2010年04月30日
[4.29 JFAプリンスリーグ関東1部第4節 F東京U-18 3-2 八千代高 深川]
FC東京U-18、隙を見せながらも開幕4連勝でプリンスリーグ関東23戦連続無敗に―。高円宮杯第21回全日本ユース(U-18)選手権の出場権を懸けたJFAプリンスリーグ(U-18)関東1部は29日、第4節を行い、3連覇を目指すFC東京U-18(東京)が2部からの昇格組・八千代高(千葉)と対戦。2年生MF岩木慎也の公式戦初ゴールとなる先制弾などにより3-2で競り勝った。
過去2年のプリンスリーグ関東成績は17勝3分2敗。08年4月20日に横浜FMユースに2-3で競り負けてからは2年間、22試合無敗を続けてきているF東京が磐石の試合運びではなかったものの、関東での連続無敗を23へ伸ばした。
前節、横浜FMユースに大量10ゴールを奪われている八千代との一戦。立ち上がりから両サイドを使って攻め込むF東京だが、ビッグチャンスをつくったのは八千代の方だった。開幕3連敗しているものの砂金伸監督が「3年生の気力が充実している。まだ下級生に甘さがあるけれど、チームが始動した時期に比べるとチーム全体で力をつけてきている」と目を細める八千代は、攻から守への切り替えが速く球際でも粘り強い対応。F東京のミスを誘うとショートカウンターを繰り出して相手ゴールを強襲した。
7分にはゲームメーカーのMF齋藤昂太のスルーパスから左サイドを駆け上がったSB小林弘岳が中央へ折り返し、1年生FW柳育崇がニアサイドへ飛び込む。さらに9分にはループパスでDFの背後を突いたエースFW大和久弘樹が決定的な形でシュート。ただ、F東京はGK三浦龍輝がゴールの外へとはじき出すと、これで目が覚めたか、このピンチの後はハーフタイムまで相手に1本のシュートも打たせずに攻め続けた。
先制点は28分に生まれた。F東京は三浦からのキックで抜け出したFW秋岡活哉が、DFを引き付けてから右サイドでフリーとなった岩木へラストパス。公式戦初先発の岩木が右足を振りぬくと、シュートは好守を見せていた八千代のゴールへと突き刺さった。
F東京の攻撃を何とかクリアするという時間の続く八千代に対してF東京はさらに畳み掛ける。35分には09年U-17W杯日本代表の右SB廣木雄磨から送られたロングボールをMF武藤嘉紀が驚異的な身体能力と絶妙なボールコントロールで収めると、PAの外から弾丸ショットをゴールへと突き刺した。
スタンドからどよめきの声も起こったスーパーゴールで沸くF東京イレブン。一方の八千代は空中戦で鎖骨部を強く痛めた主力MF中谷幸葉がピッチを離れるアクシデント。試合の流れは完全に傾いたかと思われたが、この展開で怯むほど八千代は甘い相手ではなかった。
後半開始から2人を入れ替えた八千代は4分、中盤でボールを奪うと齋藤がDFの背後へ嫌らしいスピードでのループパス。DFと競り合いながら大和久がボールに絡むと、フリーでボールを拾った途中出場のFW密本一樹が中央へ折り返す。これを受けた大和久が冷静にマークを外して右足で追撃ゴールをねじ込んだ。
F東京は15分にこの日最も危険な存在だった武藤が、秋岡からのパスを引き出して左サイドから強烈なシュート。こぼれ球をFW前岡信吾が押し込み、再び2点差とする。ただ、この後出場予定のなかった2年生MF橋本拳人を緊急出場させるなど試合を押し切ろうとしたF東京だったが、4点目が奪えず。逆に40分、最終ラインの乱れを突かれて八千代の密本に再び1点差となるゴールを流し込まれた。
俄然士気上がる八千代の追撃を振り切ったF東京だったが、倉又寿雄監督は「もう少し時間をかければいいところをあわててしまったり、自分たちのリズムなのに、自分たちで失っている。まだゲームを読むことのできる選手が少ない」と不満げ。1月末にメキシコ遠征を行うなど始動の早かった今季だが、圧倒的な強さを誇った昨季に比べるとまだ相手に付け入る隙を与えてしまっている。前節の市立船橋高戦では後半4発と理想的な勝利を収めたが、まだ好内容の試合を続けることができていない。
