2010年01月27日

少年サッカー●「○○禁止」の練習

少年サッカーの指導をしていると、練習中によく「この練習は、ダイレクトでプレーしよう」とか、「ドリブル禁止で試合してみよう」など、制限を加えてのメニューに取り組むことが多い。

パスをもらった後、一度止めて、周りを見回してからでないとパスが出せない選手がいれば、パスを受ける前に周囲を確認してもらうクセをつけてもらうために、ワンタッチプレーだけの制約を設けて練習させたり、ゴール前で時間のない中で、ファーストタッチの精度を上げるためにツータッチ限定のシュート練習をしたり、というのがよくあるパターンであろう。

もらう動きを増やすために1タッチ・2タッチ以内・3タッチ以内など、タッチ数を制限して繰り返すミニゲームや、エリアを限定してワンツー突破を仕掛けることを徹底させるようなメニューもあるはずだ。


バスケットボールやハンドボールと異なり、サッカーにはトラベリングやダブルドリブルという反則はない。

つまり、ボールを受けたら、次のプレー選択は、(手を使わない限り)自由だ。

ルールで規制されているわけでもないのに、なんでわざわざ制約を設けるのか?

どうしても、一度ボールを止めてから蹴る選手に「なぜいつも止めるのか?」を問うてみると、「だって、そのほうが蹴りやすいもん」という応えが返ってくる。

それもまた正論ではある。

たしかに、試合中にトラップミスしたらリカバーする機会はもちろんあるし、ムリにダイレクトで出すよりも一度落ち着かせてから出したほうが正確にできる局面だってある。

『トレーニングの場』というものは、試合中に遭遇するいろいろなシーンを想定し、それぞれの瞬間に対応できるような経験を積む場でもあるはずだ。

ボールが動いている間に、選手自身が周りを見て考えるクセをつけさせたい。
これは、個人的には非常に大切なスキルだと思っている。
この、ボールが動いている間に周囲を見るということを徹底させるためには、(一度ボールをコントロールしてドリブルしながら周りを見るのでは間に合わない)ボールタッチを制限した練習メニューが有効だと思うのだ。


現在の日本サッカーの主流は、少ないボールタッチでパスをつなぎながら、ボールを運んでいくスタイルだ。
この、日本代表にも通じるプレースタイルは、広く少年サッカー界にまで影響を及ぼしている。

ボールを持ちすぎる選手はコーチから「持ちすぎ!」とか「パスを回せ」とか、怒られる場面も多いよう。


現在、世界最高の選手といわれるメッシ。
彼の武器のひとつに、ボックスに向かって斜めに入っていくドリブルがある。

「タッチ数制限のある練習ばかり繰り返していては、彼のような選手は育たない……」
そんな意見をベテランのコーチから聞いた。


もちろん、サッカーの選手育成に絶対的な正解は一つではないはず。

そういえば、かつては「パス禁止」という練習メニューも、特に少年サッカー界ではよく見られた気がする。

posted by スタッフ スズキ |14:25 | 少年サッカー●U-12・4種 | コメント(2) | トラックバック(0)
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少年サッカー●「○○禁止」の練習

コメント投稿者ID : NID00012068

こんにちは、Jです。

正解は一つではない・・・

素晴らしい考えだと思います。
管理人さんの基本思想ですね。

パス禁止、なんて練習、
怒って目をひんむく指導者もいるでしょうね。

全員右ならえ、
の思想は
私は嫌いです。

是非、
パス禁止、の練習、やってくださあい。

では
J

posted by J-メルクリウスの秘法 | 2010-08-02 17:47

Re:少年サッカー●「○○禁止」の練習

コメント投稿者ID : OOH00002863

> どうしても、一度ボールを止めてから蹴る選手に
> 「なぜいつも止めるのか?」を問うてみると、
> 「だって、そのほうが蹴りやすいもん」という応えが返ってくる。

この部分、ちょっと気になりました。

文字通り「いつもボールを足元にピタリと止める」のであれば、そういうプレーが通じにくいようなミニゲーム(相互完全マンツーマン密着マークとかでしょうか)で改善したほうがよいような。

「次のプレーのためにボールをコントロールする」のであれば、本人がダイレクトプレーを志向するまでそのままで問題ないですよね、きっと。

posted by fujihara_sepia | 2010-09-05 09:29

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