2010年12月19日

中京大が“カメレオンサッカー”で関西王者撃破!!

[12.18 全日本大学選手権1回戦 中京大2-0阪南大 栃木グ]

 第59回全日本大学サッカー選手権が18日に開幕し、関東各地で1回戦が行われた。今夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで準優勝の中京大(東海2)と関西王者の阪南大(関西1)の一戦は中京大が2-0で勝利した。

 “カメレオンサッカー”で手にした勝利だ。今夏の総理大臣杯では、守備をベースとした戦い方を徹底。試合中に3度、4度もシステムを変更して相手を翻弄。自陣に引きこもり、素早いカウンターに徹する戦いで準優勝を手にした。しかし、今回の全日本大学選手権では、関西学生リーグで爆発的な攻撃力を誇った“関西王者”阪南大をまさかの攻撃力で迎え撃った。そこに夏の戦い方の影はなかった。

 夏とは大きく異なるチームスタイルに西ヶ谷隆之監督は「中京大は引いてばかりじゃないですよ!と。あれは大臣杯用。今回は冬なので運動量も落ちないし、色んなやり方がある。相手によって色々考える。カメレオンです」と満足げに話した。対戦相手によって自由自在にチームスタイルが変えられるのが今季の中京大の強みだ。

 試合は前半24分、FW齋藤和樹(4年=清水商業高)のパスを受けて、FW藤牧祥吾(3年=清水ユース)が右足でシュートを蹴り込み、先制点を決めた。さらには同30分、相手DFのボールをMF石原卓(2年=横浜FMユース)が奪うと、最後は齋藤が左足でシュートを決めた。一気に2点のリードを奪うと、その後は危なげなく試合を進めた。

 後半30分過ぎには攻め込まれる時間もあったが、元Jリーガーが2人いる最終ラインは簡単には崩されない。DF中田智久(3年=神戸)を中心に落ち着いたラインコントロールを見せ、左サイドではDF須崎恭平(1年=磐田)がオーバーラップ。ピンチを一転チャンスにし、阪南大にリズムを作らせなかった。
 
 23日に行われる準々決勝は、総理大臣杯・決勝で2-3で敗れた駒澤大が相手となる。「サッカーは戦いの場であるし、挑戦の場でもある。そんな中でも楽しませてあげたい。次は駒澤相手に選手たちは勝手にモチベーションも上がるし、胸を借りるつもりで戦いたい」と西ヶ谷監督は意気込んだ。

 「胸を借りるつもりで」と謙遜したが、駒澤大相手にどのようなサッカーで挑んでくるか、全く分からないのが怖いところ。夏のように守備一貫か、あるいは今回のように攻撃力で挑むのか。

 一方、敗戦した阪南大は前半17分に、中盤の要でもあるMF棚橋雄介(4年=東福岡高)が負傷交代したのが痛かった。MF井上翔太(3年=東福岡高)やMF井手口正昭(4年=東福岡高)を中心に、ショートパスをつないで展開していったが、ゴールまでたどり着けず。中京大の守備陣にことごとく跳ね返されると、関西学生リーグでみせた攻撃力を見せ付ける場面もないままに、シュート3本で終わってしまった。

 さらには試合を通してレフェリーにイラ立つ場面が多く見られ、後半10分にはMF今村虹陽(3年=守山北高)が立て続けに警告を受けて退場。後半ロスタイムには、井手口がラフプレーで一発退場。互いのベンチからスタッフ、選手が飛び出すなど一触即発の雰囲気のまま試合は終わった。本来の力を出し切れず、悔しい結果で関西王者が大会を去ることになってしまった。

(取材・文 片岡涼) 

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2010年12月19日

筑波大は立命館大に1-0辛勝。風間監督はぼやき連発

[12.18 全日本大学選手権1回戦 筑波大1-0立命館大 平塚]

 第59回全日本大学サッカー選手権が18日に開幕し、1回戦8試合が行われた。神奈川・平塚競技場の第2試合では、2003年度以来9回目の優勝を目指す名門・筑波大(関東2)が立命館大(関西3)を1-0で退けた。しかし、元日本代表選手の風間八宏監督や選手たちは不満顔いっぱいの勝利となった。

 「ミスが多すぎ。話にならない!」。試合後、風間監督は厳しい表情で試合内容を振り返った。序盤から筑波大が細かくボールをつなぎ中盤を支配していた。しかしたしかに、ちょっとしたミスも目立った。バイタルエリアなどスペースの狭いところだけでなく、簡単なパスミスが何度かあった。結果よりも内容にこだわるサッカーを志している指揮官にとって、単に勝つだけでは満足できなかった。

 前半、横浜FMに内定しているMF森谷賢太郎(4年)のパス、まだ内定は出ていないが、プロが注目するMF小澤司(4年)のドリブルを中心に攻め、1トップのスーパールーキー赤崎秀平に合わせようとするが、なかなかかみ合わない。同33分にはスルーパスに赤崎が抜け出してPA内に進入もDFにスライディングでブロックされるなど、この日はエースがややブレーキとなった。

