2008年12月31日

2008年、サッカー漬けの一年

このブログを立ち上げたのが、08年3月31日。

サッカーをメインに今日を入れて、149回のエントリーを重ねてきました。この間、9ヶ月で81万のアクセスをしてもらいました。
感謝、感謝です。

ブログの表題が「サッカーを愛する人へ」の通り、「スポーツ全般」が6回、「野球」はたったの4回のエントリーで、残りの139回がすべてサッカーに関するものでした。
しかし、このブログの9ヶ月を振り返ってみて印象深いのが、記事ジャンルとしては最小のエントリー「野球」でした。

表題は「プロ野球にバイバイした理由」にコメントが56件、「炎上」一歩手前という非常事態を招いてしまいました。「野球」派からの猛烈な抗議、「サッカー」派からの巻き返し的反論が入り乱れ、一向にバトルがやむ気配がありません。
気軽な気持ちで書いたところが、思わぬ「野球」派の憤慨攻撃にさらされ、「恐るべし野球」ファンの思いを新たにしました。

スポーツとしての「野球」と「サッカー」の優劣を論じたつもりは毛頭なかったのですが、稚拙な私の書き方で、思わぬ展開になったことは汗顔の至りでした。しかし、いろいろな角度からの意見を読ましてもらい、私自身には災いを転じて福となすの「事件」でした。

コメントバトルが沈静化したころあいを計り、同じ内容で不適切な文言と表題を改め、「巨人に別れを告げた個人的理由」と変えて再掲載しましたが、瞬時に35件のコメントが寄せられ、その中には前回同様の蒸し返しコメントも散見され、ブログの反響の大きさを再認識させられ、いい教訓となりました。

私は今年、還暦を迎えました。

コメントの中には「こんな年寄りが、サッカーのブログ」を開いている、と妙な関心をされたものもありました。私自身は外見はともかく、気持ちは若いつもりでいたので、なんとなく痛痒い気持ちにさせられました。

私はサッカーファンであると同時に「浦和レッズ」サポーターでもあります。
149回のエントリーのジャンル別内訳は・・
「日本代表」     41回
「サッカー全般」  32回
「Jリーグ」       29回
「浦和レッズ」    25回
「アンダー23」    12回

となっていて、代表関連(アンダー23を含め)で36%も占めてしまいました。振り返ってみると案外、「浦和レッズ」のことに触れてないことが、判明しました。

「浦和レッズ」のエントリー時期は後半に多くなっていました。「日本代表」と「アンダー23」の試合がなくなったので「浦和レッズ」を取り上げる回数が増えたことは事実ですが、やはりレッズの後半戦のふがいなさに比例して増えたのは否めません。大半のエントリー記事内容が「怒り」と「失望」と「嘆き」に収斂していました。

「浦和レッズ」ジャンルでもっともコメントを多くいただいたのは「来シーズンのスタメン予想」の15件でした。私を含め、レッズサポータの多くが今シーズンを見限り、来シーズンに思いをはせた、現実逃避型のメンタリティーがサポーターに広がっていたと見ることもできるでしょう。
来年3月のJ開幕では「浦和レッズ」ジャンルのエントリーが多くを占め、威勢のいい記事内容を載せたいものです。

レッズサポ!お互いがんばりましょう。

しかし、そうは言ってもやはりレッズと同なじくらい気になるのが日本代表の存在です。

2月11日のオーストラリア戦のチケットはいま、私の手元にあります。
オシムの呪縛から解き放たれた、岡田監督が最大のライバル、オーストラリアとどう戦うのか、いまから楽しみです。点の取れる日本代表が見られるか、はたまた「決定力」不足を露呈してしまうのか、代表で大ブレークする選手が出てくるのか、それは誰か、そんなことを考えていると、やはり来年も「日本代表」ジャンルに記事が集中するかもしれません。

こうしてブログの1年をあらためて振り返ると、たかが「サッカー」で一喜一憂する我が身が時々可笑しくなりなりますが、されど「サッカー」でもあるのです。

また来年もレッズに代表に、追いかける我が姿が見えてきてしまいます。

「サッカーを愛する」皆さん、来年もまたよろしくお付き合いください。そしてよいお年をお迎えください。

                                                            平成20年12月31日

posted by futbolwold |12:19 | サッカー全般 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年12月26日

座談会「浦和の1年を振り返って」 最終回

あの時、福田を起用していれば!

司会:さて時間もそろそろなくなってきたところで、話題を元に戻し浦和の今年一年を振り返って、感想をお願いします。開幕ダッシュにつまづき、オジェック解任、ゲルト昇格といういきなりの危機的状況に直面したレッズですが、結果的に今期無冠に終わったターニングポイントはどこいらへんにあると思いますか?

M:フロントが前年結果を残した監督を翌年、それも開幕早々に解任したことは異常な事態であることは間違いありませんね。

Y:これをフロントのすばやい対応と考えるか、昨年からすでに抱えてきたチーム内のある種の不協和音を見てみぬふりをしてきた後手後手の対応だったのか?評価が分かれると思います。

G:つまり、手遅れで、昨年中に手を打つべきだったにもかかわらず、ずるずるのばして、開幕連敗であわてて、決断したと考えられるということですね。

司会:契約期間も残っていたし、リーグ優勝は逃したけれど、ACL初代チャンピョンという結果を残した監督を解雇するのはかなり難しいでしょうね。

G:うがった見方をすれば、選手と監督との不協和音を十分認識していたフロントが、スタートダッシュに失敗したのをいい口実に解任した・・・

Y:そこまでは深読みできないでしょうね。それだけ深慮遠謀なフロントなら次期監督を用意したり、選手の補強も準備万端、整えているはずです。

M:補強についてはけして満足の行くものではなかったくらいですから、そこまでフロントは頭脳明晰ではないでしょう。

司会:ということは、昨年からワシントンに代表されるように選手と監督とはあまりうまくいってなかったけれど、それなりの結果が出ていて選手も表立って監督への不満を口にしなかった。しかし、水面下では事態はかなり悪くなっていて、それが一気に開幕早々に出てしまい、あわててフロントが動いたと理解すべきなんでしょうね。

G:エンゲルスに代わって前半戦は首位戦線に踏みとどまって、立ち直りが見えてきましたが、ナビスコ予選は1勝もできず敗退。ACLもアルカディアには何とか勝ったもののガンバには完敗して早々に敗退しました。
その後のリーグの成績はご存知のとおり、最終戦は屈辱的な敗戦で全くいいところがありません。私の個人的な見方ですが、ACLの敗退以降、チームの求心力が急激に落ち始めたように感じました。あくまで結果論ですが、あの時点でゲルトを解任して、福田を監督代行のような形で起用すれば、間違いなく選手はリーグ戦に集中して、ひとつにまとまったのではないかと考えています。

