フィギュアスケート・メモ

フィギュアスケートのルール改正で混乱。すぐに実施される変更ばかりでもない

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 国際スケート連盟(ISU)の総会でフィギュアスケートのルール改正が採択されたが、報道が分かりにくいため、混乱が生じている。

 この種のルール改正があると、過去には「浅田真央選手潰しのための改正」などと言われがちで、今回は「羽生結弦選手が不利になるかも」との懸念も一部に出ている。だが、話題に上っている変更は、来シーズン(2016-2017年)から直ちに施行されるものばかりでもない。男子シングルのジャンプ回数減らしやフリーの時間短縮、直前6分間練習時間の短縮などは、平昌五輪後に実施見込みだ。

 次の(2016-2017年)シーズンから実施される主な改正は以下である。

 ジャッジの匿名制度の廃止。これまで、オリンピックのたびに、韓国出身のジャッジが入ると入らないとでは日本人選手の点数が違うだろうなど、さまざまな感情的あるいは偏った意見が出ていた。これですっきりする反面、ジャッジが自国の連盟などからのプレッシャーを感じる場合も出て来るだろう。

 ショートの演技時間が10秒短縮される。シニアとジュニアのショート・プログラムの時間は2分40秒プラス/マイナス10秒となる。したがって、プログラムの真ん中、つまり基礎点が上がる後半は開始から1分20秒経過後からになる。

 シニア・シングル・スケーティングでの複数回転倒の減点幅が拡大される。1回目と2回目の転倒はマイナス1.0点、3回目と4回目の転倒はマイナス2.0点、5回目以降の転倒はマイナス3.0点。世界レベルの選手が一回の演技で3回以上ジャンプで転倒するのは稀だから、よほど無謀なジャンプ構成に挑む者以外は、さほど影響はなさそうだ。

 各グループの第一滑走選手のスタート・コール後の演技開始までの時間が短縮される。具体的には、第一滑走者だけに与えられた30秒追加措置が廃止となる。その前の6分間練習で十分体が温まり、動いているから、二番目以降の滑走の選手と同じ扱いで事足りるとの判断ということか。

 フリー・スケーティングの滑走順の抽選制度が少々変更される。ISUイベント、OWG、WYOGでは、最後の2グループがそれぞれ2つの小グループに分割され(シングルでは各グループのトップ3人と次の3人に、ペアはトップ2人と次の2人に、アイスダンスはトップ3人と次の2人に分けられ)、各小グループで別々に抽選を行う。ショート・スケートで最上位の選手たちは「後から滑走する」小グループに入る。

以下の変更は、平昌五輪後の2018-2019年シーズンから適用見込みだから、今慌てる必要はない。また、実施時期がはっきりしないものもある。

 現在マイナス3からプラス3までの7段階で評価されている各技の評価(GOE/グレード・オブ・エクスキューション)は、マイナス5からプラス5までの11段階に変更される方向である。

 演技前の現在6分間の直前練習が、ショートで4分、フリーで5分に短縮される見込みである。これは選手にとっては、心理的に厳しいものになるケースもありそうだ。

 フリーのジャンプの本数が現在の最大8回から7回以内に削減される見込みである(再来年からの見込みとされている)。また、フリーの演技時間も最大30秒短縮する案が出ているが、詳細や時期は未定だ。こうした改正が実施されれば、300点を大きく上回る得点競争に歯止めとなりそうだ。もっとも、体力の限界に臨む選手たちに無謀な挑戦をさせないための措置と考えれば、一定の合理性はありそうだ。

 演技時間の短縮は選手の体力への配慮と言えなくもない。だが、直前練習時間も短縮したいということは、選手以外から、試合に延々と時間がかかりすぎだという苦情が増えているのだろうか。

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