 その後、立命館大は中盤での守備を強化する。やや引き気味にして積極的なプレスを敢行。カウンターを狙った。京都に内定しているMF内藤洋平(4年)はベンチスタートだったが、愛媛に内定の左SB前野貴徳(4年)が攻守で奮闘。またMF雨森理亮(3年)の突破と、リーグ戦22試合20ゴールで得点王となった点取り屋FW坂本一輝(2年)の個人技を生かして迫力あるカウンターを狙った。

 しかし、立命館大も筑波大のボール回しにてこずり、ゴールは奪えない。前半は0-0で折り返した。「ボールを失いすぎだ。後ろのパスはいらない。自信を持ってやれ! 」。ハーフタイムに風間監督からゲキを飛ばされたイレブンは、少し息を吹き返す。そして後半5分に待望の先制点を奪った。右サイドを攻略して攻め込み、最後はPA内右をオーバーラップしていた右SB不老祐介(2年)がドリブルで仕掛けた。激しく体を寄せられて倒されPKをゲットすると、これを司令塔の森谷賢太郎が落ち着いて決めて1-0とした。

 これで筑波大はリズムを取り戻すかに思われたが、なかなか持ち味のパスサッカーに迫力が出ない。ボールは回しているが、どこかいつもの余裕がなかった。1点が欲しい立命館大のカウンターにはまる時間が増える。後半34分には筑波大MF上村岬(1年)が強烈なミドルシュートを放つが、クロスバーに嫌われるなど運もなかった。

 そして後半36分、立命館大はこの日最大の好機、筑波大には最大のピンチが訪れる。立命館大は速いパスでカウンターに成功。最後は前グルノーブルの清水FW伊藤翔の弟で、途中出場のMF伊藤了(3年)がDFラインを抜け出してGKの頭を抜く柔らかいシュート。完璧に決まったかに見えたが、DF今井純(2年)がラインぎりぎりでクリアした。試合はそのまま1-0で終了。筑波大が何とか逃げ切った。

 この日、筑波大イレブンは地元の小学生など約100人を招待した。試合後はシャワーも浴びずに、すぐに子供たちの待つバスを訪れて交流の時間を作るなど地域貢献しているが、ゴールをたくさん見せられなかった。森谷ら選手たちは「勝てたのは良かったけど、もっといい試合を見せたかった」と残念がっていていた。

 「だれか一人というわけではなく、全員が良くなかった。トーナメントの初戦で硬かったのもあるが、ミスが目立った。相手がどうこうではなく、うちがひどすぎた」と風間監督からは厳しい言葉が続いた。もちろん、選手たちも分かっている。主将のDF須藤壮史(4年)も「うちらしいパス回しができなかった。ボールを止める、蹴るの技術がしっかり出せていない。DFとしては苦しい時間がつづいた。監督からも“ぜんぜん面白くない。勝てただけだ”と言われました」と嘆いた。

 とはいえ、これらの厳しい言葉は、名門だからこそといえる。チームは結果だけでなく、標榜するパスサッカーがいかに内容良く発揮できて、その上で勝つというのを求めている。次戦23日の相手は、同じくパスサッカーを掲げる浜松大。「こんな形でも勝てて、もうひと試合できるのは良かった。もう1試合、上手くなれる機会を得た」と風間監督。須藤も「やらなきゃいけないことははっきりしている。試合までに練習したい」と今度こそ、理想通りのサッカーで勝つことを誓った。

(取材・文 近藤安弘)

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2010年12月19日

王者・明治大、圧巻の11-0発進!

[12.18 全日本大学選手権1回戦 明治大11-0新潟経営大 西が丘]

 王者が怒涛の11発! 第59回全日本大学サッカー選手権は18日に1回戦8試合が行われ、昨年度日本一の明治大(関東1)は新潟経営大(北信越)と対戦。ジェフユナイテッド千葉加入内定のFW久保裕一(4年)のハットトリックの活躍などにより11-0で大勝した。明大は23日の準々決勝で高知大(四国)と対戦する。

 左足第5中足骨骨折の10番MF山田大記主将(4年、ジュビロ磐田加入内定)とゲームメーカーのMF小林裕紀(4年、ジュビロ磐田加入内定)がともに負傷欠場。また前日17日に全日本大学選抜の台湾遠征から帰国したばかりのDF丸山祐市とMF宮阪政樹(ともに3年)も先発から外れた。エース格と言える選手たちの不在。新潟経営大が大量失点を喫しながらも攻撃姿勢を貫き、前・徳島ヴォルティスのMF金尚佑と途中出場のMF松坂昇(ともに3年)を中心にダイレクトパスやヒールパスを織り交ぜたパスワークを徹底してきていたこともあるが、それでも明大が見せたサッカーのインパクトは鮮烈だった。