(3月8日の開幕からいきなり2連敗、しかしゲルトが監督になって、リーグ戦は5月10日の川崎戦までの12試合は8勝2分2敗と監督交代劇がうまくいったように見えたが、5月17日のガンバ戦から12月6日の最終戦の残り22試合のリーグ戦の結果は7勝9敗6引き分け。その間ナビスコ予選は京都と2引き分け、神戸、大阪には4戦全敗して予選敗退、9月17日からACLに参戦するも、10月22日のガンバ戦を落としてACL敗退。天皇杯は4回戦の愛媛から参戦し、5回戦の横浜に敗れ敗退。)

Y:福田ならトゥーリオも都築も何もいえないでしょうね。

M:浦和にとって福田は「神」のような存在だから、サポーターもフロントも全員一丸になってJリーグ優勝に向かって全身全霊で戦ったかもしれませんね。

G:あくまで、たらればの話ですが、福田でもリーグ優勝ができなくても、福田が「ごめんなさい」といえばみんな納得しますよ。

Y:少なくとも最後の挨拶でフロントに対してあれほどのブーイングは起きなかったでしょう。

司会:一シーズンで二人の監督は解任しずらいけれど、福田を参謀的なコーチとして前面に押し出すことは可能だったかもしれませんね。実質的な監督として。あるいは福田という絶対的な切り札をあそこで使うのはまだまだもったいないような気もしますが。日本のプロ野球では成績不振を理由に「休養」という誠に都合のよい、日本的な処遇の仕方もありますから、ゲルトを「休養」にしてもよかったかもしれません。
まあ、アルコールがまわってきたせいで、いろいろアイデア(?)が出てきますね。

Y:結局、スタートから途中いい時期もあったけど、最終戦の歴史的敗戦で最初から終わりまでいいところのなかった一年でした。

G:選手、フロント、サポーターの三者がそれぞれバラバラだった1年でした。悪いといえばそれぞれみんなが悪かったのでしょうね。

司会:みんな懺悔してきわめて日本的な反省の仕方ですね。<笑い>
悪い点、矛盾した点、あらゆる膿がこの1年で出てしまったということでしょうか。
希望的観測としては膿を出し切って、来シーズン新たな気持ちでスタートを切りたいものです。新監督の下、どんな若手が台頭するか、どんなスタメンの顔ぶれになるのか、どんなサッカーをするのか、楽しみではあります。

今日は長時間、ありがとうございました。

                              <終わり>

posted by futbolwold |15:57 | 浦和レッズ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年12月25日

座談会「浦和の1年を振り返って」 第3回

海外移籍は中東を目指せ!

司会:ここで少し、浦和の話題から離れてJリーグ全体の話しに寄り道してみましょう。 寄り道先はJリーガーの海外移籍についてです。

M:来年の移籍の話しでは、いま話題になっているのがガンバの遠藤と神戸の大久保です。

司会:どうですか、この二人の移籍に関して。

G:基本的には個人の意志にゆだねられる問題でしょうけど、Jリーグあるいは日本代表にとってメリットがあるかどうかという視点にたつとすれば、海外の経験が最終的にJリーグに、もしくは日本代表に還元できるかどうかで評価したいですね。
たとえば鹿島の例を出すと、小笠原は海外では全く活躍できなかったけれど、今シーズン、怪我をするまでは小笠原なくして、鹿島の優勝は考えられないほどの貢献をしました。一方、中田は小笠原とは対照的に、鹿島に対する貢献度はかなり低い。
ということは小笠原の海外移籍は正解だったといえるでしょうし、中田はその反対だと思います。

Y:小笠原や中田自身の自己評価を別にすれば、海外移籍をするべきか否かのひとつの基準になりますね。

M:ただ多分に結果論的な判断に傾きそうですね。

司会:それはいえるね。自分なら絶対レギラーを取れる、と思って海外に行くはずですが、結果としてベンチにも入れず、のこのこ帰ってきてしまう選手も多いですしね。

G:大黒、サントスあたりは、還元するものは何も持ってこなかったことになります。
俊輔がJリーグに戻ってくれば海外経験を必ず還元してくれますね。

M:それと長谷部もその可能性は高いでしょうね。代表戦の動きを見ると、浦和時代のプレーにさらに磨きがかかっていましたね、ごく短期間で。

司会:一般論ですが、海外移籍はリスクが大きいですね。移籍のオファーを受けたときの監督が成績不振で途中解任されて、次の監督が自分を全く評価してくれなければ天国から地獄ですね。そのときの運もあるし、言葉の問題もある。
それとJリーグよりレベルの低い二部のチームに移籍することが本人のためになるのか、二部でも出場機会がないとすれば最悪です。

Y:若いうちの海外移籍をすすめる人は多いけど、オランダに渡った本田、イタリアの森本、そこそこ活躍しているようだけど、代表に戻ってどれだけ海外の経験を還元できるのでしょうか。

司会:北京での森本を見る限り、還元できてなかったですね。プレーにきらっとしたところが全然なかった。若手でいえば平山も還元できなかった一人です。
こうしてみると還元理論はやはり結果論かな。それと個人的には遠藤は海外に出るべきでないと思っています。

G:日本代表レベルの選手が海外移籍しても、移籍先でそこそこ活躍しなければ、日本代表にも呼ばれなくなりますね。そうなると本人も代表にとってもメリットはないですね。
海外移籍イコール欧州という図式がありますが、これからはカタール、サウジのような中東への移籍もありえます。

Y:カタールへはバティ、デサイーらが移籍していましたね。お騒がせ、エメも行きました。

M:峠を過ぎた名選手がお金目的で移籍するので、年金リーグと揶揄されています。

G:確かにいまは年金リーグといわれていますが、かつてのJリーグも同じでした。でもJリーグは昨年、今年とアジアチャンピョンになって、少なくともアジアの中でJリーグの評価は高くなったと思います。カタールはじめ中東各国リーグも、そのうちレベルが上がってくることが予想されます。
少し乱暴な意見かもしれませんが、遠藤の海外移籍先はヨーロッパの2部あたりではなく、将来性を見込んでカタールを含めた中東のリーグに移籍してみてはどうでしょう。オイルマネーで資金は潤沢だから年俸も高いし、ヨーロッパやJリーグのように過密日程ではないから、フィジカル的にも余裕があって、怪我も少なくなるでしょう。

