2010年09月30日

ザック監督が見初めた7人の"新戦力"、「ベースにした」9月の2試合からは4人が落選

 9月17日の再来日から精力的にJリーグの視察を重ねてきたアルベルト・ザッケローニ監督は初采配となる10月8日のアルゼンチン戦に向け、初めて自らメンバー選考を行った。

 「この1ヵ月、時間の許す限り、できるだけ試合を見に行こうと考えていたが、1ヵ月という短い期間ですべての選手を知るのは難しかった」と話し、「原さんが指揮した最後の2試合をベースにしようと考えた」と、9月のパラグアイ戦、グアテマラ戦に招集された選手24人のうち17人が引き続き選出された。

 時間的な制約がある中での人選とはなったが、MF本田拓也、FW関口訓充の2人がA代表に初選出され、GK西川周作、GK権田修一、DF伊野波雅彦、MF阿部勇樹、FW前田遼一、FW金崎夢生の6人が代表復帰を果たした。

 移籍直後だったため9月の招集は見送られた阿部を除けば、その他の7人に関しては、ザッケローニ監督やコーチ陣がJリーグの視察などを通じて興味を惹かれ、実際に招集に踏み切った期待の新戦力と言える。

 一方、指揮官が「ベースにした」と話す9月の2試合に招集されていながら今回は落選した選手は、ザッケローニ監督の“好み”に合わなかったという見方ができる。代表引退を表明したGK楢崎正剛、負傷離脱中のDF中澤佑二、MF藤本淳吾はその例に含まれないが、DF岩政大樹、DF永田充、MF橋本英郎、MF乾貴士の4選手にとっては厳しい選考結果となった。

 ザッケローニ監督は「長い目でこのチームを育てていかないといけない。具体的には14年のブラジルW杯を見据えてチームをつくっていかないといけないと思っている。そのコンセプトから言って、世代交代は避けられない」と明言した。権田や本田拓、金崎らはその代表とも言える。

 「若い選手の成長には、ベテランと一緒にプレーする、ベテランと対峙することが必要になる。大切なのは一気に変えることではなく、徐々に変化を付けていくこと」と、急激な世代交代ではなく、じっくりと見極めながら血の入れ替えを敢行していく考えを示した。いよいよ動き出したザックジャパン。徐々に自分の色を加えていきながら、チームを目指すべき完成形に近づけていく。

(取材・文 西山紘平)

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2010年09月30日

FW登録は最多の8人、選手の個性を重視するザック監督

 DF登録7人、MF登録7人、FW登録8人。ポジション別の登録人数に指揮官のコンセプトが色濃く表れた。アルベルト・ザッケローニ監督が初めてメンバー選考した日本代表メンバーは25人。原博実技術委員長が人選し、練習や試合も指揮した9月のパラグアイ戦、グアテマラ戦のメンバーがベースとなったが、その登録ポジションは大きく様変わりした。

 9月はMF登録で招集された松井大輔、本田圭佑、香川真司の3人がFWとして選出された。前田遼一、関口訓充、金崎夢生も加わり、前回は岡崎慎司と森本貴幸の2人しかいなかったFW登録の選手が一気に8人に膨れ上がった。

 ポジション別でFW登録の選手が最も多いのは日本代表史上でも異例だ。ザッケローニ監督は「攻守のバランスをテーマにやっていきたいと思っている。攻撃もできると同時に、守りもできるチームを目指していきたい」と力説。FW陣については「攻撃の能力を求めているが、守備の面でもチームに貢献してもらうことを考えている。守備でも要望に応えてくれる選手を選んだ」とした上で「ピッチでは選手の持っている特長を生かせるシステムでやりたいと思っている。守りより攻めの方が得意な選手ということでFW登録にした」と説明した。

 ポジションに深い意味はない。あくまでも役割上の分類に過ぎない。目指すのは選手の個性を最大限に生かすサッカー。システムが4-3-3であれ、4-2-3-1であれ、FW登録の選手に彼らの持っている攻撃力をいかんなく発揮してほしいとのメッセージが込められている。