 神川明彦監督も「(大勝は)予想していなかった。リーグ戦が終わってから誠心誠意準備してきた。練習試合のパフォーマンスもよかったけど本当に選手たちの力です。(主力がいないのは)痛いですけど、いないから明治のクオリティが落ちるのはよくない。いない中でどれだけ貫けるかやってきたのでよかった」と賞賛した試合は前半20分、SB奥田大二郎の左クロスからMF田中恵太(ともに3年)がヘディングシュート。GKが弾いたボールをゲームキャプテンのFW山本紘之が左足で押し込み先制すると、26分にはゴール前で巧みに相手DFをいなした久保が左足で2点目のゴールを決める。田中、久保が加点して前半だけで4点を奪うと、後半も乱れた相手DFラインの背後を何度も突き続け、後半27分のMF三田啓貴(2年)のゴールまで計9得点。43分に途中出場のMF星野皓太(4年)の左足シュートで大台に乗せると、ロスタイムには右SB鹿野崇史(4年)のラストパスを星野が再び決めてゴールラッシュを締めくくった。

 大量得点を奪った一方で相手に打たれたシュートはわずか4本で完封勝利。これだけゴールを重ねると、集中力が欠如した守備陣が穴を開けられるチームもあるだろうが、王者には隙がない。指揮官は「ボクの考えるサッカーではディフェンスが重要。いいディフェンスがあるからいい攻撃ができると考えている。大量得点でも締まった試合ができたのは隙のない守備があったから」と前線で献身的に走り回った久保と山本の2トップのプレッシングに加え、吉田啓祐(3年)と松岡祐介(2年)の両CBなどディフェンス面を何より評価していた。球際で決して劣ることのない懸命なプレーを90分間貫徹。ハットトリックを達成した久保も「いっぱい取っても、1点取られたらいやな感じがする。ゼロで抑えられてよかった」と11得点よりも完封勝利を果たしたことを喜んでいた。

 関東の強豪から大学サッカー界を代表するチームへ変貌を遂げつつある。ゲームキャプテンの山本は「自分たちは総理大臣杯に何年も出ていなかった。場数を踏んでいなかった。それが昨年優勝して、大きな土台になった」。会場を訪れなかった人々にも、その力を示す「11-0」のスコア。今夏の総理大臣杯全日本大学トーナメントでは国士舘大の前に苦杯を嘗めたが、激戦区関東リーグで独走Vを果たした王者に死角は見当たらない。指揮官があまり大言を言うことはできないと前置きしながらも「失敗を成功に変えるための知性がある」と分析する今年の明治。凄みを増した明治の「王者の行進」に待ったをかけるチームは果たして現れるか?

(取材・文 吉田太郎)

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2010年12月19日

“夏の王者”駒澤大は後半2発で広島修道大下す

[12.18 全日本大学選手権1回戦 駒澤大2-0広島修道大 栃木グ]

 第59回全日本大学サッカー選手権が18日に開幕し、関東各地で1回戦が行われた。今夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで優勝し、大学日本一に輝いた駒澤大(関東4)と広島修道大(中国)の一戦は、駒澤大が2-0で勝利した。

 駒澤大は来季の川崎F入りが内定しているエースFW棗佑喜(4年=丸岡高)が約1週間前に右膝を負傷。この日はメンバー外となった。さらには全日本大学選抜台湾遠征から17日に帰国したばかりのDF林堂眞(3年=習志野高)、FW山本大貴(1年=ルーテル学院高)はベンチスタートと主力メンバーを欠いた中で試合に臨んだ。

 立ち上がりから厳しい時間が続いた。3-4-3ながら両サイドのMFが最終ラインまで下がりきり、ほぼ5バックの広島修道大の守備を切り崩すことができない。金久保が再三右サイドから突破を図るがクロスの精度を欠き、チャンスは作れず。ロングボールを入れても相手にセカンドボールを奪われ、単発な攻撃で終わった。

 逆に広島修道大は、守備を固めカウンター狙いのシンプルなサッカーを展開。ボールを奪うとFW蔵本達也(2年=広島観音高)とFW木下卓哉(1年=広島観音高)が2列目から果敢に飛び出し、好機を作った。しかし、PA内へあと一歩攻め込むことができず。得点は奪えない。互いにゴールのないまま前半を終了した。

 しかし0-0で迎えた後半、駒澤大が大学日本一のチームとしての意地をみせた。後半13分、MF金久保彩(4年=花咲徳栄)の右CKに合わせたDF金正也(4年=神戸科学技術高)がヘディングシュート。相手DFにクリアされるが、こぼれ球をゴール右で拾った金久保が折り返す。これにFW三宅徹(3年=名古屋U18)が左足で合わせて先制点を決めた。