Y:ヨーロッパの2部あたりで使われず、くすぶっているようだったら、経済的にも実戦経験をつむうえでも、中東リーグのほうがベターかもしれませんね。

司会:海外移籍しても試合に出られなければ、いろんな意味で向上はしませんね。

G:日本人の海外移籍の第2ステージは中東になるかもしれませんね。ヨーロッパに近いし、国際試合の出場機会も増えれば、選手にとってもいい経験、財産になるでしょう。

M:浦和の選手も移籍、レンタル含め、中東リーグに行ったほうがいいかもしれませんね。
高い移籍金を手に入れて、それを原資に有望選手を獲得するという考え方ですね。

  
<現在、浦和は田中・相馬の海外移籍話が持ち上がっています。相馬はドイツの2部リーグ。>


Y:最新の情報によるとあのカフーがミランをやめて、イングランドの地域リーグ(8部のアマチアチーム)に数試合出場する契約を結んだそうです。お金の問題では多分ないでしょうから38歳でもまだサッカーをやりたいという気持ちがそうさせてのでしょうか。カズやゴンもごくごく近い将来、カフーのような行動をとるかもしれませんね。日本国内ではなく、アジアのどこかのクラブに移籍することも考えられます。

司会:サッカー選手ならずとも、スポーツ選手はやはり現役にこだわるのは当然でしょうね。本当にサッカーが三度の飯より好きであれば、他人の目なんか気にする必要はないでしょう。ただ、カズやゴンクラスになれば、引退しても引き手あまたでしょうから、金目的ではないと済まされますが、それ以外の選手にとっては、死活問題ですから大変でしょうね。

G:以前、新潟の強化部長に直接話しを聞いたのですが、ブラジルには潜在能力の高い選手がゴロゴロしているので、彼らはなかなかサンパウロやパルメイラスのようなトップチームには入れない。そこでそういう選手を新潟がセレクションして採ってくる。選手は選手でJリーグで活躍して母国のスカウトに目に留まればブラジルのトップチームに入ることができて、さらにヨーロッパ移籍への道が開けてくる、というのです。

Y:この新潟の例をJリーグ全体で置き換えれば、「Jリーグハブ構想」に通じると考えられますね。

G:そうなんですよ、南米でも特にブラジルは選手の宝庫ですから、積極的に個々のクラブではなくJリーグとして全体で動くことが「Jリーグハブ構想」になると思います。

司会:欧州各国リーグはこれまでかなりバブル的恩恵にあずかっていましたが、これからは相当厳しいと思います。日本人の移籍も何らかの影響が出るでしょう。
逆に海外からの移籍選手の受け入れも、Jリーグとして考える時期に来ているかもしれませんね。

G:中東オイルマネーもけして安泰ではありませんが、それでもヨーロッパよりまだまだ余裕はありますから、日本人の海外移籍は中東!をお勧めします。そして海外選手の受け入れは「Jリーグハブ構想」で行きましょう。

                                                                        <続く>

posted by futbolwold |12:27 | 浦和レッズ | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年12月23日

座談会「浦和の1年を振り返って」 第2回

サポーターとクラブの関係は不即不離

司会:少しアルコールがまわってきたので、少々憶測を交えてでもいいのでもう少し新監督がどう動くのかを予測してみましょうか。

Y:新監督はスターは要らないといっていますが、その裏には自分よりチームで存在感を示すような輩は認めない、というふうに受け止められます。

M:浦和はビッククラブ、あるいはスター軍団などと言ったり、言われたりしていますが、現在代表に入っているのはトゥーリオ、田中、阿部くらいですね。スター気取りはトゥーリオくらいでスターはいませんよ。

G:他のチームと比べると高原、小野、サントス、坪井、鈴木の元日本代表がいて、年俸も相対的に高いし、観客動員数でも他を圧倒していますね。そういう意味では浦和はビッククラブの要素は持っていると思います。
ただ、今期は無冠で獲得賞金もほとんどないし、財政的には来年、少し厳しいものはあります。そういうなかでサントスは今年10分くらいしか公式試合に出てないのに、年棒ダウンを不服としているのはそれこそ、スター気取りじゃないでしょうか。坪井も昨年に比べれば活躍度は落ちるし、クラブの成績がこんな有様なのだから、ダウンは常識でしょう。

M:契約期間中にクラブ側の都合で監督を首にすれば、契約の残りの期間はクラブとして首を切った監督に給料を支払わなければならないので、来期はますます財政が細っていきます。

司会:よく浦和をビッククラブと自称すると、まわりから非難が起きるよね。

M:人気とか財政的に豊かというのもビッククラブの要素ではあるけど、やはり安定的に好成績を保って、優勝回数が多いという意味では、鹿島がビッククラブといわれてもいいんじゃないでしょうか。

司会:浦和が真にビッククラブと呼ばれるには、やはり今期のような無冠はいただけませんね。ところで浦和のサポーターの年齢層が同じ埼玉の大宮アルディージャと比べて若い、というアンケート調査をどこかがやって、その結果を朝日新聞の埼玉版か何かで取り上げていました。大宮はおじさん層が多く、浦和が若い人というのですが、大宮がNTT関連企業にチケットを配ってるんですね。ほとんどの関連企業が株主になっているから、株主優待券のようなもんなんでしょうけど。
無料券を手にした人が見に来ているわけで、おじさんが多いのは当たり前です。

G:浦和サポーターでよくないことは、ファンの力が強すぎることです。ゴール裏の応援の仕方についてもあちこちで疑問を投げかける人が多くなっています。
ゲームの流れとは無関係に、パターン化した応援を繰り返すのはどうかな?