 センターFWを任せられる選手として、昨季のJリーグ得点王で今季も得点ランキング2位に付ける前田が昨年10月の3連戦以来、約1年ぶりの代表復帰を果たした。首位を独走する名古屋の右FWとしてレギュラーをつかんでいる金崎も2月の東アジア選手権以来の復帰となり、仙台の関口が初選出された。

 攻撃陣に数多くのタレントを並べたザックジャパン。事実上の初陣となる10月8日のアルゼンチン戦に向けても「相手を尊重しなくてはならないが、怖がってはいけない。向こうは個人の能力とチーム力で戦ってくると思うが、我々はチーム力で上回らないといけない。アルゼンチンだからと言って、ディフェンスだけ考えてこの試合に挑んでしまったら間違いだと思う」と言い切った。

 本田を1トップで起用するなど選手全員が守備の意識を高く持って戦い、ベスト16という一定の結果を残した南アフリカW杯からのリスタート。イタリア人指揮官を迎え、新生ジャパンが新たなスタイルに挑戦する。

(取材・文 西山紘平)

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2010年09月30日

ザックジャパン25人が発表!本田拓、関口が初招集、前田らが復帰

 日本サッカー協会は30日、10月8日のアルゼンチン戦(埼玉)、同12日の韓国戦(ソウル)に向けた日本代表メンバーを発表した。アルベルト・ザッケローニ監督が初めて選考したメンバーは25人。MF本田拓也(清水)、FW関口訓充(仙台)が初招集され、GK西川周作(広島)、GK権田修一(F東京)、DF伊野波雅彦(鹿島)、MF阿部勇樹(レスター・シティ)、FW前田遼一(磐田)、FW金崎夢生(名古屋)が復帰した。
以下、日本代表メンバー

▽GK
川島永嗣(リールス)
西川周作(広島)
権田修一(F東京)

▽DF
田中マルクス闘莉王(名古屋)
駒野友一(磐田)
栗原勇蔵(横浜FM)
伊野波雅彦(鹿島)
長友佑都(チェゼーナ)
槙野智章(広島)
内田篤人(シャルケ04)

▽MF
遠藤保仁(G大阪)
中村憲剛(川崎F)
阿部勇樹(レスター・シティ)
今野泰幸(F東京)
長谷部誠(ボルフスブルク)
本田拓也(清水)
細貝萌(浦和)

▽FW
松井大輔(トム・トムスク)
前田遼一(磐田)
関口訓充(仙台)
岡崎慎司(清水)
本田圭佑(CSKAモスクワ)
森本貴幸(カターニア)
金崎夢生(名古屋)
香川真司(ドルトムント)

(取材・文 西山紘平)

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2010年09月30日

ゲキサカ×中田英寿、初の電子アプリ本日発売!

ゲキサカでは本日9月30日、iPad版電子アプリ『中田英寿 電子版 2010南アフリカワールドカップ総集編』をリリースしました。

“本書”は、講談社の無料ケータイサッカーサイト「ゲキサカ」(http://gekisaka.jp)と元サッカー日本代表・中田英寿がタッグを組んだiPad向け電子書籍アプリです。549ページの大ボリュームであのワールドカップの感動と興奮が再び!

本書は中田英寿による南アフリカ現地レポート「NAKATA MAP」とゲキサカ特別編集「W杯全64試合完全レポート」の2部構成。オリジナルの電子書籍としてリリースいたします。
“動く表紙”ではじまる「NAKATA MAP」は、「中田英寿が見た南アフリカ」レポート。FOOTBALL(日本代表3試合+決勝戦オランダ対スペイン)、Life Style、Nature、Realityの4カテゴリで、南アフリカの大自然や食事環境、現地の人々の生活についてレポート。エンタテインメント要素満載の本パートでは、表紙以外にも一部ページでムービーが流れます。さらに「隠し動画」もあり。「NAKATA MAP」の様々なページ(写真)でタップしてみてください。「広告ページ」や「We Love Football」「Staff Diary」などが怪しい!? また、決勝戦直後の中田英寿独占インタビュームービーも掲載。雑誌の新しいカタチをお楽しみください。