 先制直後の同15分にはMF湯澤洋介(2年=矢板中央高)が相手MFと競り合った際に手で止めたとして、イエローカード。これが後半8分に受けた警告に続き、2枚目となり退場となった。数的不利となった駒澤大だが、同32分にはFW奥村情(2年=名古屋U18)に代えて、山本を投入。前線にフレッシュな選手を入れて、守りに入らずにあくまで追加点を狙っていく。

 さらに同41分にはMF碓井鉄平(2年=山梨学院大附高)に代わって、MF佐光塁(4年=帝京大可児高)をピッチへ送った。そして同42分、金久保の右CKにニアサイドのFW大塚涼太(4年=花咲徳栄高)が頭で合わせて追加点。総理大臣杯決勝、天皇杯1回戦と大舞台で決勝ゴールを決めてきた大塚のゴールで広島修道大を突き放した。2-0で試合は終了し、駒澤大が準々決勝進出を決めた。

 試合後、金主将は「いつもは攻められて、耐える中で速攻で点を取るんですが、ああいう風に引かれたら、いつも通りに戦えなくなってしまう。今日はセットプレーとかしかないかなと思っていた。そこで、セットプレーから崩しての2点が取れたので良かった」と試合を振り返った。

 多くの選手が試合後には「夏に続いての2冠を達成したい」と口にした。試合内容は満足いくものではなかったが、夏・冬の2冠へ向けての及第点となるスタートは切れた。

 準々決勝は23日に西が丘サッカー場で行われ、今夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの決勝で3-2で勝利した中京大と再び対戦する。

(取材・文 片岡涼)

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2010年12月19日

福岡大は冷や汗発進、先制点の永井「ホッとした」

[12.18 全日本大学選手権1回戦 仙台大1-2福岡大 プレテク]

 第59回全日本大学サッカー選手権は18日、各地で1回戦8試合を行い、前回大会準優勝の福岡大(九州1)は仙台大(東北)に2-1で辛勝した。23日の準々決勝では関西大(関西2)と対戦する。

 「ヒヤヒヤのゲーム。勝ててホッとしています」。名古屋入団が内定しているU-21日本代表FW永井謙佑は試合後、素直な心境を吐露した。

 前半からヒヤリとさせられる場面が続いた。仙台大は前半22分、MF李澤忍治(4年)の右CKからDF佐藤淳治(4年)がヘディングシュート。GKの横を抜けたボールはDF元村渉大(3年)がかろうじてゴールライン上でクリアした。

 後手を踏む展開となった福岡大だが、エースが決定力を発揮する。前半29分、GK原利洋(4年)のキックを受けた永井がPA外から右足でミドルシュート。これがゴール左隅に吸い込まれ、先制に成功した。

 すると直後の前半31分、全日本大学選抜MF石津大介が高い位置でプレッシャーをかけ、スライディングタックルで自らボールを奪う。そのままPA内に切れ込み、左足でゴールネットを揺らした。

 3分間で2得点。少ないチャンスを生かし、前半を2-0で折り返した福岡大だったが、後半は仙台大の反撃に耐える時間が続いた。

 後半開始45秒、仙台大はMF菅井慎也(1年)が電光石火のゴールで1点を返す。福岡大も後半12分に永井のスルーパスから石津が抜け出し、GKと1対1となる決定機を迎えたが、シュートを打ち切れず、GK大金祐輔がキャッチ。絶好のダメ押しのチャンスを逃し、仙台大がさらに勢い付いた。

 後半35分には右クロスからMF黒田涼太(2年)がヘディングシュートを放つが、GK原が至近距離でビッグセーブ。ロスタイムにはFW嶺岸光(1年)の決定機なシュートがわずかにゴール左へ。仙台大の応援席からは悲鳴があがり、福岡大の応援席からは安堵のため息が漏れた。

 何とか2-1で逃げ切った福岡大だが、後半のシュート数はわずか2本。90分間を通しても8本で、仙台大の13本を下回っていた。「GKがよく止めてくれた。勝てて良かった」。そう胸をなで下ろした永井は「一戦一戦が負けたら引退。後悔しないようにやっている」と力を込める。苦しみながらの初戦突破。前回準Vの無念を晴らすためにも、冷や汗発進が“良薬”となるか。

(取材・文 西山紘平)

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2010年12月19日

浜松大が延長戦の末に北海道教育大岩見沢校に勝利。長澤監督“浜松大初勝利”

[12.18 全日本大学選手権1回戦 北海道教育大岩見沢校2(延長)3浜松大 平塚]

 第59回全日本大学サッカー選手権が18日に開幕し、1回戦8試合が行われた。神奈川・平塚競技場では3年連続6回目の出場となる浜松大(東海1)が延長の末に3-2で北海道教育大岩見沢校(北海道)を下し、23日の準々決勝進出を決めた。