指揮官は「昨年に比べるとまだまだ力はないし、スタート時の位置は低いですね」と説明。選手たちもトップチームへ昇格したFW重松健太郎、DF平出涼、DF阿部巧ら先発9人が抜けた今季、タレント力では昨年、一昨年を下回ることを自覚している。主将のU-18Jリーグ選抜CB松藤正伸が不在だったものの、3月のマリノスカップではライバルの横浜FMユースに0-3での完敗も味わった。それでも選手たちの目標は3連覇。廣木は「力は落ちると言われているけど、昨年も最初はダメだと言われていたチーム。昨年のように伸びていきたい」と話し、松藤主将は「2連覇と比べて3連覇というのはすごく大変なこと。これから厳しい戦いになると思うけど、まずは一つ一つ勝って高円宮杯の出場権を獲得し、そこからまた一つ一つ勝って優勝を目指したい」。松藤主将に廣木、武藤ら実力派を擁し、戦力的には間違いなく優勝候補の一角だが、自分たちの力を過剰評価はしていない。今は全員で個人とチームを磨いて、勝利を重ねていくだけだ。
(取材・文 吉田太郎)
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2010年04月30日
[4.29 JFAプリンスリーグ関西1部第4節 野洲高 3-3 神戸ユース]
29日、JFAプリンスリーグ(U-18)関西1部第4節の野洲高(滋賀)対昨年優勝のヴィッセル神戸(兵庫)が行われ、互いが撃ち合った結果、3-3で引き分けた。
立ち上がりからめまぐるしく攻守が入れ替わる激戦となったこの試合。4分、6分、8分に神戸のFW多木理音とMF三輪優平が決定機を迎えると、野洲も9分にFW加藤臣哉がGKと1対1になるなど、ゴールこそならなかったが、それぞれがチャンスを作り出した。
先制したのは神戸。左サイドからの楔を受けた多木が、中央からコントロールシュートを沈めた。これで勢いに乗った神戸は、43分にも左サイドを突破したFW峯崎聖久のセンタリングに、ニアに飛び込んだ多木が合わせ、リードを2点に広げた。
しかし、後半は「守備面で消極的になっていたので、積極的にいくように檄を入れた」(山本監督)野洲が反撃に転じる。開始早々の4分に加藤が右からミドルシュートを沈めると、7分には再び加藤が今度は左からミドルシュートを沈め、あっという間に同点に追いつく。そして21分には加藤がループシュートを決めて、ハットトリックを達成。形成が一気に逆転したが、「攻めろ!」と黒田和生監督の檄に呼応した神戸は、沈むことなく攻勢を仕掛け、25分に峯崎が左サイドからDF2人をなぎ倒しながら突破し、豪快なシュートを逆サイドネットに一直線に突き刺した。
その後も両チームが攻め手を緩めることなく、激しい攻防を繰り広げるが、スコアはこれ以上動かず。壮絶な打ち合いは、3-3のドローで決着をした。
(取材・文 安藤隆人)
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2010年04月30日
[4.29 JFAプリンスリーグ関西2部第4節 G大阪ユース 3-0 草津東高]
JFAプリンスリーグ(U-18)関西2部第4節、首位・ガンバ大阪ユース(大阪)対2位・草津東高(滋賀)の首位決戦はG大阪が3-0で快勝した。
昨年、屈辱の2部降格という憂き目に合ったG大阪。「2部スタートは悔しいけど、現実を見ないといけない。でも、1部であっても、2部であってもガンバはガンバ。誇りがあるので、絶対に負けたくない」と主将を務めるMF大森晃太郎が語ったように、開幕から意地の3連勝を見せている。この試合も「G大阪ここにあり」と思わせるサッカーで、草津東を圧倒した。
1-0で迎えた18分に、オウンゴールを献上し、リーグ初失点を喫したが、これで目が覚めたのか、大森、水野旭、望月聖矢を軸に、G大阪らしいパス回しで、中盤でリズムを作っていく。
後半15分に右サイドを突破した大森の折り返しを、FW石原雅仁が蹴りこんで勝ち越しに成功すると、21分には抜け出した石原のループシュートはバーに嫌われるも、こぼれをFW原口拓人が押し込んで、試合を決定付ける3点目を奪った。