Y:ゴール裏で応援している人の間にも温度差があって意見が分かれ始めていますね。

G:私もJリーグが始まって数年間はゴール裏で応援していましたが、ゲームの流れを無視したような応援が始まってからは、スタンドで見るようになりました。スタンド観戦の人はパターン化した応援はしないけれど、いいプレーには拍手するし、ゴールが決まったときなど、見知らぬ周りの人とハイタッチや握手しあうように、とてもフレンドリーで、ゲームを心から楽しんでいます。

司会:Gさんと並んでよくスタンド観戦していますが、真後ろの若い男が90分間、ズーっと歌いぱなしでうるさくてかなわない。またそいつが松崎しげる張りのドでかい声で、そんなに歌いたけりゃゴール裏かカラオケでも行ってよ、といいたくなるほどイライラします。<笑い>

M:もう少しサッカー応援も成熟したほうがいいかもしれませんね。今の応援の仕方は“KY”ですよ。

G:先日のマンU対ガンバもゲーム中、90分間、誰かが携帯かデジカメで写真とってましたね。

M:ミランがくればミランを追っかけ、バルセロナやリバプールがくれば即席のファンになる。アイドルの追っかけとなんら本質的に変わらない。

司会:浦和ファンのなかにも、濃淡はあるでしょうね、きっと。来期は淡いグループが少し離れていくのでしょうか。

G:クラブとサポーターの関係ですが、ある程度距離を置くべきですね。不即不離という関係です。クラブ側がファンの声を何でもかんでも受け入れてしまうのは、お互いに不幸です。

司会:昨年の日本平でのエスパルスとレッズサポーターの横断幕を張る、張らないの悶着が試合中にもかかわらず続いていましたが、そのとき、藤口社長と清水の社長が出てきて、両サポーターの仲裁を延々としていました。あれをみてがっかりしたのは、クラブ側として仲裁するとか、揉め事を収めるのは当然ですが、何も社長が当事者として出てくるほどのものか、とても疑問でした。社長はもっと違う役割を果たすのが職務だと思います。

G:一部のサポーターがゲーム終了後、スタンドでなにやら抗議する姿がTVで流されると、それがすべてのサポーターの意思のように勘違いされるのは、お互い不幸です。
抗議は直接的な行動ではなく、言論で広く訴えるべきでしょう。
クラブにとっても、サポがなにを考えているか、なにを浦和に求めているかを理解して、対処すればいいのです。
                                    <続く>

posted by futbolwold |11:41 | 浦和レッズ | コメント(5) | トラックバック(0)
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2008年12月22日

座談会「浦和の1年を振り返って」 第1回

今シーズン無冠に終わった浦和の1年を振り返り、当サイトで8月26日、27日の二日にわたって掲載した座談会「どうなるJリーグ、どうする浦和」の続編として再度、座談会を行いました。

会場は池袋東口「もみじや」、前回のメンバー6人から2名が都合つかず欠席のまま、行われましたが、以下はそのときの内容です。

<新監督のサッカースタイルは?>'
ひとしきりマンUとガンバの試合の話題で盛り上がった後、本題に入りました。

司会:さて、今年の浦和に対するサポーターの気持ちが最も顕著に現れたのは最終試合の藤口社長の挨拶のときではないかと思いますが、皆さんの意見を一言ずつお願いします。

G:今シーズンのフロントへの不満とフラストレーションがあの時、爆発したような感じでした。

司会:当日、どうしてもはずせない会合があって、いけなかったのでTV録画で見ました。ブーイングに藤口社長がしばらく話ができなかったけど、会場ではどんな感じだった?

Y:社長が出てきたとたんブーイングが始まって最後まで続いたけれど、その間、全くといっていいほど挨拶の言葉が聞き取れませんでした。

司会:TVでははっきり話している内容は聞こえたけど・・・

G:あとからTVで話した内容は確認しましたが、何とかこの場をやり過ごせれば、というくらい儀礼的な挨拶でした。

M:今シーズン、なにが悪くてこうなったのかという言葉がないし、したがって来シーズンはどういう戦いをするかも聞かれません。

G:新監督を迎えることについても具体的なことは何も話していませんね。ただ魅力的なサッカーをしますという抽象的な話だけです。監督が変わってわれわれも期待はしていますが。

司会:経営者として、新監督を2年契約で迎えるならば、2年間のビジョンを示す責任がありますね。

Y:今年の浦和の成績は9月以降が特にひどかった。9月23日から京都、名古屋と引き分け、最終戦の1-6の大敗までの成績は2勝5敗2引き分け。その2勝も最下位の札幌、新潟相手ですから。内容も結果も伴ってなかったですね。

G:10月ごろからチームとしてバラバラだった感じがします。オジェックからゲルトに代わってリフレッシュして、しばらく結果が出て落ち着いたけど、後半はご存知のとおりです。
ゲルトの最後の挨拶ですが、あの日本語では選手とコミニュケーショは取れませんよ。あの日本語は私の英語の100倍ひどいですよ。
<笑い>

Y:言葉は大事ですから、きちんとした通訳をつけるべきだった。自分のメッセージが伝わりませんね。試合中は英語で指示を出'''しているときいてますが。

M:英語を理解できる選手が何人いるのかな?

G:チームのコミュニケーションが取れなくなったのはゲルトだけの責任ではなくて、選手にもありますね。特にトゥーリオと都築は自分の感情を主張しすぎじゃないかな。

Y:去年のオジェックとワシントン、小野の関係もあまりよくなかったですね。

G:トゥーリオと都築はチームメートのふがいない様子に活を入れたい、と思ってやったのかもしれませんけど、結果的に彼らが思うような、いい方向に向かったかは、疑問です。

M:選手同士は互いにわだかまりが芽生えて、上の選手がチームに活を入れようとしたのかもしれませんが、何かに書いてあったことですが、若い人が率直に意見を言えるような雰囲気がなかったともきいています。結局、そのあたりになると監督の指導力の問題ということになるのでしょう。

Y:中心になる選手が浦和にいなかったということでしょうか。阿部にリーダーシップがあれば・・・

G:阿部はあまり物言うタイプじゃないけれど、彼はいつもプレーであきらめないことを、アピールしていて評価はできます。

M:阿部はリーダーとしてふさわしいかどうか解かりませんが、多分、新監督が阿部のような無言でチームを引っ張るようなタイプをキャプテンに指名したいと思えば、彼を選ぶでしょう。阿部もまたきちんと引き受ける気がします。

司会:新監督がどんなチームにしたいかというひとつの基準は誰を新しいキャプテン選びで見えてくるかもしれませんね。

Y:ギドは山田が好きだったか、キャプテンに選びましたね。新監督は誰を・・・

G:新監督は選手の性格を全く知らないので、そのあたりを勘案してキャプテンを選ぶかどうか・・・

司会:ここのところ浦和の監督は続けてドイツ人ですが、その辺はどうでしょう

M:監督はドイツ人、主力選手はブラジル人という組み合わせでした。

G:ブラジル選手で言えば、今シーズンの前半のポンテは怪我明けでしょうがないところはあったけど、優勝が遠のいた時点で、特に11月以降のポンテはプレーにあきらめ感が顔にまで出ていましたね。