 誰もがPK戦突入かと思っていた中、ドラマが起きた。2-2で迎えた延長後半ロスタイム、ゴール中央やや遠めの位置からMF増田誠也(3年)がゴール前に放り込んだFKに、延長戦後半3分から途中出場のFW大石明日希(1年)が飛び込んだ。「ゴールに入ったかどうか分からなかった」というヘディングシュートがネットに突き刺さり、浜松大が3-2の勝ち越しに成功。直後に長い笛が鳴り、最近2大会に初戦敗退で逃していた『全国勝利』をつかんだ。

 立ち上がりから個人技に勝る浜松大のペースだった。主将のMF水野翔介(4年)のゲームメイクから中盤で細かくパスをつなぎ、ドリブルが得意のFW村松知輝(2年)やFW神谷嶺輔(3年)が仕掛ける。しかし相手の粘り強い守備に防がれ、カウンターを食らうシーンが目立った。

 前半19分、北海道教育大岩見沢校が素晴らしいカウンターを見せる。奪ってからの速い縦パスでFW穴田大樹(4年)が抜け出して突進しGKと1対1となった。浜松大としては失点覚悟の場面だったが、GK佐野恭佑(3年)がうまく飛び出してシュートブロック。このファインセーブで再び、浜松大がリズムをつかんだ。

 細かいパスで攻撃に出る中、前半24分、PA左でパスを受けたFW村松知輝が仕掛けて左足を振り抜き先制点をつかんだ。これで浜松大が勢いに乗る。さらに後半30分、再び左サイドを崩して最後はMF水野翔介が出てきたGKの頭上を抜いて2点目を決めた。

 前半を終えて浜松大が2-0。サッカーでは最も危険なスコアとも言われるが、これが現実となった。そして後半11分、一層、そうさせてしまう出来事が起きた。北海道教育大岩見沢校のMF上原拓郎(1年)がファールの判定のあとに審判に暴言を吐いてしまい一発退場。一人少なくなった。北海道教育大岩見沢校は4-4-1の布陣を敷き、徹底したカウンター戦術に切り替えたが、これが結果的に反撃のスイッチとなった。

 試合後、「2-0になって気持ちの緩みが出てしまった」と浜松大の主将・水野が振り返ったが、言葉通り、北海道教育大岩見沢校の鋭い縦パスに脅かされた。浜松大のどこか“緩く”なったパスが狙われ、反撃を受けた。そして後半18分、まずはCKからDF鈴木雄太(3年)のヘディングで1点を返し、さらにその6分後、相手のパスカットからMF東舘勇貴(4年)のパスをFW大西洋平(3年)がPA右で受け、右足で奇跡の同点弾を流し込んだ。

 その後、浜松大は必死に攻めるが2-2のまま延長戦へ突入した。10分ハーフの延長戦は、北海道教育大岩見沢校はPK戦狙いか、かなり引いてカウンターを狙う。そん中、浜松大は攻めあぐねて時間がどんどん過ぎて行った。しかし、延長後半のロスタイムに突入した直後、FW大石明日希のヘディング弾が決まり、至上命題に掲げていた初戦突破をつかんだ。

 就任3年目でインカレ初勝利をつかんだ長澤和明監督は「全国で勝つのは大変ですね。1点取られて、逆にあたふたして、ミスが増えて自分たちの首を絞めた。内容は良くなかったけど、僕自身、初めての勝利だし、全国での1勝は大きいと思う」と安どの表情を浮かべた。長澤監督は女優の長澤まさみの父で、初代ジュビロ磐田の監督。2008年に浜松大の監督に就任してからこの大会は“3度目の正直”となっただけに、内容は悪いながらもつかんだ白星に嬉しそうだった。

 次は23日に関東大学リーグの名門・筑波大と対戦する。水野主将は「チームは全国で勝つことを目標にやってきた。内容は悪かったけど、勝ててうれしい」と喜びつつも、「でも、ああいう形(2-0から追いつかれる展開)で少し悔しい。次は緊張も取れると思うので、自分たちのサッカーをして勝ちたい。挑戦者のつもりで、受け身にならずに、気持ちを引き締めて戦いたい」と意気込んだ。ともにショートパスを持ち味とするスタイル同士の一戦。筑波大の方がタレントが豊富だが、サッカー王国・静岡の名に恥じない“がっぷり四つの攻撃サッカー”で金星をつかむ。

(取材・文 近藤安弘)

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2010年12月19日

“金メダル効果”高知大が延長戦制し8強へ

[12.18 全日本大学選手権1回戦 鹿屋体育大0-2高知大 西が丘]

 大学サッカー日本一を争う第59回全日本大学サッカー選手権が18日、開幕。関東各地で1回戦が行われた。昨年度8強の鹿屋体育大(九州2)と17年連続出場の高知大(四国)との一戦は、0-0で突入した延長戦の末、2-0で高知大が勝利。高知大は23日の準々決勝で前回大会優勝の明治大と対戦する。