ゲキサカ特別編集「W杯全64試合完全レポート」では、決勝、準決勝、3位決定戦はもとより、決勝トーナメント、各グループリーグ全試合のレポートを掲載しています。「決勝戦イニエスタのゴール」や「日本代表カメルーン戦での本田圭佑のゴール」、さらに「イングランド対ドイツでの幻ゴール」、「準決勝ウルグアイFWスアレスのハンド」など、10年後にも思い出に残る決定的瞬間写真の数々は「報道写真集」として眺めるだけでも楽しい1冊です。

端末:iPad
定価:800円(発売日より2週間はキャンペーン価格600円でお買い求めいただけます)
リリース日:2010年9月30日
※App storeよりお買い求めください

↓総表紙
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↓この表紙は“動きます“
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2010年09月27日

U-17女子はPK戦の末に韓国に敗れるもみごとなW杯準優勝

ビューンで見られる毎日更新電子サッカー書籍『ゲキサカプラス』より(記事は本サイトであるゲキサカが最速で更新されます)

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 トリニダード・トバゴで行われているU-17女子W杯に出場中のU-17女子日本代表は25日、韓国との決勝戦に挑み、3-3の末のPK戦に4-5で敗れ、惜しくも準優勝に終わった。  日本は開始6分で先制を許してしまったが、前半11分に猶本光がミドルシュートを決めて同点に追いついた。その後はリズムをつかみ、同17分には田中陽子のミドル弾で逆転に成功した。しかし、前半ロスタイムに直接FKを決められて再び追いつかれた。  それでもリトルなでしこは集中を切らさずに奮闘。韓国を相手にボールを回して優位に試合を進める。後半12分には加藤千佳のゴールで再びリードを奪った。だが、韓国も粘り強かった。後半34分には再び同点弾を決められ、3-3で試合は延長戦にもつれた。  日本は持ち味の運動量を発揮して攻めたが、延長の前後半でも決着はつかず、勝負はPK戦に突入した。熱戦を繰り広げたが、わずかに及ばず4-5で涙を流した。  男女含めて日本サッカー界史上初となるFIFA主催大会での優勝を逃した。ただ、リトルなでしこは健闘した。この成績は今後、男女問わず他のカテゴリーにいい影響を及ぼしてくれるはずだ。 <写真>PK戦を祈るように見つめるリトルなでしこたち (ニュース担当 近藤安弘)


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2010年09月27日

指宿“衝撃”の2発!U-19日本代表が清水サテライトに4-0勝利!!