司会:チームに不協和音が生じたのはいろいろ原因はあるでしょうけど、スタートでつまずいたことでしょう。それも見込んでいたフォワード二人が満足な活躍ができなかったのは想定外としても、やはりポンテが長期離脱して、小野、長谷部がチームを出て行った、その穴を埋める中盤対策を怠ったことはフロントの明らかなミスです。

G:梅崎をとりましたが、彼はボールをおさめるようなタイプではなく、自分で仕掛けていくタイプですね。

M:結局、中盤でボールはきちんとおさまらなかったということですね。

Y:中盤だけでなく前線のエジも高原もためは作れなかったですね。

司会:二人はポスト役ができるタイプではないからね。シーズンはじめは二人とも左右に流れて受けようとして、真ん中がガラガラ。攻撃の形ができない試合が続きました。

Y:昨年までのワシントンならためができたかも。

G:いやいや、ワシントンは背丈の割りにヘディングは勝てないし、ゴールに背を向けたときのボールさばきもうまくなかった。前を向くと力を発揮するプレースタイルでしょう。

司会:個人的には体の強そうな我那覇を移籍させたらどうだろう。

M:ポストはできると思います。日本人ではあと巻ですか。田原もいいかもしれません。

G:いずれにしても新監督がポスト役を必要とするサッカーをするかどうかということが一番問題でしょう。今のところ全くわかりません。

Y:新監督はスターは要らない、ボールと人が動く全員サッカーを見せると、言ってました。目指しているのはパスサッカーですね。一部のスター選手は必要ないということになれば、トゥーリオとはあわないかもしれませんね。

G:いずれにしてもまだ新監督の全貌がわからない段階では推測に過ぎないね。当たり前だけど。

司会:オシムと同じことをいってるね。


(レッズの公式HPに新監督の談話が掲載されています。そこではチームにアクセントをつけるために若手を起用するということ。自分は調整役タイプの監督ではないので、チーム内の意見の相違を認めた上で、きちんと話し合うことを表明しています。また選手たちがひとつの目標に向かっていないことを指摘して、同じ方向に向けばいい結果をもたらすとも言っています)

Y:一般的に言って監督は選手の獲得に自分の意見をどの程度かはわかりませんが、反映させようとはしてます。信頼できるスタッフを指名することもよくありますね。

司会:今回の信藤チームダイレクター就任は新監督の意向は入ってるのかな?

Y:入ってないと思います。フロントが決めたことでしょう。信藤就任が先で監督があとから就任していますから。

M:新監督は若手を育てる経験が豊富ときいています。その監督を選んだフロントは来年は若手を育てることを暗にほのめかしているということでしょうか。でも新監督自身若手育成は時間がかかるといっていますから、ベテランも使う場面は多いと思います。
                                                                    <続く>

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2008年12月19日

痛快!西野ガンバ大阪

昨晩のマンU戦を録画で見ました。

実に痛快、天晴れ西野監督。

西野監督本人のコメントは敗戦を悔やんで、その表情はにこりともせず、世界のビッククラブと渡り合い,敗れた悔しさをにじませていた。
けして満足していないところが、実に頼もしい。
北京五輪の総括で自らを高評価した反町監督とは好対照だ。

「マイアミの奇跡」を良くも悪くも引きずっているように見えるが、西野監督本人は、あの戦いを「奇跡」ではなく、計算された勝利といっている。もはや信念に近い思いなのだろう。

中田、前園を容赦なく切り捨て、都築、新井場、吉原らを毅然としてG大阪から去ることを黙認した、強い意志を持った監督である。

日本代表のキャプテンだった宮本を、G大阪ではレギュラーからはずしたのも西野監督である。世論に流されず、己の信じることを貫き通す意志の固さはどこから来るのだろう。

端正なマスクの裏には勝負師としての厳しい顔がある。冷静に状況を見る目と、果断に突き進む熱いハートを兼ね備えた監督である。

試合は開始直後からガンバペースで攻めの意識が前面に出ていた。
西野監督のこの試合にかける思いがプレーによく表れていた。セットプレーで2点を失ったのは残念である。ベンチからずり落ちそうな西野監督を見ていると、「簡単にやられて、お前たちはなにをしている」と落胆していたように見えた。
あれほどフリーにヘディングされたのは確かに残念だ。

しかし、攻めの姿勢は崩さず、それが後半の1点目につながった。
ロナウドとマッチアップした安田も喰らいついて、よく守備をしていたと思う。バックラインも山口を中心にして、よく上げ下げしていたし、相手のシュートも再三体を投げ出して防いでいた。

だからこそ、あのセットプレーでの2失点は悔やまれた。

後半、ルーニーの投入であっという間に2失点したのは、ルーニーをほめるべきだろう。

上半身が鉄の塊のようなルーニーの対人接触力は、やはり日本人はかなわない。
5対1となったところで、ズルズル失点を重ねるのだろうと心配したが、それを吹き飛ばす2点目、3点目だった。1点目の得点もすばらしかったが、ロスタイムの橋本のシュートにも目を覚まされた。
世界のマンU相手に3点はご立派。そして痛快!

昨年の浦和の堅守、そして今年はガンバの攻めの鋭さ、2年続けて好対照な2チームがアジアチャンピョンになったことは意義深い。

よくやったガンバイレブン!

来期のJリーグがいまから楽しみだ。

posted by futbolwold |11:29 | Jリーグ | コメント(10) | トラックバック(0)
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2008年12月16日

ACL G大阪対アデレード戦の明暗

G大阪にとってアデレードは過去2試合で5対0で完勝した相手。

勝ち上がって、マンUと戦うという前提で多くのファンが見ていた分、G大阪にとってはやりにくかっただろう。
案の定、全体的にはアデレードが終始積極的にせめて、G大阪を押し込んでいた印象だ。

しかし結果はまたしてもG大阪の完封勝利となった。

アデレードの決定的チャンスは三度、バーに嫌われたり、キーパーと1対1になって放ったシュートがわずかにそれたり、ロスタイムでは強烈なヘディングが左ポストをかすめ、点は最後まで入らなかった。

かたやG大阪も播戸、ルーカスの惜しいシュートが阻まれたが、結局前半23分、二川のアクロバティックな浮き玉を、小柄な播戸が大男に競り勝って頭で中央に落とし、走りこんだ遠藤が冷静にキーパーの股間を通したシュートで先制した。


この虎の子の1点を守りきって、G大阪が勝利したのだが、両チームの明暗を分けたのが「決定力」の差だった。

「決定力不足」といえば日本サッカーの永遠のテーマであり、克服すべき弱点であるが、このゲームに関して言えば、立場は逆になった。
オーストリアの「決定力不足」が目立った試合である。