 “金メダル効果”だ。110分間の熱戦となった実力派対決。高知大はU-21日本代表の一員として第16回アジア競技大会(中国)に出場し、決勝で優勝ゴールを決めたCB實藤友紀(4年、川崎フロンターレ加入内定)がチームに好影響をもたらした。「(實藤が優勝ゴールを決めたので)金メダルは高知大が取ったようなもの」と野地照樹監督は笑い飛ばしていたが、背番号3のDFリーダーを「ああいうのがいるのといないのでは違う。頼もしい」と賞賛。対人の強さやアジア競技大会で印象付けた得点力などのプレー面だけではない。この日の試合前、實藤はベンチ外の選手に頼んで、チームがウォーミングアップしている最中に「チームのみんなを信じて自分らのサッカーをしよう!」というメッセージをロッカールームのホワイトボードに書いてもらっていた。アップからロッカールームへ戻った選手たちはそのメッセージを見て一丸となった。
 
 アジアで頂点に立った自信をチームに注入した實藤も「(メッセージで)チームがひとつになれたんじゃないかと思う」と微笑んでいたが、金メダリストに火をつけられたチームは苦しんだ試合で負けなかった。前半はロングボールを多用しながら、ギラヴァンツ北九州加入内定のMF多田高行(4年)、MF岩崎司(1年)らがダイナミックにゴール前へ飛び込んでくる鹿屋体育大の攻撃に危険な場面をつくられた。対してMF芝野創太(4年)のドリブル突破などで攻める高知大は、12分にMF香川大樹(4年)のスルーパスからFW福本圭(2年)が決定的な左足シュートを放ち、38分にもゴール至近距離から香川が決定的な右足シュート。だが32分にはPAでボールを奪われ、鹿屋体育大の岩崎にポスト直撃の左足シュートを浴びるなど決定的な場面もつくられた。

 ポゼッションで圧倒した後半も相手GK井上亮太(2年)のビッグセーブに阻まれてリードを奪うことができない。逆に後半27分、右クロスのクリアが中途半端になったところを岩崎にゴール至近距離から決定的な左足シュートを打たれる。ただ「GKが右後方にいて、自分しかいないのが分かっていた。体を張ろうと思っていた」という實藤が頭でスーパークリア。アジア競技大会決勝でゴールを決めたことにより、使ってしまっていた幸運を「まだ使い果たしていないと思うんで・・・・・・」と期待していた實藤は「まだツキが残っていた」とチームを救ったビッグプレーに安堵した表情だった。

 守備陣の奮闘もあり、ゴールを守った高知大に待望のゴールが生まれたのは0-0でもつれ込んだ延長前半9分。中盤中央左寄りの位置でFKを得た高知大はMF西山巧真(3年)の蹴ったボールこそ鹿屋体育大DFに頭で弾かれたが、小さなクリアとなったセカンドボールに「こぼれ球が結構あそこに来ていた。来たら蹴りこんでやろうと思っていた」と読んでいた芝野が鋭く反応して左足ダイレクトであわせる。ゆっくりとゴールへと吸い込まれたボールを確認した芝野はひざをついたまま両手を握り締めて歓喜を爆発。後半途中から足が攣っていた芝野は決勝ゴールと引き換えに完全に動けなくなり交代となったが、この一撃がチームを救った。そして延長後半5分には右SB赤木俊秀(2年)の右クロスにフリーで走りこんだ途中出場のFW竹内宏次朗(2年)が頭で押し込み2-0。高知大が110分間の熱戦を制した。

 アジア競技大会でヒーローとなったことで實藤に取材が集中するが、芝野は「(アジア大会での優勝ゴールは)素直にうれしかったし、誇りに思った」と意に介さず、實藤自身も「高知大も注目されるのでありがたいこと」と喜ぶ。4年生を中心としたまとまりの良さはチームの大きな武器だ。また今大会は昨年の総理大臣杯全日本大学トーナメント準優勝メンバーの大半が残り、實藤以外も実力派揃い。實藤がU-21代表で見せた活躍で注目度を高めた高知大は、今度はその実力で勝ち続け、さらなる注目を集める。

(取材・文 吉田太郎)

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2010年12月19日

関西大が打ち合い制す、次戦は福岡大とリベンジマッチ

[12.18 全日本大学選手権1回戦 国士舘大2-3関西大 プレテク]

 第59回全日本大学サッカー選手権は18日、1回戦8試合を行い、関西大(関西2)は国士館大(関東3)に3-2で競り勝ち、準々決勝進出を決めた。

 立ち上がりから積極的な入りを見せた関西大は前半3分、MF海田佳祐(1年)の左クロスにFW藤澤典隆(4年)が飛び込み、ダイビングヘッド。同8分にも左クロスが流れたボールをオーバーラップしたDF櫻内渚(3年)が狙うも、ゴールライン上でDF塩谷司(4年)がクリアした。同11分にはFW金園英学(4年)がDF2人を背負いながら鋭い反転で突破。スピードに乗ってPA内に進入したが、塩谷がなんとかカバーに入った。