ビューンで見られる毎日更新電子サッカー書籍『ゲキサカプラス』より(記事は本サイトであるゲキサカが最速で更新されます)
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[9.26 練習試合 U-19日本代表 4-0 清水サテライト 三保G]  U-19日本代表がアジアユースへ弾みの4発勝利! 11年U-20W杯の出場権を懸けたAFC U-19選手権(アジアユース、中国)に出場するU-19日本代表が26日、静岡市内で清水エスパルスのサテライトメンバーと練習試合(30分2本)を行い、FW指宿洋史(CEサバデルFC、写真)の2ゴールなどにより、4-0で快勝。10月4日の初戦(対UAE)前最後の実戦を手ごたえ十分の内容で終えた。(※出場メンバー&布陣はコチラ)  前日25日に行われたJ1第24節で名古屋と対戦している清水は控え組で試合に臨んだが、それでも元日本代表CB青山直晃やMF伊東輝悦、SB児玉新、MF大前元紀ら実力者揃いのメンバー。その清水ゴールに194cmストライカーの“衝撃”の一撃が突き刺さる。1本目20分、右クロスのこぼれ球を拾ったMF藤田息吹(慶應義塾大)が前線へはたく。清水・青山を背負った状態でこのパスを呼び込んだ指宿は、奪いにきた青山の股間にボールを通す圧巻のターンで前を向くと、すぐさま左足を一閃。豪快なシュートをゴール右隅へと突き刺した。  スタンドを埋め尽くした観客からどよめきの声も上がったほどのスーパーゴール。「スペインでもやっている得意のプレー。DFが取りに来たのでターンしてかわして打った」と振り返った指宿は、2本目3分にも相手のミスに乗じてボールを奪うと、追走するDFをねじ伏せながら右斜め前方へ突進し、そのまま右足でゴールを破った。  インパクト十分の活躍を見せた指宿ら攻撃陣だけでなく、ディフェンス面でも成果のあったU-19代表。「プレスによくいっていたし、失点しなかったのはよかった」と主将のMF六平光成(中央大)が振り返ったように、守備陣の粘り強い対応も大きかった。1本目8分には清水FW伊藤翔のスルーパスからFW長沢駿に抜け出されたものの、GK中村隼(836)(山形)がビッグセーブ。24分にはFW原一樹がゴール至近距離から放ったシュートを嘉味田が反応よく触り、ゴールライン直前でCB寺岡真弘(関西大)がスーパークリアを見せるなど、しぶとくゴールを守り抜いた。  逆に2本目7分には右サイドのゴールライン際でキープした指宿からの折り返しをMF小林祐希(東京Vユース)が右足シュート。GK山本海人が弾いたところをFW杉本健勇(C大阪)が詰めてリードを3点へ広げる。とどめは試合終了間際。相手GKへのミスパスを途中出場のFW永井龍(C大阪)が詰め、最後は同じく途中出場の平出涼(F東京)が左足でゴールへと流し込んだ。  AFC U-19選手権へ向け「隙の戦いをしなければならない」と布啓一郎監督が掲げるとおり、ミスなく、逆に相手のミスを逃さなかったU-19代表。Jクラブ相手に内容、結果の伴った戦いをして見せた。Jリーグ、国際経験十分のFW宇佐美貴史(G大阪)は「個人個人では前回(準々決勝敗退した08年)のメンバーより能力の高い選手がいると思う。あとはみんなで力を合わせて、いい方向へ向いていければ。世界大会に出たい」。前回大会では準々決勝で韓国に敗れ、8大会ぶりにU-20W杯出場を逃したが、今回は絶対に世界切符を掴み取る。   (取材・文 吉田太郎)


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2010年09月26日

G大阪・中澤がザック監督視察で連発。「“中澤はもう1人いる”って言っといて」と代表入りをPR

[9.25 J1第24節 川崎F1-2G大阪 等々力]

 ガンバ大阪のDF中澤聡太が日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督の視察試合で2戦連発し、代表入りへPRした。川崎F戦の前半12分、高さを活かしたヘディングで先制弾を決めた。左のショートCKを高木和道がファーサイドで頭で折り返し、これに188cmの長身を活かして飛び込んだ。GK相澤貴志の伸ばした手よりも高い打点でゴールに突き刺した。

 「GKが来ているのは分かっていたけど、競り勝とうと勢いよくいった。和道さんがいい折り返しをくれたので魂で決めました」

 わざとではないが、ヒジが相澤の頭部を直撃し、たんこぶを作るほどの衝撃を与えたため、GKチャージでは? と物議をかもした一発だった。とはいえ、これで前節のC大阪戦のヘディング弾に続きザック監督の前で2戦連発。188cmの高さが“一級品”であることを印象付けた。

 中澤は視察を知らなかったため、伝え聞くと目の色を変えた。「来ていたんですか? 知らなかったです。アピールできてよかった。日本人でサッカーをやる以上は日本代表は目標。“中澤”はもう一人いるって言っといて下さい」と力強く言い切った。

 たしかに身長は日本代表DF中澤佑二より1cm高い。もちろん、身長だけでA代表に入れるほど甘くはないが、こちらの中澤はU-14から各年代の日本代表を経験し、高校時代から将来を期待されていた。伸び悩んだが、2008年にはACL制覇とクラブW杯3位に貢献し、経験を積んだ。