ドイツワールドカップ特別対談(08年2月掲載)で岡田監督とスポーツ評論家の玉木正之氏が「決定力不足」について取り上げていた。
少し内容は古いが、岡田監督が日本選手の「決定力不足」を軸にして、世界との差をどう捉えているかを話しているので以下にご紹介する。

世界との差にはいくつかの要素にまたがっているが、技術的な要素ではパスの正確さに尽きる。パスの強さ、速さ、そして正確さの確率を高めるために、常にパスの繰り返し練習をしている。岡田監督が以前、イングランドのユースの練習を見たときの光景だ。

「選手がピッチに出てきて練習前にボールをちょっと蹴ったりするとき、日本ならパスをし合ったりドリブルしたり、ボールを取り合ったりするだけだけど、彼らは、向かい合って思い切り蹴り合ってシュートを打ち合ったりするんだな。一方がキーパーになって、一方が思い切りシュートを打つ」

狙ったところに、強く、早く、正確にパスをする技術がシュートへと結びつくというわけだ。

メンタル面にも世界との差が歴然とある。

日本人選手全般にいえることは「上に上がってくる選手というのは、監督や先生からいわれることをきちんとこなす、真面目な連中が多い」
つまり受動的かつ優等生タイプが多く、この傾向はサッカー界だけでなく日本社会全般に共通して見られる傾向である。

“俺の仕事は点を取ること”と言い切る強烈な個性の持ち主が生まれにくい社会なのだろう。ストライカーは規格外れのエゴイストたるべきでちょうど良いのかもしれない。

しかし現実はその反対で・・・

「いまの若い選手は、そのやる気を表面に出さないし、どんなふうに出していいのか知らないし、淡々として冷めてるよね。だから何度もコノヤローと思って、実際に怒ったこともあった。トルシエも、そういう選手を殴ったり、引っ張りまわしたりして」やる気を出さざるをえなかったという。

最後は判断力の差である。

日本人選手はピンチが続くと、パニックに陥りやすく判断が狂うケースが多々ある。
当ブログ2008年4月15日の「なぜ慌てる、日本の守備」で取り上げたが、
「日本選手のボールコントロール技術は昔に比べ、見違えるように進歩している。しかし、いったんピンチを迎えると冷静さを失い、全員がパニックに陥ったようにチーム全体がゲームコントロールする力を失ってしまう。敵のプレスが利いておらず、フリーになっても慌ててタッチに逃げてしまうプレーはいまでもよく見かける」ように「判断力」に大きな問題を抱えている。

しかし、ドイツワールドカップの韓国対スイスを観戦していた岡田監督は、韓国にも日本と同じように「判断力」に問題があることを指摘していた。

「韓国の選手は逆襲のパスを2~3度カットされたりすると、安全策をとろうとするのか、いけると思える場合でもクリヤーするようになった。つまり、クリヤーか逆襲かの判断基準が安全な方へと変化したんだ。スイスの選手は、何度失敗しても、その判断基準自体は動かさなかったのに…。」

このあたりがアジアがワールドカップ本戦で決勝ラウンドに進めない大きな理由なのかもしれない。

陸続きのヨーロッパは厳しい国際試合の経験が豊富である。抽象的な領域に入る「判断力」は具体的な実践から学ぶことが多い。ハイレベルで実力均衡の厳しい試合の中でおのずと「判断力」が培われるのだろう。

その点、ACLは過密日程と移動距離の長さのなかで、タイプが異なるクラブと長期間にわたって戦い抜かなければならない。
この厳しい戦いからG大阪の選手たちは「判断力」を身に着けたのだろう。攻撃力もさることながら、失点の少なさはけして慌てない守備を体現していたように思う。

その意味でACLは貴重な大会だ。そこでJリーグのクラブが2連覇したことは大いに評価してよいだろう。

posted by futbolwold |09:37 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2008年12月13日

ひとつの区切り、オシム帰国について

今年いっぱいのアドバイザー契約が更新されないことが決まり、オシムはオーストリアに帰国する。

日本人の多くが、オシムを敬愛し、サッカーに対する真摯な姿勢に共感して、賛辞を惜しまなかった。しかし、年齢と体調を考えれば、特にストレスの強い日本代表監督への復帰は誰が見ても無理がある。

ふりかえればオシムほどサッカー理論を哲学的な言葉と言い回しで、諄々と説いた監督も珍しい。時に難解な言い回しで煙に巻かれて振り回されたマスコミ関係者。それを見てきたファンが面白がり、オシムは次第に神格化されるようになった。

監督がカリスマ性を持つことはけして悪いことではない。むしろないよりはあったほうがよいに決まっている。

これは私だけの感想かもしれないが、ジーコ代表監督時代の試合展開はいつもジリジリするようなゲームが多かった。
ドイツW杯予選の戦いも、2004年のアジア杯の戦いなども絶体絶命の中で、選手たちは意外に落ち着いていたように感じた。

TV中継の映像だけで判断しているから、はっきり断言できないが、ベンチのジーコがじたばたした様子を見せなかったため、選手が落ち着いたのではないだろうか。
ジーコのカリスマ性がプラスに影響したと私は感じた。

監督としてのオシムもまた、彼の著作に魅了され、オシムファンになった人も多く、カリスマ性が醸成された。志半ばで病に倒れた悲劇がさらに、オシムの神聖を増幅した様子だ。

表現は悪いが、日本人の習いとして何人とて死はあらゆるものを洗い流してしまう。汚いもの、いやなもの、醜いもの、すべてを飲み込んで「水に流して」しまう。日本では死ほど強いものはない。

その点、オシムのあとを継いだ岡田監督は割を食ったようで、同情すべき点は多い。

「オシムのサッカー」と「岡田のサッカー」を比べられ、結果が悪ければ糞味噌に言われ、いいゲームをすれば「オシムの遺産」と手柄を横取られてしまう。
岡田監督の背中には常にオシムの影が付きまとってきた。

オシムが説くところのサッカー理論が世界のサッカーの流れを大きく左右する革命的なものでない限り、「オシムサッカー」とはオシムが指揮を執ったゲームそのものから読み取るしかない。しかし、志半ばでの代表監督辞任で、実は「オシムサッカー」はこの日本代表においては完成形ではなく「これがオシムサッカーだ!」という共通認識を得ることはなかった。そしてそのまま、来年早々にオーストリアに帰ってしまうことになった。

オシムが言ってきた「日本的なサッカー」は今もって、その具体的なイメージが形作られたとはいえない。

“オシムさん、言うだけ言って、それを体現しないまま帰ってしまうのは酷ですよ、残されたもにとっては!”