 国士館大も相手のミスを突いて何度かチャンスを迎えるが、なかなかフィニッシュまで持ち込めない。関西大の早いプレッシャーの前にビルドアップでもたつき、自分たちの形で攻撃の糸口をつかめなかった。

 すると、前半15分、国士館大がDFラインでボールを回しているところに金園が猛然とプレスをかけ、塩谷のキックに体を当ててボールをカット。そのままゴール前に持ち込み、冷静に右足でゴールに流し込んだ。

 先制点を許し、さらに苦しい状況に追い込まれた国士館大だったが、ワンチャンスを生かす。前半34分、相手CKをGK新井章太(4年)がパンチングで弾くと、このセカンドボールを拾ったMF蓮沼優(3年)が自らドリブルで左サイドを駆け上がる。一気のカウンターでDFのマークを振り切り、ゴール前に折り返したボールをFW吉野峻光(3年)がDF2人に挟まれながら右足を振り、同点のゴールネットを揺らした。

 優勢に試合を運びながらカウンター1本で追い付かれた関西大だが、「点は取られたけど、僕らも攻撃には自信があった」(金園)と下を向くことなく、勝ち越しゴールを目指す。そして後半6分、DF田中雄大(4年)の右CKをDF寺岡真弘(1年)がヘディングで叩き込み、2-1と再びリードを奪った。

 国士館大もすかさず反撃し、後半18分、MF佐藤優平(2年)からのラストパスを受けた蓮沼が右足でゴールにねじ込み、2-2。互いに譲らず、試合が激しさを増す中、激闘に終止符を打ったのは途中出場でピッチに入ったFW安藤大介(2年)だった。

 失点直後の後半19分、MF中島龍基(1年)に代わって右MFに入ると、その6分後だ。左サイドから藤澤、金園、MF田中裕人(2年)と細かくパスをつないで、逆サイドでフリーの安藤へ。GKとの1対1から落ち着いて右足で決勝点を奪った。

 23日の準々決勝では前回大会準優勝の福岡大(九州1)と対戦する。U-21日本代表FW永井謙佑(4年)を擁し、今大会の優勝候補としても注目を集める相手だ。安藤は「福岡大には去年の総理大臣杯で負けている(準決勝で延長戦の末、惜敗)。そのリベンジもある」と強い決意を口にする。前回大会は準決勝で、優勝した明治大に敗れ、ベスト4敗退。その直後から「日本一」を目標に掲げてリスタートを切った関西大が、まずは2大会連続の4強入りを懸けて“永井喰い”を狙う。

(取材・文 西山紘平)

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2010年01月06日

[大学選手権]明治大、51年ぶりの大学日本一!!

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1.6 全日本大学選手権決勝 明治大 2-1 福岡大 国立]

 第58回全日本大学サッカー選手権は6日、東京・国立競技場で決勝を行い、51年ぶりの優勝を狙う明治大(関東3)と初Vを懸けた福岡大(九州1)が激突。明治大がFW久保裕一(3年)の決勝ゴールにより2-1で勝ち、51年ぶり2回目となる優勝を果たした。

 GK河田晃兵(4年、ガンバ大阪加入内定)ら4人のJクラブ内定者擁する福岡大だが、日本代表のアジア杯予選イエメン戦(6日、イエメン)メンバーに招集されているエース永井謙佑(3年)が不在。代わりに今大会初出場となるU-18日本代表FW清武功暉(1年)を先発起用した。

 一方の明治大は準決勝で先発した4バックのうち、左膝負傷のDF蛭田達也(4年)が欠場し、ほかにもDF2選手が出場停止という苦しい状況。だが、全日本大学選抜のエースMF山田大記(3年)の負傷が癒え、今大会初先発を果たした。

 試合は明治大4-4-2、福岡大4-2-3-1の布陣でスタート。MF藤田直之(4年、サガン鳥栖加入内定)とMF末吉隼也(4年、アビスパ福岡加入内定)の両MFの高精度のキックから決定機をつくる福岡大に対し、明治大は中盤の底に位置するMF小林裕紀(3年)のスペースへ落とすボールや、山田の意外性の高いパスで前進した。

 その中で優勢に試合を進めたのは前半14分にCB宮路洋輔主将(4年、アビスパ福岡加入内定)がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つなど、よりゴールへと近づいていた福岡大だった。末吉とMF假屋健太(2年)がセカンドボールを制圧。攻撃は相手の裏のスペースを狙うシンプルなものだったが、それでも獲得したセットプレーからゴールチャンスをつくりだしていた。

