考えて頂きたいのですが、この手の案件を裁判所がいちいち受理していたら、裁判所はコンビニエンスストアのように24時間体制でやらなければ、絶対に処理しきれませんよね?それどころか、弁護士事務所も24時間体制でなければ業務をまわしていけないはずですよね?
 
 このような案件で、わざわざ会見の場に出てきて語気を強めながら声明を読み上げる一方で、私の質問にたじろぎ、逃げていく姿を見ると、兄弟象のネームバリューと馮の純粋無垢なまでの真面目な性格を利用し、法律に疎いスポーツ記者達に自分の写真と名前を掲載してもらう事で広告費用を浮かして、自分の名前を売りこもうとセコいこと考えてたのかなぁ?とも思いました。だとしたら、そのもくろみは、私によって潰されたことになりますが、会場にいた記者以外の人たちからも、弁護士としてだけでなく、法律学の学位を修めている人間としての資質まで疑われる結果になるとは思っていなかったことでしょう。この弁護士は、本当にツイてなかったと思います。

 台湾の知人から聞いた話では、日本同様、弁護士にもそれぞれ強い分野があり、その分野の中でのエキスパートとして(例:民法でも「離婚」とか「賠償請求」という細かい分野において)尊敬され、社会貢献しているそうで、この手の案件に手を出す弁護士は、大体仕事が無くて困っている弁護士に多い、ということでした。つまり弁護士も「ピンからキリまでいる」という事です。

 こういう弁護士に、高額の弁護士費用を支払わされている馮には、心から同情します。会場に来ていた彼のかわいい奥さんや2人の小さいお子さんを見ていると、今の彼の経済的負担は半端ではないはずですから、本当にやりきれない思いです。
 出来る事なら、自分のツテをたどって彼に優秀な弁護士を紹介してあげたいくらいです。そうすれば、このような会見を開くことはまずなかったでしょう。


 ここで、台湾の弁護士達へ一言!!

 「オレに気をつけろよ!!!」

 ↑すみません!調子に乗り過ぎました!反省します(笑)


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