 トルシエ元日本代表監督が1999年に、当時はまだ荒削りだったが、高さとガッツが売りだった中澤佑二を代表に抜擢して経験を積ませ、その後の成長につながる“きっかけ”を作った。こちらの中澤も日本代表招集により“大化け”する可能性はある。

 「呼んでもらえればやれる自信はあります。これからもアピールを続けたい」と中澤。まだ27歳でブラジルW杯の本大会時は31歳とCBとしては円熟期を迎える。“第二の中澤”の日本代表入りは叶うのか-。まずはG大阪の覇権奪回へ貢献し、“本家”に負けない存在感を出したい。

(取材・文 近藤安弘)

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2010年09月26日

川崎Fは判定に泣く。稲本「おでこにたんこぶができてるのにGKチャージじゃないなんて」

[9.25 J1第24節 川崎F1-2G大阪 等々力]

 川崎フロンターレは“大黒柱”の先発落ちと、2度の不運な判定に泣いて1-2敗戦。順位は6位のままだが、勝ち点を38から伸ばせずに首位・名古屋とは同13差で優勝戦線から脱落した。ACL出場圏内の3位・G大阪にも5差となった。

 MF中村憲剛が 21日夜に38度を超える風邪を引き、体調を崩したためスタメンから外れた。中盤でのパス回しにおいて相手への“脅威度”が減った。憲剛は後半17分から途中出場し持ち味は発揮したが、決定的な仕事にはつながらなかった。憲剛は試合後、体調不十分のため、取材はなしで家族の車で帰宅した。

 前半12分にDF中澤聡太にヘディングシュートを決められて先制を許したが、この際、GK相澤貴志はヒジ打ちを食らい、右側頭部にピンポン球大ほどのコブを作った。相澤が「一瞬、記憶を失った」というほどの衝撃だった。しかし高山啓義主審はファウルとは判定しなかった。MF稲本潤一は「きょうのレフリーが平等だったかどうか、みなさん、どう思いますか? 結果は受け止めるけど、GKのおでこにたんこぶができてるのにGKチャージ(ファウル ※GKチャージという反則名は現在はない)じゃないなんて」と憤慨した。

 不運な判定はこれだけではなかった。後半41分にルーカスにミドルシュートを決められたが、その直前にも微妙な判定があった。このゴールはGK藤ヶ谷陽介のゴールキックから安田理大、遠藤保仁とつながり、生まれた一発だったが、ゴールキックの判定が微妙だった。このキックは、川崎FのFW矢島卓郎がG大阪ゴール前に突進し、ドリブルで競り合う中、映像で見た限りはG大阪選手に当たってゴールラインを割った。川崎F選手の誰もがCKを獲得したと思った。

 しかし……。審判に抗議するなどバタバタで、気持ちが整いきらないままでリスタートされ、失点につながった。高畠勉監督は「そこのところで切り替えが遅れたかなと言うところはありました」と嘆いた。稲本も「完全にCKだった」と憤った。集中を欠いた選手も悪いといえるが、こういう大一番になると、より安定したレフリングも求められるのは確かだ。

 「結果は結果でしょうがない。よりどころがレフリーというのも良くないと思う。リーグ全体で審判のレベルを上げるのか、個人個人がレベルを上げないといけないのか……。たしかにこれまで(のシーズンを振り返ると)、自分たちに有利になる判定もあったけど、安定したレフリングというのは必要だと思う」

 イングランドやトルコ、ドイツやフランスと欧州でのプレー経験が豊富な稲本は、あえて審判へ苦言を呈した。この日、稲本にとっては古巣との初対戦だった。チームは変わって在籍当時の選手、スタッフは激減しているが、古巣との一戦にいつも以上に燃えていた。それだけに、ジャッジがもう少しよければ……の思いが募った。