その後、試合は圧倒的なG大阪ペースとなるが、次々と訪れる決定機を、草津東のGK村上昌謙のファインセーブや、シュートミスでものに出来ず、これ以上スコアは動かなかった。フィニッシュの精度に課題を残したG大阪だが、これで開幕から無傷の4連勝を飾り、首位の座をがっちりと守った。
(取材・文 安藤隆人)
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2010年04月30日
[4.28 練習試合 U-19日本代表候補 3-4 神戸 ホムスタ]
U-19日本代表候補は大阪合宿最終日の28日、ヴィッセル神戸と練習試合を行い、3-4で惜敗した。
めまぐるしく攻守が入れ替わる好ゲームだった。先制したのは神戸。17分にFW吉田孝行の突破から得たFKを、MFポポが直接決めた。20分にもDF石櫃洋祐のスルーパスに抜け出したFW大久保嘉人が決めて、リードを2点に広げた。
しかし、ここからU-19代表候補の逆襲が始まる。25分にはFW宮吉拓実(京都)のスルーパスから、FW有田光希(神戸)が狙う。これは神戸GK紀氏隆秀のファインセーブに阻まれたが33分、神戸のバックパスに詰めた有田がGK紀氏のキックをブロック。こぼれ球を宮吉がダイレクトで蹴りこんだ。反撃ののろしを上げるゴールで勢いづいたU-19代表候補は後半、怒涛の攻撃を見せる。
後半は鹿島アントラーズ加入内定のMF柴崎岳(青森山田高)と追加招集されたMF鮫島晃太(鹿児島城西高)のダブルボランチの巧みな球出しからリズムをつかむと、16分には柴崎のスルーパスで抜け出した宮吉が決め、同点に追いつく。さらに19分には、左SB古林将太(湘南)の突破がPKを誘い、これを古林自らが決めて、逆転に成功した。
その後もペースをつかんだU-19代表候補だったが、28分にカウンターからFW我那覇和樹に決められ、同点に追いつかれると、後半ロスタイムにはMF楠瀬章仁に目の覚めるような強烈ミドルを叩き込まれ、勝負あり。結果的には3-4で敗れたU-19代表候補だったが、それでもチャンスの数は神戸よりも多かった。前半は有田が攻撃をリードし、後半はともに今年初招集された鮫島とMF碓井鉄平(駒澤大)がプレーメーカーとしてリズムを作り出した。そこに宮吉、柴崎といった09年U-17W杯日本代表組がうまく連動し、神戸を大きく揺さぶった。
U-19代表候補の西日本合宿を締めくくる神戸との練習試合は、敗れはしたものの、新戦力とU-17W杯代表組が躍動し、収穫ある一戦となった。
(取材・文 安藤隆人)
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2010年04月30日
[4.28 関東大学1部4節 神奈川大 2-0 筑波大 三ツ沢陸上]
第84回関東大学サッカーリーグ1部は28日、第4節の神奈川大対筑波大戦を行い、神奈川大が2-0で勝利。今季初勝利を挙げた。
開幕3連敗、加えて3戦を終えて無得点だった神大。だが、木村哲昌監督の「今までの試合も内容は悪くなかった。1点取れば流れは変わると言っていた」という“予言”どおりに1点で神大は変わった。
前半12分、右サイドからMF工藤隼人(3年=日大藤沢高)が放った左足でのFKはゴール前に飛び込んだ両チームのフィールドプレーヤーの頭上、そして筑波大のGKの伸ばした手の先を抜けて逆サイドのゴールネットへと吸い込まれる。この1点で自信を得た神大は、08年にSBとしてU-19日本代表に招集された経歴を持つMF佐々木翔(3年=城山高)が中盤の底の位置で相手ボールに絡んで筑波大のキーマン・MF小澤司(4年=桐蔭学園高)に満足な仕事をさせず、佐藤貴則(4年=藤沢西高)と成田進太郎(3年=横浜FMユース)の両CBがPAに入ってきたボールをことごとく跳ね返していく。また攻撃面でも丁寧なビルドアップで、簡単にボールを失わなかった。