結局、残された岡田監督は2010年の南アフリカ大会のアジア予選を突破し、ジーコがなしえなかった本大会でいいゲームをし、国内外で誰もが「日本的なサッカー」と評価されるようなゲームをするしかない。
そしてそれが「岡田サッカー」であり「日本的なサッカー」と呼ばれるのであろうとおぼろげながら想像する。

posted by futbolwold |07:12 | 日本代表 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年12月07日

08年J1総括 まれに見る混戦をたどってみると・・・

鹿島の2連覇、途中もたもたしたところもあったけど、終わってみれば今年もまたJ1を制した。真摯に脱帽します。優勝おめでとう。でもなぜかマスコミは鹿島に注目しない。オリベイラがかわいそう。

千葉のJ1残留神話がまた一年延びた。崖っぷちになぜか強い千葉。サポーターとしてはこんな神話は喜ぶべきことではないはずだが、赤の他人には格好の話題だ。今年もまた期待を裏切らなかった千葉に拍手を!
でもその気力を最初から発揮すればいいのに、と思うのも事実。千葉は関東版阪神タイガースになりつつある?

ストイコビッチの名古屋は、古のベンゲル率いる名古屋を彷彿とさせてくれた。正念場は来年。今年がフロックでないことを証明できるか?

そしてリーグ中盤から後半にかけて、話題を盛り上げてくれた大分、その堅守には驚いた。来年もさらに堅実なサッカーを展開するのだろう。戦う相手としてはいやな存在だ。

Jリーグを引っ張ってきた、東京VがJ2降格、親会社の業績悪化で、大量解雇に2年後のJ1昇格を早くも懸念する声が・・・。同じ静岡勢の清水ががんばっているのに、磐田の黄金期の面影もない凋落振りが余計目立つ。

攻撃力で魅了したのが川崎。気の毒だった我那覇の移籍先を注目したい。個人的には浦和に来て欲しい。ポスト役が期待できるのではないか?

G大阪は調子の波が大きかった1年だった。ACLを完璧に戦ったと思ったら、リーグではその攻撃力が存分に発揮できず、8位に甘んじた。

広島が来期戻ってくる。降格したのが不思議なくらいの実力を再び、J1で発揮してくれるだろう。シーズン「秋・春制」問題で注目される山形がJ1初登場。どんなサッカーをするのか興味深い。

さて我がレッズ、無冠に終わり、最終戦は完膚なきまで横浜にやられた。
こんな惨めな敗戦はここ最近見たことなかった。フロントの無策にゲーム終了後の藤口社長の挨拶にブーイングが鳴り止まず、スタジアムは異様な雰囲気だった。ブーイングが収まったところで挨拶しようとしていた藤口社長だったが、ブーイングでしばらく声が出なかった。サポーターの怒りがどこに向けられているかが身にしみてわかったはずだ。トカゲの尻尾きりの前に自らの進退を考えよ!
エンゲルスも不満を口にしたそうな表情をしていた。

今シーズン、サントスの怪我、高原の不調、坪井、啓太の自信喪失など予期せぬ事態が重なったとはいえ、相当程度、想定内だったはず。
常に言い続けたことだけど、小野、長谷部が抜けて、ポンテの復帰も遅れることがわかっていたのに、中盤対策を怠り、なんの手も打たなかったフロントの無策ぶりが不調の最大の原因だ。

戦いながら若手を育てる、というセオリーをこの2年間、実践できなかったことも響いた。
とにかく、常にもやもや感がぬぐえない、この1年の戦いぶりだった。
選手と監督、最後は選手同士の内紛を目の前で見せ付けられては、来年の観客動員数は減りこそすれ、けして増えない。
特にいただけないのが都築だ。今日もプレー外で審判に暴言?をはいたのだろうか、イエローをもらっていた。瞬間湯沸かし器のような男に正GKを任せていいのだろうか。一考を要する。

来年望むこと、それは大幅な若手登用で2年先、3年先を見据えたチーム作りをすること。
しかも、おっかなびっくり、目先の勝ち負けにこだわった中途半端な若手起用法はすべきではない。たとえ、連敗が続いてもじっくり若手の台頭を待つくらいの忍耐と寛容と覚悟が必要だ。

新監督の力量はどの程度なのか。老婆心ながら、またまたドイツ人監督というのが、少し引っかかる。ドイツ人監督は浦和の伝統なのか?

posted by futbolwold |10:07 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(1)
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2008年12月04日

犬飼さん、勘違いなさってはいませんか?<その三>

新しく組織を代表する人がその職につくと、前任者との違いを鮮明にするためにも、あるパフォーマンスを演じることが多い。

自動車会社の新社長は全国のディーラーを行脚する。現場を重視するという理由で、流通関係の新社長は各店舗を訪れ、家電メーカーの新社長は販売店回りをする。

犬飼新会長が掲げる目標は日本代表戦の不入りによる興行収入の減収をなんとしても食い止めることである。

代表戦不入りの原因を選手のモチベーションのあり方に求めた犬飼新会長はちょっと変わったパフォーマンスを演出した。

そのパフォーマンスとは「JFAアカデミー福島の第1期生(中学3年生)15人が3日間の日程で、武蔵川部屋、九重部屋、高砂部屋、玉ノ井部屋、貴乃花部屋、千賀ノ浦部屋の6部屋にそれぞれ入門し、力士の皆さんと寝食をともにしながら、実際に相撲の稽古や掃除、ちゃんこの準備などを行うという体験実習を行った」のである。

実は相撲部屋体験入門の真の狙いは一つだけと想像する。

JFAアカデミー生の研修にかこつけて、「恵まれてきた中で飢餓感というものが薄らいでいる」現、代表選手たちに“喝”を入れることである。闘魂を代表選手に注入することである。

犬飼会長は稽古場の様子を見て無邪気な感想を述べていた。

「あのぶつかりを体現したら、体格に勝る外国人プレーヤーにもそう簡単に負けはしないはず。日本代表がゴール前であれをやってくれたら、“決定力不足”なんて批判されなくなるんじゃないかな(笑)。代表選手にも是非、体験させたいと思いました。いやぁ、本当にすごかった!」

15歳の細身の体に、大きすぎるふんどし姿はちょっと痛々しい。
代表選手に活を入れるのが真の狙いなのに、少年たちが会長のパフォーマンスの犠牲になって、気の毒としか言いようがない。

