2007年01月25日

久々に台湾の兵役制度について  その2

*あまりに長いので、2編に分け、推敲する事にしました。ご了承下さい。

2 日本ハム球団の皆様 

 陽をドラフトで指名した時点である程度は覚悟していたと思いますが、まさかここまで…という感じではないでしょうか?

 球団と棒球協會がどのような交渉をしているか、また陽本人が棒球協會及び管轄の行政機関からどのような説明を受けているか定かではありませんが、前回紹介のURLの記事を読み、台湾からの報道を分析する限り、球団の皆様の台湾の兵役制度に対する理解が甘く、陽本人に任せっ切りだったのでは?という印象を拭いきれません。

 陽の兵役は本来なら12月のうちに終了しているはずですし、今頃(注:下記URLでは、日本戻りは26日となっている)日本に戻って鎌ヶ谷で自主トレして2月1日のキャンプを準備をしている予定だったはずです。
http://sport.1-apple.com.tw/index.cfm?Fuseaction=NewsContent&Article_ID=3184154&SportCatID=537&NewsDate=20070116&App_ID=1

 私が察するに、陽が12月に兵役を終えられなかった理由としては、以下の事が考えられます。

*行政院體育委員會等の内規で、《補充兵役》には国外組は3回の大規模な国際大会の代表参加(例:五輪、アジア大会)が必要であるので、その用件を満たしていない陽は12月18日からの《補充兵役》を受けられなかった。

*アジア大会で金メダルを獲得した関係で、それに相関する国内での行事に出席せざるを得なくなり、いわゆるシーズンオフ期間中に《補充兵役》の日程を確保出来なくなってしまった。

*国防上、人員を安定確保する必要があるため、義務兵の人員過剰などの事情で入隊時期がどうしても2月8日を除いて設けられない。

*単なる行政機関の職務怠慢

 棒球協會と球団が具体的にどんな話し合いをしているか分からないので、いたずらに断言は出来ませんが、上のいずれにしても兵役に関して細かい部分での確認がなされていないように見受けられます。
 また、陽本人も兵役に相関する法律の知識に疎いのは容易に想像出来る事なので、いくら本人がしっかりしていて自覚をもって行動できる人間だとしても限度があるので、球団として細心の注意を払って頂きたかったと思います。

 文中にある島田チーム統括本部長の「あの時やっとけばよかった、とならないよう今やってもいい」というお言葉も、恐らくは「台湾の法律に定められている以上、私達にはどうする事もできないから従うしかない」という意味のものだと思います。お言葉に関しては決して間違っているとは思いませんし、仰るとおりだと思いますが、それと同時に「台湾の兵役制度は、こういうものだから仕方が無い」という認識しかないように見え、どこかさばさばし過ぎている感があります。
 
 文中にある陽の2月8日からの《補充兵役》が現実になった場合、長い公式戦に備えるために行う大事なキャンプに大きな穴をあけてしまう事になるので、球団だけでなく陽本人のにとっても大きな影響が出る事は避けられません。特に今年は、新庄、小笠原と看板スター選手がチームを去った事からも、戦力ダウンは誰の目から見ても明らかで、球団がこれまで陽の育成にかけた経費や労力から判断すると、その期待は大きいものである、という想像がつきます。
  
 恐らく球団は、昨年10月に陽を送り出した際、「12月18日から12日間の《補充兵役》を行う」という事で棒球協會と申し合わせていると思います。
 棒球協會から、「12月18日から」という部分が、「2月8日から」と変更されなければならない理由の説明、及びその正当な事由が事前にきちんとなされていない場合、日本ハム球団に対して説明義務を怠った事になります。また行政側の職務怠慢で2月にズレ込む羽目になったということなら、行政側にもその責任が生じます。

 そういった事情から鑑みても、私は日本ハム球団には最低でも、陽の年俸を日割り計算した額×キャンプ期間中に兵役で不在だった期間+その不在期間中の陽一人にかかる必要経費を、棒球協會と行政相手に賠償請求するべきだと考えます。それこそ、裁判を起こしてもいい、というくらいの強い姿勢で臨んでほしいですし、もっと不快感を露にしても良いのではないかと思います。

 もし、球団が兵役の問題を疎かにした場合、陽の後に続く日本の高校・大学に留学してプロ野球に入団する選手達と、その選手達が所属する球団も、また同様の損害を被る事になり、悪しき前例を作ってしまう事になります。
 
 球団は陽をドラフトで指名した時点で、兵役の問題を抱えるのは覚悟の上だったはずです。 
 球団の皆様には、日本のプロ野球・球団の代表として、後に続く台湾の留学生選手達が兵役の心配を必要以上にしないで安心してプレー出来る環境を作り、彼等にとって本当の意味で魅力ある野球界を構築していく、という使命感と責任感を強く持ってこの問題を対処して欲しいと願います。

 台湾の法律に精通している関係者、ならびに法曹関係者の皆さんへ

 文章の説明におかしな論理展開及び表現がありましたら、コメント欄を使って教えて頂けないでしょうか?

 よろしくお願いします。

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posted by giants3so |21:49 | LAW | トラックバック(0)
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