それでも元日本代表MF風間八宏監督が「着実にうまくなっている。プレッシャーをプレッシャーと感じなくなってきている」と評価するハイレベルな技術を持つ筑波大は、ポゼッションで負けない。雨で濡れたピッチによるパススピードの速さにトラップミスをする選手がいたものの徐々に適応すると、MF森谷賢太郎(4年=横浜FMユース)とMF八反田康平(3年=鹿児島中央高)の両MFを軸としたパスワークと“左サイドの稲妻”SB原田圭輔(4年=藤枝東高)の突進などで神大DF陣に穴を開けかける。28分には森谷の右足FKがクロスバーを叩く場面もあった。
さらに筑波大は後半にもMF玉城峻吾(1年=三菱養和SCユース)のスルーパスで1年生FW赤崎秀平(佐賀東高)が抜け出し、赤崎のキープから森谷の右足シュートがクロスバーをかすめる。シュートセンスの高い選手を揃える筑波大はPAに入ることが出来なくても、わずかなシュートコースをつくり出しては強烈なシュートをゴールへと放っていく。ただ、神大は相手の枠を捉えたシュートを、4年生になって初めてトップチーム入りしたというGK平田涼(4年=横浜市立東高)がことごとく弾き返して得点を許さない。すると後半25分、左CKのこぼれ球を成田がつなぐと、MF廣川一樹(2年=麻布大淵野辺高)が右足の弾丸シュートをゴールへと突き刺した。
この後、攻めるしかなくなった筑波大が完全にボールを支配。凄みのある波状攻撃を繰り出した。強引に相手の懐に入る場面も出てきたが、それでも八反田の強烈なミドルを平田がはじき出すなど耐える神大のゴールをこじ開けることはできなかった。
年代別の日本代表や高校・大学選抜経験者などが揃う筑波大に対して神大は先発11人中9人が地元・神奈川県内の公私立校やクラブユースの出身者。湘南ベルマーレ入りしたエースFW三平和司ら先発を務めていた4年生のほとんどが卒業した今年、各ポジションにハイレベルなスペシャリストを揃えている訳ではない。それでも木村監督が「2、3のポジションをできる選手が揃っていて、(トップチームの)25人誰が出ても変わらない(パフォーマンスが出来る)。その中で一番元気が良くてフレッシュな選手を使うと選手に説明している」神大はこの日、中盤・前線の選手たちが目まぐるしくポジションを変えながら相手の隙を突き、守備でも役割を全うした。そして得点力不足の課題をセットプレーからの2発で克服。加えて「1勝したい」という気持ちを前面に出した神大は優勝候補に挙げられている強豪を打ち破り、新チームにとって初の勝ち点3をもぎ取った。
(取材・文 吉田太郎)
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2010年04月27日
シャムスカ監督の率いるアヴァイFC(ブラジル)は25日、サンタカタリーナ州選手権、優勝決定戦第1戦でライバルのジョインヴィレを3-1でアウェーで破り、2年連続の州選手権優勝まで後一歩と迫った。
アバイにとっては15回目、ジョインヴィレにとっては13回目となる、来年のブラジル全国選手権進出を賭けてのサンタカタリーナ州選手権優勝の座。アバイは怪我をしているMFサビオ、FWレオナルド、FWヴァンヂーニョと攻撃力陣に悩みがあったシャムスカ監督は、3-5-2のフォーメーションを使い中盤のボールの支配を目指した。
試合開始後、両チームともボールをうまく回し、ワンツーやショートパスを使って攻撃を仕掛けていった。前半2分、FWロビーニョがファールを受け、MFウエンデルが左足の強烈なFK。ジョインヴィレのGKファビアノがパンチングでセーブ。この後、アヴァイは中盤を支配しMFパトリックとMFダヴィを中心に右サイドから攻撃を繰り返した。そして23分、MFパトリックからのセンタリングをMFダヴィがボレーで決めて、アヴァイが先制点を奪った。27分にはジョインヴィレの反撃。FWクリスがアヴァイのマークから抜け出し右から来たセンタリングをヘッドするが、アヴァイの20歳GKレナンがファインセーブ。アヴァイのリードでハーフタイム。