 だが、明大は1チャンスをものにしてリードを奪う。43分、自陣でボールを奪うと前線へ飛び出したFW山本紘之(3年)へ縦パス。絶妙な胸トラップからPAへ侵入した山本は、そのまま柔らかいタッチの左足シュートで飛び出してきたGKの頭上を射抜く先制ゴールを決めた。

 ただ、そのリードは前半終了まで持たなかった。福岡大はロスタイム、左サイドのライン際を強引に突破したMF市川稔(3年)が右足シュート。そのこぼれ球を藤田が右足でゴールへと叩き込んだ。

 追いついた福大は後半開始から今大会スーパーサブとして2得点をたたき出しているFW高橋祐太郎(4年)を投入し、一気に勝ち越しを狙う。だが、山田と小林を経由するパスや、豊富な運動量で前線をかき回すMF都丸昌弘(4年)らから決定機をつくり出す明大が徐々に試合を支配していった。

 そして迎えた19分、明大は左サイドから強引にPA内を突進した山本のシュートのこぼれ球をFW久保裕一(3年)が左足シュート。DFの股間を抜けたボールはそのままゴールへと吸い込まれた。

 再び追う展開となった福大は26分、藤田の左FKを途中出場の前山恭平(4年)がニアサイドでそらす。これが鋭くゴールを捉えるが明大GK高木駿(2年)がスーパーセーブ。福大は直後の右CKからCB牟田雄祐(1年)が放ったヘディングシュートがポストをかすめ、38分には決定的な左クロスから途中出場のFW石津大介(2年)が左足シュートを放つ。
 さらに43分には前山がフリーで再び決定的な右足シュート。だが、その前にまたもや明大の守護神が立ちはだかる。GK高木が右足ではじき出しゴールを死守した。

 結局、福大のロスタイムの猛攻を凌いだ明大が2-1で勝利。約半世紀ぶりに大学日本一へ返り咲いた。

(取材・文 吉田太郎)


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2009年12月27日

[大学選手権]半世紀ぶりVへ、明大が「未知の世界」に挑戦

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[12.26 全日本大学選手権準決勝 関西大0-2明治大 平塚]

 第58回全日本大学サッカー選手権は26日、神奈川県の平塚競技場で準決勝を行い、明治大(関東3)がFW久保裕一(3年)の2得点で関西大(関西2)に2-0で勝ち、46年ぶりの決勝進出を決めた。

 大会前に左太腿裏を負傷した久保が今大会初先発を飾った明大は久保とFW山本紘之(3年)の2トップが体を張ったポストプレーでリズムをつくり、序盤からパスをつないで優勢に試合を運んだ。

 前半7分にはMF小林裕紀(3年)の縦パスを胸トラップした久保がスペースにボールを運び、倒れ込みながら右足でゴール左隅にねじ込む先制点。幸先良くリードを奪った。

 立ち上がりは動きが重く、ミスの目立った関西大も徐々に盛り返し、ピッチを広く使ったサイド攻撃を展開。右MFの藤澤典隆(3年)、左MFの中村祐哉(4年)が高い位置でボールを受け、右サイドバックのDF宇佐美宏和(4年)も効果的なオーバーラップを見せた。

 前半33分には自陣からのDF平野史明(4年)のロングフィードをFW金園英学(3年)が頭でそらし、藤澤がシュートを打つが、ゴール左へ。同36分には藤澤のスルーパスから金園が抜け出し、GKと1対1の絶好機を迎えたが、GK高木駿(2年)が好セーブ。明治大が1点をリードして前半を折り返した。

 後半に入っても関西大はサイドからチャンスをうかがうが、クロスの精度が低く、なかなかフィニッシュに持ち込めない。後半20分には金園に代えてMF金久真也(4年)をピッチに送り込み、リズムを変えたが、同28分、金久が抜け出しかけた場面もDF吉田啓祐(2年)が体を張ってクリアした。

 明治大は後半34分、負傷を抱える司令塔のMF山田大記(3年)を満を持して投入し、勝負を決めに出た。すると、直後の後半35分、吉田の右クロスにMF都丸昌弘(4年)が飛び込み、ダイビングヘッド。GK児玉剛(4年)が弾いたボールに久保が詰め、左足で押し込んだ。

 2-0で押し切った明治大にとって、決勝進出は63年の第12回大会以来、実に46年ぶり。来年1月6日の決勝で福岡大を破れば、58年の第7回大会以来、51年ぶり2度目のインカレ制覇となる。

 決勝の舞台は東京・国立競技場。神川明彦監督は「私自身、国立で戦うのは選手としても監督としても初めて。03年にユニバーシアードのコーチとしてベンチに入ったことはあるけど、未知の世界。そこに選手たちが私を導いてくれた」と感謝した。「気負わず、いつも通り、ハツラツと明治らしいサッカーを見せたい」。半世紀ぶりの偉業まであと1つ。ここまで来たら、歴史が変わるのを見てみたい。


(取材・文 西山紘平)

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