 とはいえ、もうこの黒星は覆らない。「多少、上からは離されたけど、まだ試合がある。それにACL出場権も狙わないといけない。次の試合に切り替えてやりたい。次は水曜にナビスコ杯がある。あと3つ勝てば取れる、一番近いタイトルなんで、しっかりと勝ちたい。」と稲本。29日にはナビスコ杯準決勝第1戦の磐田戦(アウェー)がある。リーグ戦優勝は絶望的になったが、昨年、あと一歩のところで逃したナビスコ杯は、絶対に獲る。

(取材・文 近藤安弘)

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2010年09月26日

玉田ハット!ケネディ2発!名古屋が大量5発で清水を粉砕

[9.25 J1第24節 清水1-5名古屋 アウスタ]

 J1第24節は25日、各地で9試合を行い、アウトソーシングスタジアム日本平では清水エスパルスと名古屋グランパスが対戦。首位・名古屋はFW玉田圭司のハットトリックなどで5-1と大勝した。清水は後半3分にMF枝村匠馬が先制点を決めたが、名古屋も同5分に玉田のゴールで追い付き、13分にFWケネディが勝ち越し弾。さらに17分、26分と玉田が連続ゴールを奪い、38分にはケネディがダメ押しの5点目を決めた。

 清水はDF市川大祐が右ふくらはぎ痛で欠場。DF平岡康裕が右SBに回り、CBではDF岩下敬輔が2試合ぶりに先発した。
 名古屋はMF中村直志とMFダニルソンが出場停止明けで先発に復帰し、ベストメンバーで臨んだ。

 試合は上位対決にふさわしい息詰まる展開を見せ、球際で激しく競り合う熱戦となった。中盤でのせめぎ合いが続く中、徐々に流れを引き寄せたのは清水。前半12分、自陣からのFKに岩下が素早いリスタートで左サイドに展開すると、オーバーラップしたDF太田宏介のクロスにFW岡崎慎司が飛び込む。得意のダイビングヘッドはわずかにゴール右にそれたが、ダイナミックでスピード感のある攻撃で名古屋ゴールを脅かした。

 前半20分にもMF兵働昭弘の左サイドからのアーリークロスに岡崎がDFの背後を取ってスライディングシュート。これはGKの正面を突いたが、DF田中マルクス闘莉王、DF増川隆洋という高さのあるCBに対し、早く低いクロスで2人のギャップを狙う攻撃は効果的だった。

 名古屋も左SBの阿部翔平を起点に攻撃を組み立てるが、なかなか清水守備陣を崩せない。前半23分には阿部のアーリークロスにFWケネディが打点の高いヘディングで合わせたが、GKの正面に飛んだ。

 狙い通りの試合運びを見せていた清水にアクシデントが襲う。FW藤本淳吾が右太腿裏に違和感を訴え、前半25分、MF枝村匠馬との交代を余儀なくされた。それでも同34分にはその枝村からのスルーパスに平岡が右サイドを抜け出し、クロス。ファーサイドの兵働が左足ボレーで合わせるチャンスを演出した。

 0-0で折り返した後半立ち上がりに試合が大きく動く。清水は後半3分、左サイドをドリブルで持ち上がった岡崎がグラウンダーで折り返すと、ゴール前に飛び込んだ枝村が滑り込みながら右足で合わせるスライディングシュート。これがきれいにゴール右隅に吸い込まれ、ついに先制点を奪った。

 ところが、直後の後半5分、名古屋もセットプレーですぐさま追い付く。MFマギヌンの左CKのこぼれ球をFW玉田圭司が左足ボレーで蹴り込む同点弾。失点からわずか2分で試合を振り出しに戻した。

 同じ失点でも、ダメージが大きかったのは追い付かれた清水の方だった。試合の流れは一気に名古屋に傾き、後半13分にはDF田中隼磨の右クロスをケネディが頭で押し込み、2-1。名古屋が8分間で逆転に成功した。

 清水も後半16分に平岡の右クロスから岩下がヘディングシュートを放つが、GK楢崎正剛が左手1本で弾くスーパーセーブ。すると、名古屋は直後の同17分、右サイドを持ち上がったMF金崎夢生が中央のマギヌンにつなぎ、左サイドから走り込んだ玉田がマギヌンのスルーパスに抜け出す。GKとの1対1を落ち着いて左足で流し込み、3-1と突き放した。