後半はジョインヴィレの攻撃で始まった。MFリカルジーニョが中盤でボールを奪いエリア内に進入しシュート。しかしここもGKレナンがセーブ。後半2分、MFパトリックからのショートコーナーをMFロビーニョがセンタリング、このボールを走りこんできたMFルドネイがヘッドで決めて、2-0とアヴァイがリードを広げる。しかし同18分にはMFルドネイがエリア前でファウルをし、MFリカルジーニョがFKを決めて、2-1と1点差に。38分、左サイドから上がりエリア内に進入したMFウエンデルのスピードにジョインヴィレのDFがついていけずファウル。審判はPKを言い渡し、このPKをFWロベルトがしっかり決めて3-1と再びリードを広げる。
ここでシャムスカ監督は3月に加入した元モンテディオ山形のDFレオナルドを、ゴールを決めたFWロベルトに代えて投入。守備を固めて2点差を勝ち抜こうとした。そしてこのまま試合が終わり、アヴァイがアウェーでの試合を3-1で勝利し、州選手権優勝への大きな前進を成し遂げた。
決勝戦第2試合はアヴァイのホームのレサカダ競技場で5月2日に行われる。
アヴァイ:3-5-2
GK:レナン、
DF:ガブリエル、エメルソン・ヌネス、エメルソン
MF:ロドリゴ・チエセン、パトリック、ウエンデル、ルドネイ、ダヴィ(→ラエルシオ)、
FW:ロビーニョ(→カイオ)、ロベルト(レオナルド→)
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2010年04月26日
[4.25 プリンスリーグ関東1部第3節 千葉U-18 1-0 東京Vユース 流通経済大柏高G]
JFAプリンスリーグ(U-18)関東1部、ジェフユナイテッド千葉U-18(千葉)対東京ヴェルディユース(東京)は1-0で千葉が勝った。
1-0と千葉リードで迎えた試合終盤、個人技による突破で相手守備網に強引に穴を開けようとする東京Vと身体を投げ出すように守る千葉。東京Vは途中出場のMF横内宏治のラストパスからFW南秀仁が右足を振りぬき、ロスタイムにはロングボールからPAでつなぎ、再び南が左足シュートを放つ。だが泥臭く守る千葉にコースを消されたシュートはいずれもゴールを捉えることができなかった。足を攣らせる選手も出た中、4分間のロスタイムを何とか凌いだ千葉は試合終了の笛とともに喜びを爆発させた。
U-19日本代表候補に名を連ねるMF小林祐希に加えて小柄なテクニクシャンMF杉本竜士、MF楠美圭史ら年代別の日本代表クラスのタレント擁する東京Vに何度も切り崩されそうになった。だが千葉は大木誠監督が「代表選手はいないけれど、自分たちの力を理解しているし、姿勢が謙虚というか真っ直ぐ」と評する選手たちが“格上”相手に90分間対抗。MF板倉直紀主将のシュートのこぼれ球を押し込み決勝ゴールを決めたエースFW金井涼太を後半立ち上がりの負傷交代により欠く苦しい展開にも、誰より多い運動量で何度も相手の攻撃を断ち切ったMF佐藤祥をはじめ、チームリーダーの板倉主将、前線で勘のいいプレーを見せていたMF佐々部凌や相手の攻撃を跳ね返したDF陣ら千葉は一丸となって強豪撃破を成し遂げた。
かつて「育成のジェフ」と言われてきた千葉も近年はMF工藤浩平に続くレギュラークラスを輩出できない状況。日本クラブユース選手権やJユースカップで決勝進出していた成績も急降下した。ただ育成の建て直しを宣言したクラブはMF阿部勇樹(現浦和)らを育てた大木監督を現場復帰させ、アカデミーマネージャーに名古屋U18を躍進させた実績を持つ朴才絃氏(千葉には復帰)、U-18コーチに前京都U-18監督の菅澤大我氏を招きいれるなど、「育成のジェフ」復活へ育成コーチ陣を大きく入れ替えた。昨年トップチーム担当だった大塚慶輔フィジカルコーチが今季はユース担当になったことで「トップへいくためには何が大事か」選手たちの意識も変わった。
