フィギュアスケート・メモ

世界選手権で日本男子3枠奪回も新時代に苦慮

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世界選手権の男子シングルで、羽生結弦選手は王者奪還への焦りや気負いが大きすぎたようで、本来の安定感のある演技ができずに2位に終わった。対照的に、チームメイトのハビエル・フェルナンデス選手の安定感は際立っており、余裕すら感じられる圧巻・貫禄の演技だった。

今シーズンの男子シングルを振り返ってみると、特筆すべきは技の景色、つまり技の標準が変わったことだ。時代の変化を象徴しているのは、世界選手権で3位となった中国のボーヤン・ジン(金博洋)だ。フリーで4回転を4回入れるというセンセーショナルなプログラムは、当初は成功させるのは無理だろうと受け止められていた。しかしボーヤン・ジン選手は世界選手権の本番で4回の4回転ジャンプ(コンビネーションを含む)でいずれも10点超を稼ぎ出し、技術点合計ではフェルナンデス選手に次ぐ高得点を叩き出し、羽生選手を上回った。今のところボーヤン・ジン選手の表現力は弱いが、経験を積めば伸ばしていけると思われる。

ボーヤン・ジン選手が複数種類の4回転を躊躇なくプログラムに取り入れたことで、他の選手もかなり触発されたようだ。4位のアダム・リッポン選手も4回転ルッツに挑戦した。減点はされたものの、この高難度の技への強いこだわりを見せた。昨季までは4回転はトーループだけという選手がほとんどだったが、世界の頂点を目指す選手にとっては、そんな悠長なことでは済まされなくなりつつあるようだ。

羽生・宇野選手の結果から、日本男子シングルは来季の世界選手権出場で3枠を取り戻せた。来季も羽生選手は3年ぶりの世界王者、宇野選手は表彰台を目指すことになる。猛練習を重ねたが世界の大舞台で力を出し切れなかった宇野昌磨は7位に終わって涙を見せていたが、まだ成長途上だから、良い経験を積んだとプラスに考えればいい。

問題は、あと1人だ。今期の戦績を見る限り、羽生・宇野両選手と他の選手との間にはかなりの差を感じざるをえない。来季は平昌オリンピックの前のシーズンになるから、オリンピックでの活躍を期待できる選手に世界での経験を積ませるべきタイミングであり、選手たちもオリンピックを見据えて新技に挑戦してレベルアップを図る年になりそうだ。若手では、シニアのグランプリ・シリーズに参戦すると予想されている山本草太に注目か。

最後に、日本女子シングルはトップクラスの頭打ち感が否めないが、注目は平昌オリンピック出場の可能性のある選手に集まるだろう。世界ジュニアで(有力選手の棄権という棚ボタはあったものの)優勝した本田真凜選手をはじめとする若手の有望選手は揃っているから、楽しみである。



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