日本人力士がいくらがんばっても、モンゴルやヨーロッパ勢の大きな体の力士が、いまや幕内上位を独占している現状を考えれば、サッカー選手が力士並みに激しい練習をしても、所詮、外国人選手にはかなわないとなりやしないか。
日本人にとってはガチンコの体力勝負を挑むより、小さな体を生かした俊敏性で勝負したほうがよい。
さきのカタール戦はいいお手本だった。

JFAが日本代表の強化を真剣に考えるなら、電通やアディダスの公式スポンサー収入やTV放映権収入を応分に抑える勇気を持つべきだ。

代表強化のための試合ではなく、代表のコンディションを狂わせるような無茶な試合を組まないほうが良い。
事業経費の予算ありきで収入を算段するといった、本末転倒をJFAが続けていけば代表は疲弊し、けして強くはならないだろう。

JFA公式ページをみると、ずいぶん予算をかけて、いろいろな事業をしている。大半は将来への投資で異論をさしはさむつもりはないが、「JFA心のプロジェクト」はJFAがやるべき範疇を超えているように思える。
予算が有り余るから、言葉は悪いがこじつけのように事業を立ち上げた、という感じがしてならない。

ついでながらもう1点、腑に落ちない点をのべておきたい。

それは8月27日掲載分の事柄についてだ。
この時期といえば北京オリンピックに関するものだが、ご存知の通り、なでしこジャパンの快進撃のその陰でU23代表が予選敗退したことについての犬飼会長の発言である。
記事の大半がなでしこ賛美に費やされ、男子サッカーについてはお印程度しか触れていない。

「界強豪を相手に1失点に抑えたというのは、裏を返せば惜しい戦いをしているというレベルまで来たということだと思います。もちろん、悔しいですし、この1点の壁が厚いということを痛感させられたのも事実。しかし、具体的にどう強化させるかが明確に見えたので、すぐに対応できるかは別として、日本代表も同じ意識に立ち、最終予選に臨むにあたってその課題を克服すべく真剣に取り組んでいきます。」

しかし、その後、反町ジャパンの敗戦分析はなされたものの、全文を公表するでもなく、これといった「課題克服」の具体案を示してこなかった。
忘れっぽいわれわれ日本人は、他のことに気が移り、オリンピックの件はもう忘却のかなたに置き忘れてしまったのだろうか。
これでは、真に「どう強化させるかが明確に見えた」のか、疑わしい。

まさか、若手育成強化の具体策が「ナビスコカップ」の例の提案なのだろうか?
だとすると、実に場当たり的、泥縄式的な「課題克服」対策である。


犬飼さん!あの一連の問題発言は会長就任で舞い上がってしまったからなのでしょうか。
新たな年を迎え、この年末年始休暇は天皇杯決勝を別にして、頭を冷やしてじっくり、日本サッカーのこれからを熟慮していただくよう、お願いするしだいです。

<おわり>

参考:9月27日「何も見えてこない北京五輪の総括」

posted by futbolwold |11:38 | 日本代表 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年12月01日

犬飼さん、勘違いなさってはいませんか?<その二>

犬飼会長のJFAを見る視点は、辣腕経営者の視点そのもののように映る。

“JリーグはJFAの下部組織であり、JFAからの指示に逆らえないはず”という犬飼会長自身のコメントを聞いた。

JFAの関連組織図には、JFAの最上部組織としてFIFAとIOCを戴いている。

他方、JFA組織はJリーグはじめJFL、女子リーグ、フットサル、各種サッカー連盟の5つの団体から構成されている。この組織図には企業の組織図、あるいは役職図のような、指揮命令系統をはっきりさせる目的で作られた組織図のような体裁をとっていない。

いわばJFAの組織図における5つの団体はフラットな関係であるということを示している。

JFAは公益法人で、利益追求目的の株式会社とは基本的に異なる。冷徹で合理的な株式保有高によって議決権が移動する株式会社は上下関係がおのずと決まってくる。役職には権限と地位が明示され、その権限を越えた行為は越権行為として厳しく戒められている。

代表権のある社長の指示命令は絶対であり、それに反すれば懲罰の対象に値する。どこの会社にもこのことは就業規則、社員服務規程などに明示してある。

ところがJFA役職員行動規範の最初にはこう記されている。

「地域・年齢・知識・技術を問わず、個人・法人すべての関係者の声に耳を傾けて行動します」

これはけして奇麗事で表面を繕う目的で掲げられたものではない。JFAを構成する団体が互いにフラットな関係を示した、JFA役職員の服務規程である。

まさに「知識・技術を問わず」、サッカーの「素人」のようなJクラブ社長の声にもJFAはきちんと耳を傾ける義務を負っているはずである。

JFAは日本サッカーの対外的代表窓口としての役割と立場があり、FIFAやIOCの日本を代表する唯一の組織である。

JFAは日本サッカーを代表するチームを編成する権限と役割一切を担っている。
犬飼会長が「代表戦の興行価値を上げ、収益を確保すること」と明言しているのは、俗っぽく言えば代表戦の興行権を握っている興行主がJFAであるということだ。

しかし、代表チームを構成する選手はJリーグ各クラブの支配下選手である。

JFAと直接選手契約を結んでいるプロ選手など一人もいない。
Jリーグの各クラブから一時的に選手をレンタルするようなものだ。
先の北京オリンピックで神戸の大久保選手が怪我の状況を考慮して、代表入りを固辞したように、代表に入るかいなかは、選手ならびにクラブが決定権を持っている。

犬飼会長とJリーグチェアマンが犬猿の仲では、最強の代表は組織できない、とならないよう祈るばかりだ。
JFAは典型的な相互依存型組織である。どちらが欠けても、どちらに力が偏っても、組織の体をなさなくなる運命共同体のようなものだ。

犬飼会長の強固な企業意識をどこかで払拭しなければ、第二、第三の軋轢が必ず沸き起こってくるに違いない。

8月4日付の犬飼会長就任挨拶のなかに・・・
「組織を運営する側のスタッフとサッカーの“現場側”の意識が一体化することで、それが、ひいては“魅力的な代表チーム”へとつながる」という自身の言葉とは裏腹な一連のどたばた劇は、どう理解したらよいのだろう。


特にトップの言行不一致は組織をいたずらに混乱させることを、新会長は肝に銘ずるべきだと思うのだが・・・。

<つづく>

posted by futbolwold |11:31 | 日本代表 | コメント(2) | トラックバック(0)
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