前節は全日本ユース選手権王者・横浜FMユースに対して退場者を出しながら0-1と粘るなど最後まであきらめない心と戦い抜く力を見せる今年の千葉U-18。就任1年目の昨季、チームを早速11年ぶりの全日本ユース選手権出場へ導いた大木監督は「クラブの職員みんなで育成を注目していく。ハード面も変わったし、クラブの中で活性化している。意識が変わってみんなが上向きになってきている。今年の選手は昨年出ていたメンバーが少ないが、きょうのような厳しい試合を通して自信をつけてくれれば」。この日、トップチームの試合があるにも関わらずU-18チームの応援に駆けつけていたサポーターに感謝した指揮官は、選手たちの成長に期待を寄せていた。
(取材・文 吉田太郎)
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2010年04月26日
[4.25 プリンスリーグ関東1部第3節 流通経済大柏高 3-1 武南高 流通経済大柏高G]
JFAプリンスリーグ(U-18)関東1部は25日、第3節を行った。高校勢同士の対戦となった流通経済大柏高(千葉)対武南高(埼玉)は、MF吉田眞紀人の先制ゴールなどにより、3-1で流経大柏が勝った。
シュート数20-7でスコアは3-1。CB増田繁人主将が「高校チームには負けられない」と口にする流経大柏は2連勝でクラブユース勢4チームに続く5位へと浮上した。
流経大柏の先制点は前半20分、MF古波津辰希からのパスを左サイドで受けた吉田が得意のドリブルでPAへ進入すると、前へ飛び出しかけたGKの意表を突く左足ループシュート。「狙いました。でもあんなにいいコースにいくとは思わなかった」と自身も驚いた一撃が鮮やかにゴールネットを揺らす。本田裕一郎監督も「クロスかと思ったけど、狙ったのならば褒めないといけないね」と讃えた技ありのゴールで先制点を奪った。
さらに流経大柏は畳み掛ける。直後の24分には右サイドで粘ったFW進藤誠司の折り返しを右MF石井克仁が弾丸ショットでゴール左サイドネットへ突き刺し2-0。ただし、2点リードで気が緩んだか、この後は狭いスペースでの狙いすましたパスよりも、受け手頼みの感覚的なボールが増え、攻撃がかみ合わない。個人的なミスや連携ミスによりボールを失う回数が増えた。武南も中盤のコンダクター、平野義松に突破力のある右MF吉永和真、また山田諒太郎と河野直登の2トップと、プレッシャーが緩ければゴールまでボールを運ぶことのできる選手を備えており、反撃を許した流経大柏は一気に勝負を決めることができなかった。
ハーフタイムに3選手を入れ替えた武南に対し、流経大柏は後半10分に素晴らしい守備から個人技で左サイドを破った進藤のクロスをFW三渡洲舞人があわせるなど決定機をつくるが、突き放すことができなかった。中盤から前の5選手を次々と入れ替え、活性化しようとするも停滞感を打破できない。前線からのプレッシャーの鋭さはさすがで再三敵陣で相手ボールをインターセプトしていたが、それを得点に結びつけることができなかった。
試合終了間際にはGK松澤香輝のキックからFW宮本拓弥が頭でつなぎ、MF秋山大樹が右足シュートを決めて3-0としたが、ロスタイムに再三スペースを突かれていたバイタルエリアからのクロスをDFがオウンゴール。3-1で勝ったものの、選手の表情には桐光学園高に2-0で勝った前節同様に笑顔はなかった。集中力を欠いた失点に加え、層の厚さによる選手の入れ替えの激しさを要因とするコンビネーション不足も明らかで、本田監督もその点を懸念していた。
プリンスリーグ関東に出場している高校勢5チームの中では実力最上位の流経大柏。個人のレベルは高いがそれを試合でそれぞれが引き出しあう「チーム力」向上はこれからか。増田主将も「全然ダメです」と繰り返していた。不安要素と武器であるサイド攻撃からの得点力アップなど課題を抱えたまま、高校の雄は「勝ちたい。最低でも負けないこと」と意気込む東京Vユース、横浜FMユース、三菱養和SCユース、F東京U-18戦と続く対クラブユース4連戦に突入する。
(取材・文 吉田太郎)
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2010年04月26日
