2009年06月10日

【取材記】JWC日本対サモア戦

20歳以下のラグビー世界大会、
第2回ジュニアワールドチャンピオンシップ(JWC)。
予選プールB第2戦が9日、
東京・秩父宮で行われました。

19時開始の第2試合、
薫田真広監督曰く「低さ」「組織」が武器の日本は、
サモアと対戦。

5対22とされた後半、
固くまとまったモールで3トライを奪取し最大7点差に迫るも、
決定力の差で20対29と、
惜敗しました。

なお、
次回大会の出場枠が16から12に減る関係で、
各プール最下位の4チームは出場権を剥奪されます。

日本は4トライ以上を挙げ勝ち点1を獲得も、
同じく総勝ち点1のスコットランドと13日(秩父宮)、
次回大会出場をかけることになりました。

健闘むなしく敗れるという意味では、
0対43で敗れた初戦と同じ。
記者会見。
指揮官は小さな声で振り返りました。

「非常に残念で仕方ありません。
 勝つために準備をしていたので」



日本は必勝態勢で臨んでいました。

「どこまでお話ししていいかわかりませんが」
5日のイングランドとの初戦後。
薫田監督は迷いながらも、
「この試合は(残り)2勝するための
(布石となる)試合」
と言っていたのです。

HO有田隆平主将ものちに言います。

「この試合にかけていた。
 今日は勝ちにこだわろう、と」

公式入場者数が10893人の試合当日。
しかし日本は序盤、
ペースを掴みきれませんでした。

低いタックルで相手のミスを誘発し続けるも、
5対15で迎えた21分、
自陣からのキックをチャージされ、
それが失点に繋がります。

5対22。

その他にもダイレクトタッチが多発するなど、
効率的に陣地を稼ぐツールのはずのキックが不発。
指揮官も、
前半のエリアマネジメントを悔いていました。

「マイボールになったら
 (蹴らずに)どんどん攻めよう」
と、有田選手。

ハーフタイム、
日本は意思統一を図ります。

巨漢にボールを絡め取られず前進し、
7、19分と続けてラインアウトモールでトライを奪います。
スコアを刻んだのは有田選手ですが、
「全員でまとまってとった」と本人は言います。

相手よりも一回り小さい集団が縦長の団子になり、
個々の上半身の力で対抗するサモアの防御を、
組織で蹴破ったのです。

15対22。

1トライ1ゴールで同点。
きっとスタンドを埋める日本人の多くが、
逆転を期待しました。

が、28分でした。

サモアに巧妙に数的優位を作られ、
15対29と突き放されます。

日本は31分、
やはりモールから有田がゴールラインを割るも、
反撃はここまででした。



ミックスゾーン。
選手は概して、決定力を悔いました。
実は、
トライシーン以外にも日本のチャンスはあったのです。

しかし、
攻め込んでからの反則がありました。

「ブレイクダウンが下手だったんで」

その件、
普段から言い訳をしない有田選手は、
この一言で収めようとしていました。

他方、WTB正海智大選手は、
トドメのラストパスがなかったことを悔いていました。

「(フリーで待っている)外(の選手)が(ボールを)呼んでも、
 (ボール保持者)が縦に行って…」

ボールを「呼ぶ」声が、
歓声で聞こえなかったことも事実。

それでもホームの応援は力の源で、
「チャンスの時に、
 しっかりとコミュニケーションを」
と、自分たちの連携をより強めることを課題に挙げました。

「外国はトライを取れそうなところで取りきれる。
 こっちは取れそうなところで取れない」

海外と日本の差という意味で、
「決定力」が武器の選手を目指す正海選手は、
こうも言っていました。

少ないチャンスでスコアを重ねたサモアと、
「もう一歩」とされる攻撃を続けた日本。
こんな試合展開を暗示する言葉でもありました。

また、
トライ後のコンバージョンがゼロだったことも、
痛かった。



さて、次戦。
秩父宮で同じく勝ち点1のスコットランドと対峙します。

「がけっぷち。内容どうこうよりも勝ちたいです」
と、有田主将。

若くして世界の何たるかを皮膚感覚で体感できる大会、
来年以降の出場権があるとないとでは、
日本ラグビー界の未来が違います。

単純な勝敗を超えた意味合いの試合に向け、
若きジャパンは今、準備中です。

http://sports.blogmura.com/rugby/

posted by fumiya |21:42 | 【取材記】 | コメント(0) | トラックバック(0)
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