2010年03月21日
[3.20 J1第3節 湘南1-3広島 平塚]
11年ぶりに“ホットライン”が復活し、2連勝をつかんだ。サンフレッチェ広島はFW佐藤寿人の2得点と川崎Fから新加入のMF山岸智の1得点で湘南を3-1で下したが、佐藤の2ゴールはいずれも山岸のアシスト。高校時代からのコンビが再結成され、平塚で爆発した。
「ジェフのユースでは2トップを組んでましたし、お互いの特徴は分かっています。当時の記憶がある? 覚えてますよ! 僕が3年生でヤマが1年生。ずっとやってたんで。オシムさんの日本代表でも一緒にやりましたしね」
佐藤が懐かしそうに振り返った。この2人、ともにジェフユナイテッド千葉の下部組織出身だ。佐藤が高3のとき、高1ながら才能を発揮していた山岸と2トップを組んでいた。当時は長身だった山岸がポスト役、佐藤が現在と同様に、スピードを生かしたゴールゲッターだった。
今季、山岸が川崎Fから加入し、コンビが再結成された。山岸は右MFと、当時とはポジションが違うが、プレースタイルは百も承知。それでも、キャンプ中は久しぶりすぎて微妙なズレがあり、「あまりうまくいっていなかった」(山岸)ようだが、公式戦を重ねるたびに取り戻した。
この日の2得点は、いずれも山岸が右サイドを崩して、グラウンダーでGKとDFの間にパスを入れて、佐藤が飛び込んだもの。山岸は「(佐藤はDFの間への)入り方がうまい。必ずああいう場所に入ってくる。間に入れるだけだった。狙い通りです」とニンマリだ。
山岸は後半12分に右サイドを突破してゴールまで決めて見せた。新天地で全得点に絡む活躍。かつて“オシムの申し子”といわれ日本代表にも選出された才能の持ち主だが、08年に千葉から移籍した川崎Fでは戦術に合わず出場機会が激減していた。輝きを取り戻すため、広島へのレンタル移籍を決断。今季に賭けていただけに「ようやくですね。苦しい時間を過ごしてきたから、そういう意味ではすごく良かった」と本音を口にした。
広島にはかつて『佐藤-駒野』というホットラインがあったが、2010年、『佐藤-山岸』の“ジェフライン”が誕生した。「川崎Fでは守備的な役割が多かったと思うけど、うちは攻撃なサッカー。彼の持っている得点力が出せると思う。うちにとっても大きな武器になる」と佐藤も信頼を寄せる。今後、このホットラインがさらに“熟成”すれば、広島の躍進につながることは間違いない。
(取材・文 近藤安弘)
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2010年03月21日
[3.20 J1第3節 横浜FM4-0川崎F 日産ス]
J1第3節は20日、各地で7試合を行い、日産スタジアムでは横浜F・マリノスが川崎フロンターレに4-0で快勝した。前半8分にMF中村俊輔が復帰後初ゴールとなる先制点。前半12、40分にMF山瀬功治が連続ゴールを決め、後半15分にもDF栗原勇蔵がダメを押した。
横浜FMは前節湘南戦(3-0)で途中出場でゴールを決めたMF狩野健太が先発。MF山瀬功治が2トップの一角に入り、システムも中盤がダイヤモンド型の4-4-2に変更した。GK飯倉大樹、4バックは右から波戸康広、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介。中盤は小椋祥平の1ボランチで、左に兵藤慎剛、右に中村俊輔、トップ下に狩野が入り、山瀬と渡邉千真が2トップを組んだ。
2連勝中の川崎Fだが、負傷離脱中のFWジュニーニョ、MF中村憲剛に加え、今節はDF寺田周平、DF菊地光将も欠場。代役のセンターバックにはDF薗田淳が入った。4-3-3のGK川島永嗣、4バックは右から森勇介、薗田、伊藤宏樹、小宮山尊信。中盤は稲本潤一がアンカーに入り、前に田坂祐介と谷口博之。前線は右から黒津勝、鄭大世、レナチーニョの3トップだった。
攻撃陣が流動的にポジションを変えながらゴールに迫る横浜FMは立ち上がりから試合の主導権を握った。前半8分、渡邉の右クロスから山瀬がシュート。ゴールポストに当たったこぼれ球をクリアした薗田のキックが小さくなり、セカンドボールを拾った中村が約25mの距離から左足でゴールネットに突き刺した。
さらに前半12分、左サイドでボールをキープした渡邉が薗田と伊藤のギャップを突く絶妙なスルーパス。薗田の背後を取った山瀬が右足アウトサイドで流し込み、早くも2-0とリードを広げた。
川崎Fは鄭大世が前線で体を張るものの、攻撃に連動性がなく、単発。横浜FMは労せずして反撃をかわしていた。数少ないチャンスは前半17分のFK。レナチーニョが直接狙ったキックは壁に当たったが、跳ね返りを再びレナチーニョがシュート。枠を捉えていたが、GK飯倉がかろうじて手に当て、CKに逃れた。
川崎Fの攻守の切り替えが遅いこともあり、横浜FMの攻勢が続いた。前半35分には狩野の左足ミドルがクロスバーを直撃。そして同40分、PA内で伊藤がクリアしたボールがほぼ真上に上がってしまい、もう一度薗田がバックヘッドでクリアしようとしたが、目測を誤り、ボールは背中に当たってしまう。すかさずこぼれ球を拾った山瀬が右足を振り抜き、3点目のゴールを奪った。
早い時間に1点を返したい川崎Fは後半立ち上がりに相手ゴールまで迫る場面もあったが、決定機をつくるには至らない。何度かあったCKのチャンスも生かせず、逆に後半15分にはCKから4失点目を喫した。
中村の左CKにファーサイドで合わせたのは栗原。薗田の頭上から打点の高いヘディングを叩き込み、4-0と突き放した。中村は直後の後半17分にMF長谷川アーリアジャスールと交代した。
攻撃の糸口をつかめない川崎Fは後半27分、黒津に代えてFW登里享平を投入。同35分には稲本をMF楠神順平に代え、最後の反撃に出たが、1点も返すことができず、試合終了。横浜FMは俊輔加入後の2試合で大量7得点を奪い、2連勝を飾った。
(取材・文 西山紘平)
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