[4.25 J2第8節 千葉2-0岐阜 フクアリ]
J2第8節は25日、各地で7試合を行い、フクダ電子アリーナではジェフユナイテッド千葉とFC岐阜が対戦。千葉は前半21分、FWアレックスのゴールで先制すると、後半4分にFWネットが弾丸FKで追加点を決め、2-0で快勝した。昨年の天皇杯4回戦で敗れた相手にリベンジを果たすとともに、ホーム4連勝で2位に再浮上した。
千葉は4-3-3のシステムで、GK櫛野亮、4バックは右から鎌田翔雅、茶野隆行、マーク・ミリガン、渡邊圭二と並んだ。中盤は中後雅喜がアンカーに入り、前めに工藤浩平と佐藤勇人。前線は右からアレックス、ネット、倉田秋の3トップだった。前節の岡山戦(1-2)からはMF山口慶が中後に代わり、中後が今季初出場初先発となった。
岐阜は4-4-2で、GK野田恭平、4バックは右から冨成慎司、吉本一謙、秋田英義、野垣内俊。中盤は菅和範と田中秀人のダブルボランチで、右に西川優大、左に永芳卓磨が入り、嶋田正吾と佐藤洸一が2トップを組んだ。
試合は千葉が中盤を支配し、優勢に進めた。前半6分には渡邊の左クロスのこぼれ球を拾った中後が挨拶代わりのシュートを放ったが、ゴール上に外れた。
劣勢の展開となった岐阜だが、前半16分、カウンターからチャンスをつくる。嶋田がドリブルでミリガンをかわして右サイドをえぐると、ゴール前に鋭いクロス。こぼれ球に佐藤がつめたが、シュートは浮いてしまった。
決定的なピンチを相手のミスに救われた千葉は前半21分、左サイドから倉田がドリブルで切れ込み、ゴール前にクロス。これをアレックスが左足で流し込み、先制点を奪った。
その後も試合は千葉ペースで進んだが、アタッキングエリアでの精度が低い。前半34分には高い位置で工藤がボールを奪ったが、ネットのラストパスは味方に合わず、チャンスを逃す。同37分、左クロスのこぼれ球を狙った工藤のシュートもゴール上に外れ、1-0のまま前半を終えた。
後半立ち上がりの4分、絶好の時間帯で千葉が追加点を奪う。ゴールまで約25m、中央やや左の位置からのFK。ネットが長い助走から左足を振り抜くと、弾丸シュートがGKの手を弾いてゴールネットを揺らした。
2点ビハインドとなった岐阜は直後の後半7分、秋田に代えてFW押谷祐樹を投入。ボランチの田中がセンターバック、FWの嶋田がトップ下に下がり、押谷はそのままFWへ。菅の1ボランチという攻撃的な4-4-2にシフトした。
しかし、千葉の勢いは止まらない。後半16分には渡邊の左クロスをファーサイドの佐藤勇が絶妙なトラップからヒールで中央に折り返し、アレックスがシュート。決定的なチャンスだったが、GK野田がかろうじて弾き出した。
後半19分には両チームが選手を交代。岐阜は西川に代えてMF染矢一樹、千葉はネットに代わってFW巻誠一郎がピッチに入った。
岐阜は後半25分、ロングパス1本で佐藤が抜け出し、シュート。千葉も同26分にCKのカウンターから倉田のラストパスを受けたアレックスが決定機を迎えたが、いずれも両GKが好セーブを見せた。
一方的に攻め立てる千葉は終盤にもチャンスをつくり、後半40分には巻、佐藤勇と細かくつないで最後はアレックスが右足で狙うも、ゴール上へ。同42分、途中出場のMF谷澤達也のスルーパスに抜け出した巻のシュートはGKの好守に阻まれた。
結局、3点目は奪えなかったものの、2-0の快勝を飾った千葉。ホームでは無傷の4連勝で、順位も昇格圏内の2位に戻した。
(取材・文 西山紘平)
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2010年04月25日
[4.24 関東大学1部第3節 流通経済大 0-1 筑波大 西が丘]
関東1部3連覇を目指す流通経済大に昨年9位の筑波大が今季初黒星をつけた。第84回関東大学サッカー1部リーグ第3節、流通経済大対筑波大は後半42分にMF小澤司(4年=桐蔭学園高)が決めた決勝ゴールにより筑波大が1-0で勝利。今季初勝利を挙げた。