 清水は後半23分、MF小野伸二と平岡に代えてMF山本真希、DF辻尾真二を投入。選手交代で反撃を狙おうとした矢先、まさかの展開が待っていた。カウンターから中央を駆け上がる玉田が金崎にスルーパスを送ると、後方から追いかける形となった岩下がスライディングタックル。これが決定機阻止のファウルとなり、西村雄一主審は岩下にレッドカードを提示した。さらに、このプレーで獲得したFKを玉田が直接決めてハットトリックを達成。4-1とリードを広げ、試合を決定付けた。

 10人で3点ビハインドを負った清水は後半30分、兵働の左クロスをヨンセンがダイビングヘッドで捉えるもゴール左へ。なんとか1点でも返していきたかったが、逆に同38分にはDFボスナーの安易なミスからMFダニルソンにボールを奪われ、最後はケネディが右足でゴール。5-1の大逆転勝利を締めくくり、2位鹿島との勝ち点差を7に広げた。

(取材・文 西山紘平)

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2010年09月24日

熾烈なFW争いを原動力に柏が4連勝、最短で10・17にJ1復帰が決定

ビューンで見られる毎日更新電子サッカー書籍『ゲキサカプラス』より
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 いよいよJ1復帰へのカウントダウンに入った。柏レイソルが5発大勝で4連勝。この日試合のなかった4位千葉に勝ち点19差を付け、最短で10月17日の第30節・大分戦にもJ1復帰が決まることになった。  柏がここからさらに3連勝して勝ち点を70に伸ばした上で、千葉が3連敗し、さらに5位東京Vが今後の3試合で勝ち点を1でも落とした場合、7試合を残して柏の3位以内が確定する。  熾烈なポジション争いが好循環を生んでいる。この日はFW北嶋秀朗とFW林陵平が前節の千葉戦(3-2)に続いて先発2トップを組んだ。千葉戦で21試合ぶりに先発し、今季初ゴールを決めた北嶋は後半15分に2戦連発となる先制点。「自分でチャンスをつかんで、ポジションを手にして、これを離したくないという気持ちは強い。点を取ることだけを考えてプレーしていたし、高いモチベーションでできている」と力を込めた。  FW工藤壮人やFW田中順也、FW澤昌克ら実力派ぞろいのFW陣にとって、気の抜けない試合が続いている。シーズン序盤は工藤が先発に定着し、ゴールを量産するなどチームを引っ張ったが、夏場以降は林や北嶋が途中出場で結果を残し、先発の座を奪う。中断期間にはFWホジェルも獲得するなどチーム内で高いレベルの競争が繰り広げられている。  2試合連続の先発落ちとなった工藤は後半31分から北嶋に代わってピッチに入ると、同37分にダメ押しの4点目を奪った。チーム最多となる今季10点目は、7月17日の横浜FC戦以来、9試合ぶりのゴールだった。「チーム内で競争できているのは大事だし、高いレベルでサッカーができていることに喜びを感じている。試合に出てないときはメンタルやコンディションの面で勉強になるし、1年の中にはいいときもあれば、厳しいときもある。勉強しながらやっているし、充実している」と目を輝かせた。  だれかが調子を落としても、すぐに次の選手が出てくる選手層。それを支える若手の台頭もある。この日もボランチのMF栗澤僚一が出場停止だったが、本来は右SBのDF小林祐三がボランチで先発して穴を埋め、後半は19歳のMF茨田陽生が堂々とプレーした。中2日で2試合連続のフル出場を果たした茨田は後半ロスタイムに今季3点目もマーク。高い次元での競争が首位独走の原動力になっている。  11月のアジア競技大会に出場するU-21日本代表に選出された工藤は「代表に行くまでに昇格を決めたい。昇格に立ち会えないのは嫌なので」と言った。昇格は最短で10月17日。他力もあるとはいえ、10月中の昇格決定は決して不可能な目標ではない。 (取材・文 西山紘平)


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