3年目を迎えた「風間・筑波」が可能性の高さを示す王者からの勝ち点3奪取だ。0-0で迎えた後半、筑波大はベガルタ仙台の練習参加からチームに戻ってきたばかりの左SB原田圭輔(4年=藤枝東高)が再三左サイドから仕掛け、小澤の絶妙なラストパスが相手DFのギャップをつく。そして前線で存在感を放つ日本高校選抜のFW赤崎秀平(1年=佐賀東高)と全日本大学選抜FW瀬沼優司(2年=桐光学園高)の両ストライカーが決定的なシュートを連発した。
だが、そのシュートはことごとく流経大の09年U-20代表GK増田卓也(3年=広島皆実高)によってゴールの外へとはじき出されていく。後半29分、31分、36分とゴール至近距離からのシュートをことごとく止められた筑波大。42分に赤崎が相手SBを抜き去って迎えたビッグチャンスもそのシュートは増田によって阻まれた。だが直後、筑波大はついに、分厚い壁を破ることに成功する。こぼれ球を拾った10番の小澤が「GKは見えていた。理想的なシュートだった」と振り返る右足コントロールショットをゴール右隅へと決めて先制。ロスタイムを含めた5分間も攻撃姿勢を緩めずに押し切った筑波大は、試合終了のホイッスルとともに、フィールド上で選手同士が何度も抱き合い、王者撃破への喜びを身体いっぱいで表現していた。
シュート数は筑波大の16本に対し流経大は18本。後半7分に流経大のFW武藤雄樹(4年=武相高)のPKをストップした筑波大GK三浦雄也(3年=中京大中京高)と流経大・増田の両GKの活躍がなければ、2年前の6-5のような乱戦も、3-0、4-0のような一方的なスコアになった可能性もあった。ともに中央、サイドから、シュートへ持ち込むまでのバリエーションの多さを見せ合った撃ち合い。勝った筑波大・風間八宏監督、敗れた流経大・中野雄二監督ともに決定力不足に頭を抱えていたが、中野監督が「試合内容に不満はない。(今季の)3試合で一番よかった」と振り返るなど、ともに手ごたえを得た「1-0」の“打撃戦”だった。
ここまで2戦2敗と内容のよさに結果が伴っていなかった筑波大にとっては、大きな勝ち点3だった。今年は元日本代表MFの風間監督政権3年目。ピッチに立つ11人にミスをしない技術を求め「失敗していいサッカーではなく、成功を積み重ねていくサッカー」(風間監督)スタイルは、全く相手にボールを渡さないような素晴らしい試合をする一方、1本のパスやトラップなどの技術がブレることから乱れ、試合によって、また試合の中でも戦いぶりに大きな波があった。特に前シーズンからのレギュラーやBチームの選手、そして新1年生が先発に入り乱れるシーズン当初は当然11人の技術レベルがそろう事は少なく「技術が足りない」「パスミスばかりでサッカーじゃなかった」といった言葉が試合後の指揮官の決まり文句のようになっていた。
徹底した技術練習の成果と個性の表現ができていた2年前は、シーズンが進むにつれてぐっと力をつけて後期11試合中7試合で3ゴール以上をたたき出し、全日本大学選手権でも決勝進出したが、昨年は技術の向上と結果が伴わずリーグ9位と低迷した。それでも「例年よりもはるかに技術が上がっている。質が高いのは間違いない。今までのスタートより悪くない」と指揮官が説明する今年は、期待が大きい。
風間監督が「サッカー選手になってきた」と名を挙げるMF森谷賢太郎(4年=横浜FMユース)と八反田康平(3年=鹿児島中央高)の両ボランチに加え、先発に名を連ねるCB谷口彰悟(大津高)、玉城峻吾(三菱養和SCユース)、赤崎といった1年生も高い技術を備える実力派だ。「今年は上手いだけじゃなく、(一段階上のレベルで)勝負にこだわっていける。勝てるチームになる」と小澤。それだけに王者撃破で自信を得た筑波大は今後のリーグ戦において、不気味な存在となりそうだ。
(取材・文 吉田太郎)
posted by gekisaka |06:12 |
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